なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ前日の日記はこちら翌日の日記はこちらアイルランド真実紀行へ


2007年07月08日(日) ドイツ式結婚行進曲(第二章)

ひでかすがドイツ旅行記を更新したので、こちらも更新です。カッコよく言えば、コラボ企画、ありていに言えば、追従。以下の内容は、ひでかすの別館を読んでくださっており、内容はあくまでひでかすブログの補完という前提で書いてますので、よろしければまず別館からご覧いただければ幸いです。


そうなのです。ひでかすとベルリンに行ってきました。共通の友人が結婚するというので。なんかヤですね。この友人、私と知り合ったころはは別の男と付き合ってて、いつの間にか別れたと思いきやいつの間にか別の男と付き合い始め、結婚するってんだから。もちろんそれ自体別にどうこう言うつもりはなく慶賀に堪えないのですが、でもさ、それだけの時間が経ったのかと思うとえらくがっかりするわけです。


行く前からひでかすといろいろ揉めました。どうやってベルリンに行くかで。さて、♪あなたなーらどうする?


選択肢1=くされRyanairまたはエアリンガスで行く(どちらも運賃、時刻はほぼ横並び)。


利点:直行便利用。ゆえに安い(往復130ユーロ程度)
欠点:行きはいいが、帰りが朝の9時頃発で一日無駄になる。


選択肢2=ルフトハンザで行く


利点:帰りの日、午後7時までベルリンに滞在可。
欠点:フランクフルト経由便利用。高い(230ユーロ)。


金曜日発で火曜日に戻ってくるという日程。それだけ短い日程で、火曜日に一日ベルリンに滞在できるのと朝一番にダブリンに戻ってくるのでは雲泥の差。Ryanair大嫌い(エアリンガス同レベル)という意見の私には100ユーロくらい高くてもまともなサービスを受けられるルフトハンザで行きたい。でもひでかすは数時間の差なら安いほうがいいと主張。ちなみにルフトハンザは片道で安い航空交を売ってない。だから折衷案というのはあり得ない。


結局




(注:あくまで資料写真。ダブリン線にジャンボは使われてないので、当然このヒコーキには乗ってません)



わしの勝ち!ルフトハンザ利用。


たとえ運賃が100ユーロ高くたっていい。手荷物が重すぎて超過料金を取られるんじゃないかとか、早くから並んでいい座席を確保しようとか、機内サービスでサンドイッチとビールを頼んだらいくらになるんだろとか、そんなつまらないことを気にしなくてもいいルフトハンザさん、私はあなたを愛してます。


ベルリンのTegel空港に到着後、荷物を置きに友人宅へ行き、ひでかすの昼飯につきあい、友人との待ち合わせのために向かったのはFriedrichstr。


かなり乱暴な話だけど、ベルリンの町と東京の街の交通体系は似てる。ベルリンの交通体系は東西に幹線が貫いて、環状線がちょっと郊外にある。つまり、東京の山手線と中央線の関係ね(はいはいはい。かなり端折って書いてますよ)。違いは主な駅が東西方向の「中央・総武線沿線」にあって環状線は、山手線(環状線)沿線に大きな駅はない。


ともあれ、旧西ベルリンの中心駅(Zoo)が千駄ヶ谷、新しく作った中央駅(Hauptbahnof)が四ツ谷。待ち合わせに向かった駅(Friedrichstr)が水道橋。旧東の中心がお茶の水(Alexanderplatz)。旧東の中心駅が錦糸町(Ostbahnof)。ちなみに旧西と東の境は四ツ谷と信濃町の間。…ほーら、イメージがわいてきた(東京に土地勘のある人以外には意味不明ですね。すいません)。ちなみに私たちがお世話になった友人宅は中野駅に当たるとこでした。


水道橋の駅(Friedrichstr)を下りると、約束の時間にはまだ早い。結婚式用にベッドの下に死蔵されていた新しい靴をはくという自爆行為をした私は当然のように靴ずれを起こしさあ大変。薬局へ行き絆創膏を買う。その間に鉄分豊富なひでかすは黄色いちんちん電車の撮影をしていた模様。


で、その隣のインテリア系の店を眺めていると突然ひでかすが「あああああ」真冬の北海道のローカル駅で最終列車を逃したような情けない声を出す。なんだなんだとひでかすが指さす先にあったもの。


巨大インコ(の剥製もどき)。


私は店に入った時からその存在には気がついていたものの、全く気にも留めてなかったインコ。ところが、鳥が好きで何羽も飼ってきたひでかすには小学校の時にクラスで一番かわいかったリツコちゃんと期せずして再会したくらいの衝撃だったらしい。そこに残っていたのはたった2羽。確かによく出来ている。でもさ、


私:「ひでかす。目がないぞ。こいつら」


そう。もう見た瞬間に壊れそうなこのインコ、カゴの中の一羽は片目が既に落ちてなくなっており、もう一羽に至ってはすでに両目がない。


私なら素直に諦めますよ。だって、こんな壊れもん、一体全体どーやってダブリンまで持って帰るのよ?しかも、目がないときたんじゃもう終わってますよ。ところがひでかすは諦めません。合流した友人も交えて店員さんに食い下がってます。店員さんはホントにいい人だったのかヒマだったのかわかりませんが、別の支店に電話。すると、


店員:「千駄ヶ谷駅の近くにある支店にディスプレイ品が残っているようです」
ひでかす:「目、ついてるの?」
店員:「ちゃんとついてるようです」



かくして、さらに別の友人も合流して4人して中央線に乗り別の支店へ。


千駄ヶ谷店では、店員さんに来意を告げると、倉庫に行き倉庫からそのインコを持ってくるかと思いきや、持ってきたのは脚立。脚立を使い天井から展示してあった巨大インコを外して売ってくれましたとさ。それが、ひでかすの巨大インコの由来。そのインコを持ってひでかすは満面の笑み、ほか3人はひきつり笑いで近所のビアガーデンへ。そこで撮られたのがひでかすブログその(1)の最後の写真なわけ。


なんだかんだで遅くまで飲んで、翌日の結婚式へ。ふだんならここで「次回に続く」なのですが今日はそのまま続けます。おっと、その前に、2004年のシリーズ日記ドイツ式結婚行進曲(1)(2)(3)を先に読んでいただけると嬉しいです。





翌日、午後3時から教会での結婚式。教会は御茶ノ水駅からさほど遠くない場所。ただいま改装中という教会は観光客が大挙して押しかけるような教会と違いはっきり言えば殺風景。





よく見ると、天井に穴まで開いてるし。


そんなこんなで待っていると、誰かが


「新郎新婦が到着します。入り口にてお出迎えください」


というので行ってみると、新郎新婦が到着しましたよ。





自転車タクシーで。


まあ、どっかの国みたいにさ、バカ高い金を払ってリムジンを借りるより、いいかもしれない。だけどこれだけは言わせてくれ。





おなか、どうしちゃったとですか?


本人に言わせると、そもそも結婚する計画はあってできちゃったせいでその計画が数か月早まっただけと言うが、それにしてもでかい。それもそのはず、予定日まであと2ヶ月でかつ一人じゃなくて二人入っているんだというからこりゃ驚き。


で、式が始まる。


ごく正直に言って、退屈な、心に残らない式だった。もちろん言葉の問題はあるよ。だけど、前回の式に比べるとなんというか、「あっそう」としか言いようのない式。


で、式が終わり、教会併設のロビーで、シャンペン片手に歓談となったのですが、この日のゲストさんたち、絶対に飢えてましたよ。





あっという間に食べ物がきれいになくなった。


最後のサンドイッチはみんな遠慮して手をつけないとかありがちであけど、ここの人たちは違う。写真は、最後の最後の小さなチーズひとかけらをおばちゃんが持って行くの図。


で、地下鉄で茗荷谷に移動して7時からパーティー。


パーティーには80人ばかりが招待されていた模様。





こんな感じのイタリアンレストランを貸切。


このレストランの大きな特徴





ステージつき。そう。通常時はショーも楽しめるレストランらしい。





まずは、新郎新婦のあいさつで開宴。ちなみに新郎新婦席はレストラン後方の一段高い席。





で、まだ日が高いうちからビュッフェ式のディナーが始まりまして、





幸せそうに踊ったり、





ゲームをしたり、





外でひでかすの副流煙を浴びたり





手作りウェディングケーキ(バタークリーム)に入刀しているうちに時間は過ぎ…





日付が変わっても親は帰ろうとしないからコドモは会場の隅で寝てしまい、





それを無視して、外ではイベントが繰り広げられ、





別のコドモまでもがダウンしても





親は監督義務を放棄して歌ってるし。





そしてこの不良新婦お腹の中に一人ならず二人いることを忘れてジャンプしながら踊るし。はたから見てるこっちは赤ん坊が出てくるんじゃないかと心配になった(そりゃないか)。それにしても踊りにくいからって靴脱ぐなよ。まったく。


結局帰りついたのは午前4時とかだったんじゃないだろうか。翌日以降は特にフォローする内容もないので省略。そんな感じでした。


で、帰りのヒコーキ、案の定といえば案の定、ベルリンのTegel空港のセキュリティコントロールでは巨大インコがX線写真で「なんじゃこりゃ」ということになり、ひでかすが得意になって袋から出すと係みんなでぎゃははははとウケていた。


これに気を良くしたひでかす、フランクフルトのセキュリティでも何かあるに違いないと期待しつつコドモのような眼をして何か起こるのを待っていたが、鳥の存在はまったく無視されスルー。帰りのヒコーキの中でひでかすはちょっと機嫌が悪かった…ような気がする。




2007年07月05日(木) 日本旅行記(9):別府の夜景スポット「光の詩」(ミニ更新)

別府。



各種のガイドブック、うちの掲示板での評判、どれをとってもいいことなしのようです。世界第二位の湧出量を誇り、地獄めぐりをはじめ観光資源にもこと欠かない街なのにあまり評判が良くない。ありていに言ってしまえば、その恵まれた環境にあぐらをかいて切磋琢磨することを忘れてしまい、観光客に見放されてしまったと言えるかと。


別府の偉大な観光資源の一つに夜景が挙げられます。ここのページを見てくださいよ。



この別府の十文字原からみた夜景は本当にきれいです。手前には別府市街が手に取るように見え、別大国道(その名の通り、府と分を結ぶ国道10号線)のテールランプの続く果てには大分市。こんな夜景のもとでは、たとえば隣に停まっている車が不自然に振動していても何も驚くに値しないような(マテ)。


そんな絶景と言える夜景スポットに友人がカフェを開いたというんだからこりゃ行かないテはない。というわけで、行ってきました。ミュージックカフェ光の詩


夜景とは関係ないけど偶然通りがかったので昼間行ってみた。





orz


で、数日後に行ってみた。今回は夜。





マジ感激(例によって、高性能のカメラを使いこなせてないトホホ写真ですが、ホントにきれいでした。)


左には国東半島(真っ暗)、中央に別府市街、右には大分、もう文句なしの絶景。アポなしで行ったので友人のつるりんさんはいなかったがそんなことはどーでもいい(マテマテ)。別府に行く機会があれば、ぜひ行ってほしいスポットです。ちなみに、車がないとたどり着くことは難しいです。


2007年07月03日(火) 東京のビアホールのハーフアンドハーフビールを再現する




なんでしょ。これ。上半分だけをみるとギネス。下1/3を見るとラガービール。実はこれ、アイルランドのパブじゃなくて、東京の某「サッポロ系のビアホール」で出されているハーフアンドハーフビールなんだそうな。友人の日記にて発見した次第(上の写真は、許可を得て転載してます)。


ちなみに、上はギネスで下はエビス。東京にあるアイリッシュパブや件のサッポロ系のビアホールには数度訪れたことがあるけど、この混ざっていないハーフアンドハーフビールは初めて見た。とにもかくにも見かけがきれい。匠の技を感じます。


ちゅうか、なんで混ざってないのよ?


しかも、なんとなくギネスのほうが下に来そうですが、そうでもない。


さらに、友人の日記いわく


味もしっかり最初はギネス味でそのあとにエビス味でした。


とのこと。


うーん。謎だ。


こうなったら実験をしようということで、うちで再現実験をしてみました。


用意したもの





カールズバーグ一缶
ギネス一缶



さらに…





ひでかす一人

追記:7月4日。この写真を他の写真と同じ大きさであぷしたところ、ひでかす本人から「(再現自粛)」というクレーム、読者さんから「メシがまずくなる」「コドモが泣き止まなくなった」「(藁)」等のクレームが入ったので(一部のコメントは捏造)写真を小さくして、さらに激しくモザイクをかけました。ご了承ください。


ここでひでかすが登場するのにはちゃんと意味がある。実はひでかすの後ろ暗い過去の一つに都内の某ビアホールでアルバイトをしていたことがあるらしいのだ。基本的にビールをサーブする(注ぐ)のは別の係の仕事だったものの、どうしても人手が足りなかったときなどにビールをサーブしていたらしいのだ。こりゃ今日に限っては貴重な人材だ。


というわけで、実験開始。





まずはカールズバーグをゆっくりと注意深く注ぎます。





そしてギネスもゆっくりと。





完成。


…って確かに下のほうが若干色は薄いものの、ほぼ混ざってしまいました。某ビアホールで出てきたもののようにきれいに別れていません。これは失敗


というわけで、今度は、逆にギネスを先に注いでみました。





まずはギネス。





そしてカールズバーグ。もうこの時点でとてもカールズバーグを注いでいるようには見えません。




当然の帰結として、完全に混ざってしまいました。文句なく失敗


というわけで、この日はこれであきらめてメシにすることに。





蛇足。この日の夕飯はサラダでした。


メシを食べながら、もと某ビアガーデンに務めていたプライドからか、ひでかすがこんなことを言い始めました。


そうだ!ギネスが冷たかったからいけないんだ。ギネスは室温で、カールズバーグが冷たかったらうまくいったに違いない。


わかりました。そういうなら用意しましょう。


実験その2。


用意したもの。




冷凍庫にしばらく入れてギンギンに冷えたカールズバーグ一缶。
室温で放置してあったギネス一缶。

(さっきと一緒の写真のような気もするけど気にするな)


そして、





凛々しい顔して帰ってきたビアマスター(当社比)ひでかす


それでは実験その2をさっそく開始。





まずはカールズバーグ





そしてギネス


ああ、東京のビアホールのビールほどまではいかないものの色が分離しつつある。こ、これはもしかして成功…ですか?





一瞬大喜びしたが、世の中そんなには甘くなかった。数分後には





やっぱり混ざってしまった。左は注いで数分経ったもの。右は1分程度。明らかに時間の経過に伴い混ざってしまっているのが分かる。


というわけで、失敗!


あ、そうそう、肝心の味はと言えば…当たり前と言えば当たり前だけどどっちつかずのなんとも言えない味になった。決してまずくはないけどね。


で、その失敗作を飲みながらひでかすが言うのだ。


そうだ!グラスが冷えてなかったのがいけなかったに違いない!


というわけで、たった今明日に向けて冷凍庫にグラスを突っ込んできました。明日ギンギンに冷えたグラスとカールズバーク、室温のギネスで実験第三弾を実行予定。…というわけで「続かんでいい」という非難を無視しつつ、翌日に続く。


2007年07月01日(日) 日本旅行記(8):日田市観光(ヒネリも何もないタイトルですが)

なんだかんだで沖縄旅行も終わり、続いて向かったのはSnigelの実家○分。数年ぶりにMausiと会った母、さっそく私に説教を始めます。…と言っても超越Snigelの母、フツーの説教ではないわけで。私とMausi が一緒に歩いている後姿を見てしみじみ言うわけです。


「あんた、Mausiと一緒に歩いたらいけないよ」


おいおい。前にも会ったことがあるくせに今更ほとんど腐れ縁ともいえる交際にケチをつけるんかい…と思ったら違っていた。


「あんたら、足の長さが全然違うじゃないか」


…言うに事欠いてうちの親はなんてことを言うねん。


日本人男性として極めて平均的な身長をもった私、確かにこっちではかなり背が低い部類に入ります。で、ドイツ人として典型的(と思われる)Mausiと身長はほとんど同じ(「ノミの夫婦」ではないのが不幸中の幸い)。ところが!確かに言われてみるとベルトの位置がMausiのほうが数センチ高い!なぜだ!(そこ、わかりきった理由を説明せんでよろしい)そのくせ首の位置が私のほうが低いのはいったいどういうわけだ(そこ、深く考えないでよろしい)。


だいたい先天的にはこうなったのは確実に親の責任。実の息子をバカにするってことはとりもなおさず自分をバカにしてることなんだぞ。♪バカにしないでよー(じゃかじゃん)。


と、まあ、そんなことはおいておいて。


今回Q州に滞在したのはほんの数日。そんなほんの数日ですが、あちこちに出かけてきました。


日田市。


…と言ってもQ州に土地勘のある人以外ご存じのない地名だと思う。○分県の西の果て、福岡県との県境にある小さな町。筑後川の流域という意味では、この街は福岡県に属するべきではないかという気もするのだが。この町出身の有名人といえば、筑紫哲也に山崎ハコ(どっちも好き嫌いが思い切り分かれそうな人ですが)。


ともあれ、この日田市、実は由緒ある歴史があって江戸時代には天領として栄えたそうな。で、日田豆田町はそれを武器にして町おこしをしているわけ。まゴタクはともかくとして以下の写真をご覧くださいませ。










上の2枚の写真は「嶋屋」さんという甘味処の中で撮影しました。





おしるこ、おいしかったです。で、頭上には





さすが郷土の有名人、筑紫哲也の短冊が飾ってあります。この方、毀誉褒貶について多事争論があるようですが、○分の有名人としてガンから復帰してまた元気な姿を見せてほしいと思います。


そんなこんなでお次は同じ日田市内にある小鹿田焼の窯元へ。ここ、かなりとんでもない山奥にあって、日田市内からでも車で30分近くかかる。ここ数年で道路は改良されたものの、数年前まで立派な(?)険道だった。小鹿田焼と書いても正しく変換されないくらいだからマイナーな焼き物に認定してもいいと思う。ゆえに、秘境とかそういうものが好きな人にはたまらない物件かもしれない。日田市豆田町に続き、百聞は一見にしかず、ご覧いただきましょう。










ね、ひなびた温泉とかが好きな人ならきっと気に入ると思う。で、ここの唐臼ってのがまた独特で、





ししおどしと同じ要領で粘土をこねているわけ。これがなんともかんともいい感じなのです。


が、Mausiと一緒になって同意したこと。





焼き物のデザインとしてはいまいち。


小鹿田焼の関係者の皆さま、申し訳ありません(誰も見ちゃいないだろうけど)。伝統を守ることは大事ですし、江戸時代からの伝統を竹の筒を水が伝うがごとく守られていることには心から敬意を表します。だけど、焼き物を見る目のない、アホな一見観光客の立場から言わせてもらうと、あまり魅力のある焼き物には見えませんでした。


気が向いたらあともう1回Q州編。ちゅうか、ベルリンの話はいつになったら書けるんだ?


2007年06月26日(火) くされRyanairウォッチ。片道税込み10ユーロセール

今日の日記、インスピレーションを与えてくださったHさんに捧げます。


ひでかすがドイツの旅行記を書き始めたようです。その件は次のネタとして回すとして、常に未来志向の私は(自称)次のことを考え続けてます。


次どこに遊びに行こうか


…これのどこが未来志向なのかと殴られそうですが、ある日くされRyanairからメールが来ました。自称くされRyanairウォッチャーの私、もちろんメーリングリストに登録してます。いわく…





片道税込み10ユーロセール。


どうもこのくされRyanair、最近乗客数があまり増えてないとかで、株価が下がり気味とかで乗客数を意地でも増やすため、こんな莫迦なセールを乱発してる。そんなら、またマンチェスターの友人宅に遊びに行こうかとすると





ありましたよ。片道税込み10ユーロ。


で、上で「莫迦なセール」と言ったのにはちゃんと理由があります。それは以下のスクリーンショットを見ていただければわかる。





よく見てください。運賃以外の税金等を。

行き:22.74ユーロ。
帰り:41.20ユーロ。



もちろん、くされRyanairが決めた税金とかがあるにせよ、だけど、税金だけで63.94ユーロ(1万円)もかかるのに、それを往復20ユーロで売る。単純計算して40ユーロ(6,000円)超の損失。そこまでして搭乗率を上げたいのかと言いたい。そんなわけで


私、ひでかす、もうひとり別の友人の3人でマンチェスターの友人宅に突撃することに。


3人で130ユーロ(18,000円)の損失。ざまーみろってんだ!


…ってもしかしてオレのほうがRyanairに踊らされてるのかな?


考えてみると、日本なら公正取引委員会だかなんだかが不当廉売だかで黙っていなそうなやり口ですが、予約を進めるにつれてこのくされRyanairの財布の中の1セント硬貨までむしり取ろうとするRyanairのセコさが露骨なまでに出てくるわけです。





この、名前の入力欄。一見なんでもなさそうですが、呆れかえるからくりが用意されてます。おヒマな方、Ryanairでテキトーに予約をしてみてください。クレジットカード番号をはじめとする個人情報の入力はこのあとなので、この画面まではすぐに問題なく行けます。


手荷物の個数の入力欄があります。これプルダウンメニューから0(預託荷物なし)を選ぶと、勝手に「優先搭乗」が選択されて6ユーロ取られます。ちなみに、預託荷物があると、一つにつき7ユーロ徴収。


そもそも優先搭乗は無料でやってたくせにいつの間にやら金を取ることになった模様。「あ、これは金になる」と気になったんだろうと思われ。私としてはこういうやり方は大嫌いです。で、よくよく見ると、細かいフォントで「ここをクリックすれば優先搭乗はキャンセルできます」と書いてます。これに気がつくのに私をして1分を要しました。


で、さらに上の画像を注視すると


勝手に旅行保険に加入させられている。


ひどいでしょ?よくよく画面を確認しないと、勝手に優先搭乗権(6ユーロ)および旅行保険(7.5ユーロ)をつけ加えられるという。





しかも、Ryanairのサイトを隅々まで見るとこんなこと書いてます。


Snigelのテキトー意訳


この優先搭乗権はEUの人だけだけんね


もし、この優先搭乗権を持ってない人が来たら搭乗券発券手数料として3ユーロ徴収するけんね。



挙句の果てには


もし、持ち込もうとする荷物が重すぎたら、預託手荷物として12ユーロ、それから搭乗券発券手数料3ユーロしめて15ユーロを徴収するけんね。


つまり、私に非常に起こりうるシナリオとして、優先搭乗権を3ユーロ出して払い、空港で実はEUの人間じゃないから優先搭乗できないことに気がついて、カウンターに戻ったら実は持ち込みの荷物が大きすぎて結局15ユーロむしり取られる…ってことが起こりうるわけで。


…お前らには恥も外聞もないんかい。


もう呆れて言葉もありません。


で、そのくされRyanairにガチンコ勝負を挑んでいるアイルランドのフラッグキャリアエアリンガスさん。この会社も年々歳々ひどくなるばかりで、もはやくされRyanairと同レベルです(注:エアリンガスのサイトにもリンクを張りたかったのですが、この会社、そのテのリンクを拒絶するシステムを持ってます。ちょこざいな)。





はい?


再びテキトー意訳。


新サービス。シートの事前アサインは有料に。


座席を事前指定の場合ヒコーキの最初の5列は10ユーロ。足元の広い非常口座席は15ユーロ、その他の席は3ユーロを徴収します。



まさか冗談でしょうと思ったんだけど





…本気だよ。こいつら。


ところで、エアリンガスさん、くされRyanairとのガチンコ勝負のためについに今年の4月からOneworldから脱退しました。奇しくもJALと入れ違いになったわけですが。なのに、ウェブサイト上では未だにOneworldに未練があるようです。





最後に、くされRyanairがやっている





「最低価格保証。万一弊社のほうが高い場合は差額の2倍をお支払いします」


というキャンペーンのひでー欺瞞を暴いておきます。


このキャンペーン、たとえば、Ryanairのフライトが往復200ユーロで、競合他社のフライトが100ユーロだった場合、差額の100ユーロかける2で200ユーロをRyanairが払う…ように見えるでしょ。確かにそうなんだけど、そこにはとんでもないカラクリがあるわけです。


はい再びこのスクリーンショットに注目。





意訳:


クレームは予約後1時間以内にしなきゃダメ


まあ百歩譲ってこれは認めよう。だけどさー


競合他社のフライトはRyanairの前後1時間いないじゃないとダメ。


つまりですね、くされRyanairのフライトが午前8時で、それより安い競合他社のフライトが9時半だったらダメ…ってことになります。


そんなにぴったし時間が合うことがあるかい!


しかも、上のページの下のほうには


最大の支払額は100ユーロです。


とか


このキャンペーンは24時間の告知時間ののち中止することがあります


だって。どっか自信がなさげです。


というわけで、くされRyanairウォッチ、また何か始めたら報告しますです。




Snigel |MAILアイルランド真実紀行へ掲示板へ