ネタ帳

コノハナ【MAILHOME

シュシュッシュッ バンバン 18
2006年03月31日(金)

グレートを見る前に、豪ちゃんやダイナミックプロの団氏や脚本の藤川氏のインタビューを読んだのですが、グレートマジンガーって、世間の評価は低かったのですね。
みんながみんな口をそろえて

グレートはやりにくくてしょうがなかった。
鉄也は失敗作。
グレートは暗黒大将軍とZと最終回で終わった。後は出がらし、みんなそう思っているでしょ?
マジンガーの主役は兜甲児、鉄也、ハァ?誰それ?
ま鉄也もゴットマジンガーがあったら、カッコよく死なせてやったんだけどね。

と、散々ないいっぷりで、これをおもしろかったと思っていた私は、やぱり子供のころはモノを見る目がなかったのかなぁとか、また思い出を美化しているだけで、大しておもしろくもないものを、面白いと思い込みで思い込んでいるだけなのかなぁと、ちと凹んで、「思い出は年寄りのオモチャだっていうぜ」 by甲児 と石丸声が聞こえてきたのですが、いやいや、実際見てみればこれ、おもしろいではないですか。
私は、グレート好きですよ。ええ。たとえ、島本和彦が嫌おうとも。

グレートは偉大すぎる前作に押され、評価は低いみたいですが、私の記憶だと、おもしろかったように覚えているし、子供達の間でも評判がよくって、人気番組だったような気がするんですけどね。私の年齢だと、年齢的にZを見ている人はほとんどいないってのありますが、(なんせ赤ちゃん)評判が悪いって記憶はなかったなぁ。こんなに批判票が多いなんて知りませんでした。
これがもう少し年が上の人になると、Z贔屓の人が増えて違ってくるのでしょうが、少なくとも、私のまわりでは、グレートもボスも人気もので、鉄也も嫌われている風はなかったように記憶しています。むしろマジンガーZ野暮ったいなぁ、のっそりしているなぁと、Zの牧歌的なところを時代遅れ的に見ていたような気がする。
たぶんもう少し早く生まれていたら、今の私がカイザーに親しめないように、グレートにも、親しめなかったかと思いますが、グレート直撃世代としては、世間的評価がどうであれ、この番組は今みても格好いいなぁと思います。
このへんは時代のなせる思い入れの差でしょうが。もうちょっと後に生まれていたら、ダイザー贔屓になっていたでしょうから。

世間的評価という点においては、グレンダイザーもZファン、とりわけ甲児ファンからは疎まれていますが、それでも、ダイザーは、世界観ストーリーのつながりがないので、単体評価が可能だからいいよな。おまけにダイザーは、マリアと大介という萌えとやおいのバケモノをかかえていて、その筋からの評価は絶大だし。グレートはZと二つで一つの話なので、切り分けて評価できないところが、辛いところですね。

視聴率的にも商業的にも、戦闘能力的にも、メカニックデザイン的にも負けてないのにもかかわらず、けして、Zを追い越すことができなかったグレート。常にZという大きすぎる先駆者の陰で、日陰者を余技なくされるグレート。
疎まれているとわかると、鬼っ子贔屓で、私としては、よけいにグレート可愛さが募りますね!

そんなわけでお楽しみの剣鉄也ですが、Zの最終回で、「マジンガーZとはチョイと出来が違うぜ!」という余分な一言に、お前そんなこと言う前に、マジンガーブレード甲児に貸してやれよ、俺はこんなヤツが好きだったのか、昔の自分の男を見る目のなさに失笑しましたが、始まってみると、やっぱり鉄也いいわ。

剣鉄也がどう見えるか、楽しみにしていたのだけれど、今見ると、鉄也は未熟で不器用で、未完成な人間で可愛いですね。
甲児くんは、大人になった今みるとよく出来た人間で、器が大きく、非常に格好がいいのですが、鉄也は逆に、未熟で人間が小物で可愛い。
鉄也を可愛いと思えるようになったら、大人の女性、というのはダイナミッカーのお姉様方の弁ですが、わたしも大人の女性の仲間入りですか?
ついでに、甲児父も可愛エエな。めっさ受け臭くて。敵の目的がジャパニウムや研究所ではなく、剣造さん本人というのがうふふ。兜親子は父も子も甲乙つけがたく、どっちもいい男なぁ。一人うちにほしい。

そして鉄也についてだが、一般的には、
甲児→暴れん坊なやんちゃっ子。抜けているところがあって、親しみやすいお兄さん。
鉄也→冷徹な戦闘のプロ。クールで子供には、少々とっつきにくい孤高のファイター。
とされているようですが、えええ?本当にそうか?
グレートがマシンとして完璧すぎて、鉄也が戦士として完璧を目指しすぎて、それが親しみにくい印象をあたえ、番組的に失敗だったといわれているようですが、本当にそうなのか?私には、甲児くんのほうが完璧な人物で、鉄也のほうが欠けた人物に見えるのですが。俺は目が悪いんだろうか?

私には、鉄也のほうが、妬みや甘えや迷いという人間らしい負の感情を抱え、クールぶっていても、どっか一本ずれていて、完璧な戦士には遠い人物に見えるんですけどねぇ。
戦闘のプロや殺戮マシンというのは、キリコ・キュービィや、ヒイロ・ユイのような、こいつら人間じゃねえだろという人としての感情が欠落した破壊的人格者を指すイメージが強くて、鉄也は、巷でいわれるような、戦闘マシンという感じはあまりしません。
また、超一流のアマチュアの甲児を見たあとなので、実戦経験の浅い鉄也では、プロといっても、プロが板についてなくて、それらしい印象もさほど受けません。
それに孤高のファイターというのは、もっと毅然として、人を寄せ付けない人、たとえば、お蝶夫人・亜弓さんラインの人を指すような気がするんですけど、どうでしょう。鉄也の場合はどうも孤高のファイターというのとは、ちと違うような気がするんですが。

鉄也の場合は孤高というより、人付き合いが下手で、不器用で独りでいるだけじゃないでしょうかね。ようするに友達が少ないだけではないかと。だってさ、あの人、甲児くんしか友達いないんじゃネ?甲児と仲たがいしちゃったら、もしかしたら、友達一人もいないんじゃ・・・。
鉄也は、野田氏の声(新衛門さん)のおかげで、クールぶってはみたものの、どっかへたれてなさけなくて、本人は一所懸命なんだけど、うまくいかなくって、不憫で可哀相な子という感じがするのですが、それはいいすぎというものでしょうか。

甲児くんはいろいろ出来すぎなんですよ。
なんても出来るし、なんでも持っている。友達も多いし、誰とでもすぐ仲良しになれるし、才能もあって、運も強く、身体も健康で、精神も健康で、ちょっといろいろ出来すぎ。Zの甲児くんってのは、妬みや嫉妬という醜い負の感情が無くて、いい子すぎるところがあるように思うのですよ。多少口が悪いところがあっても、どうみたってあれは素直な良い子。裕福な家庭で育った優等生。
それに比べると、鉄也は、ぐっと不完全でなさけない人間だよな。

甲児はZ以外にもたくさん持っているんだけど、鉄也にあるのは、グレートだけ。
鉄也にあるのは、プロの戦闘員としての誇りと、グレートのパイロットとして自分だけ。
彼は、孤児としての孤独や、自分の居場所がなくなるという焦燥感や寂寞間を内側に溜め込んいるのだけど、そういった弱い自分を厳しい訓練によって克服しようとしている。その弱さを律しようとする強さが、剣鉄也の魅力だと私は思うのですけどね。

甲児が戦う理由というのは、純粋に、マジンガーZのため、おじいさんのため、光子力のため、平和のためで、それに加えて単純に戦いが好きだからだと思うんですが、鉄也が戦うのは、自分の存在意義を示すためってところがあると思うのですよ。

甲児は素直な子なので、見返りもなにもなしで、平和のために危険に身をやつして迷いなしで戦っているのだけれど、鉄也は自分の存在する理由をかけて戦っているので、自分を認めてもらいたい、自分の居場所を作りたいというところがあるじゃないかと。
だから、戦いが終わってしまうと、自分が存在する理由が無くなってしまうから、どこかいつまでも、戦っていたいと思っているふしがあって、迷いを抱いて戦っているところが
あるようにみえるんだよね。

そうした弱い心、惰弱した自分、甘えた己を厳しい訓練によって、律しようとしてする。
それが鉄也の強さなんだよ。そして、律しようとしても、律しきれず、どこかグダグダしているところがある、それこそが、剣鉄也最大の魅力なんだと思いますよ。
なんか褒めてるんだか馬鹿にしているだかわからない評ですが、ようするに鉄也がすきってことでよろしくお願いします。

そして、これが大介さんになると、内に内に溜め込む鉄也と対照的に、外へ外へ放電しまくって、王子光線放ちまくりで、笑わせてくれますね!甲児や鉄也は巷の評と違う印象を受けるのだけど、大介さんは、世間でいわれている通りそのまんまの人でした。
何も溜め込まない素直な甲児くんと、内に溜め込む強い鉄也と、外へ外へ放電しまくりの酔狂な大介さんと、マジンガーのパイロットというのは、三者三様で、ゲッターに負けず劣らず、面白いメンツですね!

そして実力は鉄也のほうがはるかに甲児より勝っているのに、鉄也がどんなに努力を積んでも、永遠に甲児を抜けない
兜甲児‖永遠に越えられない壁‖剣鉄也
このへんが激ツボなんだよなね。



性技の力 ファイヤーオン 17
2006年03月29日(水)

♪おーれは なみだをながさない〜 ダラッタァー

わたし、水木一郎の「い〜 ダラッタァー」のところの歌い方好き。

グレートマジンガー見ました。
グレート格好いいですね。いろんなところをとがらせてみました的なデザインが素晴らしい。私の薄れかかった記憶では、

鉄の城 マジンガーZ
偉大な勇者 グレートマジンガー
宇宙の王者 グレンダイザー

の中で、グレートが一番好きだったのですが、今みても、グレートマジンガーのシャープなデザインは、美の頂点といってよく、惚れ惚れする美しさです。

パーソナルジェットの傑作ブレーンコンドル。シャープでなめらかな黒塗りのボディ。無駄を省き機能美を極めた鋭利な武装。スクランブルダッシュ、サンダーブレーク、ブレストバーン・・・力強く美麗なネーミングの数々。しなやかさでありかつなめらか、優美でありかつ鋭利。重量感があり躍動感も兼ね備えたロボットの頂点グレートマジンガー。

ああ、グレート美しいですね。
OPラストの海からドバァッと飛び出して、垂直急上昇するときの、この重量感はどうでしょう。カイザーに足りないものはこれなんだよ。
重厚な機体、しかしながら鋭敏な動き。無機質でありながら有機的なものを感じさせる。そう体液を感じさせる機体。それがグレートマジンガー。まさにロボットの最高峰ですよ。グレートは。わたしは、グレートを越えるロボットはないと今でもそう思っていますもの。

マジンガーZ最終回で大仰に凹んだ私でしたが、いざ続編のグレートマジンガーが始まると、あっさりはまり、Zから鞍替えしてグレート贔屓になるのでした。裏切り者ですまんね。光子力研究所の諸君には、よろしくお伝えください。

お話のほうもグレートはいい感じですね。戦闘につぐ戦闘で、30分ずっと戦いっぱなし。ひたすら戦闘。火力使いまくりのド派手なメカアクション。戦闘第一に設計されたシンメントリーな科学要塞研究所。この最前線基地に仕掛けられた楽しい仕掛けの数々。スタンスがはっきりしていて、作っているほうに、迷いがないのが気持ちいい。ダイザーは作っているほうに迷いがあって、それが伝わってくるから、見ているほうも、迷いながらみていたもんね。
構成もZよりもしっかりしていて、話も安定。話数も五十数話と長すぎず、手堅くまとまっていて、手ごろな分量なのもいいですね。

Zはシリーズ構成がなきに等しかったもんね。
Zは回によってばらつきが大すぎ。面白い回とそうでない回との落差が大きいというよりも、その回担当の人が、みんなそれぞれ自分の最良の作を作ろうとしていて、各話の整合性を無視し、1話ごとのおもしろさを優先させているため、甲児とさやかの性格が回ごとに違う、これが気になってならなかった。特に甲児くんは演出家によって性格の統一が取れてなくて、話によってバラバラ。芹川演出の回なんて、どうしちゃったの今日は?ってぐらい前回の流れ無視して、はっちゃけていたもんね。

Zは1話完結が大前提の話で、ビデオのない時代の週1回日曜日のお楽しみ的番組だったので、そこを突っ込むのは野暮というものだけど、週に1回1話つづ見るのではなくて、
DVDがある今、まとめてみようとすると、んん?と、うなることが多い。Zはそういうところが目立つ話でした。もっとも、見ているうちにそれも慣れて、今日はどんな甲児くんかなぁ、誰の絵かなぁ、演出は誰だろうと、そのちぐはぐぶりも、楽しみの一つになりましたが。
その点、グレートは、回によって性格が豪快に異なるということもなく、安定してまとまっているので、落ち着いていますね。もちろん、安定している分、話が単調になりやすく、マンネり化しやすいという難点も所有していますが。しかしそのあたりは、話数がZやダイザーに比べて、だいぶ少ないので、マンネリ化する前に、最終回を迎えるのではないかと、前向きに予想しておきたいと思います。

そしてグレート名物乾いたメロドラマ。
これが泣ける!

私、申し訳ないけどグレンダイザーのメロドラマって、泣けないんだよね。なんでだかわからないのだけれど、ダイザーのゲストコマンダーの話って好みであるにもかかわらず、
どういうわけだか、泣けるまでには至らない。七十数話あっても、泣いたのは、キリカの回ぐらいで、大好きな銀河万丈と田中亮一の父息子もののズリルジュニアの回ですら泣けなかった。よっぽど甲児くんの扱いに腹を立てたのか、しめっぽいところに、しめっぽい話という演出が合わなかったのか、いい話だとは思うけどその程度。でも、グレートのメロドラマはつい涙を落としてしまうんだよ。これが。どこが違うんだろ。グレートはしめっぽくなくて、空気が乾いているところがよいのかな。

科学要塞研究所は、過去があって、陰の部分があるのがいいよね。
孤児に混血にサイボーグ博士。
陰のある人々。過去のある人々。
そんな血のつながらない擬似家族が、性別も国籍も過去も問わず、血を越えた繋がりで共に戦う。最前線基地で、戦闘のプロが焦燥感と寂寞感を抱えながら、休み無く戦ってる様が格好いい。
光子力研究所が、ヘルがいなくなって、やっと本来の業務に戻れたのとは対照的に、科学要塞研究所というのは、ミケーネ倒したら、存在する必要が無くなる場所なわけです。ミケーネを叩くという目的を看破してしまったら、ここは解散してしまう場所なわけで、なんとしてでもミケーネを倒したい、一刻も早くミケーネを打倒したい。そう思う一方で、ミケーネがいなくなってしまうと、もう自分が存在する理由がなくなってしまう、ここにいる理由がなくなってしまう、擬似家族が無くなってしまう、だから、心の中でどこか先延ばしにしていたい、いつまでも戦っていたい。そういう複雑な思いを抱えながら、闘っているっぽいところが私の心を捉えるのかな。

中でも数奇な運命をたどった甲児父(剣造博士)が、主役の鉄也以上に主役らしく、実子の甲児と養子の鉄也の間で、どういう思いで、司令室に立っているかと考えるとこみ上げてくるものがあります。擬似家族である鉄也やジュンとのやり取りや、血のつながらない鉄也とシローの交流、血のつながった剣造博士とシローの心の機微、このへんが涙が落ちるのを禁じえませんね。

この感触なら、最後を飾る甲児と鉄也の血のつながらない義兄弟の愛憎劇が、めちゃくちゃ期待できそうで、いまらか待ち遠しくてなりません。ああ、甲児くん、早くアメリカから帰ってこないかな。帰国する日が楽しみだな。甲児と鉄也のいがみ愛が、私は今とっても楽しみだ。

ところで、さきほどから、擬似家族という表現を使っていますが、実は光子力研究所の人々も、家庭環境に恵まれておらず、欠陥家庭で、擬似家族なんだよね。
甲児は、幼いころ母を実験中の事故で亡くし、父は自分のことを10年以上もほったらかしにして、他所の子を戦闘員として可愛がって育てているという欠陥家庭の子。養育してくれる親が不在のため、研究所でさやかとみさとさんと共に暮らすという某エヴァンゲリオンの初号機バイロットみたいな境遇の子です。
さやかは母がおらず、やはり親のいない甲児と、どういう家庭なのかまるで不明なみさとさんと毎日喧嘩しながら、一つ屋根で暮らすというやはり某2号機パイロットみたいな欠陥家庭の子です。
そして、みさとさんは、毎日、甲児やさやかの家事担当しつつ、V-TOLや戦車をバリバリ乗りこなし、コントロールタワー勤務という、これまた某ネルフのミサトさんみたいな年上の美人の女性。あんな危険なところに嫁入り前の娘を住み込み勤務させるなんて、親の気が知れませんが、彼女の家族についてはボスの親戚ということ以外不明です。わたしは案外はみさとさんというのは、父がミケーネ調査隊の一人でヘルに殺され、父の死を真相を知りたくて、それで光子力研究所にやってきた欠陥家族の子じゃないかと、あてずっぽうに思っていたりしますが。

とまあ、このように、彼らもけして、幸福な家庭の子ではありません。科学要塞研究所の人と同様欠陥家庭の子です。けれど、光子力研究所の人は、欠陥家庭といっても、天涯孤独というわけではないし、それになにより、そんな不幸な境遇をへとも思わせない底抜けの陽気さと余裕があるんだよね。このへんの対比がおもしろい。

そんな光子力研究所の甲児くんと、科学要塞研究所の鉄也は、グレートマジンガーの最後に、顔をあわせるわけです。さきほどから私が楽しみにしているのが、この二人の対面。というのも、甲児と鉄也って、養子と実子という血のつながらない兄弟の間柄で、剣造さんの一件がなければ、いい友のままでいられたんだけど、父の一件があったおかげて、一挙に愛憎劇に転落するんだよね。このへんがエリア88の神崎とシンみたいで私はとっても楽しみなんだ。

たとえるならさ、マジンガーZってはファントム無頼で、グレートマジンガーはエリア88
なんだよ。


だけどわかるぜ 萌える友情 16
2006年03月23日(木)

♪ガン!ガン!ガン!ガン!若い命が真っ赤に燃えて〜

やかましいんじゃぁぁあッ!早乙女研究所!


マジンガーZ最終回に凹む私の心情お構い無しに、今日も騒々しいゲッターチーム。
また殴り合いやっているよ、こいつら。ゲッターは3人いつも一緒で羨ましいな。
それに比べて、マジンガーは、4年半も日曜の夜を飾ったのに、3人が一緒になるのが一度もないなんて・・・。羨ましいよ、ゲッターチーム。

ああ、とうとうきてしまいました。マジンガーZ最終回。
いや、最初に見始めたときから、わかっていたんだけどね、いつかこの日が来ることを。でも、実際にきてしまうと、やはり悲しい。
先の展開を知っているだけに、1話からずっと出撃時に使われた渡辺宙明の傑作『Zのテーマ』が流れると、ああ、これを聞くのも今日で最後なんだな、これが最後の出撃なんだな、今日でマジンガーZともお別れなんだなと思うと、ぐっとこみ上げるものがありますね。

まあ、マジンガーZというのは、それまでずっと無敵を誇ってきたのに、最終回に突如何の前触れもなく、鉄の城が陥落して、ぼくらのマジンガーZが負けて終わるわけですよ。これまで91話ずっと無敗を誇ってきたのに、最後の最後で完敗という終わり方で、それゆえ、この最終回は伝説の主役交代劇として語り継がれるのですが、今見ると、非常に悲惨な最終回ですな。

よく知られたように、マジンガーZは最終回で徹底的に破壊されます。
その壊され方も半端ではなく、両腕が無くなり、両翼がもぎ取られ、腹に大穴が貫通し、全身が腐り、Zの頭脳部であるパイルダーが落下し、キャノピーがぶち割れて、パイロットが失神という完膚なきまでの敗北ぶり。今までとは比べ物にならないぐらい強い暗黒大将軍の前に、手も足も出ないで、まるで勝負にならないまま、鉄くず同然となって崩落する鉄の城。わずか数分で、ぼくらのマジンガーZが鉄くずになってしまうのです。

この最終回、甲児くん可哀相すぎっす。

一番の泣かせどころは、すでにZには戦闘能力なんか残っていないのに、甲児がその現実を受け入れることができず、いつまでも、戦おうとするところでしょうか。弓先生は早々に退避を勧告し、甲児のほうでも相手がこれまでの機械獣と異なり、Zがかなう相手でないのはわかっているのに、それを認められないでいる。負けを甲児認められないでいるわけです。

ここでグレートマジンガーが現れて、甲児はすんでのことろで一命を取り留めて、科学要塞研究所の病室に収容されるのですが、

ここが可哀相すぎる!

だってお見舞いにやってきた光子力研究所の人々が、そこで、見たものは、

ベットに包帯に巻かれて横たわる兜甲児の姿。
顔も体も包帯を巻かれ、放心してベットに横たわる歴戦の戦士の姿。

弓先生達は、力なく横たわる甲児くんに、今までよくやってくれた、命だけは助かってよかったと、声をかけるのですが、甲児はそれには返答しません。
共に戦ってきた人々も、助かってよかったと声をかけるのですが、それにも甲児は答えません。
人々の声にも答えず、声のするほうを見ようともせず、そして虚空の一点をみて、彼はただこうつぶやくだけ。

「マジンガーZ・・・・」

カーーーッ可哀相すぎッ!
1年10ヶ月にわかってお茶の間をにぎわせてきた、兜甲児の最後の台詞がこれですか?1話で、こちとら体は小さくとも、喧嘩なら負けないぜとノリノリで軽快に登場した兜甲児最後の台詞がこれですか?やいやい、待ちやがれ、機械獣野郎、へへーんだっ。あの独特な甲児口調で、軽妙に飛ばしまくった、マジンガーZ全92話の最後の台詞がこれ?どんなに苦戦していても、余裕ぶっこいているようにみえる芸風がうりの兜甲児最後の台詞がこれ。毎週日曜日のお楽しみだった明朗快活番組の主人公の最後の台詞がこれ。
マジンガーZ・・・
これで終わりかよ。か、哀し過ぎる。

この後、弓先生の提言で、アメリカ留学に出発するのですが、そこはもうナレーションだけで台詞はありません。アメリカ行きの飛行機に乗っているところが慌しく映し出されて、ジ・エンドで幕。1年10ヶ月、大晦日も、お盆もやむ事無く放映され続けたマジンガーZ 全92話、これにて終了。来週からは、グレートマジンガーがはじまるよ。みんな見てね!って、そんな気分になるかよッ。

ああ、最終回の感動も余韻もなしで、追い立てられるように、退場させられるマジンガーZとその操縦者が哀れでなりません。記憶の中にあったものよりずっと残酷で、悲惨な終わり方じゃないか。マジンガーZって、こんなに後味の悪い終わり方だったのかよ。
子供のときは、Zが滅多滅多に壊されるというのが衝撃すぎて、乗っている人間の心情まで考えることはできなかったのですが、今見ると、この話って、主人公をうむをいわせず強引に退場させ、次番組の主人公&主役機の顔見世で終わっているのですね。バトンタッチして、あとはお前にまかせるぜっ、という終わり方ではなく、無理やりそれまでの功労者を追い出して終わりという終わり方。主役交代というより、主役のっとりみたいな終わり方。
私には、Zが可哀相すぎて、グレートを格好いいと感じる余裕はなかったよ。

私、マジンガーはグレートが一番好きで、剣鉄也ファンだったのだけれど、これ見て、Z信者の人が、グレートは認めん、鉄也許さんといっていたのが、少しわかった気がしたよ。
今まで私、グレートはZを踏み台にしたという言い方が、気に食わなかったのだけど、グレートのどこが悪いんじゃと、苦々しく思っていたんだけれど、そういう人達の気持ちも、ちょっとわかったかも。たしかに、この登場の仕方じゃ、鉄也とグレート憎まれるかもしれないよ。マジンガーファンというのはデフォで甲児好きなので、この後、彼が甲児くんにしたことを合わせて思うと、鉄也が疎まれるもの、なんとなくわかった気がしたよ。

ああ、これが、東映まんが祭りの『マジンガーZ対暗黒大将軍』が最終回のシナリオだったら、全く文句はなかったのにな。
あちらもZはボコボコにやられちゃうけど、でも、あちらはグレートと二人で、共闘して、共同作業で敵倒しているし。Zも大破しているけれど、戦闘できるだけの精神力と余力がちゃんとあるし、それになにより、最後にグレートとの会話がある。これがあるとないとじゃ大違いで、この映画のこの場面、後世に語り継がれるだけあって、それはもう格好がいいのだから。

満身創痍になったZと傷一つなく光輝くグレート。
二つの機体が日の光を浴びて対面し、会話を交わす。

「強い・・・君のロボットはなんていうんだい?」
「グレートマジンガー」
「グレートマジンガー?」
「マジンガーZの兄弟さ。また会おう、マジンガーZ」
「待ってくれ グレートマジンガー」
呼び止めるZの声を振り切って、走り去ってゆくグレート。
名前だけ告げて走り去っていく謎の勇者。な?カッコいいだろ。な、痺れるだろ?
そして甲児の〆の台詞。

それにしてもあのロボットを作ったのは誰だろう?

その正体はもちろん、甲児の父、兜剣造博士なのだけど、この余韻を持たせて終わらせる終焉の爽快感といったら、どうだい。ああ、これだったら、文句なしの伝説の交代劇だったのに。

それが、テレビ版だと、Zとグレートの会話がないまま終わっているんだよね。もしかしたら、甲児は、自分を助けれてくれた勇者が誰なのか、知らないんじゃないだろうか。グレートのほうでは、知っているんだけど、Zのほうでは、誰だか知らないで終わっているっぽい、このへんが、どうも釈然としないんだろうな。だってさ、主役同士があいさつ交わさなきゃ、バトンタッチしたとはいえないんじゃないかい?

あるいは映画ではなくて、永井漫画のほうでもいいのだけどさ。
漫画は漫画で、またいい終わり方しているんだよね。大破して終了するところはテレビと同しなのだけれど、こちらは、グレートが大破したZをお姫様だっこして、光子力研究所に連れて帰ってくれている。ここがまずいい。
この時、グレートが語りかけた言葉。

「勇敢なる戦士マジンガーZよ、いまやすらぎのときがきたのだ。これからはじまる暗黒大将軍との死闘はわたしが代わろう」
「だれだきみは?」
「グレートマジンガーとその操縦者剣鉄也だ。」

こんな具合で、漫画版は主役交代の引継ぎがきちんとできているんだよ。

またもう一つ漫画版のいいところは、この次のコマで甲児がまたいつもの甲児に戻って、いつものようにケロッとした顔で
「マジンガーZ以上のロボットを作るなんて、大天才博士なんだろうな、おじいちゃんよりすごいロボット工学博士がいたなんて うれしいような かなしいような」
車を運転してその博士に会いにいこうとしているところですね。
あれだけのことがあったのに、ずぐに平常に戻っているところがいかにも兜甲児らしいや。どんな辛い試練があっても、次の瞬間には、何事もなかったかのようにケロッとしていているのが兜甲児の芸風ですが、この漫画は、いつもの兜甲児で終わっているんのがいいですね。

そして科学要塞研究所を訪れて、甲児父と弓教授が対面するのだけれど、この時、アメリカ留学を持ち出すのは、剣造博士のほうなのですよ。アニメとは違って、剣造博士が甲児を科学者にしたいと言い出すのです。
私ここのところ大好き。

「甲児には兜家の科学者の血が流れています。甲児を自分以上の科学者にしたいのです。自分がきづつき倒れることようなことがあったら、その時こそ息子兜甲児にわたしの意志をつぎ立ち上がってもらいたいのです。」

大志をもって、息子を留学させる父。
それに答えて旅立っていく息子。
ああ、この父子愛、たまりませんね!萌えますね!豪ちゃんは父子の描き方が上手いですね。わたし豪ちゃん版グレートの兜親子が対面する場面、大好きですよ。

アニメだと、アメリカ留学を言い出すのは弓教授のほうですが、これだと、まるで戦闘で心身ともに疲弊し憔悴しきった甲児を、光子力研究所からしばらく放して休ませてやりたいみたいな印象を受けるんですよね。Zと向き合うのが辛い甲児くんを休ませてあげたいという感じ。甲児のほうも逃げるように、日本を離れていくみたいな感じ。それは辛いっす。
やっぱり私としては、留学は父が子にいつか訪れる日のために勉学を積ませるとしたほうが、感動的だなぁと思うのですよ。だって、マジンガーは兜家の科学者の血が格になる話なので、アメリカ留学は、弓先生ではなく、兜剣造博士のじゃあなくては、次番組への引継ぎにならないじゃないですか。

マジンガーZのおもしろさというのは、かなりの部分で繰り返しによるところが大きいと思います。毎週毎週あきもせずヘルは機械獣を作り、光子力研究所はあきもせず攻防戦を繰り広げる、さやかは毎週悲鳴をあげ、ボロットの首は毎週落っこち、甲児は毎週夕日にむかって高笑いをする、ひたすら、1年10ヶ月これを繰り返してきたわけで、こうした繰り返しの中に、ミネルバXやエリカさんやローレライみたいな変化球が、たまに投げられからそれらの話が輝くわけです。
中に、マジンガーはおっぱいミサイルの話と、ミネルバXとさやかマジンガーと最終回だけみればいいみたいな乱暴な言い方をする人がいますが、そうではないでしょう。やぱり、これまでの積み重ねがあるからこそ、最後の最後で、フォーマットを崩す超変化球技のこの最終回が効いてくるのです。今回1話から、一つづつ見ていったのですが、長く見続ければ見続けるほど、最後の殺人球が、とてつもなくひびく最終回でした。

救いは、飛行機の窓にうつった甲児くんの顔に微笑みが見られたことでしょうか。きっと、時間の都合で、画面には映らなかっただけで、最後はいつものように礼儀ただしくやんちゃに、おなじみの夕日に照らされる光子力研究所に、明るくお別れの挨拶にいく場面があったと、脳内補完をしたいと思います。

で、鉄也と甲児くんのからみはないのですか?

スタッフの馬鹿野郎。なんで、二人のからみがないんだよぉぉお!
チキショー、大介さんに負けるじゃないか。
鉄也くん、甲児くん、あああああッ義兄弟萌え


最後はいつものパターン。もうこのパターンで終わらないと落ち着かないっす。


3つの心が一つになれば ゲッターロボ 15
2006年03月13日(月)

チェェェンジ・ゲッター1!スイッチ・オォォォォォンッ!

暑っ苦しいんじゃぁああ、ゲッターロボォォォ!

ちょっと前から始まった独りダイナミック祭り。
デビルマン、マジンガー、ゲッター、グレンダイザーを全部平行して見るという荒業をしているわけですが、

熱いよ、ゲッターロボ、熱すぎだよ、ゲッター・・・。

ゲッターロボが異常に熱すぎて、30分見るのに非常に疲れて困ります。
ゲッターはマジンガー以上にシリーズが多すぎて、どれをどういう順番に見ればいいのか、わからないのですが、今私が見ているのは、74年に放送開始された一番最初のTVシリーズ。
これは一般には何て呼ばれているのでしょう?初代ゲッター?無印ゲッター?
よくわかりませんが、リョウとハヤトとムサシが出てきて、神谷明の絶叫シャウトが有名なヤツです。
ゲッターといえば、石川賢の濃すぎる漫画が有名ですが、アニメのほうも、別の意味でまたエライ濃いアニメですな。

つーかさ、

早乙女研究所、おまえら熱すぎ。

リョウも熱いし、ハヤトも熱いし、ムサシも熱いし、ミチルさんも熱いし、元気も熱いし、早乙女博士も熱いしで、早乙女研究所全員発熱しすぎ。ゲッター線照射しすぎだよ。
もう熱いっていうより、青い春と書いて青春というか、若い血潮が真っ赤に燃えるというか、3つの心が一つになるというか、ゲッツゲッツゲッターゲッツというか、ようするにやかましいじゃぁあああ、早乙女研究所ッ!
常識人の集まりである霊峰富士の光子力研究所を見た後に、浅間山のマグマのごとく燃えたぎった早乙女研究所みると、騒々しさの極地であります。

だってさ、すべてがネタとしか思えない濃さなんだもん。
まずオープニングから飛ばしまくりで、これだけで30分は爆笑できること保証つき。
ささきいさおが歌うガン!ガン!ガン!ガン!という思考を停止させる強烈すぎる歌詞に、ギャグでやっているとしかおもえないスクラム。キテレツ極まる戦闘服に、亀の子タワシが飛んでいるみたいなゲットマシン、この彷彿絶倒のおかしさといったら。
わたし、ゲッター1がトマホーク持って走っているあそこで駄目、噴出す。
マジンガーブレードは全然可笑しくないんだけど、なんでゲッタートマホークはあんなに笑えるんだろ。神谷明の名人芸シャウトのせいかしらん。

ゲッターのデザインって、正真正銘、本物のダイナミックライセンスつきの版権ものなのに、まるで夜店で売っている海賊版商品のようなパチモン臭さがあるんだよね。
間違いなく本物なのに、どっかのアニメをパチくったパチモン品って感じで、ニセモノ臭がただようデザインなんだよ。
本物なのに、パチモン臭いデザイン。
本家なのに、パロディ臭いデザイン。
オリジナルなのに、模倣臭いデザイン。
開祖でありながら、パチモン臭が漂うのがなんともおかしいや。
スパロボ世代がいうならまだしも、オンタイムで見ていた私にまでそう言わせるあたりが、ゲッターの凄さでありますね!

私、マジンガーZを見ていて美術や衣装が可笑しいと思ったことはないんだけど、(Zは美術・メカが素晴らしい 特に兜邸とホバーパイルダーと光子力研究所は傑作)ゲッターは、逐一可笑しいっす。
これ、無料配信されているところあったら、みんなも見てみるといいよ。爆笑は保証つきだから。

ゲッターはおかしなものをあげたらきりがありません。
亀の子タワシをすっ飛ばしたかのようなゲットマシンといい、合体するとなぜか手足が生えてくるという子供の目から見ても無理極まる合体といい、質量保存の法則を無視した摩訶不思議な変形といい、

なんで、ゲッター1とゲッター2とゲッター3で質量が違うんじゃああ。

いったい誰がデザインしたのか、乳首のついたミチルさんの戦闘服とか、長すぎるハヤトの顔にジャストサイズにあつらえた長すぎるへルメットや、ふんどしに工事用ヘルメットに日本刀という道を歩いていたらすぐに通報されそうなムサシの戦闘服や、それに誰も突っ込みを入れる人がいない不思議さや、下駄に水玉の赤ネクタイというコントに出てきそうな早乙女博士や、ホームドラマ出てきそうな野球帽かぶった小学生の元気など、すべてがギャグでやっているとしか思えない設定と美術。この番組はゲキガンガーですか?
本当ゲッターは、マジンガーとコン・バトラーの間の作品ですな。
無茶ありすぎ。だがそこがいい!

そしておかしいといえばゲッターチームもまたしかり。
ゲッターチームはよるとさわると殴り合いで喧嘩。
研究所で喧嘩して、寮に帰ると3人同室なんで、また喧嘩して。
なんか毎週喧嘩しているんですが。こいつら。
この話、パッと見はナンバー2の法則でハヤトが目立ちまくっているけど、真の主役は、ムサシですかね?ムサシがいい味だしておりますね。

ゲッターの合体は、3機の戦闘機がカマを掘りあってドッキングというギミックで、パイロットが同じ学生寮の同室という、同人女に優しい設定なのですが、いやはや、さすがにここまで暑っ苦しいと、私の貧困な脳細胞では、やおい妄想はわきそうにありませんな。
ゲッターと同じスタッフなのに、ダイザーは美麗だよなぁ。熱血とチームワークがウリのゲッターチームに対して、ダイザーチームは耽美と美麗がウリだもんね。まあ私としてはノーブル&ナチュラルな光子力ファミリーを推したいのですが。

でも、ゲッターは、尻のしまりが非常によいロボットだと思いました。
ええ、ダイナミッカーのお姉様方!
尻のしまりのよさでは、ダイナミック一ではないかと。

そもそも早乙女研究所は所在地からして、浅間山だから熱いんだよね。
窓の外には噴煙が上がっているのが見えるし、赤い岩肌の切り立った崖っぷちにへばりつくように建っているし、研究所に向かうには急勾配の坂道を登らなきゃいけないしで、地熱もっていそうですもんね。
それに対し、光子力研究所は、遠くに穏やかな駿河湾を望み、背後に頂に白い雪のつもった青い富士、さらに緑濃き青木ヶ原樹海があって、そこに緑の広大な芝生がひろがり、白い研究所と、ノーブルでナチュラルな空気がありますからな。

そう思うと、弓先生は光子力研究所に来たのが、甲児くんでよかったですね。
もしこれがゲッターチームだったら、弓先生じゃ、絶対統率できなかっただろよ。
よるとさわると喧嘩のゲッターチームじゃ、押しの弱い弓先生じゃ、取りまとめることは無理だっただろうなぁ。
あれは、ゲッター線一筋30年の猛者、早乙女博士だから、統率できたんだろうな。
ところで早乙女博士は、42歳でゲッター線の研究30年だそうですが、30年ってことは、もしかして早乙女博士は小学生のころからゲッター線の研究やっているんですか?
さすが早乙女博士、熱いな。

甲児は、礼儀正しいモラリストなんで、弓先生としては扱いやすかったんじゃないでしょうかね。
いかにも東大出身の官僚といったタイプの弓所長と、裕福な家庭に育った素直ないい子の甲児とは非常にいい組み合わせだったと思いますよ。
甲児は先生のいうことよく聞く子だったし。先生のほうも甲児くんを信頼していて自由にやらせていましたし。
ま、たまに切羽つまって言う事きかなかったときもあったけど、マジンガーは甲児が無茶するから勝てる仕組みになっているんで、無茶したことが巧をそうして、結果オーライで、無問題のことが多かったし。先生もそれがわかっているからきつく叱ることはなかったし。
そもそも弓先生は所長としての業務に追われ、要塞司令としてはかなり頼りないで、甲児くんに常に頼りきりで、甲児のほうもそれがわかっているから自分がしっかりしなきゃと、実力以上のものを出していたもんな。
甲児くんのほうでも、弓先生が五月蝿いことはいわず、好きに戦闘をやらせてくれたんで、やりやすかったんじゃないでしょうか。

これが、早乙女研究所だったらそうはいかなかったでしょうな。
早乙女博士との意見の食い違いで、どっちも引かずに衝突していたかもしれないですな。
甲児はZの中で、ただの1回も、博士達と喧嘩して、光子力研究所を脱走したことはなかったけど、寄留先が早乙女研究所だったら、博士と喧嘩して、ゲッターロボのパイロットなんかやってられっか、もうやめだやめだとちょっと想像がつかないけど、飛びだしていくこともあったかもしれないですな。

逆に光子力研究所では、喧嘩三昧で、濃すぎるゲッターチームに、弓先生がお手上げで、バケツの水をかぶるどころの騒ぎじゃなくて、喧嘩の仲裁に入って、腕の一本ぐらい折っていたことでしょう。

と気がつけばゲッターの感想を書いているようでいて、また兜甲児語りになっていますが、そんなことをいっているうちに、とうとうマジンガーZの最終回がやってきてしまいました。

ああ、いよいよ最終回だよ、ゲキガンガー・・・。
調合金Zが溶ける・・・。


マジンカイザー (下) 14
2006年03月04日(土)

続きまして、このOVAの呼び込みであるオリジナル声優起用についてです。
このOVAは、30年前と同じキャストでメインキャラを組んであります。
つまり兜甲児、弓教授、Dr.ヘル、あしゅら男爵は当時と同じ声優さんが演じてくれているのです。(なぜか、鉄也は野田さんではなかった。予算が足りなかったのか?)
兜甲児は石丸博也の声以外考えられない、と誰もが口をそろえていうぐらいマッチしているので、ジャッキー石丸の声が好きで甲児ファンになった私としては、再登場は嬉しい限りです。がしかし、なんといってもあれから30年、嬉しいと同時に非常に不安なキャスティングでもあります。

なんせ石丸博也は今年で65歳。
60過ぎての兜甲児は、普通に考えたら、どうみたって無理あります。
(石丸さんってそんなに年齢高かったんですね Zの時で既に30過ぎか、ダイザーで35?声若いなー)
以下感想。

石丸氏、年とったなぁ…。遠い目。
石丸さんだけじゃない、ボヤッキー(弓先生)も、あしゅら男爵も、みんあ年とったなぁ…。

ネットで石丸健在といわれていたので、うっかり期待してしまったのですが、遠慮なく言わせてもらうと、

全然違うよ。

全然違う。
ダイザーとZの、わずか数年の声の違いで、「甲児くんの声が違う!Zの時のほうがよかった」と文句をたれる私には、30年という年月は長すぎました。
率直に言って、石丸さんの声が、年を取ってしまい、全然別人というか別物。
いや、確かに声は石丸博也なんだけど、「光子力ビーム」のイントネーションも昔のままなんだけど、「パイルダーオン」も昔のままなんだけど、すごい無理していて苦しそうなのが、聞いているほうにも伝わってきて痛々しい…。甲児くんというのは、素直が売りなのに、それを無理して声作っているところが辛いっす。
あの投げっぱなしのふざけているとしか思えない、しかし真面目にやっていますというノリノリの演技が、甲児くんの性格とマッチしてよかったのに、それを作って出さないといけないようになると、もう甲児役は無理じゃないかという気がしてきますな。
「ハッ」とか「ヘンッ」といった意識しないで出す声は昔のままなんだけど、会話や叫び声は、懸命に若い声だそうと声作って、苦しいです。

たまに、地声のおっさん声が出ちゃうときがあるんだけど、こちらは渋くて、ええ感じなのですが。本当に甲児くんが年取ったって感じで、おお、おっさんになった甲児くんだ!おっさんになった甲児くんがいる!エエ男は年取ってもエエ男だなって感じで、色っぺーんだけど、若い声作って出しているのは、辛い。

これだったら、いっそ、無理して若い役やるんじゃなくて、壮年になったマジンガーパイロットって設定で、年とった3人を見てみたかったかも。大人になったあの3人もみてみたいし。ズッコケ中年3人組みたいですが。
そうすれば、甲児くんもそのころには、(たぶん)世界的な科学者になっているだろうし。(希望的観測)
鉄也も(生きていれば)渋い中年になっているだろうし。(死んでいる可能性大)
大介さんも、立派な宇宙の・・・いやこの人は変わらんような気がする。大介さんだけは変わらないで、あいかわらず口を開けば甲児くん甲児くんで、50近い甲児くんに向かって甲児くん無茶はいけない!甲児くん死ぬときは一緒だ!甲児くん!と連発していそうな気がする。大介さんって、なんか永遠にあのまんまって気がします。(断定)

あーあ、ゲッターチームはいつも3人一緒かだら、楽しそうでいいな。
マジンガーは3人が顔をあわせるってことってなかなかないから、こういうときに合わせてもらいたいのだけさ、富山敬鬼籍入りの今となっては、それもかなわぬ夢。ああ、ゲッターチームが羨ましいッ。閑話休題。

弓先生のほうもあいかわらず弓先生のまんまと、聞いていたのだけれど、弓先生も年取っておりましたネ。声に往年の張りがなくて、年寄りのようでした。まあドロンジョ様ものび太引退するぐらいだから、ボヤッキーも年取るわけですけどね。今歳調べたら、八奈見乗児さん、なんと今年で75歳でした。
弓先生って、このときはすでに70過ぎていたんですね。
70すぎてボヤッキーネタ飛ばしてくれていてありがとう、弓先生。あたし、毎週ヤッターマン見ていたよ。でもせっかくボヤッキーネタやってくれるのなら、今週のハイライトー、ぽちっとな、までやってもらいたかったな。
そして、あしゅら男爵も以下同文。

一番変化がなかったのが意外や意外富田さんですか?
こちらは最初からじいさん役なので、声が年取ってもOKっていうのもありますが、ヘルが一番老化が少なくて、元気なのが笑いました。老人が元気な社会ってのはいいですね。富田さんは結構昔のまんまです。
富田さんって私が子供のころからじいさん役やっているので、すごい年だと思っていたんですが、今調べてみたら、甲児くんとDr.ヘルの中の人って年が5歳しか違わなかったんですね。

甲児くんとDr.ヘルって5歳違い。

声優さんって凄い…と改めて思った一瞬でした。

一方、年を押しての続投の男性陣に対して、女性は年とってしまうと、男性以上に若い役は厳しいので、女性声優は全員入れ替えで、さやかも新しい人なのですが、

私が思うにマジンガーの声優で一番声に変わりはないのは、実は松島トモ子じゃないかと思いますよ。

だって、あの人、さやかやったときに、まだ27歳だったそうですよ。
なのに、ミネラル麦茶と全く変わらない老け声だったんですよ。もうミネラル麦茶そのまま。本当お聞かせできないのが残念なぐらい今と変わらぬオバサン声だったのですから。
この人だったら、「当時と変わらぬままの声で弓さやかを熱演 松島トモ子」が可能だったのではないでしょうか。さすがは天才老け声子役。

そんなわけで、オリジナル声優の起用というのは、ファンの望むところでありますが、やはり、歳月を感じて非常に辛いものがあるのですよ。特に今毎日オリジナルのほうを見ているので、辛かった全7巻+暗黒大将軍でした。

さて、新参者のマジンガーファンのくせに、まるで、古参のような知ったかぶった口ばっかり叩いてきましたが、文句ばっかりいうのも申し訳ないので、最後に一つ。
このOVAの甲児くんとさやかの関係は、非常によかったです。
鉄也とジュンの二人もよかった。
アニメの明くんミキちゃんと並ぶ、私の理想の男女カップルでした。羨ましいィ。

つーかさ、なんで豪ちゃん漫画標準でいくなら、

甲児くんは鉄也にコロッケ作ってやらないんですか?

コロッケネタ、なんでやってくれなかったんだよぉ。
甲児くんは、愛に飢えた鉄也に是非コロッケ作ってやってください。

あたし、甲児くんは大介さんよりも、鉄也と絡ませたい。義兄弟萌え。兄さん。もう放ないよ…。ハァハァ・・・。(最後はいつものパターン)



BACK   NEXT
目次ページ