なべて世はこともなし
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2006年09月14日(木) 速報:決戦の木曜日

本日、四件の内見をしてひでかすとふたりで意見の違いから大騒動して、いろいろ大変でした。とりあえず日記としては時系列順にまとめていきますのでしばらくお待ちを。

ただ、一言だけ言わせてください。

ダブリンの住宅事情は異常です。


2006年09月12日(火) ざけんな不動産屋...ダブリン家がある!シリーズ3その(3)

怒ってます。かなり怒ってます。いきなりですが、大声で叫ばせていただきます。


ざけんな、ダブリンの不動産屋


こいつら、やる気あるの?人をバカにしてんの?一体なんなの?


…はい。感情的になっても仕方ないので、一から説明させていただきます。


daft.ieに出ている広告を見て、数件に電話しました。daft.ieを見たところ、広告の8割方は不動産屋が出していて、残りの2割が大家が直接広告を出している感じ。


まず、ある不動産屋に電話。ケータイの番号を指定していたので、そこにおとなしく電話。


一回目。無視。
二回目。無視。
三回目。無視。ゆえにSMSを送る。無視。



別の不動産屋の営業のケータイ。


留守番電話。メッセージを残すも無視。


お前ら、仕事してないで、パチンコにでも行ったか?それとも、愛人とご休憩か?(←日本じゃないんだから)。


さらに別の不動産屋。


私:「Siobhanさんお願いします」
相手:「私です」
私:「XXのアパートに関心を持っているのですが」
相手:「少々お待ちください(保留音)。(機械の声)発信音のあとにお名前とご用件を…」



…なぜに留守番電話に?お前、自分がSiobhanって言ったじゃねえかよ。


1時間後、また電話。同じ結果。留守番電話にメッセージを残す気にもならず。


さらにさらに別の不動産屋。


私:「XXのアパートの件で電話をしたのですが」
相手:「今担当者が不在なので、折り返します。名前と電話番号を教えてください」
私:「Snigelと申しまし…あれ、もしもーし、もしもし…」



電話切られたよ。なんでだよ?


もう一丁別の不動産屋。


私:「もしもーし」


電話の向こうは子供の叫び声等雑音だらけで話せる状況じゃない。


相手:「1時間後に電話して」


1時間後。


私:「もしもーし」


相変わらずうるさい。


相手:「1時間後に電話して」


…永劫回帰の罠ですか?


でさらに1時間後。


私:「XXの件で…」
相手:「今日はもう仕事終わったから明日電話して。ガチャ」



お前が1時間後に電話しろといったんだろうが。


もう読者様は呆れ果てていると思いますが、駄目押しで更にもう一丁。私としては、呆れはしても「アイルランドはこういうものだ」と驚かないという自分に驚きましたが。


私:「XXのアパートはまだありますか」
相手:「今日の夕方5時半に内見するからその時間に来てください」
私:「5時半まで(ひでかすが)仕事なのでもう少し遅い方が助かるのですが…」
相手:「10分くらいなら待つけどそれ以上は待たないわ。ガチャ」



別の不動産屋。なぜか、「連絡はSMSでのみ」と最上段に構えた但し書きがある。SMSを送ると意外にも返事が来た。まあ、上のようなトホホ不動産屋ばかりだから、それに比べると返事が来たことは素朴に慶賀に絶えないのか。


SMS:「午後6時より内見会。現地集合」


で、行きましたよ。午後6時に。


モザイクのかかった哀愁の背中はひでかすの背中


なんじゃ。確かに街に近いからかもしれないけど、6組くらいの人間が待ってる。





不動産屋のおねえさんがやってきたのは午後6時20分(相変わらず時間にいい加減なアイルランド人)。中に入ると、おーい。まだ誰か住んでるじゃないか。そんな中に10人以上の人間が、わさわさと入っていき、それを現住人が見守る光景は…まさに異常。


不動産屋のおねえさんは、ひどいもんで、「はい。興味がある人はここに名前と電話番号書いてね。興味がない人はお引き取りくださーい」


…興味があるもないも、具体的な質問とかができなきゃ話にならんよ。実際。


というわけでここもボツ(まあ競争率高かったから取れなかったろうけど)。実は、ここがボツになったのは別の理由もありまして。それは、ここが…





シンドラーのリフト採用!





これはまあ、冗談なんですけど、このリフト、なぜかテンキーがついてます(用途不明)。もしかすると、シンドラーのリフトだから床から30センチずれたりしたら、このテンキーで調節するのかな(ないない)。


とにもかくにも、家を借りるくらいならともかく、一生でいちばん大きな買い物といえる家を買うときにこんな不動産屋どもを使わなければならない方々に、私よりお見舞い申し上げます。


お先真っ暗ながら続く。


2006年09月11日(月) ダブリン家がある!シリーズ3その(2)

1996年に私はEastwallで家のシェアをしました。未だに値段を良く覚えています。月450アイリッシュプント。ユーロにして571ユーロ(今のレートで)日本円にして85,000円。2ベッドルームの新築で悪くなかったです。


あれから10年。この家の家賃、今、いくらだと思います?


1,200ユーロ。日本円にして18万円!!!!!


信じられますか。10年間で家賃が二倍。羽毛布団の羽毛の話じゃないです。家賃の話です。アイルランドのこの10年の異常な経済成長(バブルともいう)を端的に表していると思います。


ダブリンで家探しをするときに参考になるサイトはdaft.ieというサイト。ここで、希望地区やら希望家賃やらを入れるとその条件にあった部屋が出てきます。で、ひでかすと2bedrooms apartmentまたはhouseを探しているのですが、なかなか条件に合うものがない。


その条件とは…


家賃は月に1,200ユーロ以内であること(高えよ)
ダブリンの北で、空港よりあまり遠くない場所であること(二人とも空港に行くことが多いため)
できればアパートではなく一戸建て(限りなく無理)
できればトイレは二ヵ所(トイレが一ヵ所しかない今の家でとことん嫌気がさしている)



で、本日、最初の内見に行ってきました。Santryの新築の2bedroomsアパートが月1,200ユーロなり。





空港に程近いCrowne Plaza Hotel。このホテルの存在は知ってましたが、大通りからこのホテルに入ってきたの初めて。どしゃ降りの雨の中を進みます。


うおっ。





なんとまあ、数百軒は余裕であると思われるアパート群がこんなとこに隠されていました。


で、更に進むと…





まだまだアパートが春先の竹薮のタケノコのように増殖中。一体何軒建ててるんだ?…ちゅうか、ここは高島平か?


で、中はといえば、…非常にいい。広いし、主寝室はシャワー・トイレが中についている。リビングも実に広いしキッチンもちゃんとガスコンロ。冷蔵庫もでかいし、とてもいい。気に入った。


ところが、ひでかすがダメ出しをするのだ。その理由としては、まず、アパートの1階(Ground Floor)は嫌だと。確かに道行く人から家を見られるのは嫌だというのはわかる。そして、最大の駄目出しの理由としては、13番のバスで毎日通勤するのは嫌だという。ごもっとも。Ballymunのクソガキどもといっしょにバスに乗りたくなんかないわな。


なんてSnigelはBallymunの住人に対してひどいことを言うんだ!とお怒りの方、どうぞ13番のバスに一度乗ってみてください。二階席でタバコのみならずマリファナまで吸うわ、席は壊すわと傍若無人の限りを尽くす連中を見ていたら、彼らを擁護する気などなくなるはずです。


というわけで、私としては後ろ髪を引かれつつも却下。もっとも、この高島平には相当数の空き部屋があり、ここが駄目でも他があるんだけどね。


で、翌日(って今日なんだけど)、私は完全にキレるのだが、それは明日に続く。


2006年09月09日(土) ダブリン家がある!シリーズ3その(1)

かくして、48時間35分プラス1時間のバルセロナ旅行を終えて、夜中の一時過ぎにうちに帰ってきた私。翌朝は6時半には起きなければいけないので、あまり寝ている時間がない。


とりあえず、寝酒でもと思い(まだ飲むんかい)台所に行ってみると…


な、なんじゃこりゃー


写真を撮らなかったのが悔やまれるのですが、台所はまるで爆撃のあとテーブルの天板は全く見えないほど書類等が散乱。椅子という椅子にはジャケットなどがかけてある。キッチンボードの上には使って洗っていない皿に調味料類が散乱。流し台からは鍋が溢れており、挙げ句の果てにはごみ箱からゴミまで溢れている。


ぶちっ。


去年につづき、私の脳みその中で夜中の1時過ぎに何かがキレた音がした。


よくよく見ると、Reception Room(リビングルームとは別に、ソファーとダイニングテーブルがおかれた予備室。共用の部屋なのだが、実は、私の本と酒の倉庫になっている)にはマットレスが敷かれており、どうやら誰かが居たもよう。


翌日の夕方、私が寝不足で疲れ果てて会社から帰ってくると、台所は相変わらずのまま。とても料理をしたり物を食べたりする状況にない。だいたい、ごみ箱からゴミが溢れていてその存在を無視するってどういう了見なんだ。放っておいたら誰かがやると思っているのか?


…やりましたよ。私が。ぶつぶつ文句を言いながら。


掃除が終わり、夕飯を作りはじめた頃にひでかすが帰ってきまして、ひでかすに文句を言うと…


ひでかす:「(ドイツ人の女性のフラットメイト=仮名を考えるのがめんどくさい)が友人二人を泊めていて、ああなった。わざと片づけなかったらあそこまでヒサンな状況になった。ちなみに、あのバカは友人を連れてくるなんてひとことも言ってない」


ふむ。容疑者の割り出しに成功。で、その日の夜遅くにその「バカ」が帰ってきたときに文句を言うと


「え?私、知らないわよ」


…怒る気力が一気に失せました。言うだけ無駄。


ちなみに私、決してきれい好きなんかじゃあありません。どっちかというとズボラです。だけど、台所とバスルームが汚いのはガマンできないのです。共同生活をしている以上、やっぱり最低限守らなければいけないことってあるはずで、ところが、うちの住人たちにはそういう感覚が欠如している模様。


うちにはひでかすと上に書いたドイツ人女性と、君の瞳は星だらけのフランス人Fabian(仮名)の男との4人の共同生活です。こちらフランス人にも私、数週間前にキレまして。


この家ではブロードバンドの回線を4人で分けてまして。フツーに使っているぶんには仮に4人全員がインターネットを使ってもまあまあの速度で使えます。少なくとも、自分のホムペをアップして、それからどっかのホムペを閲覧するくらいのことは何の問題もなくできます。


ところが!ある日突然にインターネットの接続スピードががた落ちしたのです。電話回線のほうが早いんじゃないかってレベルにまで。自分のコンピュータをいろいろ調べました。設定をやり直しました。だけど状況は改善されず。


原因は意外なところでした。Fabianのアホが、ネット上でのファイル交換をはじめやがって、そのおかげで、他の人がインターネット使用不能になっていたのです。


何を交換してたのかは知らないが、即座に使用禁止例をだしました。


それだけが理由じゃないのですが、2年ほど一緒に住んだ彼、出て行くことになりました(駅に近い家がいいとか、何とか言ってたけど話を聞いてなかった)。さらに、この一年住んだドイツ人もドイツに帰るということでいなくなることに。


かくして、2人新しいフラットメイトを探さねばならないのですが、2人探すのが難しいだろうと考えはじめたのです。うち、場所も閑静な住宅街で街までバスで15分とかなりいい状況で、かつ、家も他に比べると悪くないと思うのですが、致命的な問題として、バス・トイレがひとつしかないんですよね。4部屋ある家にバストイレひとつというのは致命的な欠陥です。


その上、日々のこれらのストレスに嫌気が差しまして、ひでかすと二人で決めました。


この際2ベッドルームの家を借り直そう。


ちなみに私の視点から同居人としてのひでかす、悪くないんですよ。掃除はしない代わりに汚さない...という点で一貫して私に協力的ですので(それ以上のことは望んでいないらしい)。


かくして、ダブリン家がない、ダブリン家があるシリーズに続きまして、また、家探しのシリーズが始まります。来週に乞うご期待。


ところで、今、日曜日の朝の10時なのですが、台所からポップコーンの強烈な匂いが二階の私の部屋まで届いております。犯人はドイツ人…朝の10時に大音量でテレビを点けてポップコーンを食うその了見をまず疑いますが、それはまあ個人の自由。だけど料理をするときくらい台所のドアを閉めろ!と言いたい。


こういう細かいことが重なってとことんハウスシェアに嫌気がさしています。完全に潮時です。もう家はシェアしたくありませんし、しません。


2006年09月08日(金) I know nothing I'm going to Barcelona (5=了)

みねまいこムからお越しのお客様へ業務連絡。

いらっしゃいませ。こちらは、みねまいのヨーロッパプロモーターをやらせていただいておりますSnigelの日記、「なべて世はこともなし」です。今回のバルセロナの話は、全五話で今回が最終回です。前回の話にもみねまいが登場しますので、おヒマな方は、ぜひ、その1その2その3その4もご覧ください。なお、トップページはこちらです。


で、土曜の夜は、なぜかジャズのセッションを見に行った二人、翌朝は、みねまいとの約束の時間まで早起きして散歩。ちょっと、この写真、見てくださいよ。


バルセロナ旧市街の裏通り


バルセロナの裏通り。うーん。ヨーロッパ♪って感じがしませんか?


…って私は確かにヨーロッパの片隅、アイルランドの首都、ダブリンに住んでいるんですけど、でもねえ、違うんですよ。太陽が違えば、人が違えば、町並みが違えば、何もかも違います。どっちがいいとか悪いとかいう次元じゃなくて、違うんですよ。


そりゃそうでしょ。同じ日本でも北海道と沖縄では本当に同じ国かというくらい風景も人も違う。ましてや、別の言語を使い、日本よりもはるかにでかいヨーロッパ。一くくりにするのが無理があります…とか言いつつ、実は北海道にも沖縄にも行ったことがないということは秘密です。





さてさて、快晴のバルセロナ。暑いけど前日みたいに湿気が高くないからまあ悪くない。そんな訳で本日は、旧市街からハーバーを挟んで対岸にあるエリアへ。





対岸へ向かう歩行者用の橋にて。みねまいが写っていることに気がつきますか。


なにやら対岸は、旧市街が景観保存のために建築にかなり厳しい制限がかけられているのに対し、こちらはかなり再開発をされた模様。大きなショッピングセンターに映画館などが並んでいる。


そんな中で向かったのは


バルセロナの水族館


水族館。


48時間35分しか滞在しないのに水族館ですか?


いやー、なかなかステキな水族館です。入った瞬間に





死んだ魚がお出迎え。


しかも、規模が小さい!


入った瞬間にこれ...死んだ魚


こんな感じの水槽が並んだエリアが続いたと思いきや、


これは素朴によかった。大水槽


メインアトラクションの大水槽。これだけなんだよな。基本的に。


これは、確か葛西の水族館かどっかにもありましたよね。トンネル状になっていて水槽を見上げることもできるタイプ。ただ、誰が考えたんだか知りませんが、ここ、実は下に茶色のベルトコンベアが設置されてまして、ゆっくりながらしっかり進んでます。そう、どっかのネズミのテーマパークあたりが考えそうなこと。確かに客が立ち止まらなきゃ、混雑はひどくならないよな。


みねまい、ロボットに捕まれる(意味不明)


で、みねまいは訳のわからんポーズで記念撮影しつつ水族館の隣りにあるレストランへ。


顔写真を出すような勇気も自信もありません


「大きなビールちょうだい」と言ったら本当に大きなビールが来た(推定1リットル)。いやー、昼間からのビールは酔っ払いますなあ(といいつつ全部飲んだけど)。なお、読者様の健康を第一に考え、私の写真には激しくモザイクかかってます。


蛇足ながら、スペインではテラス(外)で食事をすると割増料金を取られる模様。外は食い逃げがしやすいからか…などとも邪推するが理由は不明。誰か理由が分かる人は教えてくれ。


みねまいファンへサービスカット



その後、みねまいはライブの準備、私はダブリンに(全く不本意ながら)戻らなきゃ行けないので空港へ。というわけで、みねまいに別れを告げ、バスターミナルからバスに乗り空港へ。なお、みねまいライブの模様は、みねまい帰国後「みねまいこム」にあぷされる予定です。


で、バスはヒコーキの定時の2時間前に到着。あまりにやることがないので、エアサイドのビアガーデンでビールを飲みながら本を読む。そこに流れる場内放送。


「Ryanairのダブリン行きは1時間遅れますぅ」

…やはりな。お約束だ。


私は慌てず焦らず


「ビールもう一杯!」


かくして、昼間の1リットルビールから始まり、相当なビールを飲み1時間遅れのヒコーキに乗る。ビールのおかげで、かなり熟睡。気がつけば、日付の変わったダブリンに到着。…着いたのは、もちろん行きと同じく地の果てゲート。


かくして、バルセロナ滞在48時間35分+1時間の旅は終了。


で、うちに帰ってきた私は夜中の1時過ぎにひとりで頭を抱えるのだが…続く。




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