気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
原因その一 マッコリ 「いい加減になさいよ! もう誰も見てる人いないわ」 「綾名?」 「ちょっと良介は黙ってて! それより、アンタどういうつもり? 泣いて勝とうなんて、屯田軒の極秘杏仁豆腐より甘いわ」 綾名はつかつかと良和に近づいた。 「ぐす、だってだって......」 「だってじゃないわっ! アンタが昔、そうやって良介に勝ったことで良介がどうなったと思う? おじいちゃんに怒られて修行時間長くなって一緒に遊べる時間が少なくなっちゃったんだから!」 「そこっ!? 綾名の怒りポイント、そこなの!?」 可奈と貴乃は後ろでこそこそと耳打ちをしている。 「そういうわけで、アンタが私怨で動くのであれば、この続き、私の私怨でやるわよ」 「ま、待って、綾名、それダメ、いくら何でもダメ」 良介が止める。 「このくらいしないと、ダメよ。反省しないじゃない」 「いや、もうこれ反省してるって、ほら、もう意識無いから」 良和は、その場で泡吹いて倒れていた。
草うららか
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