長野のお店 嬉しいお客様 - 2005年12月24日(土) 今宵はクリスマスイブ。5名の予約が入っており、その主は電気工事をして下さった業者さんである。最初は単に家族でのイブの食事と思っていたが、息子さんの彼女とお母様をご招待しての食事会とのことであった。相手には初めて会うとのことで、顔合わせを兼ねたお見合いに近いようなものであり、その場所として自分自身が携わったお店を選び、自らの仕事を息子さんに見せる機会にもなり、こちらとしても嬉しかったね。 息子さんや奥様に庭のライティングの感じを説明している姿は凛々しくもあり格好良かった。こういう仕事は中々巡り会えるものでもないし、その仕事をクリスマスイブの夜に息子さんの彼女との初対面に合わせて見せられてさぞかし父親としても鼻が高かったに違いない。 ただ単に食事の場としての飲食店で終わるのではなく、何か因縁めいたものや思いなどがあれば更にその食事の時間が素晴らしきものになるはずである。私は常にそういう使い方もして頂けるような空間づくりを目指しているし、オタクヤマニアが重箱の隅を突付くような食べ方をする為につくっているものではない。普段は蕎麦屋でありながら結婚披露パーティーを行ったり、家族の誕生祝いに使ったりと、様々なシチュエーションに於いて使って頂ける店となっているところが多い。 今回は豪邸を使ったフレンチということもあり、更にそのような使い方をして頂ける機会は増えることであろう。その為にもサービスをもっともっとレベルを上げていかなければそのような使い方はして頂けないと思っている。今日もワインのサービスの件でシェフとぶつかったが、あきらかに店側の不手際なのであるから、その場に応じたオペレーションをしていかなければ押し売りになってしまうことを自覚して欲しい。そうなればどうなるか?結果は明白である・・・。 出張先でのイブの夜・・・。仕事が終わったのが午前12時過ぎ。昼間に知り合いの子にに予定を聞いたら空いているとのことで、彼女も仕事が終わったのが1時くらいで、それからの酒宴を楽しみました。ビールに始まり、結局二人でワインを二本空けてしまいました。 - 長野のお店 本日オープン - 2005年12月23日(金) 思い起こせば2年半前の夏のとある日、私の元に一本の電話が入った。フレンチのお店を出したいという方からの電話であり、以前手掛けた群馬のお店を見て何処で設計したのかを聞いての問い合わせ。しかし、「申し訳ございませんが、洋食はやる心算ありません。」とお断りをしたが、それから何度も電話を頂き、年が明けた1月に高崎まで出向いて初めて相手の方とお会いしたのであった。 お会いしてみてこちらの心を動かすものを感じ、お手伝いいたしますという返事をして業務がスタートし、当初の予定は高崎市の郊外に100坪の店舗を新築しての開業であったが、いろいろな事情で保留となり、一年近く経った後に「長野にある自宅を一度見て欲しい」との連絡が入った。市内から車で20分ほどの篠ノ井というところにその自宅はあった。ひと目見て「凄い・・・」と。 敷地は数百坪で、木造平屋建ての100坪程の数奇屋造りの豪邸。しかも、庭も凄い造りで一体幾ら掛かったのだろうか・・・?というくらいの佇まい。ここで開業出来るかという問い掛けに、条件はあるものの可能性は秘めているとの返事をしたと記憶している。国道から脇道に入り、更にそこから細い生活道路に入ったところにその豪邸がある。普通には見つけることの出来ない、人目に付くことはない立地条件であるが、完全なる隠れ家としての店となるし、面白い存在と成り得る条件を秘めていた。 ここで開業するということが決定してから本格的にスタートして一年。漸く今日の日を迎えることが出来たが、いつもと勝手が違うオーナーとシェフ(調理人)が異なる形態であり、いろいろな面に於いて苦労というかやり辛い面も多かった。これまで仕事を受ける条件としてオーナーシェフであることを第一に考えていたが、オーナーシェフでなくてもホールとか何らかの形で店に携わることが前提となっていた。 今回はオーナーは複数の会社を持つ企業家であり、シェフは別にいて経営面には携わらない。打ち合わせを進めていく中で、いつもなら一度で、その場で結論が出ることも双方の確認を取ったり、時をずらしての打合せをしなければならなかったりと結構大変であった。こういうスタイルに慣れてしまえばなんてことはないのかもしれないが、自分自身のポリシーとして貫き通してきたことを崩すことが難しかったのである。 実際にやってみて感じたことはやはりオーナーシェフ以外の仕事は止めようと・・・。今回の店づくりの完成度が低い訳ではないが、いろいろな面に於いて普段の進め方と異なることに違和感を感じてしまったし、ポッチーランドとしての仕事をするにはオーナーとシェフが別々では無理があるということである。 今日、オープンを迎えたがかなり多くの課題を抱えてのスタートであり、ある程度のレベルで運営出来るまでには数ヶ月は要することになるであろう。店としては本当に素晴らしいものになったし、この空間で食事をすることが嫌だと感じる人はまずいないだろうという位のものとなったが、サービス面に於いての課題が山積みである。それを改善というか、ある程度のレベルまで持っていかなければならない中で、遠方ということもありキメの細かいフォローが出来ないもどかしさ。 他にも数々の問題点もあるが、なんとか軌道に乗せるまでは頑張らなければならない。早く客として席に座って素晴らしき空間で食事をしてみたいものである。 - 長野のお店・レセプション - 2005年12月22日(木) 雪の中、朝から市内を歩き回り揃っていない備品関係を探したのであるがモノがない・・・。市内にはまともな文房具屋すらないのである。伝票類やそれに付随するものも揃わない。最後に見付けたお店でなんとか取りあえず使うものだけは揃ったが、長野の飲食店は一体どうしているのだろうか?問屋さんとかに頼むしかないのだろうか?食材に関しても東京とは異なり「うちでは扱っていません」とか「それは日数が掛かります」という答えしか返って来ず、イライラも大きくなって来る。17〜8年前に2年間住んでいた町とは言え本当に不便なところである。都会での何不自由ない生活や環境に慣れてしまうと地方で感じるギャップがあまりにも大き過ぎる。 全ての買物は出来なかったが午後にお店へ行き、客席やパントリー廻りの整理と準備をしたが本当にこれで今日のレセプションも、明日のオープンも大丈夫なのだろうかという不安に駆られるのは仕方がないのか・・・?これじゃとてもじゃないが席に座ってメシなんか食っていられないよな。オーナーには席には着かずに着替えてホールの指導とチェックをしますと伝え、とにかく7時のレセプションが出来るように準備をした。 店側ではサービスに関しては全く事前の打合せもトレーニングもしておらず、真っ白な素人がいきなり何が出来るの?という状況には驚かされたが、今更そんなことを言っても始まらないし、和食と違って洋食独特の作法もある中で出来る限りのことはしなければならない状況化でレセプションはスタートした。シェフも大分簡単に考えていたらしく、こんなにバタつくとは思っていなかったみたいだが、こちらから見れば当然の結果と言うことである。オープニングとはそんなに簡単なものではない。いくら経験豊富な人でもなかなか思うようにいかないものである。 ましてやサービスは全くの素人のみで、事前のトレーニングもない中で出来るはずもない。今回はオープニングの立ち合いとオペレーションの指導は業務から外してあったが、とてもじゃないが黙って見ている訳にはいかないし、そういう状況でもない。幸いなことに通りすがりの人がふらっと入ってくるような立地でも店でもないので、予約がなければ客はいない状況であるし、明日のオープンは昼に1組入っているだけだから何とかなるかもしれないが、フリー客が全く入らないとも限らない。 まあ、明日の心配よりも今日の目の前の事の方が大事であるが、5名のご近所さんと工事関係の業者さんが7名の計12名が今日のご招待客である。ドリンクのオーダーの取り方から説明し、サービスの仕方、また料理の提供の仕方を分かる範囲で指導していったが、今日はあくまでも練習であり失敗は許される。しかし、明日からはそうはいかない・・・。それぞれバラバラでお越しになっているので料理の準備もかなりもたついてしまった。普通の家を使っているので厨房からは客席は全く見えない。ホールの人間が如何に的確に状況判断をして厨房へ伝えるかが大きなポイントとなる。 明日は課題も問題も沢山抱えてのオープニング。オーナーには現状の問題点を話し、とにかくある程度経験があるサービスの人間を入れて欲しいとお願いしたが、そんなに簡単に見つかるほど甘くはない。サービスに限らず厨房にも問題は多いし、暫くは予約限定で無理せずに1組でいいから確実に仕事が出来る状況で慣れていってもらうしかないと思っている。長野に口の肥えた知人もいるが、これではオープンの案内も出来ない状況である。 サービスの問題は大きく立ちはだかっているが、店として、空間としての室礼は誰もが驚く素晴らしいものになったと思っている。それに負けないサービスと料理を出せれば面白いお店になるに違いないが、いつそのようになれるかは・・・う〜ん、わからない。 -
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