その6(手術当日)

4時開始予定の手術は、案の定遅れに遅れて
「そろそろ行きましょう」と声がかかったのが5時半。
一日飲食禁止で点滴を2本して待ちくたびれて少しぐったり(苦笑)
手術前だから、まだどこも痛くも痒くもないのにストレッチャーに乗せられ、思わず出た言葉が「病人みたい!…あ、病人か。」
後ろで母が苦笑していました。

手術室に入り、手術台に移動。ここまでは自力で動いてます。

麻酔を始めます、と言われ 左腕に薬の入る感覚があって
(点滴に薬を加えるだけ)
それきり記憶も時間の感覚(寝ている感覚)もない。
この、麻酔っての、凄いもんですね!
「1、2、3で眠くなります」と言われていたのですが
「眠くなった」という記憶もないし、「意識が遠のいた」覚えもない。
麻酔を入れている看護士さんの手元を見ていた、そのあとが
スコーン!と記憶が途切れてるわけです。
で、次はいきなり
「海乃さん、終わりましたよ」ですよ!まるでタイムマシンのようです。
いやもぉ、何がなんだかさっぱり(苦笑) 

看護士さんの声で目覚め、反射的に「何時ですか?」と聞いた自分の声は
呂律が少々怪しかったです。麻酔が残ってるんでしょうね。
「9時半です」
「すみません、鎮痛剤入れてください」
何も考えずに痛み止めを要求してしまいました(笑)
これには理由があるのだけれど、まぁそれは後ほど。

顔面神経がどうなるか心配だったのですが
瞬きをしたら、どうやら目は閉じるし顔も動くらしい。
なんとか神経は切れてないみたいです。取り敢えず一安心。
病室を出て廊下で待っていた母に「目が閉じる」と
言ったらしいけれど…
言った本人は、「言ったかも」という程度の記憶しかありません。

ベッドに戻るとお医者様が二人?いらして
(後で聞いたら三人いらしていたのだそう)
担当の先生が「取ったものを見ますか?」「見ます!」即答(笑)
意識はまだ朦朧としていたんだけど
何しろ持ち前の好奇心がこれを見逃すはずはない(笑)
小さな入れ物の中に黄色っぽい液体に浮いて「それ」がありました。

直径3cmといわれていたけれど、取り出した物を実際見ると
かなりの大きさに思われます。
「やっぱり少し癒着してたので、心配だから組織検査に出します」と先生。
それは「癒着していた」から心配なのかしら?
よくわからないけど ともかく はい と頷いて後は記憶なし。
母に手を握って欲しくて手探りした覚えはあるけれど…

あ、同居人の名誉のために申し添えますが
彼は当日2時きっかりから手術終了後まで病院におりました。
途中半分くらいは煙草吸いに外へ出てたけどな(笑)

長くなったので今日はここまで。
2004年04月17日(土)

その5(手術前日)

さて、色々ありましたが、いよいよ入院当日。

子供達はみんな呑気。知らん顔も良い所。
10時に入院だというのに、みんな寝てて、起きてこない。
呆れたものです。
母は情けないよ、本当にな!

10時に病院着
手続きなどで小一時間かかって部屋に落着き
診察の後、明日の手術時間を聞く。

手術の順番は三番目 予定時刻は四時だとか。
大体遅れるとのことで 果たして何時に始まるやら、
それに私の手術も「最短で2時間半です」
開いてみて癒着などがあればもっと長くなる、と。
「結局開いてみないと判りません」
ま、そうかもしれないけど。なんだかちょっと頼りないわ(苦笑)

手術(腫瘍)の場所は右耳のすぐ下。
切るのは耳の前から耳たぶの下を通って首に掛かる辺りまで。
話の様子だと10cm以上の傷になりそうです。
何しろ顔にかかる所だから…
いっくら今から嫁に行く訳じゃないと言ってもねぇ
ちょっとあとが心配ですわ。

手術の場所から行っても、髪は少し剃られそうな感じ。
病室に落着いて少しすると案の定
「海乃さん 髪 剃りますね」
ううむ、やっぱり剃らなくちゃだめなのね(笑)
耳の上と襟足を少し剃られて(あうう…)
鏡で見たら結構笑える髪形になっているじゃありませんか。
これで外出するの、嫌だなぁ…
でもヴェリーショートだったら剃ったところが丸見えだったから
今は伸ばしていてよかった、というところかな。

夕方、ベッドでゴロゴロしている所へ子供達がぞろぞろとお見舞い。
お見舞いというか、顔見せというか。
なにしろ朝顔見てないヤツもいるからなぁ(苦笑)

さて
手術は4時開始予定
朝から何も食べられなくてぐったりしそう。
でもどうせ入院中に太るだろうから(喰っちゃ寝だからねー)
一日くらい絶食するのは丁度良いカモね(笑)




剃られちゃった…
2004年04月16日(金)

その4(ああ、看護婦さん!)

ところで、実はわたし、手術の日が正式決定する前に
検査の段階で「もう少し早い日程で手術にして欲しい」と
お願いに行きました。
その時の話。

外来窓口で「26日に変更できないか」と尋ねた所
年輩の看護婦さんが出てきて、カレンダー片手に言うことには
「その日は無理だと思うわね」
手術は通常、月曜金曜の午後、なのだそうですが
「26日は朝から大きな手術が入ってるから。
 あなたも同じ先生だし、同日は無理ね。」
そうですか。

ま、変更できなければそれは仕方ないんだけど、
「あなたも同じ先生」って、手術が本決まりでもないのに
執刀医がもう決まってるのかしら?

「あの、担当の先生はもう決まってるんですか?」
「うん、大きな手術や面倒なのはみんなその先生だから。」

え?
「面倒なの」はその先生?
…ってことは、私の手術は、面倒なんですか?

あの。
まだ手術の詳しい説明を医者から聞いてないんですけど。
いえ、「詳しい説明」どころか、手術の話自体
まだお医者様から聞いてないんですけど!!

看護婦さんにしたら、手術なんか日常茶飯事だし
ただ単に「変更できない理由」を教えてくれただけだと思うけど
だけど、
だけど…!!

いきなり「面倒な手術」とか言われるとねー
なんだかなー…  
いっくら脳天気な海乃も、ちーとばかりショックだったッスよ。

頼むよ、看護婦さん!
すこーしばかり気を遣ってよね!


すみません、今は「看護士」さんって言うんですか?
…なんかピンと来ないなぁ。
2004年04月15日(木)

花のもとにて / しっぽ

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