憧れの人が手掛けた蕎麦屋 - 2002年12月24日(火) 午後に次の打合せまでちょっと時間があったので、憧れの方がたぶん初めて手掛けた蕎麦屋を見に行って来た。その方とは先日偶然に上北沢ですれ違ったが、緊張のあまり声を掛けることが出来なかった。私が手掛けたお店に何度か訪れていて、その蕎麦屋の方に参考に行って見なさいと言ったらしい。 デザインは流石一流どころでした・・・。ちょっとした感性の違いや経験の差を感じたが、蕎麦屋のトータルプロデュースという点に於いては負けることはないと自負している。かなり真似されていたのには驚かされた。酒と焼酎のラインナップは普段手掛けているお店のもろそのままで、メニューブックのつくりかたまで同じでだった。まあ、その方がどこまで関与していたかはわからないが、そういう有名な方が手掛けたお店で真似されるというのは決して嫌じゃないね。むしろ嬉しいことかな? 場所柄黙っていても客は入るであろうが、デザインとオペレーションのギャップがあまりにも大き過ぎてかなりの違和感を感じた。結局、これまで普通のそば屋としてやってきた店がビル全体のリニュアールに伴いプランナーから全てを変えてくださいと言われても限界があるということだ。その方が付っきりで指導する訳ではないし、下手するとポッカりとそこだけ「箱もの」になってしまう可能性だってあるということだ。これが対企業と仕事する時の怖さでもある。 ロケーション最高!店づくりも最高!でも働いている方々の意識は・・・?だからといってすぐにその店がどうこうなるということはないであろうね。だってここまで全体が良くなったら人は必ず集まってくるんだから。悔しいけどこういう立地条件で自分が考える形で蕎麦屋を手掛けてみたいな。 - イメージ・・・ - 2002年12月23日(月) 大磯、四谷、前橋・・・3軒ともコンセプトが全く異なるのでデザインも違ったものになるのだが、頭がこんがらがってどうしようか迷っている。今年手掛けてきたお店は従来のデザインはベースになっているが、少しづつ微妙に変え新たなる方向性へチャレンジしてきている。色使いや素材感など次なるステップということで考えているが、あくまでも蕎麦屋なのである一線を越えるのには勇気がいる。 その垣根を全て取り払えばいいのだが、クライアントの感性や考え方、実際のオペレーション上のことなどが頭の中にあるのでなかなか難しい。そして、流行を追い過ぎたデザインはしたくないし、飽きの来ないしっかりとしたデザインと言うものを考え過ぎると脱皮出来なくもなる。こういうことが最近の悩みの種でもあるが、やっぱり難しいね。つくりたい店とつくらなきゃならない店というのは相反するものだから。 デザイナーとプランナーの葛藤が心の中と頭の中で戦っている。しかし、いつもプランナーとしての考え方を優先しているのは店は客が来てなんぼの世界であり、デザイナーの勝手な考え方だけでは商業ベース上無理が生じてしまうからである。このところ顕著に頭髪が薄くなっているのはこういうことも原因なのかな? - 嬉しく思うこと・・・ - 2002年12月22日(日) これまで手掛けたお店にはいろいろなお客様が来店されている。殆どは普段はあまり蕎麦屋には入らないであろうという雰囲気の客層である。逆に薀蓄を語り、場の雰囲気を壊すような嫌な客層はあまり来ない。それは何故かというと、そういう客が寄り付かないようなデザインにしているのが大きな要因である。私は普通の人が普通に入って来て、肴を摘まんで酒を呑み、締めに蕎麦を手繰ってもらいたいという思いがあるから薀蓄を語る嫌な客は避けている。まあ、たまには来るだろうが能書きを語らせない雰囲気をつくり、店側もそういう方とは積極的に会話しないようにしているからそれほどの問題にはなっていない。 最近、嬉しい話しを聞いた。とあるお店で結婚披露パーティをしたらしい。最初に依頼のあった人数はとても無理なので席数分の50名に減らしてもらったらしいが、蕎麦屋でパーティなんて普通じゃ考えられないよね。店の方からはフランス料理なんて作れませんよと言ったら、普段食べているいつもの料理で充分ですからと。その話しを聞いて本当に嬉しかったね。その二人にとってたぶんいろいろな思い出とかもあったんだろうか?結局は何を食べるかじゃなく、何処でやるかを優先させたんだろうね。蕎麦豆腐やかつ煮とかでいいんだよね。招待した人達に自分達の普段の姿を見てもらいたいという思いもあったのかな? 以前は誕生日に家族揃って食事に来たという光景にも出会ったことがある。普通はレストランとかに行っちゃうよね。でも、それらのお店が何処にでもあるような雰囲気だったらこんなことはまず在り得ないし、蕎麦屋としてではなく飲食店として捉えて頂いている証拠でもある。デザインも如何にもおそば屋さんというものではなく、飲食店としてきちんと考えてつくっているからでもある。 明後日のイブにはまた大勢のお客様が楽しいひとときを味わうことであろう。クリスマスイブに蕎麦屋で食事なんて格好いいね。格好つけたレストランじゃなく、自分が一番好きな店がそこにあるから行くんだよね、きっと。 -
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