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「薬指の標本」小川洋子 2006年06月19日(月) 「薬指の標本」と「六角形の小部屋」の二編を収録。「薬指の標本」 サイダー工場で働いていた私は、事故で薬指の先端を怪我してしまい、仕事を辞める。新しい仕事先は標本室。標本技術士が、客の持ち込むものをなんでも標本にする。私はそこでの受付や接待などをこなす。 小川さんの本を何冊か読んで、なんとなくわかってきました。こういう世界が好きなんだなあって。 乾燥して小さなものが整然と並んでいる世界。大切なものを閉じ込めておきたい気持ち。 わからないでもないなあ…。 「六角形の小部屋」 ミドリさんという女性を追いかけるうちに私がたどりついたのは、「語り小部屋」。 その場所ではさまざまな客がさまざまなことをその部屋で告白し、帰っていく。その話を聞く者は誰もいない。 私の打ち明けた話は、恋人だった男性と別れることになったきっかけ。理由もなく芽生えた憎しみの感情。 自分の中に突然に芽生えた感情に対する気持ちが、わかってしまうのがつらいところ…。 こういう話も書かれるんだ、というのが少し意外でした。 ★★★ |