気まぐれ日記
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昨日テポドンが撃たれた。 「怖いね」とか「何考えてんだ」とか思いつつ風呂に入る。本当は風呂なんか入っていられないほどの重大な出来事なんだよね。まかり間違っていたらあの世行きだったんだよね。(威力がイマイチわからないけど) 本当はなんか、防空壕に逃げ込むくらいのことしないとならないよね? でも、平和ボケ日本人にとっては、なんかどこか遠い国で起こっているような出来事みたいに受け取ってるような……あ、いや、自分もそう。
その日一日、良介は直行に付きまとわされた。授業中紙が回ってきたかと思えば、果たし状。休み時間ごとに「勝負」と言われ、温和な良介もとうとうキレた。 「わかった。そんなに言うなら勝負してやる。ただし、綾名に勝ったらね」 「ちょっ、良介、何言ってんの?」 「バカヤロ! 女と戦えるか!」 その言葉に今度は綾名がキレた。 「何、それ、男女差別?」 「ひっ! 倉本……?」 女とは矛盾している。都合の良いときだけレディーファーストなんだから。教室にいる男子全員が思った。 「良介、あんたはやらなくていいわ。私がヤルから」 ヤルという言葉に力が入っている。 「覚悟してね、斉藤」
翌日。 岡崎家の扉を叩く者がいた。 「あれ、斉藤?」 「頼む、俺を門下生に、弟子入りさせてくれ!」 「え?」
「で、おじいちゃん。どうなの?」 「斉藤、あれで男気は満々だろ? じいちゃん気に入っちゃって。綾名もやりすぎただろ」 「えへへ」 綾名は幼い頃から岡崎家の道場に通っている。良介の祖父は綾名のことをかなり気に入っていて、将来は良介の嫁にさせる気でいる。 「兄貴! 姐御! おはようございます」 突然、そう叫ばれた。直行だった。登校中の生徒がこちらを見る。 「兄貴?」 「姐御?」 「兄弟子、姉弟子だからさ」 「あんさ、あんま広めないでくれない?」 「あ、わかりました。兄貴」 「兄貴もやめてくれない?」 直行は笑ってうなずいて走り出した。 「どうする? 斉藤」 「どうも、こうも……。強くなりたいんだからいいんじゃない? 悪いことじゃないよ」 「そっちじゃなくて、あれ、絶対やめないわよ。事あるごとに、姐御に兄貴よ」 「いびり倒して辞めてもらうか?」 「そんなこと、おじいちゃん許さないし……斉藤には利かないわよ、馬鹿だから」 斉藤直行、小さいながらも熱血漢。
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