なべて世はこともなし
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2007年11月05日(月) Argosの大バカぶりにキレた後に気がついた。一番アホタレなのは…

街に髪を切りに行ったついでに買い物に行きました。どっかの宮崎アニメの主人公じゃないけど、「暮らすって物要りね」と言いたくなります。


そんなわけで、DebenhamsからArnotts、さらには生活小物を扱うAll Roomsまで行きいろいろ買い込む。All Roomsの店員さんにドアストッパーと、トイレのブラシを置いてあるか聞いたら、どんな種類の商品があっていくらか的確な答えがすっと返ってきまして正直言ってのけぞるくらい驚きました。東急ハンズの店員さんレベルの人が、ダブリン市内の小さな店にいたら驚くでしょ。それと同じ。


で、最後に向かったのはArgos。イギリス、アイルランドに在住の方ならおそらくご存知のはずのカタログから商品を選ぶ店。これって経営方針としては非常に賢い方法だと思うんだよね。何せ、万引きされないもん。


…って自分で矛盾したことを言うんですが、実は、大昔にIlac CentreのArgosでなぜか数少ない展示品の電子レンジを持って逃げている(カゴがあれば「カゴダッシュ」と言いたかったとこ)ガキンチョを見たことがあるけど。ま、それは例外として。


ここに買いに来たのは、電話。何せ、新しい家には電話機がない。


最初はどうせSkype中心なんだから、一番安い電話機でいいと思っていたのだが、実は10ユーロほど余計に出せばコードレス電話が買えることにArgosに着いてから気がついて、ならばコードレス電話にしようかと考え始める。で、さらに10ユーロほど余計に出せば、海のものとも山のものともつかぬコードレス電話ではなく聞いたことのあるメーカーのコードレス電話を買うことが出来る。


さらに10ユーロ余計に出せば…と続いて、気がついたら、Skypeも一般の電話もひとつの電話機で出来てしまうという商品を買っていた。最初の予算の5倍の商品。私に金が貯まらないのは、たぶんこの辺に根本的な問題があるような気がしてならない。


ただ、ひとつ不安があったのよねん。「この商品、Windows Vistaで動くだろうか」何せ、カタログにはWindows 2000/XP or higherに対応と書いてあるけど、Vistaはどうかに触れてない。


はい。とっても無駄と思いつつ、レジの人に聞いてみましたよ。すると、宇宙人を見るような目で見られまして、私としてはNever mindと言うことしか出来ず、じゃあ、商品を受け渡すところにいる係の人はどうかというと…同レベル。ええい、しょうがない、ダメなら返品してやる!というわけで、買って、帰宅。


で、箱を開ける前にまずはググる。お、件の電話用にVista用のドライバが出てる。というわけでそれをダウンロード。それを自分のコンピュータにインストールすると…お、フォーラムでは難しいとかいろいろ書かれてたけど問題なさげ。それから、返品してもいいように電話本体の箱をていねいに開け、中身もていねいに出す。で、USBポートから接続してみると、おお、ちゃんと動くではないか。よかったよかった(そんな私の職業は、なんちゃってシステムアドミニストレーター)


そこまではよかった。がここでひとつの問題に気がついた。


あ、コンピュータだけじゃなく、電話線にもつながなきゃ。


で、電話線は玄関前のホール、イーサネットケーブルの接続口はリビングルーム。まず、電話線の出口を玄関前からリビングの別の口に繋ぎかえる(ちゅうか、これが自分で出来るなら、スマテレのテクニシャンなどうちに来なくてもよかったんじゃあないだろうか)。そして、リビングルームの端に電話線を走らせて、イーサネットケーブルの接続口まで持ってきて、そこにハブを置き、それをコンピュータにUSBケーブルでつなげようと思ったわけ。


説明の仕方が悪い?つまりですね、リビングの端から別の端まで電話線を走らせなきゃいけなくなった…それだけのことです。で、それには10メートルの電話線が必要。


で、うちには5メートルの電話線が数本、10メートルのイーサネットケーブルなどいろんなもんが転がっているのに、10メートルの電話線がない(あったけど、前の家に寄付してきてしまった)。ほんじゃあ、この5メートルのケーブルを2本繋ぐアダプタがあればいいわけだと気がついたわけ。


こんな説明じゃよくわからんという人のために概念図。


フツーの接続(左から順にたどってください)


壁 = =


壁凹 凸(5メートルの電話線)凸 凹(電話機本体)


私が考えた延長コード作戦

壁 = = = =



壁凹 凸(5メートルの電話線)凸 凹(アダプタ)凹 凸 (5メートルの電話線)凸 凹(電話機本体)


というわけで、翌日の昼休み、会社の近所のArgosに中央のアダプタを買いに行く。


ところが、売ってないのよ。アダプタを。しょうがないから家電専門店とか、コンピュータの店にも行くが、売ってない。街に行けば必ず売っている専門店を知っているが、こんなアダプタごときを買うためだけに街に行くなんて嫌だ。


もっと正確に言えば、両端が凸凹になっているケーブルをコンピュータの店で発見。だけど、12ユーロもしやがる。それはどう考えてもボリすぎ(あるいはイーサネットケーブルか何かと値段をつけ間違っているのか)。だが、Argosでは同じコードを6ユーロで売っている。つまり、


= = =



壁凹 凸(5メートルの電話線=今買う)凹 凸 (5メートルの電話線)凸 凹(電話機本体)


と、まあ、当初の作戦のメス同士のアダプタなしでもケーブルそのものを買うことで問題は解決しそうな雰囲気。アダプタ買うより高くついたけど、ま、いっか。というわけで、会社に戻る。


で、その電話線と無償のアダプタをもらって帰る。


ああ、だんだん説明できる自信がなくなってきた。ここからさらに話はややこしくなる。上の写真をよーく見てくだされば気づかれるかもしれないけど、Argosで電話(およびアクセサリ)を買った場合、実はコードがイギリス(およびイスラエル)仕様になっており、これをアイルランド仕様に変えるアダプタが必要となるのだ。

.



左が、イギリス式。そして右がアイルランド式。


…と、まあ、アイルランドのは見慣れた日本のやつと一緒の形をしている。考えてみると、アイルランドにあるほとんどすべてのものがイギリス仕様なのに、なんで電話だけは違うんだろう。この素朴な疑問に答えられる人はぜひ答えてください。


つまり、さっきの概念図で行くと、こうなるわけ。

= = = = =


壁凹 (アイルランド=イギリス仕様のアダプタ これはArgosで無償配布) 凸(5メートルの電話線=今買う)凹 (イギリス=アイルランド仕様のアダプタ)凸 (5メートルの電話線)凸 凹(電話機本体)


よーわからんという方。大丈夫です。私も画像を整理しながら半泣きになってます。わけわからんわ。


ところが!アイルランド=イギリス仕様のアダプタは(上の図で左側のアダプタ)は店でもらったが、その逆(オスメスが逆になったもの=上の図で右のアダプタ)のイギリス=アイルランド仕様のアダプタをもらってないこれじゃあ使えないじゃないか!


というわけで、退社後、再びArgosへ。


カスタマーサービスでは


係:「大丈夫よ。使えるわよ」


というあまりに無責任な発言。使えねえよ。ボケッ。私が食い下がっていると別の係がやってきて私の説明を聞いてくれる。


別の係:「ああ、この電話線はイギリス仕様で、アダプタは取り扱ってないの」

…ならばなんでこの電話線をそもそも売ってるんだよ!アイルランドで使えないものをアイルランドで売るとはどーゆー了見だ!何も考えてないだろ。お前ら。この大ボケどもめ!


返品だっ!返品っ!と、鼻息を荒くして返品。仕方ないから、コンピュータの店に行き、最初からアイルランドしようになっているぼったくりの5メートル延長コードを買う。Argos価格6ユーロに対し、こちらは12ユーロ。たった6ユーロをケチったばっかりにえらい目にあってしまった。最初からこのコードを買っておけばよかった。


で、家に帰って、電話機の中に入っていたコードを見て唖然。



.



イギリス仕様とアイルランド仕様のコードがオプションとして両方入っていた。つまり、最初からArgosのコードを買っておけばよかったわけ。しかも、今日自分が書いた日記を読み返してみると、「Argosで電話(およびアクセサリ)を買った場合、実はコードがイギリス(およびイスラエル)仕様になっており」と書いてあるではないか!そう、Argosで電話を買う限り、Argosで売っているアクセサリ(延長コード)はちゃんと使えるのだ!


さて、おまちかね。ここでクエッションです。


この中で文句ばっかり言って一番大ボケで何も考えてないアホタレは一体誰でしょう?






上のクエッションにスーパーひとし君人形で挑戦したい方、結局何が言いたいのかよくわからんかった方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2007年10月31日(水) アイルランド人は火遊びが大好きだと言うお話

本日はハロウィンです。私の生活はだからといってどーこーなるわけでもなく。


毎年ハロウィンになると、アイルランドのクソガキお坊ちゃん・お嬢さんの一部が魔よけの焚き火を焚くわけです。魔よけの焚き火とかいうとなんだかいい感じに聞こえますが、私に言わせりゃなんのこたーない、ただの火遊びなんですよ。ちょっとした広場とか芝生があると火をつけます。…これって言い方によっては「放火」ってやつじゃあないのかな?いえいえ、そんなことはありません。あくまで魔よけの焚き火です。


今、出先から帰ってきたら、道中もあちこちでキャンプファイアよろしく火が焚かれ、花火もバンバン上がってます。ただ、考えてみると焚き火をするには当然くべるものが必要なわけで。


というわけで、先日もお坊ちゃん・お嬢さんの一部がこんな感じで焚き火用の木を集めてました。こんな感じで。





お坊ちゃん・お嬢さん、そのパレットどこから持ってきたのですか?ちゃんと許可を得てもらってきたのですか?


お坊ちゃん・お嬢さん、そのTescoのトローリー(買い物カート)は必ず返すんでしょうね?ちゅうか、どうやって1キロ近く離れたTescoから持ってきたのやら。


毎年、消防車が大忙しになり、花火(爆竹…は確か禁止されたんじゃなかったっけ…ツッコミ求む)で怪我をするやつが出てくるこの日。善良な(当社比)私は家で部屋の掃除をして過ごしました。





ハロウィンに何か特別なことをした方、何もしなかった方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2007年10月30日(火) ダブリンでウィークリーマンション暮らし【ダブリン家がある2007】(その6)

その(1)その(2)その(3)その(4)その(5)からの続きです。


前略、ひでかす@日本に逃亡中様。





この惨状をどうすんだよ。おいっ。


今回の引越しを急いだ最大の理由は、ひでかすがホリデーに行く(日本に一時帰国)から…というか行ったからということはすでに書きました。。で、まったくの偶然ながらこともあろうにひでかすが日本へ脱出した同じ日に私は私でドイツへ遁走。そう、引越しをするなり私たちは家の掃除という仕事を放棄して1週間ほど家を空けてしまったわけ。ひでかすに至っては半月以上家を空けているわけ。


ひでかすは午後3時過ぎのヒコーキで某所経由で日本へ。私は午後5時過ぎのヒコーキでドイツへ。わずか2時間ほどの違いでしたが、ここに二人の生きかたの違いが露骨に現出。すなわち、ひでかすはこの日会社をちゃんと休んでのんびりと空港へ。私は午後2時半まで仕事。


ビンボーな私はアパートから空港までタクシーを使う金などないので(ケチとも言う)バスを乗り継いで空港へ。アパートの前を出るバスは来ない。乗り換えのバスは目の前で逃す等々散々な目に遭いつつもなんとか空港に到着し、そのままヒコーキに乗りました。おかげで、わずか1.7ユーロで空港まで着いたもののせわしないことこの上ない。


何の話だっけ。そう。この家の惨状。ひでかすはなんのこたーない、温泉に入ってぼーっとしているうちに私が家を片付けるという実においしい状況になるわけで。なんか世の理不尽を感じる今日この頃。


ともあれ。新居。今回、都落ち(=市中心部から半径5キロ圏から10キロ圏への移動。東京で言えば、王子から八王子に引っ越した感じ)から家落ち(ついに家ではなくアパート暮らし)となったというわけで、私に言わせりゃかなり本気のダウングレードだと思ったのですが実際に暮らしてみると…うん、いろいろ違います。


よい点悪い点挙げればキリがないのですが、最大の違いは、雰囲気でしょうか。良しにつけ悪しきにつけ、このアパートにはアイルランドらしさがないのです。例えば、このアパートの写真を誰かに見せて、「これ、シドニーにあるアパート」と言っても誰も疑いそうもないです。


その理由はなんだろうと考えてみました。何せ、もう引越しは片手の指じゃすまないくらいダブリンで経験している私。他はともかく、ダブリンの家については充分語る資格があると思う。まず、今までの家に必ずあった安っぽい緑色のカーペットがない。そして、これは友人が指摘してくれて初めて気がついたのですが、そう、暖炉がない


火遊びが好きなアイルランド人(←突っ込みどころ満載の一文ですがあまり深い意味はありません)、どの家に行ってもかならず暖炉があった。友人のアパートにはニセの暖炉まであった。このたとえがあたっているかどうか自信がないけど、日本の冬のお茶の間にコタツが欠かせないように、アイルランドには暖炉が欠かせないのではないだろうか。


生活習慣が変わるにつれ暖炉の必要性そのものは下がってきても、「そこに暖炉がある」という存在感は重要で、たとえ暖炉「もどき」でもそれを必要としていたのではないかと思うのだ。暖炉とその周りの出っ張りは、間違いなく部屋の雰囲気を作るのに一役買っていた。


なのに、この数年前に建てられた私たちの住むアパートはその暖炉もどきすら排除して、無味乾燥な白い壁にしてしまったのだ。これを進化と見るか懐古主義の戯言と見るかは意見の分かれるところ。


で、最初の日にこの味気なさをひでかすは見事に言い表した。


ひでかす:「ああ、このアパート、ツカサのウィークリーマンションみたいだ」


ここでツカサが出てきたのは、昔見た東京ローカルのコマーシャルが頭にこびりついていただけに過ぎないんだけど、とにもかくにも確かに、こりゃウィークリーマンションだかホテル暮らしと変わらんわ。(ダブリンの北の果ての半島)Howthから市の中心部、さらには(ダブリンの南の果ての山)Wicklow Mountainsまで一望できるマンションの6階だか7階の無味乾燥な部屋、エレベーターから長い廊下をたどってたどり着く部屋と言うのは、ビンボーな私にとっては家じゃない。ハレの日に一晩だけ泊まるホテルだわ。一言で言って落ち着かない。


そして、これはきっと「進化」と言っていいんだろうけど、まず、インターネット用のケーブルが各部屋に張り巡らされて、アクセスポイントは数えた限りで6箇所もある。今までの家が、ケーブルだらけになっていたのに対しえらくすっきりした。この点は素朴に感謝。


もうひとつ進化を挙げると、これ。



(前の家)





(今の家)



そう。お湯のタンク。これが倍どころの騒ぎじゃない、えらく大きくなった。例えば、前の家、二人がシャワーを浴びるともうタンクは空。前の前の家は、朝のラッシュ時にシャワーを浴びると3人目はもれなく水シャワーにてご案内…という状況(もっともシャワーからえんえん出てこないもと同居人Fabianのせいだという有力な説もあるが)だったのに、今度のタンクはそれらの家のタンクよりはるかにでかい。しかも、どっかの都市電力会社の宣伝みたいになってきたけど、お得な深夜電力でお湯を沸かすから安くつく…らしい。


今朝、試しにバスタブにお湯をためて風呂に入ってみた。前の家だったら途中でお湯がなくなるところだが、なんとまあ、お湯はまだまだ大量に残っていた。


さらに、気密性が高いのかどうかは知らんが、家が暖房なしでもしのげるくらい暖かい。今までの家は窓に近づくと空気の流れ(隙間風とも言う)を感じていたのでその違いは大きい。もっとも、そういう家のほうがガス中毒になりそうもないが。


以下、いいとこ悪いところはいろいろあるが、とりあえず続く。





(蛇足)


こちら、日本ではベタ記事程度の扱いのようですが、SASがついにQ400の使用を中止するようです。さあ、日本の航空会社がどう出ますやら。





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2007年10月22日(月) 週末は引越し日和【ダブリン家がある2007】(その5)

その(1)その(2)その(3)その(4)からの続きです。


土曜日。


朝の11時に鍵の受け渡しのために車に荷物を満載して新しいアパートに向かう。この驚くべき時間を守る不動産屋さんはやはり定刻どおりに来てくれまして、契約書にサインをし、鍵をもらい、事務手続き完了。この瞬間から、このアパートは法的にも私たちが店子となる。


そのまま前の家に戻る。1時にバンを運転手つきで借りたので、それまでに家に着いていないといけない。ちなみに、このアパートから前の家までの距離は車で最速30分。


バンは、最初はレンタカー屋から借りて自分で運転しようと思ったのだが、こんなサイトを見て気を変える。で、この会社に頼もうと思ったのだが、ひでかすが、友達の友達に商売をしていてバンを持っているという人を見つけてきて、その人に有償でお願いすることに。


やってきたのはこんな感じのバン(あくまで参考イメージ)。で、モノを乗っけていったのだが、まあ、積んでも積んでも出てくるモノモノモノ。ビンボー人の私たちはモノを捨てるということが出来ない。で、こんなでかいバンでもつみきれないものが出てきて、私はアパートと家の間をそのあと数回往復する羽目になる。


翌日曜日は新しいアパートはほとんど放置状態で、古い家の掃除をする。これで見事に一日潰れる。片付けても片付けても片付かない。


月曜日。午後にSmart Telecomの技術者が来るというので会社で待機。徒歩数分のところに会社があるのをいいことに、技術者が来たらさっと家に帰ろうという魂胆。これは便利。通常の状態なら、いつ来るかわからない技術者のために、会社を半日休む羽目になるところだった。


で、どうせ来ないんじゃないか…くらいにしか思っていなかった技術者、午後3時過ぎにちゃんとやってきて、かつ、インターネットも即開通。…なんだか話がうますぎて、どこにオチが待っているのかわからない。


ただし、技術者の方、やはりアイルランド的というかなんと言うかな対応をしてくれました。


技術者:「というわけで、工事は完了しました。電話も、ネットも今から使えますよ」
私:「ありがとう。で、新しい電話番号は何番なの?」
技術者:「ええと、その電話からご自分のケータイを鳴らしてみてはいかがでしょうか」



で、工事の真っ最中にケータイが鳴る。出てみると、おお、Bank of Idiot。そういえば今日までに消えた800ユーロについての返事をするって言ってたな。


担当者:「お調べしたところクレジットカード側の扱いに間違いがありまして、ただいま鋭意調査中です。申し訳ないのですが、あと2-3日お時間の猶予をいただきたいのですが」


…とていねいな断りの電話を入れてきた。はいはい。そんなにていねいにお願いされたら私も待つしかないですね。というわけで、すべてがうまく行き過ぎてかえって気味が悪い状況に。





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2007年10月19日(金) いろいろやることがある【ダブリン家がある2007】(その4)

いざ引越しとなると、引越しそのもの(=荷物の移動)も大変ですが、そのほかにも公共料金の切り替えとか、今の家の家賃の自動引き落としの取り止めとか、新しい家の敷金を払ったりとか、いろいろやることがあります。…ちゅうかさ、今だって、こんな日記の更新なんぞしてる場合じゃないんだけどね。ま、現実逃避というやつです。


まず電話。


ああ、去年の悪夢が頭をよぎる。


くされSmart TelecomとEircomのわけのわからんバトルに巻き込まれて、インターネットが開通したのは引越し後ほぼ2ヶ月後。その間、監督官庁まで文句の手紙を書いたりとかひどい目にあった。今回は、そんなことは起こってほしくない。


で、新しい家にどこの会社の電話回線があるのか調べてみた。


Smart Telecom。


…絶句。ちゅうか、あんたら、1年前には「個人向けの事業から撤退する」って言ってなかったっけ?また、この回線をEircomに変更しようとするとえらい目に遭いそうだ。ああ、歴史は繰り返すのか。


とりあえず、Smart Telecomに火曜日に電話をかけてみた。すると、コール1回で電話にちゃんと出るわ、応対はていねいだわ、ホントに去年あんだけケンカした会社といっしょの会社か悩んでしまうような対応振り。で、もしSmart Telecomに新規契約するなら、翌月曜日にちゃんと電話とインターネットは開通する…とのこと。


そこまで言うなら信じましょう。スマテレさん(何でも略したがる日本人)。ホントに月曜日に開通するかどうかお手並み拝見です。


ちなみに、Eircomのほうの解約作業もあっという間に終了。なんだかとんとん拍子過ぎて気味が悪い。


お次は、ガスと電気。


…どちらも退去日にメーターの数字を教えてくれればいいとのこと。こちらも楽勝。


そして、くされキングのBank of Idiot。


まず、現在の家のための口座自動引き落としを止めなくてはいけない。というわけで、テレフォンバンキングのサポセンに電話。機械相手に数分格闘後、ようやく出てきた人間に言われたことは…


係:「あ、そのようなことは最寄りの店舗にて行っていただく必要があります」


…それじゃあお前らの存在意義って何だよ。


で、数分後、もう一度電話。当然別の担当者が出る。同じお願いをすると…


係:「今、お手続きを済ませておきました」


毎度のことですが、相変わらず、デタラメ。ある意味感心する。


そして、お次は新しいアパートへ敷金の振込み。インターネット上では不可。で、会社から最寄の支店に行くも…


係:「他行への振込みは承っておりません」


なんだよそれ(実は知ってたけど)。そんなバカな話がどこにあるんだよ。それでいてEU域内の国外送金はやるってのはいったいどーなってんだよ。


注:実はこともあろうにこの翌日、くされBank of Idiotのインターネットバンクのサイトがリニューアルされまして、上記のことがすべてネット上でできるようになりました。なんであと一日早くやらない!


ともあれ、しょうがないからBank draft(銀行為替)を作ってもらい郵送。


これは引越しとは関係ないのだが、この日の夕方、家に帰ると件のBank of Idiotのクレジットカードサービスから請求書が届いていた。請求書によると、翌月の支払額は1000ユーロ(ちなみに、私が持っているカードはこれ一枚ではない…)。よく見ると、「延滞損害金」だの「金利」だの書いてある。なんだ?私は金を借りると言うことが大嫌いなので、クレジットカードの残高は翌月の初めにきちんと耳をそろえて払っている。そうすれば手数料だの金利だのがかからないので。まさか、ボケてお金を払うのを忘れた?


そう思って、インターネットバンキングのサイトに行ってみると、


ちゃんと前月末での請求額の800ユーロ払っているじゃあないか!


もう夜も7時に近かったが、Bank of Idiotのクレジットカードサービスに電話。


私:「どーなってんですか?!」
係:「金利を避けるためには期日までにお支払いを済ませていただく必要がありまして」



出た。最莫迦担当者。国や国籍にかかわらずたまに出くわしませんか。質問に対して、とんちんかんな答えしか返してこないやつ。この係がまさにそう。


私:「そうじゃなくて、私は800ユーロ払ったのに、その800ユーロはどこに消えたの?」
係:「ですから、お支払いは、毎月5日までに当方に着いていませんと手数料が発生する仕組みになっておりまして」



…つ、疲れる。全然話がかみ合わない。


それでも私は諦めずに根気よく説明しましたよ。結果、この800ユーロは、どうやらクレジットカードの口座にはついていないらしい。というわけで、同じ会社(Bank of Idiot)のテレフォンバンキングサービスに電話を回してくれた。電話の向こうの担当者はさっきのよりはマシ。しかし、アホであることには違いがない。


係:「はあ。確かに、800ユーロクレジットカードに向けて振込されてますね。これはクレジットカード会社のほうに言っていただかないと」


出た。アイルランド名物、永劫回帰の罠。いくら私もアホだからって言っても負けてばかりではいられません。


私:「あのね、根本的にはね、あんたもクレジットカードもBank of Irelandつまりいっしょの会社なのよねん。もっと言わせてもらうと、この電話、クレジットカードサービスから転送されて来たのよねん」
係:「少々お待ちください」



通話料金会社持ちのケータイだからいいようなものの(よくない)かなり長い間待たされて、結局結論は


「わからない。月曜日までに調査の上連絡します」


消えた800ユーロとさらに金利と延滞損害金とやらが20ユーロ超。この行方は月曜日に明らかになる…のか?どうせまた電話すらかかってこない気がする。






もっとひどい経験をされたという方、いや、あの銀行はいい銀行だと主張したい方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。




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