気まぐれ日記
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2007年02月01日(木) じつは何も考えてない

 話の続き。
 そろそろ終わらせたい気がある。




 「恋人が欲しい」
 彼女と虎は、そのままその場を立ち去ろうとした。
 「ま、待て」
 「冗談じゃないわ」
 「そんな下らぬことを魔が頼むとは思わなかった」
 「お願いだ、待ってくれ。真剣に悩んでいるんだ」
 魔が慌てて彼女と虎の前に立ちはだかる。
 「葡萄酒が恋をするなんて思わなかったわ」
 「恋人なぁ」
 「そう言えば、マレモン。あなたはその辺のところ、どうなの?」
 「その辺はだいたいメスから寄って来る」
 「それはそれは。で、葡萄酒の魔は?」
 魔は困ったような顔をする。そんな顔をすると一気に幼い顔になった。
 「葡萄は洋服につくと取れないからいやだって言われる」
 「何それ?」
 「しつこいと言われるんだ」
 「付き合った事は?」
 「ない」
 「......」
 彼女と虎は再び顔を合わせ、先を行こうとした。が、やはり魔に立ちふさがれた。しかたがなく、彼女は尋ねる。
 「どんな人と付き合いたいの?」
 「実は、相手はもう決まっているんだ。だけど......」
 「ああ、つまり」
 彼女は先ほどの話から見当をつける。
 「あなたは服につくと取れない葡萄酒だからしつこいと言われているから、その子と付き合えないと思い込んでいる。さらにその噂がその子にも届いているんじゃないかって思っている。そうでしょ?」
 「その通りだ」
 「なら、誤解を解くといいのね?」
 彼女は心底嫌そうな顔をした。


草うららか |MAIL

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