ここんとこの円高のおかげで薔薇が安いのはありがたい
母親・みちえさんと姉と訪れたのは、郡上八幡(岐阜県)。 この町の盂蘭盆会を中心にひと月踊り続けてられている『郡上踊り』(重要無形文化財)を体験したいという、みちえさんの長年の願いを叶えるため。 過去に何度か大魔人と旅行している際に、近くを通りそうだったので、その旨を伝えても、毎回スルーされたのだと、積年の恨みを長良川鉄道で語り続けるみちえさん。 ははは。そんなに?!と呆れもしたり感心もしたり。
着いた日に夜にその踊りを堪能し、翌日に町散策をしようということに。 宿について、早速大浴場に入り、旅の疲れを落として、踊りに備えることにした。 夕食は、飛騨牛、あゆ、朴葉みそなどの名物に舌鼓を打つ。女性のみのグループだったせいなのか、ボリュームがおさえてあって、皆完食できて、気持ちよくごちそうさまが出来た。
宿のロビーで、踊りのレクチャーのビデオ上映があって、いよいよ会場に出陣。 郡上踊りは、開催されているひと月ほどの間に、日ごと踊りの会場が変わるらしく、まちまちの通りを順に巡って催される。踊りは、なんと10種類あるらしいのだけど、驚くことに、踊り手はお囃子が始まると一斉にその踊りを踊り始めるのだ。老いも若きも。 姉と「これって、子供の頃から教えてもらってるってことだよね〜。あたしらの『信濃の国』みたいなものかなぁ」と、言い合っていた。 ビデオレクチャーもあったので、2つぐらいは踊れる様にはなったのだけど、輪に入ることが出来ず、その場で手足を動かしていた。それでも汗が首をしたたり流れてきて、それがまた気持ちいい。 この踊りは、下駄が必須アイテム。踊りの節々で、地を蹴って鳴らす下駄の音が何とも云えない風情。 東京から履いてきた下駄は、蹴り方が悪かったのか、裏のゴムがはげてしまった・・・。 まだまだ踊りが続く中、1時間ほどで宿のバスが迎えにきたので引き上げたけど、それなりに満足。が、ここで必ず次回は浴衣を着て踊りの輪の中に参加しようと心に決めた。 もう一度風呂に入って汗を流した後、普段の就寝より早い時間に撃沈。
翌朝、さわやかに目覚め、朝食を食べる。ご飯がやけに美味しくて、珍しくおかわり。で、完食。 そして、宿を発ち、いざ郡上の町巡りに出掛けた。
どんなに順調に乗り換えても、東京から4時間以上掛かる山間の町は、まさに山紫水明、風光明媚。 町を流れるのは小駄良川と吉田川。小駄良川が吉田川に合流し、少し下手で吉田川が長良川に合流する。鮎釣りが解禁されていることもあり、川に入り釣りをしている人を眺め、川遊びをしている子供たちを見かける。驚くのは、川底も透けて見えるほど水がきれいなこと。橋の上からでも鮎が泳いでいるのが分かる。そしてこの町には、「日本名水百選」の第1号に指定されたことで有名になった湧水『 宗祇水』がある。ひんやりと冷たくて、柔らかく美味しい水だった。 街道を流れる用水路ですら、きらきらと透き通っていて、道にもゴミが一つも落ちていない。 水を大切にしてるから、町を大切にしている感じが、町歩きの中で伝わり、そんな町の人たちだから、とても親切で友好的。散歩していても楽しい。
ぜひまた訪れたい町のNo.1になった。 今度はたけぞ氏と一緒に。
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