こちらの都合に合わせるとの申し出を受けてユミさんと会う約束をした。


朝９時少し前、待ち合わせ場所の某駅に到着して間もなく彼女が改札から出てきた。　

「朝食は食べたばかりだからお茶でもしよう」

「２人きりで話が出来る所がいい」

「うん、確か近くにスタバがあったよね」

「じゃあ、シネマコンプレックスの中に美味しいカフェがあるから、そこにしましょう」


年の瀬も押し迫っているが大抵のお店がオープンする１０時前のショッピングモールは人影もまばらだ。

途中のスターバックスをやり過ごし、彼女の言うカフェを目指す。

シネコンの大きなドアーをくぐり中に入ると、カフェのお店がある。
近付いて見ると、お店はまだオープンしていなかった。（映画上映スタートが８時からだから、それに合わせて開店時間が遅いようだ）


「仕方ないね、スタバまで戻ろっか？」


「はい、、、」


再び肩を並べて彼女と駅方面に足を向ける。


「ちょっと待って、ATMでお金をおろすから」来た道から少し外れた所にあるATMへ向かう彼女の後を付いていく。



ようやく冬らしくなった寒さの中、彼女が現金を引出すのを待つ。






つづく、