同じ凝ったデザインの建物がその通りには並んで建てられていた。 それはなぜか同じ顔をした人間が一直線に並んでいる様子を思わせた。 当たり前だがその建物は人間が建てたものである。 私はその通りを眺めて何か不自然な印象を受けたがそれもそのはず人間のやることはいつだって不自然だ。 直方体に近い箱のような建物を一面に敷き詰めつこともそうだが、ガウディの建てた、いや過去の遺産か未来に完成する建築物というべき有機的なデザインのそれも、人工的な街中にあるという意味では不自然だ。 しかし人間というのは進化の過程で自然に発生した生き物である。 なのに人は自らがやること成すことを不自然であるという。 まるで自らを自然から引き離すかのように。 人間も自然の一部なら、人間が好き勝手にやることさえ自然な行為なのではないか? それにしても人間ほど行動的にも精神的にも多種多様な生き物はきっといない。 そういう多種多様な人間にとっては、同じ凝ったデザインの建物が通りに並んでいる様は不自然であるように映るのだろうが本当はそう思うのは錯覚なのだろう。
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