天下無敵な過ごし方
ああ、今日も今日だねぇ。
ここんとこの円高のおかげで薔薇が安いのはありがたい
2004年07月20日(火) 雨の長崎を探して

朝、たけぞ氏が訳の判らない奇声を発した。
夢でアタクシの顔がムクムクと膨れて、ぱったりと倒れてしまい、吃驚したのだと云う。
吃驚したのはこっちの方。
普段では考えられない寝起きのよさにも吃驚。
「サルでも出来る旅行の準備」を前夜に作っておいたので、それを見ながら米蔵(この間つい買ってしまった新作の旅行カバン)に着替えを突っ込み、出発。

ぴろを待ちながら 空港でビールを飲む。
今回の旅行は、たけぞ氏とぴろと義理姉のなぁなさん夫婦の5人。
但し、アタクシとぴろはバースデー割り引き。後の3人はマイルポイントでの旅行。
色々あって 行きと帰りのメンバーが違う。

ぴろと落ち合う。
空弁(そらべんというらしい)に焼きサバ鮨とビールを買う。
空の上では 半分ぐらいバカなことを喋った。
歌うのは我慢。

長崎到着。
晴れてる。真っ向から 天晴れな入道雲。
一応、バスか電車で佐世保(或いはハウステンボス)まで行ってから ホテルのバスに乗る予定だったのだが、
高速船 ハウステンボス行き はこちら という案内を見てしまってから、
何も考えられずに、高速船の乗り場へ意気揚々と向かう。
用もないハウステンボスを入場券を別途に買わなければスルー出来ないことを知り、諦める。他の港へ行くことも待ち時間を聞いて諦める。
バス停に戻れば、既にバスは発車しており、ぽつねんと残される。
歌ってみたり メールをしてみたり。
北の御方から「江戸の仇を長崎で討て!」と励まされるが、仇すら捜せない状態。
ようやくバスが来る。乗る。暫く待たされて発車する。
ここでもバカなことを残りの半分掃出す。唄はさらに。
しつこく、用もないハウステンボスで下車する。
ホテルに 迎えのバスは何処?と連絡をしてみたら、
前日に予約をしないと乗れない。とすげなく言われる。
この時点ですでに後発(2時間遅れで羽田を出発)が、空港に着きレンタカーをゲットしたとの情報が入ったので、自力でホテルに行くことを諦め、拾ってもらうことにする。
余りにも無謀で考え無しの行動がコトゴトク裏目に出て恥ずかしいので、

空港で、ぴろが南蛮人の「美味しいお菓子があるよ」という誘いに騙されて、ハウステンボスに連れていかれ、身売りされそうになる寸前を助けた。

ということにして、ホテルで一息入れた。それを恨みに思ったのか、ただ単に売店のおばちゃん以上のセールストークがあったせいなのか、あたくしにJR九州特製の18色色鉛筆を買わせる。

相変わらず 長崎の空は尽く群青。

羽田を出発して6時間後、予定ではホテルのプールサイドで傘とパイナップルで飾られたトロピカルドリンクを虚ろげに飲んでいるはずの時間に、後発隊の車にピックアップされる。

その1時間後 長崎の陽は落ちた。

そして アタクシの理性と云うタガは、脱輪したままで、
長崎の空は 晴天のままで、
諦めもせず、長崎は今日も雨だったと歌い、
ぴろの溜め息まじりのコーラスが続いた。

おしまい。


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