大変だ。 いつのまにか、太陽が沈まなくなってしまった。 おかげで一日中、昼間の如く空は明るい。 これほどまでにカーテンや雨戸が重要なものであると感じることは、太陽が毎日沈んでいた頃には思わなかった。 もはや、時の流れは時計で計るしかなくなった。 そして、同じ地域に住む人同士でも、互いの就寝時間には差が開きつつあった。 寝る時も、外は明るい。 もはや本当の暗闇など存在しない。 あるのは人工的なものだけだ。 人々は、暗闇を懐かしく思った。 中には極度の不眠症に陥るものもいた。 一体、自分には次の日がやってくるのだろうか? 本当はいつまでも、同じ日をさ迷っているのではないか? 大抵の人はそう思った。 ああ、まさか一日がこんなに長いものだとは… 大抵の人は、そう思った。
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