気まぐれ日記
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2006年06月06日(火) やりたいことが……

 でもね、小説日記と称している以上、小説も書かねば。今日は何か書くよ。



 ふて寝。仕事をサボってふて寝。そのためにバイトを雇ったのだから文句は言われない。私はやることはやっている。
 だけど、ふと目が覚めた。
 死女神である私の名前はない。同じく、私の弟にも。でも弟には、いくつか通り名があった。でも、運命神と呼ばれるだけの存在。

 昔、弟とどちらをやるか競ったことがある。何の勝負か忘れた。勝ったのは弟で運命を選んだ。楽なのだ。ただ存在するだけでよいのだから。私は死神という地位になり、全ての死に目を向け、その死が不当かどうか? その魂は生まれ変われるかを見極めなければならない。幸い人間たちはバイトですむのでいい。
 問題は、神や魔族などの死ぬという概念がなく、消滅するというもの。私もそれに含まれる。やっかいなのだ。いろいろ。だから、その度に起こされて処置しなけらばならない。
 そんなわけで、私は普段ふて寝をし、消滅したものがでたときに起こされる。

 今回起きたのは、別に意味はない。バイトたちに声を掛けると驚いた顔をされた。まあ、当たり前。弟のところに行くと、ちょうど来客がいた。
 「これは美しい」
 見たことない魔族だった。いや、死することないアンデッド。魂が身体に吸着し、朽ちることもない完璧なアンデッド。昔、人間で蘇生魔法を完璧に使い、生命の女神を嫉妬させ、その対象をアンデッドにした……彼が、それだろう。人間だったにしては、美形だ。弟で見慣れているせいか、好印象はもてないが。
 「あなたのようなきれいな方が、魔界にいらっしゃったとは。失礼しました、私はグオンといいます」
 「そう。私は死女神よ」
 「シックな貴方にふさわしい役職です」
 「そうでもない。姉上は寝てばっかりだ」
 という、弟のツッコミを無視しグオンは更にしゃべる。
 「今夜一緒に食事でもどうです?」
 「ええ、構わないけど?」
 「では、夜になるが楽しみです」
 面白い人間がいたものだ。でも、彼との約束は果たせなかった。
 「女神、消滅した魔族一名、神族一名発生しました」
 たまに起きたら、これだもの。


草うららか |MAIL

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