留学先での独り言

2011年10月21日(金) アメリカでクール宅急便はないか?

そういえば今週も自分が手術をして経過観察した後、
犠牲になってもらったねずみの細胞を別の大学の
共同研究者にFedexで送りました。送り先はアーカンソー
のフェイエットビルという所ででいつものpriority overnight
で送ったんだけど、ここからならなんと飛行機を使わず、
陸路で夕方6時ごろに出した荷物が翌朝10時すぎに向こうに
届いたようです。早い。

ただ気づいたのは、今回も細胞が入った箱は周りにドライアイス
をたくさんつめて送ったんだけど、日本だったらクール宅急便で
送れるのではないかと。あのトラックって後ろはマイナス何度
ぐらいに保ってくれるんでしょうか。実はうちのラボ、以前ある
抗体を日本の製薬会社から送ってもらったことがあるんだけど、
その時は非常に厳重に、たくさんのドライアイスに入ってきま
した。うちの上司は抗体そのものより輸送費がはるかに高かった
ことを嘆いてましたが。

そういえば昨日の結果、自分がデータ出したときは非常に
興奮したのに、上司の反応は薄くて残念でした。ある意味
予想されていたとはいえ、もっとアメリカ人らしい大袈裟な
反応を期待してたのですが、あっさりとよかったな、で終わり
ました。ちょっとがっくりだけど、もっと確証出来るデータを
集めるまで待たないといけません。それでもミーティング後、
ぼそっと「終わりが見えてきたな」と言われたときはうれし
かったです、正直言って。



2011年10月20日(木) 自分が実験で扱っているねずみの話

今週はデータ解析で毎朝4時過ぎまで仕事しては朝、
普通にラボに行っている。年のせいもありさすがに
疲れてきたが、明日、またラボミーティングなので
どうにか結果を出さないといけないのがつらいところ。

ただ気づいたんだけど、今日から大学は秋休みとのこと。
どうりで駐車場が空いているわけだ。久しぶりに自分の
ラボの建物から一番近い駐車場に止めることが出来た。
こんなことがちょっと嬉しかったりする。

で、いったい何やってるの?という質問を受けたので
ブログを初めて約10年、初めて自分の実験でとった
写真を公開します。もしまずかったらすぐに消すけど、
自分がとったんだから肖像権は問題ないでしょう。
ねずみくんのtibialis anteriorという筋肉の写真です。

以下のサイト参照。
npng2000.blog.so-net.ne.jp

筋肉を手術で取った後、冷凍窒素で凍らせて後、
クライオスタットという機械で断面の切片(厚さ10um)を
切り、BF-F3という一次抗体を使ってtype IIbの筋繊維を
染色したものです。全く同じ倍率(200倍)で撮った
写真なので、いかに癌ねずみくんの筋繊維が小さく
なっているかわかるかと思います。

で、これに対処すべく運動をさせて筋量や質の維持に関して
効果があるか調べてきたんだけど、、、いい方向に結果が
見えてきました。ほっと一安心で、自分の学位取得に向けて
大きな一歩を踏み出せた気がします。

ということで明日のラボミーティングは上司の顔を見るのが
ちょっと楽しみかも。


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