ここんとこの円高のおかげで薔薇が安いのはありがたい
週末を挟んで東西の舞台を鑑賞。 前にも書いたけど、友人が行く予定だったのが仕事のせいで時間が取れず、譲り受けたアタクシにしたらタナボタな鑑賞だった。
まずは、青山劇場でミュージカル。 『ボーイ・フロム・オズ』
坂本昌行主演のショービズ世界に実在の人物の半生を描いたもの。 だから登場人物名も有名人だったりする。 「オズ」というのは、主人公のピーター・アレンを見い出したジュディー・ガーランド主演の有名な映画「オズの魔法使い」とピーター・アレンの出身地であるオーストラリアの呼び方を掛けているらしい。
想像以上に坂本が上手くて楽しんでしまった。 ってか 殆ど彼の芸能活動を知らないからかも。 出ずっぱり歌いっぱなし踊りっぱなしでも、声は最後までつやつやのまま。 客席をからかって、お客さんを舞台にあげちゃったりするようなお楽しみもあり。 脇を固めた鳳蘭、紫吹淳、今陽子、団時朗、IZAM もそれぞれの役にぴったり。なかでも紫吹淳はライザそっくりだった!! 子役たちのタップダンスがまた見事。体中で楽しくてしょうがないさ!って踊ってた。 ピアノの上で物おじせずにタップを踊り、ひょいと側転をしてピアノから降りた時には、ドキリとしたけど。 話題のキスシーンは、「そういうのあるよね」ってなぐあいの、どちらもそのシーンでは自然で、綺麗だった。 恋人のグレック(IZAM)がエイズになり亡くなって、 自身が空になってしまったピーターのそれまで見せていた軽さも明るさもなくて、うちひしがれている様子、父親の過去絡みの落ちぶれにはぐっときたけど、感動ってトコロまではいかず・・・。 でも飽きさせない展開だったし、レビューを見ているような楽しさあり、ロケットも見られたしで、充分に楽しめた。
そして国立劇場 社会人のための歌舞伎教室。 歌舞伎十八番の内『毛抜』小野春道館の場
題の通り社会人のためなので、開演時間が19時と遅めで、 教室なので初心者のための歌舞伎講座あり、 さらに一等席でも5000円以内でリーズナブル!!(今回は3800円、パンフ付き) まずは見てみたいと思う人にはいい企画。
この芝居は、主人の使いで主人公が訪れた家の難問(お家乗っ取り・奇病・ゆすりたかり)を解決して、いい返事をもらって意気揚々と帰ると云う単純にいえばそんな話。 悪巧みあり、笑いあり、推理あり、とんちありで、小道具が特に面白い。 それこそ、江戸時代の小道具方のとんちが利いているって。
大名跡がいないせいか、全体に華がなかったのだけど、所謂名脇役でしている芝居って感じで、脇目も振らずに話にのめり込む。 中村信二郎・坂東亀三郎の立役は改めてみるととても二枚目でかっこいい! 声も通るし、顔が小さい(のは欠点かも) 姫君錦の前じた坂東巳之助が、低音はかすれ高音は声が裏返ってキンキンで、喉をつぶしたの?って思うぐらい台詞が聞きずらかった。姿がとても綺麗だったので殊更に残念。
一幕をみるのには 何もかもが丁度いいので、今度は自分でチケットを買ってみようかと。
ちょんとなって お終い
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