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碧英島
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2007年01月23日(火) |
Film No.9 『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』 |
『 フランキー・ワイルドの素晴らしき世界 (It's all gone Pete Tong)』 Film No. 9 at Shibuya Cine Amuse
directed and written by Michael Dowse [official] [imdb]
★★★★☆
クラブミュージックのメッカ、スペインのIbiza島で頂点に立つ人気DJフランキー。しかし、彼は聴力を失ってしまう運命にあった。完全に聴力を失い、酒とドラッグに溺れるどん底から、見事復活を果たし、最後には別の形の“心の平穏”を見つけるお話。
いろんな要素が何層にも重なっていて面白い映画だった。 ・ドキュメンタリー仕立てのノン・ドキュメンタリー ・欧州のクラブシーン ・インタビューに出演するカリスマDJ ・英国人のおバカのはじけっぷり ・ハートウォーミングな出会い ・ロマンス ・言葉あそび ・クラブ音楽 ・その他の音楽 ・おバカなジョーク ・Paul Kayeの豊かな表情 などなど。
面白かったけれど、後半の展開が少し早くて、飛び石を歩いているみたいな感じだった。ひとつひとつの出来事やその展開をもう少し時間をかけてじっくり描写して欲しかったな。そうしたらもっと長い時間この世界に浸って楽しめたのに、という感じ。
ジョークが随所に挟まれていたけれど、英語やイギリス人の“おバカさ”が分からないと理解しにくいだろうなってものが多かった。人種に関するジョークとか。例えば、フランキーが読唇術の本で、どの音がどんな口の形で発音されるのかを学んでるシーンで、奥さんが出てきて"ha"は"husband"を言う時の"ha"、子どもが出てきて“何とか”の“何”(何の音か忘れちゃった)、で最後"wa"の音のところでMaxの笑顔のアップが出てきて、ここではわざと“何のwa”なのかは言わずに観客に想像させるんだけど、それは"wacko(=crazy or stupid person)"の"wa"だったり。映画の原題自体も[Cockney rhyme]だし。
最後の最後で<ネタばれ注意!>、クラブシーンから消えたフランキーが、難聴の子どもたちに音楽の楽しみ方を教えているシーンで、最初は「ちょっとお約束な感じだな…」と思ったけれど、その瞬間にフランキーがクラブさながら、子ども達に飲み物を吹き掛けたりしてたのも、面白かった。
いくつかのレビューに“音楽がかなりの爆音でかかる”とあったので、どんなものかと期待していたけれど、それ程でもなかったように思う。六本木ヒルズのTOHOシネマの方が数倍大きくてびっくりだ。あそこの最大のスクリーンで『パイレーツ・オブ・カリビアン:デッドマンズ・チェスト』を観たときは、あまりの音の大きさに、慣れるまではもうびくびくしながら観てた。『OO7 カジノロワイヤル』の時も相当大きかったし。
映画って、やっぱりその言語を知らないと面白さ半減しちゃうよな、ってことを改めて感じたので、とりあえずスペイン語頑張ろうと決意を新たにしたのでした。
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* Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database.
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