気まぐれ日記
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2006年05月27日(土) あれ? 違った

 謎のHPよりこちらへのアクセス増加……? 何故?



 「あなたがここへ来たのは? 姫の病を治していただけるのですか?」
 「それは状態次第だが……そのつもりで来た」
 村長が立ちあがる。
 「では、姫のもとへ案内いたします」
 屋敷の三階へ行き、一番大きいドアを開ける。そこには大きなベッドがあり、そこに姫と呼ばれる存在が横たわっていた。
 「テェイ、お客さん」
 金のゆるいウェーブのかかった髪で青い瞳。一見して、美しくかわいい少女。グオンは回り右をした。
 「待て、グオン」
 ジエンがグオンの後ろ襟を掴んだ。
 「悪いが、失礼する」
 「頼みます。力になってください」
 「いや、この話は聞かなかったことにする」
 「何故ですか?」
 「姫と聞いていたが?」
 なおも去ろうとするグオンを村長は止める。ジエンは前に回ってドアを閉める。
 「姫は便宜上でそう呼んでいるだけです」
 マトイ村は強い女戦士を生むためにまじないをする。それをするのが、代々姫と呼ばれる家だった。それが、今たまたま男児だという話である。
 グオンは深い深いため息をついた。


草うららか |MAIL

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