気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
日帰りなのですが、ちょっと出かけて来ます。 ガルバルトは思いついたように続けた。 「そうだ、我も人間と旅をしよう。どうせなら我の正体を明かさぬまま方が面白い。どうだろう?バルク」 「まあ、いいんじゃないか?」 バルクは曖昧に答えた。ガルバルトは自分たちに付いてくる気はないようだ。 「ところで、人間にはオス、メスあるが、どちらがいいんだ?」 「さあな、どっちでもいいだろう。と、いうかお前の性別はどっちだ?」 「人間で言えば、メスだ」 「......」 「......」 「じゃあ、女の子になれる?」 「変身は得意だ。ほら」 長い金の髪はそのままにガルバルトは少女の姿になった。 「きゃあ、かわいい! こっちの方がいいじゃない? ガルバルト。なんでいままで男の子に?」 「さあ、母が言っていたんだ。人間は男の方が得だって」 「そんなことないわよ! 人間の世界にはレディースデイっていうのがあって、私も何度あやかったかわからないわ!」 「そのレディースデイとはなんだ?」 「女の子だけ、ケーキ半額とか!」 「ケーキとは? 半額とは? むむ、しばらくお前たちと旅をしてもいいか? 我は人間について、無知過ぎた。これでは人間のフリをして人間と旅ができん」 バルクやアニムが何か言う前に、ルイは『いいわよ』と声を張り上げた。
草うららか
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