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「空飛ぶ馬」北村薫 2004年03月02日(火) 友達に借りた本。旅先で読み始めて、一編読んでようやく、短編集だということに気が付きました。後半は、平日の夕食後、一編ずつ読み進めました。女子大生の主人公と、噺家春桜亭円紫さんが探偵役のシリーズ。派手な殺人事件などはなく、日常に潜んでいたささやかな謎を、鮮やかに解いてみせるミステリです。落語やるなんてひょうきんなおじいさんかと思いきや、噺家の円紫さん、もの柔らかでダンディー。素敵ですね。なぜか私の脳裏には楽太郎さんが浮かんでしまうんですが…。(彼はインテリで売ってるから。でも別にファンじゃないよ) 私には兄が二人いまして、下の兄は私に推理小説を教えてくれた人。そして上の兄は学生の頃から落語とか時代劇が大好きで、私はじじくさい趣味だなと思ってたのですが(笑)、こういう風に描かれているのを見るととても風流な趣味のように感じました。ま、うちの兄は寝転がってテレビ見てるだけでしたけど。 なんていうか、とても上品なお話ですね。お好きな人はお好きでしょうね。(つられて私の文章もどことなしに上品なようなそうでもないような…) 私は…時の三部作を読んだときも思ったことなんですが、いまいち文体があわないようです。なんかこう、わざとらしく感じてしまって。 というわけで、ここから先はこの作品をお好きな人は読まないでくれると嬉しいかなあと…。 主人公の女の子もねー、清らかで教養をひけらかしすぎじゃないかいと思ってしまう私は、汚れていて教養の低い女です(笑) 主人公の女子大生は、男の理想だみたいなことを書かれているのを見た記憶があるんですよ。それを見たときは、感じのいい女の子なんだろうなと思っていたのですが、実際に読んでみて思ったのは、男の理想の中にしかいないんじゃない?って。 作者が女性ではないということを知っていて読んでいるせいもあるのかもしれませんが。 たとえば恩田陸の「蛇行する川のほとり」とか、あれはすごく少女少女してたけど、妙に生々しかった。このお話に出てくる子は、自分の過去を思い起こさせるような生々しさがない。長野まゆみの少年の対極のような…。 それを受け容れて読めば、きっとおもしろいんでしょうね。いまいち割り切れなかった私は、「赤頭巾」で冷めてしまって…。ちょっと清らかすぎやしないか?って(笑) もし、まだ私が高校生とかだったら、素直に読めたのかな? あ、話は割とおもしろかったんですけど。 ★★★☆☆ |