気まぐれ日記
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2005年10月19日(水) 来年一月十一日

 認定日となりました。幅開きすぎ!
 とりあえず、今月末から三ヶ月間職業訓練するんで大丈夫です。やることはありますよ。
 で明日からなんですけど、京都・大阪へ行ってきます。
 止めたって無駄ですよ。(誰もとめやしないって)いつもの友人宅へ泊めてもらいます。そんなわけでお土産は……よいとまけ?
 明日から土曜日まで携帯からアクセスさせていただきます。


 「誰だ?」
 樹理が戸惑うことなく聞いた。声は落ち着いているというか、冷たい。
 「私は、ジェークネッド。魔族です」
 「ジェークでいいか?」
 と、樹理。やはり冷たい。
 「ご自由に、お嬢さん」
 と、ジェークネッドはやんわりと笑った。物腰は柔らかそうであるが、魔族には変わらない。
 「で、ジェーク。お前良くこんな手の込んだことするな」
 「ええ、まさかあなたが読まれるとは思いもよりませんでした」
 「あの文からすると、あんたは人間の魂が糧のようだな」
 「はい。人間の魂です。他はペケ」
 「ペケって……」
 「……あなたはブロードさんですね」
 ジェークはブロードを指して言った。樹理が彼を見る。
 「なんで知ってんだ?」
 「そりゃ、あなたは有名ですから」
 「つーか、姿までは」
 「これでも魂を扱う身なんですよ。へえ、セアレみたいだって? まあ、似ているかもしれないけれど……」
 セアレは人間の感情を糧にする魔族でブロードと共に行動したことが何度かある。人間の仕事もどういうわけか好きで、その都度、バイトに付き合わされていた。なので、面倒がり屋のブロードは彼とはあまり付き合いたくない。
 「読まれてるんだ」
 「そうです。でも、お嬢さんのは読めませんから。安心してください」
 「……そうか」
 樹理は少し不思議そうにつぶやいた。
 「でも、私はあなたに会えてうれしい。人間から魔族になったという魂、ぜひいただいてみたいものです」
 「それって、俺の魂を食うってことか?」
 「はい。そうです」
 ジェークが腕を伸ばす。何か針のようなものが飛んできてブロードの足元のスイカがはじけた。
 「あ、ごめん。外しました。もう一回」
 「……」
 ブロードはわざとその場を動かなかった。今度は樹理の足元のスイカがはじける。
 「ノーコン」
 ブロードは静かに確実に言ってやった。
 「はい、実は何度練習しても上手くいかなくって」
 「だったら、実践でやるなよ」
 「でも、あなたの考えていることはちゃんとわかってますよ」
 ブロードがはっとなる。
 「逃げろ、エーデル!」
 ジェークが逃げかけたエーデルの腕を掴む。ブロードはこっそりエーデルにジェークを漬けにしようと頼んでいた。
 「放しなさい! この!」
 エーデルが暴れてもジェークはびくともしない。
 「妖魔の魂など、おいしくないですからね」
 「……ちょっと、聞いていいか?」
 「エルフの魂は最低最悪です」
 「あっそう。やっぱり」
 それにしても、とブロードは思った。
 「読まれているって、やっかいでしょ?」
 「ああ、そうだな」
 人間は考えてから行動する。中には体が先に動くことが多い人間もいるが。ブロードは昔はどうあれ、どちらかというと考えてから行動する。それが、魔族となった今でも抜けていない。
 「ブロード、代わろうか?」
 「ジュリちゃん?」
 「あの妖魔もあのままでは消滅させられてしまうだろう。この前はお前に任せたし、今回は私がやる」


草うららか |MAIL

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