気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2006年06月13日(火) あー勘違い

 うえへぇ、シフトよく見たら、違う班だった。
 なんか、今日はすっきりしました。眠気はあったけど。



 女子二人の意見により、部活動は終了してしまった。良介は特に気にすることなく帰宅準備をする。玄関にて、倉本綾名が通りかかった。
 「あ、良介。ちょうど良かった一緒に帰ろ」
 「うん」
 田中学院は謎多き学校だが、この二人がカップルというのも最大七不思議のひとつに入っている。かたやオカルト研究部部長、かたや剣道部女主将。そんなふたりがどうして結ばれているのか、謎である。
 「でさ、帰りにトンデン軒に寄って行こ」
 「うん」
 「あたし、味噌チャーシュー大盛りチャーハン付きで」
 「そういえば、綾名、この間の大会で優勝したんだっけ? 餃子おごるよ」
 「ほんと? うれしー」
 そんな感じでイチャイチャと会話をしている。しかし、誰もうらやましがる生徒はいない。
 
 トンデン軒は学院のすぐ近くにあるラーメン屋である。来る客のほとんどは田学の関係者で生徒はお得意様である。店主の屯田麺造は人の良さそうな中年の男でいつも生徒たちは満面の笑みで迎えてくれる。麺には自信があるようで、田学関係者はツケOKであるのが人気の秘密だったりする。
 下校の時間は混むことがあるが、ちょっと時間が外れると空いていた。二、三人客はいたが、田学関係者ではない。
 「お、綾名ちゃん。来たね良ちゃんも」
 この主人は田学の生徒のことならすぐに覚えられるらしい。一度来たらその顔を忘れず覚えてくれる。
 「この間の大会で優勝だって? おめでとう。何でも言って。おじさん、最初の一杯はおごっちゃう」
 「ありがとう。やったね。じゃあ、一杯目は味噌チャーシュー大盛り。でね、チャーハンと餃子。余裕あったら後で注文するね」
 「あいよ。良ちゃんは?」
 「俺は……塩一つ」
 「あ、あっさりしてていいな」
 結局綾名は、おかわりに塩ラーメンも食べた。


草うららか |MAIL

My追加