日々是修行也
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登場する人物・団体・店名等はすべて架空のもので、仮に存在していたとしても単なる偶然です。 また、暴力・犯罪・性的描写も個人の思い込みによる勝手な想像です。

2005年10月08日(土) テレビ番組より、「テレ朝・奇跡の生還者たち」 自分メモ

”奇跡の生還者たち”と題して、1181人が人質となったロシア学校人質占拠事件の番組がテレビ朝日で放送されていた。

<その内容は・・・>
世界が恐怖したロシア学校人質事件…生と死の52時間▽子供数百人が悲鳴…28歳女教師が命をかけ生徒を守った▽特殊部隊vsテロ集団狙撃か?人質の命か?運命の決断▽交渉人が乳児を涙の救出▽壮絶強行突入…大爆発銃撃
奇跡の生還者!!特別編◇2004年9月1日、ロシアの北オセチア共和国の学校が、チェチェン独立派武装勢力とみられる犯人グループに襲撃された。犯人たちは生徒や教職員らを人質に学校を占拠した。3日、特殊部隊が突入。銃を持った親たちも入り乱れ銃撃戦になり、多くの死傷者が出た。この事件で、勇敢に人質を励まし生徒を守った女性教師がいた。彼女と生徒たちの感動と奇跡の生還劇を伝え、人質となった人々の生々しい証言などから事件の実態を明らかにする。



ジャンルは番組案内のジャンルが”バラエティー”って何だよ!?


過去の人質事件(国内)を持ち出してきてたけど、どれもこのロシア学校の事件とは背景や性格が違うものばかり・・・。


チェチェンの独立を何でロシアがそれほどまでに強行阻止しようとしているのか、その辺の背景を詳しく説明する必要があるんじゃないのか??

特に殆んどの日本人は、チェチェン紛争なんて遥か遠く”ヨソ”の国の出来事で、その歴史的背景や紛争の経緯を知らないんだから。


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北オセチア共和国ベスランで起きた学校占拠事件は犠牲者335人の大惨事となった。


犯行声明はチェチェン共和国でロシア連邦からの分離独立を主張しているゲリラ指導者バサエフによる。

バサエフは、1994~7年にロシア軍チェチェンに侵攻の時、ゲリラ戦法でロシア軍を破り英雄となったが、チェチェンを含むカフカス地方全体がロシアの強権支配からの独立を勝ち取るべきだという信念から、”ロシアの支配下でも良いから安定した暮らしを・・・”と妥協しようとする人々の傾倒を阻止するべく、カフカス全体を混乱させてロシアとの戦いを継続化しようとテロ事件を繰り返している。

モスクワ劇場占拠事件(130人死亡)やモスクワ地下鉄の爆破テロ、カディロフ大統領爆殺事件、イングーシ共和国警察署襲撃事件(警官ら90人死亡)、ロシア航空機墜落事件等々・・・。


この非人道的なテロ事件でサバエフはカフカスの人々の支持を失ったが、逆にロシア・プーチンとの権力闘争に敗れて亡命や投獄を余儀なくされている反プーチン派のロシア大富豪たちから支持される事になった。

アメリカの一部勢力も、”チェチェンの独立支援”という建前をとりながらロシアを弱体化させるための運動を展開している。「チェチェンの平和のためのアメリカ委員会」という建前だらけのチェチェン独立支援団体を作ったりして、、

学校占拠事件後、プーチン大統領がロシア各州の知事を大統領による任命制に戻すなどしたことで、欧米マスコミから「プーチンがテロを口実に独裁制を強化した」と批判されたが、テロによってロシアが不安定な状態にならないよう独裁を強化することはある程度理解できる。


仮にロシア軍がチェチェンから撤退したとしてもチェチェンは再び部族同士の対立により混乱してしまう可能性が高い。(チェチェンは1993〜94年と97〜99年の2回、ロシア支配から逃れて自治や独立を経験したが、いずれもチェチェン人同士の派閥争いが起こり、ロシアの軍事介入により終息している。)
山岳地帯に住むチェチェン人は、アフガン同様、部族単位の自主独立の気風が強く、ロシアという巨大な敵の前では一致団結するが、その敵がいなくなると団結力が無くなる。


事件の結末は・・・

キッカケとなった爆発はテロ犯人の一人が誤って爆弾の仕掛け線を引っ掛かけて起きたと考えられている。

銃撃戦が始まった時、学校内には犯人側から信頼されて仲裁役となっていた隣国(イングーシ共和国)のアウシェフ元大統領がいて証言している。 


「爆発の後、銃撃戦が始まったので携帯電話で当局側、口頭で犯人側に銃撃戦を止めるように言い、双方が撃つのをやめたにもかかわらず銃声は続いていた。 銃を撃っていたのは、爆発音を聞いて勝手に現場に入り込んだ武装市民たちだった。犯人側は、これを当局側の突入と勘違いして銃撃を再開し、最後は自爆した。」



犯人たちは何カ月も前から犯行を計画し、学校の校舎の修繕工事が行われている夏休みに工事関係者を装って校内の床下に爆弾を隠すなど、入念な準備を行っていた。にも関わらず、30数人の犯人の中の2人の女性のメンバーは、「子供を人質にするのは良くない」とリーダーに反抗しており、リーダー格以外は事前にどのような犯行を行うのか知らされていなかったフシがある。

リーダーは反抗したメンバーを別室に入れ、彼らの腰に巻かれていた自爆テロ用の爆弾を爆発させて殺したり、反論したメンバーを射殺している。


この事件は愛国心に燃えたチェチェン人が自国独立のために立ち上がって起こしたという純粋なモノではなく、政治的な策略として行われ、ロシア側当局にも加担者がいた可能性が大きい。


プーチンは確かに独裁的な政治を行なっているが、プーチン政権が弱体化しロシアが再び混乱して喜ぶ連中がいるのも事実だ。


自由や民主主義、人権擁護を標榜しつつ独裁政権を倒す戦争に賛成し、その結果、民主化どころか大混乱を招いてしまった教訓はイラク戦争で学んだハズだ。


日欧米のマスコミや世論が「独裁政治は悪だから無くせ」と叫ぶことは、必ずしもそこで暮らす人々の生活を良くすることにはつながらず、好戦的な英米の格好の標的になり戦争の片棒を知らず知らずのうちに担がされていることになりかねない。


1発数億円のミサイルを撃ち込んで瓦礫の山とかし、復興と称して根こそぎその国の資源を略奪していく。 

昔ながらの”焼畑農業”というのがあるが、これをミサイルでやっているのが米英じゃないのか!?



2時間も特別番組やってるのなら、これぐらいのメッセージを入れてもいいんじゃないのか? テレ朝・・・、、、


ロケット型オッパイで超クビレた女性教師ばかり目立たせたお陰で視点がズレるだろ、、、 (-.-")



まぁ、テレ朝にもいろんな事情があるから・・・


兎に角、バランスの取れた報道しろよ。マスコミなら、、


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弥勒(みろく) [MAIL]

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