気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
なんでも監査があるとかできれいにしないばなんないんだと。でもさ、うちらで掃除して給料使うより、前日に業者で掃除した方がが早いよ。毎日というより二十四時間休まず使ってるところだから汚れていくのは当たり前なんだからさ。
って、ちょっと愚痴ってみた。いやいいんだけどね、その分もらっているからさ。いろいろメチャクチャだよ、アノ会社。
つーか、端数分の時給ってもらえるのか?(もらえなかったら冗談じゃないぞ……)
「と、言うわけで岡崎、勝負だ!」 次の日の朝、直行は良介に向かって勝負を申し込んだ。 「と、言うわけって何? 何の勝負?」 「理由は男と男の勝負だ。種目は柔道で」 「悪いけど、俺、柔道は知らないよ」 良介の家は古武術で、柔道とは違う。空手と合気道と柔道を掛け合わせた……ようするに、メチャクチャなものである。ただ、良介の祖先が創作し、世に広めようとしたが思ったより広まわらなかったといったもの。 「じゃあ、俺は柔道で勝負する。お前は自分の技で勝負しろ」 「いや、だから、何で勝負すんの?」 「お前が強いって聞いたからだ」 「……誰に?」 「倉本に」 倉本……綾名自身強い存在であることは田学高等部に知れ渡っている。その綾名の口から「強い」という言葉が出るのであれば、誰もが納得し疑うことはない。 「やめよう。無駄だし」 「頼む、勝負してくれ!」 直行は土下座し始めた。 「な、なんで、そこまで」 「俺、強くなりたんだよ」 「いや、君さ、もう強いでしょ? 主将だし」 「もっともっと強くなりたいんだ!」 まるで、少年漫画の主人公のような台詞を口にする。良介はくらくらし始めた。 「斉藤」 担任が教壇の上に立っていた。 「チャイム鳴ったぞ。席付け」
|