| 2003年09月22日(月) |
手をポケットに入れながら |
「手をポケットに入れながら〜疑い〜」 夜、風呂から出た後の暑さから逃れるように散歩した。 夜風がほんのり肌を撫で、心地よさを感じた。 といっても、目的があった。 近所のコンビニに行ったのだ。
その途中、俺は手が所在無げにしているのを感じた。 そして試しにそれをズボンのポケットに入れてみた。 俺は、よっぽど似合う奴ならともかく、大抵の男はポケットにそれを入れた様はカッコ良くはないと思う。 だが、今は夜。 ほとんど人とはすれ違わない。 すれ違っても、暗くて相手の姿なんかまともに見えない。 だから気にしないで入れておくことも可能である。
だが、ここで一つ疑問に思ったことがある。 果たしてこのままポケットに手を突っ込んだままでいいのか? ハードボイルドの主人公気取っていいのか?と。 そう思ったわけなのだ。 俺は別にハードボイルドの主人公でない。 もともとそういうのが様にならない人間なのだ。 そもそも自分を<俺>と言うのにも気が引ける。 なので、私は一旦手をポケットから出した。
だが、やはり手が体に対して不安定であると感じた。 そして再びポケットに戻した。 やはり落ちつく。
手をポケットから出した状態だと、ブラブラするのが落ち着かない。 歩いている際、手だけ、体には必要のない部分のようにも思える。 だからなるべく、体と一体化させるため、私は夜には手をポケットに入れながら歩く。
私はハードボイルドの主人公でない。 良いではないか、ハード・・・の主人公でなくても、たとえ見えていたら格好が悪くとも。 本当はこうでもいいのでは?と疑うことは大切である。 自分が落ち着くならいいのである。(時と場合によるが)
私は一介の青年だが、夜、散歩するときにはポケットに手を入れる。 そういう男だ。
―END―
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