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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
今日も今日とて公園では花見続行中。夜桜もキレイだなぁーと思いつつ通り過ぎる。 田中玲子の日記 連休気分も抜けて、ようやく日常に戻った。だけど、私の恋はいまだ春が来ない。相手は秀介だから仕方がないというわけ? 秀介は昔なんかいろいろあったって言うけど、それを癒せる女になりたいのに......私じゃ無理だって言うの? しかも、 「秀介ー!」 秀介に近づこうとすると、 ドスッ! 「あ、すんませーん!」 足下にテニスラケットが飛んで来たりする。ああ、「秀介を愛でる会」とかなんとかってやつね。我が学校ながら変態ばかりだわ。 秀介はこんなように、本人の意思とは無関係に「変態に好かれる」という体質を持っている。困ったもんだわ。 その「秀介を愛でる会」のなんとかって奴よりも強力なのが......。 「おい、秀介! 帰ろうぜ!」 「先輩、あの、一緒に帰りませんか?」 中野春季と東可奈だ。 「ちょっと、中野先輩。邪魔しないでください?」 「何? 可奈ちゃん? 別に俺は邪魔してねーよ。そだ、帰りになんか食って行こうぜ」 「のみやのソフトクリームですね」 「ちょっ、ここはトンデン軒のチャーシューメンだろ? それに可奈ちゃんはまだ中等部だろ」 「関係ありません。私の予想ではのみやのソフトは今日半額です」 「......じゃ、ソフトにするか」 「ちょっ、秀介、おま、そりゃないだろ?」 春季は男色、可奈ちゃんは魔女。あんたらの方があり得ないわ。 「ちょっと、秀介......!」 ガスッ! 「すんませーん、ボールとってください」 取れる訳ないでしょ! 私の意識が薄れて行く......。 「あの、大丈夫ですか? 玲子先輩」 どこかで聞いたことある声だった。 「ここ、何処!」 目が覚めた。後頭部がまだずきずきする。 「上田先生は脳しんとうとか言ってたけど、大丈夫みたいですね」 岡崎良介だった。学院きっての変態。秀介の弟だけど。 「一人で帰れますか?」 「え、ええ」 立ち上がろうとしてふらついた。結構ダメージが強かったらしい。ふらつくその手を良介が支えた。 「もし良かったら、背負っていきますよ」 「え、ええ?」 私が返事する間なく、良介が軽々と私を背負った。 私は心に決めた。もう、追いかけるのはよそう。そして、私を愛してくれそうな人を......。 年下はあまり考えたことはなかったけど。
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