気まぐれ日記
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認定日となりました。幅開きすぎ! とりあえず、今月末から三ヶ月間職業訓練するんで大丈夫です。やることはありますよ。 で明日からなんですけど、京都・大阪へ行ってきます。 止めたって無駄ですよ。(誰もとめやしないって)いつもの友人宅へ泊めてもらいます。そんなわけでお土産は……よいとまけ? 明日から土曜日まで携帯からアクセスさせていただきます。
「誰だ?」 樹理が戸惑うことなく聞いた。声は落ち着いているというか、冷たい。 「私は、ジェークネッド。魔族です」 「ジェークでいいか?」 と、樹理。やはり冷たい。 「ご自由に、お嬢さん」 と、ジェークネッドはやんわりと笑った。物腰は柔らかそうであるが、魔族には変わらない。 「で、ジェーク。お前良くこんな手の込んだことするな」 「ええ、まさかあなたが読まれるとは思いもよりませんでした」 「あの文からすると、あんたは人間の魂が糧のようだな」 「はい。人間の魂です。他はペケ」 「ペケって……」 「……あなたはブロードさんですね」 ジェークはブロードを指して言った。樹理が彼を見る。 「なんで知ってんだ?」 「そりゃ、あなたは有名ですから」 「つーか、姿までは」 「これでも魂を扱う身なんですよ。へえ、セアレみたいだって? まあ、似ているかもしれないけれど……」 セアレは人間の感情を糧にする魔族でブロードと共に行動したことが何度かある。人間の仕事もどういうわけか好きで、その都度、バイトに付き合わされていた。なので、面倒がり屋のブロードは彼とはあまり付き合いたくない。 「読まれてるんだ」 「そうです。でも、お嬢さんのは読めませんから。安心してください」 「……そうか」 樹理は少し不思議そうにつぶやいた。 「でも、私はあなたに会えてうれしい。人間から魔族になったという魂、ぜひいただいてみたいものです」 「それって、俺の魂を食うってことか?」 「はい。そうです」 ジェークが腕を伸ばす。何か針のようなものが飛んできてブロードの足元のスイカがはじけた。 「あ、ごめん。外しました。もう一回」 「……」 ブロードはわざとその場を動かなかった。今度は樹理の足元のスイカがはじける。 「ノーコン」 ブロードは静かに確実に言ってやった。 「はい、実は何度練習しても上手くいかなくって」 「だったら、実践でやるなよ」 「でも、あなたの考えていることはちゃんとわかってますよ」 ブロードがはっとなる。 「逃げろ、エーデル!」 ジェークが逃げかけたエーデルの腕を掴む。ブロードはこっそりエーデルにジェークを漬けにしようと頼んでいた。 「放しなさい! この!」 エーデルが暴れてもジェークはびくともしない。 「妖魔の魂など、おいしくないですからね」 「……ちょっと、聞いていいか?」 「エルフの魂は最低最悪です」 「あっそう。やっぱり」 それにしても、とブロードは思った。 「読まれているって、やっかいでしょ?」 「ああ、そうだな」 人間は考えてから行動する。中には体が先に動くことが多い人間もいるが。ブロードは昔はどうあれ、どちらかというと考えてから行動する。それが、魔族となった今でも抜けていない。 「ブロード、代わろうか?」 「ジュリちゃん?」 「あの妖魔もあのままでは消滅させられてしまうだろう。この前はお前に任せたし、今回は私がやる」
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