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「われわれはなぜ死ぬのか 死の生命科学」柳澤桂子
2005年02月19日(土)
死とはなにかを生命科学の観点から論じた書。生物――細胞はなぜ死んでいくのかを教えてくれます。
中盤の専門的な部分はさっぱり理解できませんでしたが。細胞が死んでいくのが必然であるってことはなんとなくわかった気がします。
序盤の、人間にとっての「死の意味」についてのあたりはとても興味深かったです。自意識、個体性の消滅、無の概念……。
最終章の「死とは何か」では、著者の死生観ともいうべきものが語られています。静かで凛とした彼女の文章に、敬虔な気持ちになります。

「私たちの寿命は、受精の瞬間から時を刻みはじめる。産声をあげる10ヶ月も前から、私たちは死に向けて歩みはじめるのである。」
何年も前に、私たちの細胞は生まれたときから死に向かっているんだという文章を読んだことがあって、ずっと気になっていました。この方の文章だったのかもしれません。

「死によってこそ生は存在するのであり、死を否定することは生をも否定することになる。」
なぜ死ぬのか、なぜ生きているのかを考えたことがある人は、第1、2、10章だけでいいから、読んでみてはいかがでしょう。


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