朝起きたら、一足先に起きていた母が、私が仕込んだ数々のトラップを解 除していた。まぁセットしっぱなしじゃ邪魔だからね。 昼食会場から帰って来ると、既に同じツアーの老夫婦がチェックアウト しようとしていた。ヤバい、かなり出遅れている!? 案の定、バスに乗り込むと一番最後だった。い〜じゃん別に、集合時間 1分前だよ。さて旅もいよいよ最終日。そしてバスガイドのばおちゃんの 舌鋒もますますなめらかになっていた。この4日間、ホントよくもまぁ 喋り通してくれたものだ。そのクセ観光地で質問しかけてもツッケンドンで 愛想が無い。給料が、マイク越しに喋った言葉数で歩合制にでもなってんのかね。 ところで本日は美瑛、富良野を観光して新千歳空港に向かう。 まずは美瑛にやってきた。なつかし〜な〜学生時代の旅行ぶりだ。田舎暮しで ○○の木とか言われても全く感動しなかったんだけど、今回もやはり特に 感慨は無かった。別に普通の木じゃねぇ?でもどこまでも続く畑は圧巻だった。 某写真家のギャラリーで写真を見る。綺麗…なんだけどリレー小説で写真家を すっかり変態にしてしまったのでどうもいいイメージが湧かない。写真だけで 食べて行こうと思う心意気が既に気に入らないのかも(汗) その後は自営でお花を作っている農場の花畑へ。ずっと連なっている花って 迫力あって綺麗だ。特にこないだひまわり畑を見てからひまわり好きになった ので、背の低いひまわりが延々連なっているのを一生懸命激写した。 …ヤバい、変質者になってしまう(超失礼) 美瑛の後は富良野に向かった。ここではかの有名な富田ファームへ。私が いよいよ昨日痛めた足が痛くて、日差しも強くてラベンダーも特に興味が なくて散策する気がさらさらなかったため、母とラベンダーシュークリーム 食べてラベンダーラムネ飲んでまったりしていた。ここで1時間以上過ごせと 言われても他にすることがないよ。 次はようやくランチ。食事するホテルまでやってきて驚いた。なんと学生 時代に北海道旅行した時泊まった富良野のホテルの2件先だったのだ。うわ すごい奇遇!あの時は地理感覚が関東人の2倍以上あるどさんこに騙されて 「徒歩10分で着きますよ」と言われたのに歩き出したら1時間かかっちゃって ものすごい苦労したのだ。ニングルテラスという、木彫りグッズを売ってる 可愛い森の小屋調の世界へ行きたいがために荷物かついで1時間。着いた時 にはすっかり暗くなったニングルテラス見てあの世にでも来た気分だった。 しかもラストの登り坂は「もう捨て照ってくれていいよ。帰りに拾ってくれれば いいから」と本気で思ったほどの苦行だった。途中で休みながら訳も解らず 笑い出してしまったくらい疲れていたのだ。人間、疲れ過ぎるとハイになる のがよく判った一件でもあった。あの時の苦労はが今でも語りぐさになって いて、仲間内では「ニングルテラスの悪夢」と言われている。 …と、いつまで経っても忘れられない新鮮な思い出のニングルテラスにも 近い富良野のホテル…懐かしいなぁ。 食事は普通にフランス料理のコースだった。なぜやねん。そして、肉はいいが 味つけがイマイチだった。素材の良さでカバーしきれてない味ってどうよ。 ところで今更だが、隣の席の夫婦と話した。おばさんの方とはおとといの 晩にも風呂上がりについ喋ってしまったが、この旅行2回目の会話だ。 おとといは「お母さんと旅行?いいわね〜」とか言われていた。今回は、 なぜか向こうから「先週は静岡の大きな花火大会に行って、すぐ北海道でしょ? 帰ったら今度は墓参りで東北行かなきゃで忙しいんですよ」などと聞かれも しないのに自慢し始めるものだからうちの毒舌母が負けてはいない。 「あら、うちも先週は長岡の花火を見に行きましたよ。日本一っていうだけ あって凄かったですよ〜」とか言うではないか。私は愛想笑いしてごまかしたが、 先週花火行って今週は3泊4日で北海道だというのがバレてしまった。 …絶対ニートだと思われてるな私(汗) 昼食の後は少し自由時間があったので、思い出のホテルを見に行った。 別に行ったら何という訳でもないんだけど、とりあえずケータイで撮って 皆に写メしといた。露天風呂付とか言って、せいぜい20センチの隙間から 外が見えるだけのなんちゃって露天風呂で私が入った中でもピカイチの誇張 ぶりだったくせに、いまだに堂々と露天風呂看板出てるよ、あつかましいな。 でも富良野は快晴で空が高くて見晴らしよくてとても気持ちよかった。 最後の食事も終わったところで、いよいよ全ての観光も終わって空港へ 向かう。そのバスの中でちょっとした催しがあった。6組の中から4組に 粗品をプレゼントしてくれるというのだ。さすが金かけてるだけあって 色々してくれる。言い忘れてたがバスの中ではジュースも配ってくれるし おてふきもくれる。さすがというか、愛想はないが親切ではあるのだ。 で、今回の粗品もフルっている。2組には全国の特産品をプレゼント、 他2組には旅行会社特製の粗品を。ルールは簡単で、添乗員とじゃんけん して買った人がくじを引いて粗品を選ぶ方式だ。私は母に任せた。だって 私がハズして恨まれたくないから。母は順調にじゃんけんに勝って粗品を 手に入れる権利を手に入れた。この時点で母の頭の中ではもう、メロンを もらうつもりになっていたらしいが、そんなに甘くはなかった。クジには 「幸運の蹄鉄」と書いてあったのだ。何使うんだよそんなもん…! とりあえず使用方法としては、玄関に飾ると魔除けに、車のフロントに置くと 交通安全に、枕元に置いて寝るといい夢が見られるそうだ。…置いてみよう かな。しかし荷物だ(汗) 途中のドライブインでは最後の間食としてもろこしを食べた。初日から ずっとハマナスとか熊笹とか昆布とか変わったアイスばかり食べていて、 もういい加減変り種アイスにも飽きていたのだ。もろこしウマかったv 道中小ハプニングもありつつ、バスは一路空港へ。途中ちょっと遅れたが なんとか空港へ着いた後は、あっけなく皆とお別れした。初日からずっと 気になったいた高校生の少年と父親のグループは、息子が初日より随分 明るくなっていた。父親が「あいつはしょうもない奴なんですよ」と言って いたから母と「登校拒否かしら」とか疑っていたのだが、大自然に触れて すっかり元気になったらしい。最後の方は積極的に父と写真撮りたがって たし。いやぁ良かった良かった。旅も総じてなかなか楽しかった。北って やっぱ寂しくて清々しいのがたまらなくイイv
今朝は前二日ほど早起きせずに済んだが、代わりに暑かった。 こんな果ての果てまで来て暑いのもおかしいと思うのだが、今年は珍しく、 ここ数日間だけ猛暑らしい。別に涼を取るために来た訳ではないけどバッド タイミングもいいところだ。 北海道は寒さ対策は万全でも、暑いのは想定外らしくてエアコンがないらしい。 扇風機しかないもわ〜っとした部屋で目覚めたが、まぁアンチ冷房派の私の 部屋よりは快適だからヨシとしよう。 朝食の後チェックアウトしたのだが、まだ時間があったのでちょっと散策に 出てみた。昨日屋上から見た時見かけたコンビ二に行きたかったのだ。 もちろん最北端のコンビニ。最北端と言ってもしっかり深夜を営業していた から、近所のなんちゃってコンビニよりはよほどコンビニらしいところが ニクイ営業方法だ。変わった間取りの店内を一周してみたが、生活用品まで 売っててけっこう品数豊富だった。 さてそろそろバスに戻るかと来た道以外を歩いていると、目前に猫発見。 最北端の野良猫!声かけてみたが、近所で見かけるよりはるかに人慣れして ないらしくてソッコー逃げられた。…至近距離で撮りたかったのに(涙) ホテルを出るとフェリーターミナル到着。朝イチの船で稚内まで戻るのだ。 帰りも特に、ほとんど寝てたからなんて事は無い2時間だった。皆普通に 寝てるし。今は全然空いているが、6〜7月のベストシーズンは客がぎっちり 詰め込まれて寝ている騒ぎではないらしい。…皆、よく来るなぁ。 10時過ぎに無事稚内に到着した。再びバスに乗り込んで見晴しのいい高台に 行く。氷雪の門とかタロージローの像とか、あれこれとオブジェがあるんだけど 私が一番目を引いたのは、遊具然として公園に置いてある本物のメリー ゴーランドの木馬だった。うわ、あれ乗りたい(笑) その後は物産センターへ。最果ての駅「稚内駅」で線路の終点を写真に 収め、特に欲しい物もない土産物屋を物色。じゃがタコが美味しかったv さてまだ今日の度は続く。再びバスに揺られてやや東、宗谷岬へ向かった。 宗谷岬に来た時には天気も良くて空も晴れて海の青も鮮やか、ベスト ロケーションだ。昔「みんなのうた」で聞いた「宗谷の岬」が延々リピート されている中を散策して気分爽快だった。海が広いなぁ…あ、ここにも 「最北端の土産物屋」がある。礼文島でも見たな、こちらは本島最北端か? 宗谷岬の後は延々海岸線を時計周りに東へ向かい、昼食場所の猿払村に 向かった。いいなぁ、この辺の海は人の気配がまるでなくて楽しい。 猿払村はホタテで有名で、ランチも嫌というほどホタテ尽くしだった。 焼き物、煮物、揚げ物、佃煮、生、炊き込みご飯…と、ここまでされると 逆にクドイとは思わないのだろうか。 食事の後は当然、土産物を物色。ホタテで有名なんだからホタテを売ってる のは当たり前なのだが、すごい物を見つけた。中身は冷凍ホタテ(貝柱) なのだが、その名も「巽の玉冷」 なんなんですかその卑猥な名前は!? 巽って人名!? ホタテじゃないんですか!? 北もここまで来るとホタテのこと「玉」呼ばわりですか!? …等、 一瞬で色々盛り上がってしまった。うわ〜名前だけ見るとマズそう(失礼) それよりもドライブインの向こうに真っ青な海が広がっているのが気になって 見に行った。綺麗だ〜v それに道路が!広くて延々まっすぐでほとんど車が 通らない。道路マニアじゃなくてもたまんないわ。 猿払を後にすると、バスは旭川に向かって南下を始めた。今日のお宿は旭川 なのだ。広いバスをゆったり使っているので、私は最後尾の5人掛けを陣取って まったりさせてもらった。寝ているうちに旭川到着。 今朝までの物悲しさ加減に比べればものすごい大都会ぶりだ。 ホテルにチェックインした後は、今晩は自由行動だった。事前に母と決めて いた旭川ラーメンを食べに行こうということで、フロントでラーメンマップを もらって食べに行った。る○ぶに掲載されていたラーメン屋に行ってみる。 旭川ラーメンといえば醤油ベースなので、スタンダードな醤油ラーメンを 食べてみた。 …醤油ベースにしてはうまいけど、だんだん飽きて来るなぁ。ホントに途中で 飽きたので、そこで食べるの止めて腹に余裕があるうちにもう一件行くことに した。交差点の向かいにある、こちらは東京のも支店がある有名ラーメン店だ。 運良く「ミニラーメン」という小サイズがあったのでそれを注文。食べ比べて みたが、正直どっちもイマイチだった。さっきの店は味が単調で、この店は 麺が固くてスープと馴染んでない。 がっかりして帰って来る途中で、先に帰ってもらっていたはずの母がぶらぶら していたのと合流した。北海道第二の都市と言われているが旭川、8時でも けっこう暗くて寂しい。辻では、縁日でもないのに焼もろこし売りの おばちゃんが居た。旭川ではもろこしを食べ歩くのが普通なのか。 ホテルに戻ると、中のレストランでケーキセットを食べた。だってせっかく 北海道まで見たのに乳製品をほとんど食べてないんだもの!ってことで フロマージュとコーヒーのセット。…残念ながらイマイチでした(涙) 部屋に帰ってひと休みし、部屋のシャワーではつまらないので地下のスパへ。 ここでうっかり足の薬指を打ち付けてしまった。薬指だけかよ!しかも かなり痛い(涙)スタッフに湿布下さいと頼んだら「馬鹿じゃないの?」と 鼻で笑った母に比べて随分心配してジュースまでサービスしてくれた。 …巻いてくれた湿布は全然冷たくなかったんだけどね。 部屋に帰ってまったりひと休み。なにげにテレビを付けたら、関東より一時間 遅れでトリビアを放送していて折よく見られた。ラッキーだ。あとなぜか 「鋼の錬金術師の魅力に迫る」みたいなトークショーをやってて思わず見て しまう。…アレだね、人気作品でも語っちゃうと途端にちゃちくなるね(汗) 後は寝るだけなんだけど、思わず厳重に鍵をかけてトラップまで作ってしまった。 だってさっきエレベータに相乗りしていた韓国人らしいおっさん、犯罪者 じゃなかろうかというくらい嫌な目つきでこちらを見ていたのだ。 …これだから外人は何考えてるのか判らなくて恐い怖い。
昨日だってかなり早起きして出てきたのに、今日も早起きして朝食会場へ。 ねぼけまなこでご飯を食べていたところ、女将さんから昨日の味噌汁に 入っていた小貝で作ったキーホルダーを頂いた。細かいところまでホント よく気がつく親切な宿だ。 で、その宿も7時前に出発してフェリー乗り場へ。これからいよいよ日本 最果ての地、礼文島と利尻島へ行くのだ。稚内フェリー乗り場は、こんな 朝っぱらだというのにけっこうな人が居た。とりあえず団体客は私達だけ だったが、皆こんな果てから更に果てまで何の用だが朝っぱらから。 2時間の船旅はもっぱら寝て過ごした。だって船って一度乗っちゃうと 暇じゃん?礼文島に無事到着したら、早起きしたから当然なんだけどまだ 10時前だった。早っ! カーフェリーだったのでそのまま今日も同じバスに乗って島内観光へ。 道路がほぼ海岸に沿って作られているので、島の形に沿ってどんどん北上 していった。最北端の島を北上していくのだがもちろん文字通り最北端だ。 そしてやってきましたスコトン岬。ハンパじゃない果て加減だ、よく来た もんだよ全く。軽く絶壁になっていたので濃い霧の中、ウハウハ言いながら 写真を取りまくった。もっと晴れてればサハリンとか見えるらしい。 …見たいなぁ。写真撮った後は「最北端のお土産物屋」で土産を買い、 「最北端のトイレ」で手を洗う。もうなんでも場所が場所だけに付加価値が 付いてありがたく見えるわ。元来た道を戻り、今度は南下して奇岩を見に。 桃岩、というおわん型の岩が見えるらしいのだが、やっぱりあいにく曇って いたので肝心の頭がよく見えなかった。猫岩は、猫背気味の丸み加減が なんとなく猫っぽくて解ったけど。その後で昼食休憩に入った。小さな島 なのに随分と小奇麗で立派なホテルで、本来なら豪勢にウニ丼になるはず だったが、私はウニが食べられないのでホッケ焼定食になった。…冷めてる(涙) 何分小さな島なので、海と岬と岩を見たらすることも尽きるというもの。 食後は再びフェリーに乗って、もう一つの島、利尻島に向かった。 礼文島にはないが、利尻島には「利尻富士」という、なかなか大きな山が ある。というか、丸い島の真ん中に山があって山を中心とした島なのだ。 礼文島からずっと霧っぽくて、あいにく山がよく見えなかったのが残念だ。 あと利尻島には沼がいくつかある。今回は岬だけじゃなく、沼も探索した。 姫沼とオトダマリ沼。…こう、黙々と沼の周りを歩くだけなんだけどね。 ベストシーズンが6〜7月で、その頃は色とりどり沢山の花が咲くらしい。 残念ながら今はほとんど花が咲いてなくて、しかも霧で、人もあまり居なくて 昨日に引き続き寂しいカンジだった。ここでも海岸沿いの道を走りつつ岬を見、 奇岩を見、現地人にははなはだ失礼ながら獲ってきた魚をさばいているのを 興味深げに観察させてもらい、5時過ぎにホテルに到着した。さっきの岬で 案内板見たけど、こっからサハリンが108キロで東京が1045キロだって。 あはは、遠くまで来たもんだなぁ…(−−; ところで礼文島になくて利尻島にあるものがもう一つ、温泉だ。ホテルには 温泉が付いているらしい。やったね〜最北端の温泉だ〜v オプションで 夕食が付いていて、それまでまだ時間があるので母と二人で外に探索に 出て見ることにした。さすが最北端のホテル、アジサイが満開だ。しかも皆 真っ青。このへん酸性なのかぁ。道がもう、なんとも言えない寂しさ満開の 広い道だった。まばらに建ってる家にも人の気配がまるでない。テンション 落ちまくった時に見る夢みたいだ。ホテルの人に案内された民芸店へ行って みたのだが、園芸店の間違いなうえ、人が入るのをはばかるような寂しい カンジだったので、そのまま帰ってきた。が、まっすぐ帰るのもシャク なので帰り道にあった公園に行ってみた。本当はそこに人が居たからで、 どこか見る場所があるか聞こうかと思ったのだが、思いの他シーソーが 楽しくてこれ以上動く気が無くなってしまった。うちの近所にある公園より よっぽど遊具の設備が整ってるわ。滑り台も面白かった。しばらく母と、 見るとはなしにキャッチボールしてる小学生を眺めながらぼんやりして いたらふいに町内放送がかかった。「○○町の○○さんが○日に亡くなりました」 …え、こういうのって町内放送で流すっけ?と思っている間に、その方の 告別式の日取りや喪主の名前、果ては連絡先まで伝え始めるではないか。 スゴイ、町内全て知り合いだよ!…そういやさっきバスの中で、利尻島も 礼文島も島内には信号が1つしかなくて、その1つも子供が信号の使い方が 解らなくて困らないように、勉強のために設置しただけで特に島には必要の ないものだって言ってたからな…ホントに筋金入りの田舎だ。 カルチャーショックを受けてる間に、目の前にキャッチボールしてた球が 転がってきた。男の子がお決まりの「すいませ〜ん」と言うので投げてやる。 …うわ〜島民(しかも小学生)に声かけられちゃったよ!かなり感動。 ホテルに戻るといい時間になっていたので、そのまま食事会場へ。2日目に してもう飽きてきていたのだが、今日も魚介類満載の懐石料理だった。 でも昨日に比べると工夫は無くてごくごく普通。というか古かった。 デザートが解凍しきれてないショートケーキ…出さない方がマシだな。 ケーキはともかく魚介はもちろん素材がいいので美味しい。でもカニとか その辺で食べるより全然おいしいんだけど、こう毎日だと飽きて来る。 とりあえず頑張って完食し、部屋へ帰って一休みした後風呂へ入りに行った。 宿泊客が少ないので、母としばらく露天風呂二人締めしてまったりした。 見ると「最北端の露天風呂」の立て札が立っている。確かに(笑) 風呂を出た後、もう寝るだけなんだけど母と屋上に上ってみた。屋上に 気軽に登れるホテルというのもまた珍しい(笑)夜になったら霧が晴れて いて月が明るくて利尻富士が見えて素敵だった。当たり前だけど海は暗くて なんだか解らなかったんだけど、しみじみと「最果て来たなぁ」と言った カンジで気持ち良かった。やはり北だからか、風も涼しくて気持ちいいし。 …ホント、よく来たなぁ。
突然だが今日から北海道に行って来る。しかも母と。土曜からお盆休みに 入ったのだが、この期間を利用して旅行に行くには母くらいしか都合のいい 人が居なかったからだ。久しぶりに母と二人旅というのも面白いし、それに 第一これから行く北海道・最北端ツアーはおっそろしく高額なプランなのだ。 とてもじゃないが自腹だったら行く気にはならない。 ってことで母に大きく負担させた北海道ツアー、今回はなんと最果ての地、 稚内から更に船で利尻島・礼文島まで行く。まさに日本最北端ツアーだ。 朝、始発の電車に乗って羽田空港へ。幸い、お盆休みに入ってる会社も多い のか都内もそれほど混雑して居なかった。とりあえず無事に羽田へ着き、 荷物を預けて機内へ。羽田が超過密スケジュールで動いてる大混雑空港だと いうのは知っていたが、理由もなく1時間も遅らされた。飛行機って怖(涙) とりあえず大幅に遅れて新千歳空港到着。搭乗券には札幌って書いてある けど札幌と千歳ってかなり離れてるんじゃ…?空港に降りると添乗員さんが 待っててくれて、皆で無事合流した。なんとこのツアー、各地から参加者が 集まってるらしくて、一番乗りした人は名古屋の人で羽田組が到着するまでに 一時間待たされたらしい…ホントすみませんね(汗) そこから大型バスに乗り、一路稚内へ向かった。普通のバスより前後の幅が 広めに作られているゆったりバスだが、何しろメンツが6組12名しか居ない ので左右に一人ずつのんびり座った。私も早速、隣に座ろうとする母を 向こう側へ追いやった。一人でのんびり座ってくれ。 私はあまりツアー旅行に参加したことないのでなかなか仕組みが理解でき なかったのだが、ツアーには旅行会社の添乗員とバス付の添乗員の二人が 居るらしい。旅行会社の添乗員は若いお兄さんで、バス付は当然のように ハスキーボイスのおばちゃんだった。お兄さんが簡単に説明した後、 揺られるバスの中でおばちゃんが延々喋り続けた。ええ、もう昼食場所に 着くまでの2時間半、延々と。そんな喋らなきゃならない決まりでもあるのか? 食事処のドライブインに到着。今日のお昼はカニ御膳だった。…まぁ、 ドライブインの食事にしてはおいしい方だ。お昼を食べた後、お土産を物色。 姪達にキティのストラップを見ていたのだが、なんと北海道限定が10種類 以上あって迷う。…恐ろしいな猫の分際で(汗) 再びバスに乗り込んで一路稚内へ。バスは千歳から日本海側へ出て、海沿いに 北上していく。海というのがまた、色褪せてて誰も居なくて寂しいカンジ。 うん、こういうの大好きだけどずっと見てるとさすがに気が滅入るかも。 さてだいぶ北上してきたところで「鰊番屋」という所で降りて観光した。 昔、この辺りでニシンが大漁に取れて仕方なかった頃、この辺りでニシン漁を 営んでいた旧家の中を見せている施設だ。狭い土間に200人寝かせたり、同じ 敷地の中にある主家族の贅を凝らした部屋との対比が昔の上下関係を思わせて なかなか興味深かった。その鰊小屋を見終わった後、目の前に海が広がって いたのでそれを撮りに走って行った。道が広くて滅多に車が通らなくてホント 寂しさ万倍。いいカンジだ。 その後再びバスに揺られて、薄暗い中をなんだか解らない原生地に到着。 とにかく国指定の保護地になってるらしく、見渡す限りの大平原が湿地で 植物の原生地になってて、もう夕方だし霧がかってて霧雨も降ってて 寂しいことこの上ない。でもさすが北海道。敷地が広すぎて、そこだけは 度肝抜かれて感動した。さすが何でもスケールが多い。寂しい原生地の 売店では「樹液100%」という面白い水を見つけて買って飲んでみた。 白樺樹液100%だって。水っぽいけどほんのり甘い不思議な味だ。 さてまだ旅は続く。途中の草原でシカを見つけて騒いでみたのもちょっとの 間で、バスはひたすら単調な道を進んで行く。そしてようやくちょっと 開けた土地に入ってホテルに着いたのは6時近くだった。本日のお宿は 小さなホテルだったが、よく手入れされてて女性が好きそうな可愛らしい ホテルだった。まず中に入って靴を入れ、くつろいでもらうためにスリッパも 用意してないと言われてちょっと引きかけたが、代わりに足袋が用意して あってなかなか面白かった。部屋も小洒落た可愛い部屋だったしv食事も 工夫が多くて丁寧な造りだったし、スタッフも親切で気が利いていた。 こんな僻地(失礼)にしては良いホテルだ。さて実は本日、花火大会が あるらしい。食事が終わった後、歩いて10分くらいだというので一人で 見に行ってみることにした。が、外に出てすぐ後悔した。そう、北海道は 広いのだ。そしてこの僻地。9時過ぎたら店なんか開いてないし道は広いし 車はほとんど通らないしでとにかく寂しいのだ。もっと祭会場ちっくなのを 想像してたのに全然人いやしない…なんか出そう(汗) ほとんど小走りで海沿いまで来ると、警官が道路整備をしていた。が、 車なんてほとんど来ないので暇そうだ。知らない人よりは安心なので、 そこで立ち話をしながら花火を見た。もっと近くで見るためにはあと2キロ くらい歩かなきゃと言われて、さすがにそれは勘弁したいのでここから見える 花火で済ませようと思ったのもある。だいいち曇り過ぎててせっかく上がった 花火が頭半分見えないのだ。これではどこから見ても大差ない。なまりの 激しい、ほのぼのしたおじちゃん達と世間話をしながら10分ほど花火を見、 満足して帰ってきた。どちらかというと、花火より現地人との世間話の方が 楽しかった^^
明日から旅行に行くので、今日中に読みきって しまわなければならない本を急いで読んだ。 ダ・ヴィンチ・コードの前作「天使と悪魔」だ。 もちろん同じ作者の、同じ主人公の話。 が、同じなのは主人公だけかも。
読み始めて吹き出した。だって 物語の始まりがダ・ヴィンチ・コードと一緒なんだもん。 主人公の大学教授は突然の電話で起こされて、変な 全裸オヤジの死体の謎を解明して欲しいと迫られる。 行ってみれば死んだ男に関係あるヒロインと 一緒に冒険活劇に巻き込まれる。今回の敵は 中東で一世風靡したアサシンで、何度も命の危険に さらされながらキリスト教の謎にも迫っていく。
おいおいおい、読んだことある展開だよ!?(笑)
しかしそんなチンケな問題はものともしないくらい、 内容は充実していて楽しかった。今回は近未来型 時限爆弾のタイムリミットが24時間で、爆破される 前に発見しなきゃならない上に、教皇選挙の間に 枢機卿が次々殺されていくミステリーも混じって かなり忙しいパターン。でも手に汗握るというより 先が予想出来なくて興味深く読み進められた。 教皇選挙なんてちょうど去年やってたからちょっと 思い出しながら読めたし、マスコミ関係の描写も 人間心理もウマイウマイ。 たとえ展開が似たり寄ったりでも膨大な知識量と 物語の匠さには舌を巻くばかりで満足の内容だった。
なまじその前に苦手なタイプの推理小説を読んでいた ので、読後感が増倍で爽快さわやかだった。
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