天下無敵な過ごし方
ああ、今日も今日だねぇ。
ここんとこの円高のおかげで薔薇が安いのはありがたい
2002年11月15日(金) 重箱の隅

昨日観ていた『御家人斬九郎』は、
斬九が 母・麻佐女(まさじょ)の閃きで、連続殺人犯を突き止め、
ついでに 真犯人も退治し、報奨金として 500両を貰ったのだが、
その賞金を統べて 麻佐女に取られ、
麻佐女は 名立たる料亭の番頭を屋敷に呼び出し、
向こう40日間の食事に その殆どを使い切り、
斬九はあれだけ苦労して1両しか手に入らなかったと言うオチ付きの話だった。
これは もう4回ぐらい観てるのだが。

注文し切った 麻佐女のひざの上には、モチが2コ。
モチといっても 食べるモチではなく、
よくマゲの番組でエチゴヤがまんじゅうの下に敷き詰め、代官に差し出すアレである。

1コが 25枚=25両。
それが2コだから 50両が残った訳だ。
つまるところ、40日間の食事代に 450両使ったのだ。
多分、麻佐女・一人分。(もしかして、下男・下女分もあるやもしれん)
このころになると 1日3食食べる習慣かも知れないので、
40×3=120食
それを 450両で割ると、3.75両 3両と3分。
斬九の時代設定は、11代将軍家斉の天保の頃。
水野忠邦の天保の改革や大塩平八郎の乱等があった時代と言った方が話が早いか。
マゲチャンネルで云うと 丹波哲朗が 将軍していた時代(大奥)。
その頃の貨幣価値を現在に直すと、1両が 3〜5万円らしい。
まぁ、間を取って 1両=4万円 としよう。
ただし、今の4万円の2倍は 価値があるように思える。

麻佐女が食す 1食当たりの金額を現在の貨幣で換算すると

3.75×4=15

なんと、平均で 15万円の食事に 40日間もありついたのである!!
40日間と云うと 小中学生の夏休みぐらいの長さ。
そして 15万円の料理となると・・・
あの吉兆の夕食が 最低3万円のコースだから・・・・・
お笹も入れて ようやく・・・・・
まぁ、この金額は 板前も出張ということなのだが。

しっかしまぁ それで40日後は またメザシを食べる生活にもどってしまうのだが、
それでも 豪気に 1800万円をぱ〜っと食事に使い切ってしまう
麻佐女には 憧れと畏敬を抱かずにはおれない。

いいなぁ。
いい生き様だなぁ。
そうこなくっちゃ だなぁ。

つくずく 自分の生き方のみみっちさを 思い知らされた話だった。
(違うか?)


今日 本屋で ちょいと惹かれて買った本は、

江戸風流「酔っぱらい」ばなし

である。
このタイトルを見て、誰を思い浮かべたのかは、
語らずとも お分かり頂けよう。






 ←もどる  いちらん  いく→


濁蔵 [MAIL] [よろず雑録帖] [店始めました]