★☆★ぶろたんのゲイ日記★☆★

Mental medical treatment by ★ぶろたん★


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2000年02月24日(木)   出逢いと別れ


昨日は俺の涙のことを書いたけど、

今日はなんと、俺が泣かせてしまった。



泣かしてしまったのは、17歳の高校生2年生。


実は、泣かせてしまったのは、地元の恋人Σ('ロ';)!?

と言ってもそれは彼から見た俺で、俺は友達(弟)と思っていたけど。



実は、俺、12月に発売されていたバディの通信欄に、

何通か手紙を出した。写真も、もちろん入れて。



でも、返事は1通のみ。(写真返せよ、オラ!)

それが、地元の高校に通う、17歳の彼だった。



通信欄では、19歳だったはずなので、俺は驚いた。



そんな彼から電話が来たのは、1月の半ば。

どうやら、年末年始で、手紙の回送が遅れたらしい。



その時会話したときの、俺に対する感想。

「なんか優しげだよね」

「ホントに26?話してて全然違和感感じないんだけど」

そんな感じだった。



彼は、改めて、手紙と、プリクラを同封してくれた。

「顔濃いよ。東南アジア系」

と言っていた彼の顔は、

まあ整っていたが、確かに濃かった。おまけにロンゲ。



正直タイプではない。



そして、彼から電話が来た。

彼「俺、顔濃いでしょ?」

俺「うん(即答)」

彼「Σ( ̄口 ̄*)!信じらんない。普通『そんなこと無いよ』とか言うよ」

俺「そう?じゃあ『そんなこと無いよ(棒読み)』」

彼「・・まじムカツクー!ヽ(`Д´)ノ」

俺「それより、顔濃い奴は、髪短い方が絶対格好いいって!

髪切んなよ。絶対似合うからさ」



それからしばらくして、彼と食事をすることになった。



学校帰りでブレザー姿の奴と、仕事帰りでスーツ姿の俺。

彼が女だったら、完全な援交だ。



俺、しばらくまともに顔見れなかった。

だって、本物の高校生なんだもん。

ラルフのべストとか着てるんだよ。

カバンの中はノートや、無印グッズの入ったペンケース。



さすがに若すぎて、俺、どうしていいか分からなかった。



そんな俺を見て、彼はこう言った。

「俺のこと、嫌いなんだ・・・」



正直、電話ではバカっぽい口調で、

彼を今どきの脳天気な奴と思っていた俺は

ここで、自分の誤りに気が付いた。

「いや、そうじゃなくって・・・」

と、初めてまともに彼を見て、俺は気が付いた。

彼の髪が、短く切られていたことを。



「ブロッケンさんが言うから、髪切ったんだ。

もう、超クラスの奴らに驚かれた。

でも、評判いいんだぞ」



名残惜しそうに髪をいじりながら言う彼に、俺はニヤリと笑って、こう言った。

「だから言ったろ、似合うって!(* ̄ー ̄*)」





食事がすむと、俺達は寒空の中、色々なことを話した。



「俺、裏切られてばかりだから。人が信じられなくて」



彼は、俺と同じだった。

そんな彼が、俺は愛おしくなった。

手袋がなく冷えきった彼の手を握りながら、俺は言った。



「俺は信じてくれよ」

彼は、コクンと、うなずいた。



その後、彼に大事件が起きた。



親にゲイだってばれた。



父親は単身赴任。

そして、母親は、泣いて部屋に籠もってしまったそうだ。

「俺どーしたらいいんだよ・・・」

絶望的で、彼は混乱していた。



「とりあえず、落ち着け。落ち着かなきゃ、親も絶対落ち着かない。

親とは、縁を切りたくないんでしょ?親好きでしょ?

だったら、時間はかかると思うけど、

ゆーっくり、解ってもらうよう親を説得するように。



自分のために、頑張れ!



でも、もし家追い出されるようだったら、うちに来なよ。

自分の気持ちを静かに親に伝えて、

それでも解ってもらえなくて、どうしようもなくなったら、来な。



でも、家で、ゴロゴロするんだったら、即追い出すから。

いざとなったら、俺の家にくればいいやなんて思ってたら、俺は泊めない」

と、俺は言った。



やはり、高校生だと、何もできない。経済力が無いのは痛い。精神的にも。

俺も、そういう経験あるから(ゲイがばれたわけでなくて、家を出された)



その後、母親は、何もそのことに触れずにいるらしい。



母親は母親なりに、彼のことを気遣っているのかもしれない。

それとも、息子がゲイだという現実を受け入れられずに、

忘れようとしているのかもしれない。



とりあえず、また元の平穏な家庭に戻った。

そのことさえ触れなければ、幸せな家庭に。


そして、彼と俺は再び会った。

今回の場所は俺の家だ。



スーパーで、買い物をし、俺は鮭と緑野菜のクリームシチューを作った。

彼はうまいといって食べてくれた。



その後、ちょっとじゃれあったりはしたが、Hはしなかった。

もちろん、キスもしなかった。



まだ、自分の気持ちが、わからなかった。

そんな簡単な関係にはなりたくなかったから。



ユーミンのビデオを話をしながら見てた。

彼は相変わらずバカっぽい事言ってたかと思うと、いきなり俺に聞いた。

「俺のこと好き?」

俺は正直にこう答えた。

「わからない」

彼は、にこり、と笑った。

なぜ彼が笑ったのか、その時の俺には解らなかった。


そして、先週末、俺の家に泊まりたいと彼が言った。

俺は、彼の言葉の裏に、彼の決心が隠されているのを察した。

(彼は俺を好きだ)

俺と一緒にいたい。

しかし、俺は夜勤明けだからダメと言った。



しかし、本当の理由は違った。

彼はまだ、高校生だ。

もちろん、未成年。



そして、もう一つの理由。

俺は、彼の愛に応えることができない。

彼は、まだ若い。



可愛い弟にしか見えない。



今日、それを彼に伝えた。

彼は、わかっていた。

それでいいと言ってくれた。



逆に彼は、前に好き?と俺に聞いて、

俺がわからないと答えたことが、嬉しかったらしい。

好きと答えたら、自分の信じていたことが誤りだってことになってたから。



彼は、俺を好きになった理由を、こう言った。



嘘偽りのない、言葉。

信念。



周りも自分も、相手の顔色伺っていた環境。

そんな高校生活の中で、

俺の素直な言葉は、彼の心に衝撃を与えたらしい。



彼は、もう俺には会えないと言った。

「会うと、ますます好きになっちゃうから。辛いんだよ、俺」



涙声だった。



元彼との経験で、俺は彼の気持ちが痛いほどわかった。

俺、元彼のことを彼に話していた。

そして、先日発売のバディにも、元彼のことが掲載された。

彼はそれを読んで、俺だと思い、電話をくれたのだ。

自分が辛くても、彼はこう言った。

「彼とまた戻れるといいね」



それでも、俺は彼を好きになれない。

やはり、まだ彼は若い。若すぎた。

こんな年の離れた俺でいいのか?

怖かった。



・・・・・・

また彼から電話が来た。



俺が甲府から転勤でいなくなっても、俺に何も言わないで欲しい。

携帯のメモリーも消して欲しい。

彼はそう言った。

辛くなるから。



俺は、長い沈黙のあと、わかったと言った。

彼の気持ちは、理解できたから。

だけど、淋しかった。

哀しかった。



こんなに彼は俺のことを想ってくれている。

前にもこんな事が何度か会った。

みんな、年下の奴だった。

でも、俺のタイプからは、色々な理由で、はずれてしまった。



正直、すごく辛い。

俺を想ってくれる、最高の奴ら。

大切にしたい奴ら。

だけど、恋人にはなれない。

友達では、許されない。

だから、2度と会うことはできないのだ・・・・・・。





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