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「『恐怖の報酬』日記」恩田陸
2005年07月31日(日)
飛行機恐怖症の恩田陸が、恐怖を乗り越えてイギリス・アイルランドへ旅立つ。
旅行前の緊張や持参する本選びに始まって、様々な場面での妄想・空想・考察・思い出話…などなど。
たとえば、笑いと恐怖は紙一重であること、恋人の四つ目の条件、歴史上の人物を探偵役にしたら…の空想、「エアハート嬢の到着」の絵と切り裂きジャックだと言われるその作者のこと、文章を「打つ」ことと「書く」こと、曇り空が好きなこと、作家と神の視点のこと、日本は言霊に祝福されていた国だということ……などがおもしろかった。
そしてこの本のクライマックスは丘の上での、いつか書かれるであろう小説の断片が描かれていることだと思います。
私はこの場面だけで、ノスタルジーに浸れました。
この本、「酩酊混乱紀行」と書かれていますが、実は「図書室の海」に収録されているような「長編の予告編の短編」と「三月は深き紅の淵を」の第4章とをあわせたようなものであると思います。

私は元々エッセイの類は好きなのですが、作家によっては小説はすごく好きなのにエッセイはちょっとあわないわね…という人も、その反対もいます。恩田陸のエッセイを読むのは初めてですが、さいわい両方とも好きなようで嬉しい。もっと読みたいな。


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