2004年07月21日(水) |
フラバが、起きて、そばには、君が。 |
起きることはないと思っていた。
もう二度と泣かないと、誓った筈だった。
なのに、テレビで浮気の告白シーンを見てしまった私は。
よりにもよって彼の前で、泣いた。
最初は何とか取り繕っていた。 目に涙が滲んでいてもごまかして、何でもないよと笑ってみせた。
だけど上手くごまかせなくて、「ごめん」と謝る私に。「いいよ」、って、優し過ぎる目で見つめてくれるから。
思わず「辛かった」と、その胸に縋って泣いてしまった。
すぐにいけないと気付いて、「ごめん、過去の恋愛持ち込むなんてタブーだよね。嫌でしょ、ごめんね」と謝ったら。
「ううん」と優しく首を振って、抱きしめてくれた。
「辛かったんだね」
って、あまりにも優しく、あまりにも温かく、私に言ってくれたから。
その瞬間、弾けたように泣いてしまった。
前の人を失った今、自分で自分を支えるしかないと思っていた。
辛い記憶が蘇って泣きそうになっても、全部自分で飲み込んできた。
泣いたりしたら、きっと嫌がられるだろうと思っていた。 例え表面上は受け止めてくれても、心の中ではきっと不愉快であり不満なんだろうと。
だけど、その腕は予想外に温かくて。 その胸は、私が知っている以上に広く深くて。
何よりその目が、本当に本当に澄んでいて、何の曇りも無かったから。
嘘は無いと丸ごと信じて、ただ君の優しさに抱かれる。
もう頼れる腕は無いと思ってた私が得た、二度目の腕。 どうかそれは、私を本当に受け入れてくれる腕でありますように。
優しい彼に、出来ればあまり心配はかけたくない。 負担もかけたくない。
だけどどうしても辛くなって、苦しくなったら。
君に頼ってもいいかな。
君に抱きしめてもらってもいい、かな。
|