やんの読書日記
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2005年04月10日(日) |
ヒエログリフを書こう! |
フィリップ・アーダ著 吉村作治監修 林啓恵訳
古代エジプト展で見た石版 ほとんどが死者の埋葬品に使われたもので 人物と動物、食べ物にヒエロブリフという 象形文字がびっしり、それも美しく整然と 彫り付けられている。 一体なにが書いてあるのか それを解読したのがフランス人のシャンポリオン ということは昔世界史で習ったことがある。
この本は複雑なヒエログリフの 基本的な読み方や成り立ちを解説しているのだけれど 右からも左からも、縦書きもできて 王族の名前はカルトゥーシュというロープのわっか の中に書かれているのだそうで ツタンカーメンやアレクサンダー大王、クレオパトラも カルトゥーシュに書かれているらしい。 読み書きのできる書記が実力を持った時代 学問とは普遍的なものなのだということが分かって 感動した。 自分の名前がヒエログリフで書けるといいな!
ターシャ・チューダーと言葉の花束 ターシャ・チューダー絵 メディアファクトリー
詩人、哲学者、政治家、聖書の言葉 言葉の花束をこの絵本からもらった気分になれる 挿絵画家のチューダーさんのモデルは みな自分の子や孫や自分自身だ 18世紀の暮らしをそのままに取り入れている 作者の思想も垣間見える。 ウォールデンの筆者ソローの言葉が心に残る
アリソン・アトリー作 岩波少年文庫
エリザベス朝時代のイギリス 自分の母親の故郷の農場を訪れたペネロピーが 体験するタイムトラベル このファンタジーは過去に実際にあった事件を 軸にしているので、ペネロピーの時空を超えた 体験が本物なのか空想なのか区別がつかない 読む人まで過去の空間にはまり込んでしまうようだ ハーブの香り、料理の味、貴婦人の衣擦れの音・・・ みな本物を感じているような錯覚におちいる。 現代に戻ってきたとき、過去と風景がほとんど変っていない ということもまたすばらしい。 イギリスの田園がどんなに時間をかけて守られてきたのか 守られ続けているのか そんなこともわかって憧れが募る
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