「記憶の果て/浦賀和宏」(講談社文庫)という本を読み終えました。 この本は著者が19歳の時に発売されたデビュー作だそうです。(ガーン)
この本はメフィスト賞受賞作ですが、この賞の世間での認知度はどれほどのものでしょうか? 僕の好きな森博嗣のデビュー作「すべてがFになる」もメフィスト賞受賞作であり、その賞の存在を知っていて、更に「記憶の果て」も同じ賞を受賞していることを知っていたのでさぞかし癖のあるミステリーなのだろうなあと予想しながら読んだら、案の定癖があり、更にはミステリーらしさすらありませんでした(笑) メフィスト賞というのは、奇形のミステリーに与えられる賞なのでしょう(笑)
じゃあこの作品はどういうものなのでしょうか。 強いて言えばアンチミステリーなんだろうと思いました。 まあ、アンチであろうと、ミステリーの一種であることは確かだと思いますが。 主人公自身、名探偵と呼ばれるような主人公の登場するミステリーが嫌いであると言い、また著者も、作品から判断して、本格ミステリーを意識してその対極に位置するものとして書いたのだろうなと思いました。 その二点から、きっとこれはアンチミステリーなのだろうと思いました。
個人的には、主人公の哲学じみた考えが好ましかったです。 ちなみに「すべてがFになる」も(こちらはミステリーの形はとっていながら、今までのそれらとは違う装いの作品でしたが)、ミステリーとして好きなのでなく、それよりも何よりも主人公らの考え方がたまらなく好きだったので印象に残っています。 いや、ミステリーとしても良かったです、まじで。(どっちやねん)
「すべてがFになる」は僕の中では別格の作品なのでそれよりは落ちますが、かなり気に入りました。 同著者の他作品も今後読んでいこうかなと思っています。
言い忘れたので最後に言いますが、「記憶の果て」っていうタイトル、最高だと思いませんか? 何を隠そう、僕はそのタイトルに惹かれて買いました。 あと、京極夏彦が推薦していたという点も、買うに至らせた一つの要因ですが。 それにしても京極夏彦の本も興味あるけれど、分厚いからつい・・・
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