気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
という表現で 肩ならし 「お、俺と付き合ってください!」 「却下」 会っていきなり告白して来た青年にリュレイミアは即答した。とある大きな街の小さな公園での出来事だった。 「悪いけど、旅の途中なのよ」 ならば、着いて行くという青年をリュレイミアは突き飛ばした。 「女の子に突き飛ばされるようじゃ、この旅に着いて行けないわよ」 遠巻きで見ていたアニムとバルクはのんびりと休んでいる。 「そ、そんな」 「じゃあ、そこにいる私の連れと勝負して! 敵うものならね」 彼女はバルクを指して言った。青年はバルクを見てたじろぐ。バルクは決して大男ではないが、軽装で大きな剣を携えている。それは彼が剣の使い手として長けている証拠だった。鎧など着ていなくても剣で身を守ることが出来る証拠だった。そして何より眼光が鋭い。 「む、無理」 「じゃあ、さよなら」 彼女は小さく「1、2、3」と数えた。すると青年は我に返ったように、不思議そうに彼女を見つめてから、その場を去って行った。 「のう、ルイ。まだ治んないのか?」 と、アニムが尋ねた。目深にフードを被り、その顔は半分ほどしか見えないがまだ幼い少年に見える。 「治ってねえから、ああなってるんだろ?」 と、バルクが返す。先にも書いたが、中肉中背の白髪まじりの中年である。 「ああ、もう! めんどくさいっ!」 彼女、ルイことリュレイミアは叫んだ。
草うららか
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