なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ前日の日記はこちら翌日の日記はこちらアイルランド真実紀行へ


2007年10月04日(木) ひさびさにバス通学してみる

ひでかすは本当に偉い!


…と思いました。


実は昨日、今日、明日と3日間会社を休んでます。…と言っても年休ではなく、会社があまりに物を知らない私に呆れ果てたか3日間の短期集中のコンピュータコースに送り込んでくれたのです。いやー、会社から給料をもらいつつ、会社の金で学校に行くってのは実に一粒で二度おいしい♪


この様子については気が向いたら次回の日記に書くとして、今日のネタは、いつも会社に車で通勤してる私が、ひさびさに車を自宅に置いてバスで町まで朝の通勤ラッシュ時に通学することになった…というお話。


朝の9時15分までに学校に行かねばならない。夜間であればバスでもうちから町まで10分ちょっとで着きます。とはいえ、朝のラッシュ時だし、学校は町のうちから見ると反対側(南側)のSt Stephens Greenにあることも考えて、朝8時10分に家を出た。いくらなんでも1時間強あれば朝のラッシュ時でも問題ないに違いない。


うちの家の前のバス停、主なものだけでも6系統、マイナーなものも入れると10系統以上のバスが走ってます。つまり、平均で数分おきにバスがやってくるかなり恵まれた環境にあるわけ。かくして、バス停に着くなりバスがやってきました。


満員で通過。


次は2台続けてやってきました。


どちらも満員で通過。


次の一台はバス停の手前50メートルくらいのところに停まってお客を降ろして通過


次の一台は止まるなり、「最初の4人だけ!」と言ってほとんどの人は積み残し。


…と、まあ、以降詳しく書いても仕方ないのではしょるけどバスにようやく乗れたのは私がバス停に着いて25分後の8時35分。10台以上のバスが通過したその時点で、バス停にはどんなに少なく見積もっても40人ほどの人、おそらく50人超の人がイライラしつつが待っておりかなり殺伐とした雰囲気。ときおり降る雨がその状況をさらに悪化させていた。


そのバスに乗る時も、ようやく止まったバスに人がわれ先に乗ろうと殺到してひどい状況に。道路際に立っていて目の前にバスが止まった私は運良く乗れたけど、かなり多くの人が積み残されてた。


で、バスにようやく乗ったはいいが、バスレーンはあるものの、道はかなりひどく混んでいる。バスレーンを走る自転車を追い越すことができないことなども手伝ってバスはなかなか進まない。結局St Stephens Greenに着いたのは9時15分ちょうど。アイルランドの"ish"によって学校には間に合ったが、こんなことを毎日やってたらどうにかなるわ。


あ、"ish"というのはアイルランドではよく聞く表現で、"I'm coming 8ish."なんて言い方をします。要するに「8時来るね」って意味で、意訳すると9時頃まで来ないということです。実にデタラメですが、このデタラメの中に一度どっぷりつかると、日本でのまともな生活に戻ることは困難です。


ともあれ、ここでようやく最初に話が戻る。こんなイライラするバス通勤を毎日やっているひでかすは本当に偉いと思ったわけです。


でね、どう考えても道路の渋滞、そしてバスの混雑は悪化してます。私がその昔語学学校に通っていたころ、つまり10年ほど前の話ですが、この頃、今とほぼ同じ場所に住んでいて、やはり朝の8時過ぎにバスに乗って町に向かっていたのだけど、この頃、バスが満員で通過したなんてことはほとんどなかった。当時はバスレーンもなかったけど町まで今より早く着いていたと思う。


で、ここから先はおまけ。



(よく見ると右折禁止の路地から右折してるバカな車が写ってますが、アイルランドではよくあることです)






先月から、ダブリンバスに新型のバスがお目見えしました。まだ、ごく限られたルートにのみ使われている模様。今までのと違い、行き先表示の電光掲示がかなり見やすくなりました。これ、お年寄りなどには嬉しい改善だと思います。そして、かなり丸みを帯びたデザインになってます。


ぱっと見てすぐに気がつくことは、2階席前方の曲面ガラス。開放的になった二階席前方席からの前方眺望はかなりいいらしいです。…逆に言えば、木の枝が当たったりとかそういうスリルが増したということになりそうですが。


ちなみに場末―ラン(「バスエーラン」と書いたらこう変換された)の通学バスの運転手さんが正面衝突した対向車のバンの天井に乗ってたパイプか何かに当たってなくなったというのが今日の新聞の一面のニュースだっただけにこれはあまり冗談になってないですね。亡くなった運転手さんのご冥福をお祈りします。


最後に、写真は読者さんからのご提供です。無断転載とかはやめといてください。私と違って右折してきた瞬間を狙ってたりとか、写真の撮り方がうまいです。ご提供ありがとうございました。




ダブリンバスの新車に萌え〜の方(マテ)、ダブリンの交通事情に文句のある方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2007年10月01日(月) 土曜日のGrafton Streetで道行く人を観察する

週末に、街に出かけました。これ、私にとっては非常に珍しいことです。私に言わせりゃ混んだ土曜日の午後に街に出かけるなど、自殺行為。ましてや、Grafton Streetなどは「絶対に近寄りたくない通り」なのです。

なのに…。




Snigel、なぜかBewleysでお茶する。


実は、この日は国立博物館に行ったあとに、某氏の誕生日のプレゼントを買うべく、この混んだGrafton Streetの某店に行ったわけ。で、なぜかふらふらとBewleysに。


20世紀の話で恐縮なのですが、若かりし頃、件のBewleysカフェにけっこう足繁く通ってました。何せ、セルフサービス式であまり高くないお茶一杯で何時間でも粘れるという敷居の低さがよかった。古風なメイド服のウェイトレスさんがよかった。今にして思えば、メイドカフェの原点はBewleysにあったに違いない(絶対違う)。


が、その敷居の低さが災いしてかこのカフェ、このGrafton Streetを除いて全部閉鎖。で、生き残ったGrafton Streetも全フロアーをウェイターサービスで復活するも不評。結局、1階(Ground Floor)はセルフサービスとして復活…という歴史をたどってきたようです。


…と言っても、Grafton Streetには近寄らない…という方針の私にとってこれらの出来事は私の知識の範囲外で起こったことなのでホントに上に書いたことがすべて正しいか、ちょっと自信がないので間違っていたらどうぞ掲示板で突っ込んでください。


ともあれ、案の定と言えば案の定、土曜の昼下がりの1階のセルフサービスのフロアはえらく混んでまして。中二階も通り過ぎて二階(First Floor)のウェイターサービスのフロアーに足を運んだわけ。


ここもまた例外でなく混んでまして、「バルコニーでもいいですか」と聞かれる。ちょっと肌寒い9月の終わりの曇天の土曜日、バルコニーはあまりいい選択じゃないかなあと思いつつも、でもずっと待つよりはマシと思い、ここにする。バルコニーは文字通りのバルコニーで、横にずっと長いが奥行きは1メートルはなく、狭い(上の写真の赤い桟があるとこねん)。が…









絶景かな。


…と言っても、むろん海も山も見えるわけじゃない。ただ見えるのは、Grafton Streetを歩く人波。ただ、このバルコニー、私が何度もこの前を通過しながら存在すら気がついていなかったことが証明するように、通りを歩いているとこの存在に気がつく人はまずいない。つまり、心置きなく道行く人を観察できるわけ。で、そこからGrafton Streetを行き来する人を見ていると、これがまた楽しいのだ。もしかすると、Grafton Streetのほぼ中央に位置するこのカフェのバルコニーは隠れた観光の穴場とすら言えるかもしれない。例えばね





(盗撮とか言わんでね。ま、確かにある意味では盗撮ですが、私は田●まさしとは違います。下から撮るのが田代●さし。上から撮るのがSnigel…説得力がない?そうですか)


このように真冬の格好をして歩いている人がいるかと思えば、





このように、肩を完全に出して歩いている人もいる(ホントに、同じ日の同じ時間に撮影したのか大いに疑問になってきますが、同じ日のほぼ同じ時間に撮影されたものです)。


まあ、このネタ自体は「冬でもヘソを出して歩いている人がいる」としてすでに何度も既出。今回は初めて写真つきでの紹介となったわけですが。


ちなみに、連れと二人で、以下のものを頼みました。


チーズケーキ(私じゃない)
カプチーノ(〃)
水(750mlボトル)
グラスワイン(昼間から飲んでるバカは私です)




これで17.2ユーロ(2800円)。ほとんど日本の銀座価格です。日本のファミレスなら二人分のランチが充分食べられる価格です。ま、このテの文句は言うだけ無駄と言えばそうなんだけど。


で、このバルコニーに小一時間滞在したあと、この人波の中のひとりとなる。数分後、私はBT2(店の前)で、思わず一人の日本人観光客に抱きつきそうになってしまった。


なんと、20代半ばと思われる女性が、「指さし」を持って歩いてくださっている。


本気で駆け寄って「ありがとう!」と言いたくなりましたが…言えんわな。だって、突然変なオッサンがやってきて、「実はボクがこの本の作者なんです」なんていわれてもキョトンとされればいいほうで、多分ドン引きになると思う。


いやー、今まで何とかの歩き方を持っている観光客は何度か見ましたが、指さしははじめて見ました。…もっとも、足しげくGrafton Streetに出かければ、もしかするともっと何度も出会えるのかもしれませんが。ともかく、お買い上げ、そしてご利用ありがとうございました。





Bewleysからの眺めに感動した方、盗撮まがいのキモさに閉口した方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2007年09月27日(木) ダブリンのシンボルLiffey川の底に迫る




ダブリンのガイドブックなどでおなじみのこの写真。ダブリンに来られたことのない方でも、このサイトに来られる方ならきっと同じような写真をご覧になったことがあると思います。Gratton BridgeからMillennium BridgeとHa’penny Bridgeを望むこの写真。ああ、ダブリンだなと感じさせる写真です。


でもね、この写真、ちょっと引くとこうなります。





き、汚い…。


これらの写真、昨日私が撮ってきました。さすがきれいな中秋の名月が見られただけあって、見事に大潮。ダブリンのドブ川シンボルLiffey川の川底がよーく見えます。


余談ながら、このドブ川で遊覧船を始めた会社がありましたけど、まだやってるんだろうか。もしダブリンに観光で来られるという方、パリやロンドンと違ってこの街には川から見るようなものはほとんどありません。川辺の道から見るだけで充分ですので遊覧船に12ユーロも払う価値はありません…と言い切ってしまった。


もっと言えば、この川の上に遊覧歩道を作ったはいいが、実は、あまり歓迎されない方々が昼間から酒盛りをするような場所に成り下がってしまったようですが、これもこの川底の様子から考えれば、まあ、納得できなくもないような。きっと川底がきれいだったら、このプロムナードももっときれいに使われるんじゃないかなあ…って理論は無理がありますかね。


でもね、上の私の写真なんて、実はかわいいものです。私が写真を撮った場所からおよそ3キロほど上流にあるHeuston駅を使った読者さんはこんなすさまじい写真を送ってきてくれたりするわけです(以下の写真2枚は読者さん提供)。





はい。このように通常は別にきれいとまではいえないまでも、静かな水面をたたえるLiffey川も




大潮のときはこの有様。ひでーもんですね。実際。この写真が撮られたすぐ近所に工場のある「ギネスはLiffey川の水で出来ている」なんて古典的なジョークがありますが、この川底を見たら、そんなジョークを言う気はなくなります。ひどいやつになると、Liffey川など埋めてしまえなどという過激な意見まで出てきそうです(って言っているのは私だけですが)。


まあ、一国の首都の中心を流れる川、これが澄んできれいと言うことはあまりありえないとは思うのですが。でも一度きれいに川底をすくってきれいにするだけの価値はある気がします。…なんかとんでもないものも出てきそうな気もしますが。





Liffey川の素晴らしい川底の写真を初めて見て感動したという方、食事中なのにひどいものを見せるなとお怒りの方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2007年09月20日(木) ミニ更新:寝ぼけっ面にハチ

夜中。私は自分の狭い部屋のベッドで気持ちよく寝ておりました。そこに聞こえてきたのは虫の羽音


コドモのときからの癖で、こういうときの対処法として、私は無意識に布団(ちゅうかこっちで言うDuvetね)を頭からかぶる。これ、蚊が入ってきたときにそうやって自分を護ろうとしたらしい。もっとも、そのあと布団を蹴っ飛ばしたりしてるから朝気がつくと蚊にさされていて無駄な抵抗でしたが。ともあれ、コドモのときについた癖ってのは大人になってもきっと抜けないものだと思いますがどうでしょ。


で、私は布団で全身を護った上でそのまま目覚めることなく気持ちよく眠り続けようとしたのだがそうは問屋が卸さない。耳元で大音響と言っていい羽音が聞こえたと思ったら、こめかみの上辺りを何かに刺された!


いてー。


蚊どころの騒ぎじゃない。目が一気にさめるほどの痛さ。寝ぼけたままの頭で考えたが、よく考えるとダブリンで蚊を見たことなんかないし、こりゃ、なんだ?しかも、まだどっかでぶんぶん言ってるよ。


飛び起きた私は部屋の電気をつける。その姿は見えず。が、数秒後、ベッドの下から飛び出してきたのは、アブだかハチだか知らんが、その類の虫。ベッド脇のワードロープに止まったので、枕元においてあった文庫本を手に取り迷わず叩き潰す。


そうして、時間にすると1分もない戦いは終わった。電気を消して、寝る。


…ちゅうか、寝ようとしたのだが、刺されたところがかなり痛むのだ。かと言ってまったく医者に行くほどのことじゃないし(行ってもどうせ朝まで待たされるのがオチだろうし)そのまま寝ようとするのだが、無理。ようやくまどろんできたと思ったら、ベッドの下に蜂の巣があってその蜂が襲ってくる夢を見た


翌朝鏡を見ると、髪の毛のおかげで目立たないが、まあ、こめかみの上の部分が見事に腫れている。そして、床には無残なアブだかハチだかの死体が一体。どうやら悪夢じゃなかったらしい。まあ、一晩よく眠れなかったと言うのは、私にとって充分悪夢だが。


まあ、話としてはこれだけなんですけど、でも、不思議。だいたい週末に窓を開けたきり窓はずっと締め切ってあった。つまり、どっからこのアブだかハチだかが入ってきたのかさっぱりわからない。しかも、何をどう血迷ったら、人の布団の中に入ってきて、人の頭を刺そうとするんだ?


あとで気がついたのだが、そのアブだかハチだかを叩き落した文庫本は「真の愛は何か」を語った(サイト名Amazonの書評より転載)三浦綾子の「道ありき」だったというのは一人で笑ってしまった。





未だにこめかみの上が腫れた作者にお見舞いのメッセージをくださる方、作者のバカさ加減をバカにしたい方、または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2007年09月12日(水) 信じられないことがおきた。【会社で備品の注文】

私、メールに無意味に「重要度高」マークをつけるやつが嫌いです。たいがい重要でないメールに限ってこのマークをつけてきやがる。あるいは、人によってはすべてのメールにこのマークをつけてくるバカもいる。


私の場合、このマークをつけてきたメールは例外なく一番後回しにします。たとえ、そのメールを読んだ瞬間に解決できる問題でも出来る限り後回し。というわけで、現在、数件のどーでもいいことをわざわざ後回しにしてます。そして日記の更新をしてます(マテ)。


そんなことはともかく、ちょっと奥さん聞いてくださいよ。信じられないことがおきたんですよ。


私の仕事の一部に備品の購入の担当というのがあります。備品と言ってももちろんコンピュータ関係のみ。ボールペンとかの文具は別の人。私は、別に伏字にするまでもないんだけどBrayにある某D社からコンピュータ本体を買ったりとか、別の会社からディスプレイ、机の上の電話機から会社用のケータイ、セキュリティー用のカード(ドアを開けるのに必要)とまあ、いろんなものを注文するわけです。


そう。ディスプレイ。うちの会社全員がフラットスクリーンに移行したんだけど前任者が、某韓国のS社か日本のN社かという二択で、たった数ユーロ安いからという理由で韓国のS社のにしてしまったのだ。


日本人の私としてはいつかN社のにすりかえてやろうと画策しているのだが、今のところ、前例に従って韓国のS社のを15台の見積もりを出した。それが8月の17日のお話。催促をして見積もりが来たのが、8月22日。即日注文。


「いつ着くのか」という問い合わせも無視され、数度目の問い合わせでようやく返事が来たのが8月31日。「来週の火曜日(つまり9月4日)に着くよ」とのことだったが、本日9月13日現在、これらのディスプレイは未だに届いておりません。もう1ヶ月近く経つんですけど…。


ちなみに私ももっとせっつかなきゃいけないのだが、何せ置き場がないし、まだ数台ストックがあるので無視してます。さあ、いつになったら着くのやら。


これのどこが信じられないのかって。信じられますよね。アイルランドのいつもの話ですよね。まったく進歩のない話ですよね。こんな日記はもう読み飽きましたよね。わかってます。こんな話ばかりだから以下の話が信じられないのです。


これは昨日のお話。日本が安部総理辞意表明だなんだで大騒ぎしている頃、アイルランドのこの会社ではそんな話はどこ吹く風、私は各机にある電話を10台見積もりを某社にお願いしました。メールを出したのが朝の9時25分。某社のマネージャーから見積もりが返ってきたのが9時37分。わずか12分。例えテンプレメールを使ったとしても早すぎ。あんたやることないんかい。



で、私が注文を出したのが10時15分(←つまりお前もやることないんじゃねえのか)。そして、午後3時過ぎに受付から私宛に荷物が届いているというから行ってみると、なんと!もう注文した電話が届いているではないか!


お前ら!やれば出来るんじゃねえか!


そりゃね、きっと相手がヒマだったに違いないとか、ちょうど別の配達があったからそのついでにやったに違いないとかいろんなうがった見方は出来ますよ。でもね、アイルランドでこんな高速のサービスを受けたのは多分初めてなので本当に驚きました。というわけで、悪口ばかりではなく、ちゃんと平等を期すために正直に書かせていただきます。


よくやった。


マネージャー宛にきちんとお礼のメールを送っておいた私はやっぱり日本人ですかね。




この経験に同意される方、ケチをつけたい方または御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。ちなみに、この日記の更新等はちゃんと休み時間や勤務時間外にやってますからね。念のため。




Snigel |MAILアイルランド真実紀行へ掲示板へ