なべて世はこともなし
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2006年08月17日(木) Ticketmasterももちろんいい加減。

みなさんこんばんは。40ユーロ(5,800円!)払って髪を切ったのに、誰も気づいてくれなくてひとりで恨み言日記を書いているSnigelです。


実は今日はネタがありません。いや、ダブリンバスのカレンダーネタの続きとかいろいろないわけじゃあないけど、書くのがだりぃ。というわけで、本日何も考えずに書きます。実はホントに話をどこに持って行こうか決めてないし、何を書くかも決めてないのでオチも何もないと思うので悪しからず。


この日記で何度となく書いているとおり、私、Leonard Cohenのファンであります。かくして、10月にPoint Theatreで行われる、彼のTribute BandのCame So Far for Beauty - an Evening of Leonard Cohen Songsには当然行くわけです。意外だったのは、Leonard Cohenのファンってのは私が思っていた以上に多いらしく、3日分のコンサートチケットは完売。25,000人もの人がコンサートに行くってんだから大したもんだ。これで本人が来てくれれば言うことないんだけど…来ないだろうなあ。


それはいいんですよ。でね、友人の分も含めて大枚300ユーロ(43,500円)払って4枚のチケットを買いました。数日後、チケットが郵送されたのですが、ちょっと、これ見てくださいよ。





Bank of Idiotのクレジットカードと同じくらいアホタレです。Ticketmasterは。これ、見る人が見たら、中にコンサートチケットが入ってると思いますよ。でね、一部のアパート(私が前に住んでた家はそうでした)なんかは玄関を共用していて、郵便物は玄関先にまとめて放り投げられているのです。つまり、このあからさまにコンサートのチケットだとわかる郵便物は、玄関先に放り投げられているわけ。


盗まれるなってほうが無理があるよ。


無事に着いたのでいいですが、いい加減もここまで来ると言葉を失います。


Bank of Idiotといえば、私のクレジットカードの一枚が今月末に有効期限が切れますが、未だに新しいカードが着いてません。そこで、Bank of Idiotに電話しました。


係:「大丈夫よ。8月の最終週に送るから。31日までに着かなかったら電話ちょうだい」


…あのー、それじゃあ間に合わないんですけど。


ああ、十年一日のごとく進歩のないこのいい加減王国。私はこんなアイルランドが大好きです(←ボーヨミ)。


2006年08月14日(月) Snigel的2ちゃん考

8/16は吉祥寺でみねまいコンサートです。東京近郊の方は是非どうぞ。





ダブリン市内に2ちゃんねらが店長の本屋さんをハケーンしますた。





…意味がわからんという方、値札に注目。それでもわからん方はスルーの方向で。それにわからないということは健全ということです。さらに、「なんてくだらない本を読んでいるんだ」というツッコミはなしの方向で。


以下、あまりにつまらないのでボツにしたのですが、せっかく書いたのを消すのもしゃくなので残しておきます。暇で死にそうな方のみ文字を反転させてお読み下さい。それ以外の方はスルーを強く推奨。


ちなみに(急に真顔になるのですが)、私は2ちゃんの言葉遊びは好きですが、顔の見えないコミュニケーションというのは気味が悪いですし、ありていに言って嫌いです。つい数日前だって、どっかのボクサーの試合が八百長だったとか騒ぎになっていたようで。怖いのは、ひとりひとりの顔が見えないのにそれでいて霧のようにつかみ所のない意見の総意ができているという怖さ。

以下、かなーり「しったか」をして書きます。間違いを突っ込まれそうで怖いのですが、ルサンチマンという言葉をご存知でしょうか。…私もつい最近知りましたが、「被支配者あるいは弱者が、支配者や強者への憎悪やねたみを内心にため込んでいること」だそうです(参考サイト)。

で、ひとりひとりは非力なはずなのに、2ちゃんねるという場所を与えられて、そこでのひとつひとつの非力な発言が、数百だとか数千だとか集まることで、ルサンチマンが何時の間にか力を持ってしまうという。2ちゃんがなければ権力者でもボクサーでもなんでもいいけど文句を言う機会を与えられなかったのに、2ちゃんという場所で文句を言うと、その文句が集まると信じられないような力になるという。ただ、それでもひとりひとりの力は未だに非力で、かつ、顔が見えないというのは気味が悪く、怖いです。かくして、私は2ちゃんが嫌いですし、当然書き込みなどもしないわけですが。


ただ、泡沫のように消えるであろう、2ちゃん用語って好きですね。思わず笑えるものとか、感じがこもっているのとかがあって。ただし、日記には使いませんよ。数年後に読み返したら赤面もので削除!ってことになりそうなので。卒業文集に書いた奴いませんでした?当時の流行語を書いて、今見たら大笑い…ってやつ。



…というわけで、すいませんでした。反転させてまで読む価値のない文章でした。


2006年08月13日(日) 土曜の夜はやはり自宅がいちばん…なのだが

8/16は吉祥寺でみねまいコンサートです。東京近郊の方は是非どうぞ。




39.1ユーロ。日本円にして5,500円。


昨日は土曜日。かなり嫌々街に飲みに行きました。ほとんど強制参加。


もうトシですね。土曜の夜に街になど行きたくない。混んでるわ。うるわいわ。金は使うわロクなことがない。酒は家でホムペの更新でもしながらちびちび飲むのがいちばんです。安上がりだし、自分のベッドまで直線距離で1メートル。眠くなったらそのまま倒れ込めばいい。


午後9時に街に着いた私。向かったのは最近ダブリン中に出てきた「おしゃれ系」とでも言おうか伝統的なアイリッシュパブからは似ても似つかないようなモダンな感じのパブ。古き良きアイリッシュパブを愛する人は絶対に近寄りたくもないようなパブ。でも、これが受けているらしく、ダブリンの多くのパブが改装や、支配人の交代を機にこういうパブに変わりつつある。


半地下のそのパブは、私の全く知らない音楽がドアの外まで大音量で流れてきて、入口には喫煙者数名としかめっ面をしたセキュリティ。もうパブに入る前から嫌になっている私。


大体私はこのセキュリティの連中が大嫌い。これ、10年ほど前に数ヶ月語学留学していたときのトラウマ。やはりセキュリティは年の若いガイジンの集団というのを快く思わないらしく、「年が若いから(このパブは23歳以上じゃないとダメ)」をはじめとして果ては「靴下が白だから」までのありとあらゆる理由でグループの中の数人が入店を拒否されて、結局行き場所がなくなるという事態がしょっちゅうありまして。


あれから10年。いつからだろう私は年齢を聞かれることがなくなり、入店を拒否されることも全くなくなった(考えてみると、それはそれで悲しいことのような気もするけど)。だけど、まさにトラウマ、未だにセキュリティの横を通るときに、何か難癖をつけられるのではないかとどきどきするのだ。


かくして、セキュリティを通り抜けようとすると誰かが私の名前を呼ぶ。みると、私の友人たちは外におかれたテーブルで飲んでいる。確かに8月ですよ。だけどアイルランドの8月は秋。午後9時にもなると外は肌寒い。そんな中、外で飲んでるあんたらは何よ?


で、面識のない私の友人の友人が自分の飲み物を買うついでに私のビールを買ってくれる。で、私の二杯目も別の友人が買ってくれる。こうなると、3杯目は私の番。というわけで、総勢7名の飲み物を買いました。それが一番上に書いた39.1ユーロという金額になるわけです。


私が飲んだのは、瓶ビール3杯。18ユーロ程度。なのに払った金額は40ユーロ。なんだか損した気分です。だいたいこのアイルランド的な買い方は好きじゃない。だって、自分が飲む間に他はその2倍とか3倍とかのスピードで飲んで、結局飲むペースの遅い私は今日のように結局損をすることになるのだ。だからといって、「私は自分のを買うよ」って言うのもあまりいい感じではないので結局こうせざるを得ないわけで。


さらに。悲しいかな日本人のご多分に漏れず私は酒に弱い。3杯も飲んだ日にゃ酔います。酔って楽しけりゃいいんだけど私の場合、寝てしまう。要は面白くないのだ。そんなわけで、上に書いた通り、「飲むのは自宅がいちばん」だと思うわけ。


午前1時、ナイトリンク(深夜バス)で帰宅。


私は数週間前にナイトリンクを使ったときに大ボケをかましてしまった。やはり4杯だかを飲んでバスに乗ったら、そう、見事に眠ってしまった。はっと気がつくと、そこは自分のバス停をはるかに過ぎ、もう終点に近いという森の中。慌ててバスを降りる。


以前、東北線で東京都心に通勤していた友人が面白いことを言っていたのを思い出す。


「もし東北線の最終電車で寝過ごしたら、慌てて降りちゃ駄目だよ。それこそ何にもない駅で降りたりしたら帰りの電車はない、泊まるところもなくて冬なんて凍死しかねないよ。そういう時は慌てず大きな駅まで行ってビジネスホテルででも健康センターででも泊まった方がいい」


凍死はちょっと大げさだなあとは思うものの、確かになにもない駅で降りたら大変なことになりそうな気がする。


…などと言いつつ、寝過ごしてしまい慌ててバスから降りた私。降りて気がついた。


そこは何もない森の中の墓地の前。


不気味でしたよ。夜の墓地。で、そこでタクシーを捕まえようとしても、どのタクシーも誰も乗っていないくせに回送のフリをしたり、ひどいのになると、今まで空車だったくせに私を見たとたんにルーフサインの電灯を消す(アイルランドでは天井のランプが点いていたら空車)。だからタクシーなんて嫌いなんだ!と思うが、タクシーの運転手の気持ちが分からんでもない。深夜に何もない墓地の前からガイジンがタクシーに乗ろうとしたらそりゃ不気味だわ。不気味じゃなくても不自然で怪しい。


20分後、5台くらいのタクシーがダンゴ状態になってやって来て、そのうちの1台が止まった。話してみると、なんだか人のことは言えないが英語がヘタ。聞けば、ロシア人らしい。


運転手:「オレはロシアのマフィアとつながりがあるんだぜ」
私:「オレは、日本のヤクザとつながりがあるけど、何か?」



私とヤクザのつながり。私の友人の実家の隣りの家にヤクザの事務所があった。無論行ったことなどない。…全然つながりじゃないやんけ。


このロシアンマフィア、50キロ制限の道をいくら夜だからとはいえ100キロ近い猛スピードで突っ走る。あっという間に自宅着。気がつくと街を出てからすでに1時間以上が経っている。しかも、街からタクシーに乗ったほうが安かったというオチつき。


そんなアホな経験をほんの数週間前にしていたので私はがらがらのバスの中だったけど、寝ないように立ったままバスに乗ってました。おかげで寝過ごしたりはしなかったものの、やっぱり楽しくなかったです。寒かったしね。


2006年08月11日(金) 実証実験:ドイツとアイルランド、銀行口座の開設が簡単のはどっち?

時系列的にはワイマール旅行記その3になるんですが、内容的には旅行記じゃないのでタイトル変えました。


アイルランドで銀行口座を開くのは大変です。


…ドイツの旅行記のはずなのに、また、突拍子もないことを言い出してすいません。すぐに話はつながりますのでしばらくおつきあいを。


知り合いのドイツ人がしみじみ言ったのです。彼女、数年前にアイルランドに来たはいいが、銀行口座開設に一苦労したそうなのです。


「いやー、アイルランドで銀行口座を開くのは大変だったわ。銀行に行ったら、仕事がないと口座は開けないって言われて、仕事を探そうと思ったら、銀行口座があるか聞かれたりなんかして」


そうなんですよ。振り込め詐欺だなんだが横行する今はどうか知りませんけど、私が大学生だったころの日本なんか(10年ほど前の話ですね)、銀行口座など簡単に開けて、口座を開いたら、銀行から紙袋いっぱいの記念品をもらえたりしたもんです。


それに比べると、なぜだか知りませんけどアイルランドで銀行口座を持つのは実に実に至難の技です。例えば語学留学なんかで長期に滞在するなんて時は、語学学校から在学証明書をもらわなきゃいけないなど、あーだこうだでいじめられた挙げ句に断られることが多いとか。こと、言葉に自信がない段階で銀行に口座を開きに行くというのはかなり勇気のいる行動だと思います。


語学留学なんてのはまだマシなほうで、無職で銀行口座開設ってのはほとんど無理…という話です。外国人の場合、どっかの会社に就職後に会社の総務から「この者は確かにうちに勤めてます」ってな一筆をもらってこないといけないとか。この辺のアイルランドの最新情報に詳しい方、銀行口座を最近開いた方はぜひ掲示板だかメールでご報告を。


で、一番最初に出てきたドイツ人がしみじみと呆れるわけです。


「なんで、銀行口座を開くのにこんなに苦労しなきゃいけないんでしょうね。お金を預けてあげるんだよ。お金を借りようとしてるというならわかるけどねえ」


アイルランドに長く住みすぎてそんな当たり前のことに考えが及ばなくなってました。そりゃそうだ。お客がお金を預けてあげようとしてるのに、なんで銀行は、銀行は最上段に構えてそれを断るんだ。


「こんなこと、ドイツじゃ考えられないよ」


…ドイツじゃあ考えられない。ホンマやな。絶対やな。


そう、ここでようやく話がつながるわけです。何だかんだ言ったって、ドイツでガイジンが銀行口座を開くのは大変に違いない。日本でもガイジンが銀行口座を開こうとしたら、やれ外国人登録証明書を出せとかなんだとかきっとうるさいと思うんですよね(こんなページがありました)。


だから、たぶんアイルランドでガイジンが銀行口座を開くのが大変なように、ドイツでもガイジンとして銀行口座を開くのは難しいに違いない。アイルランドの銀行の批評を書くためには、ドイツで同じ目に遭ってみないと客観的な批評はできないのだ!


そこで、玉砕覚悟でドイツの銀行に乗り込んでいったのです。そして、


「銀行口座開かせて(はあと)」


...と言ってみました。


むろん、そんなくだらない実験のためだけに銀行に行ったわけではありません。ドイツによくくる私としては、別の理由で銀行口座を持ってたかったんですよね。というのもドイツって日本と似てダメなところがあるんですよ。すなわち、


クレジットカードが通用しない。


これ、本気で困るんですよ。アイルランドでクレジットカードを使い慣れて、ほとんどすべての買い物は全部クレジットカードで支払う癖がついてしまいました。アイルランドでは、どんなイナカに行ってもクレジットカードは広く通用します。かくして私の財布に現金はほとんど入ってません。その感覚でドイツでクレジットカードを出すと断られることがあまりに多いのです。


空港や駅・ガソリンスタンドなどではたいがいのクレジットカードは大丈夫。ビザ・マスターはもとより、アメックスも歓迎。ところが、スーパーなどになると雲行きが一気に怪しくなります(アイルランドのスーパーでクレジットカードを受け付けないのはドイツ系の格安スーパーAldiとLidlくらい)。で、一番イヤなのは、ドイツの店でカードの読み取り機があるから大丈夫と思いクレジットカードを出してみると


「ECカード以外はダメ!」


とかなりの高率で言われるのです。で、ECカードとは、調べてみると、アイルランドでいうとこのLaserカード、日本でいうとこのJデビットカードのことらしい。店としては、数パーセントの手数料を取られた挙げ句に、支払い拒否なんかをされるリスクのあるクレジットカードよりも、口座から直接回収できて手数料も安いデビットカードを歓迎したいという気持ちは分かる。…が、ドイツに住まない私にしてはただただ迷惑な話。


というわけで、現金などできる限り持ち歩きたくない私としてはこれがほしい!と思ったわけ。銀行口座を持てばこのECカードとやらがもらえるに違いない。


というわけで、アイルランドが「バンクホリデー」だった某日にドイツの某有名銀行の支店に。狙ったのは、とんでもないイナカにある小さな小さな支店。


待つこと15分ほどで私の順番がやってきた。


私:「あのー、口座を開きたいんですけど…」


…と、英語で話す私に一瞬引きつつも、それでもお姉さんは対応してくれる。


係:「パスポートはお持ちですか」
私:「はい。日本のパスポートですけど」
係:「ドイツにお住まいですか」
私:「いえ。まだなんですけど、もうすぐごにょごにょ」



「いいえ」と答えたら誰がどう考えても口座は開けないに違いないと踏んだわけ。そりゃそうでしょ。だからドイツになどさらさら住む気もないくせにテキトーに答えました。


係:「口座を長く持たれるつもりですか。一年とかそれ以上」
私:「もちろん!」
係:「それではこちらへどうぞ」



…あれ、うまくいくとは思ってなかったのにうまく行きそうな気配。と、私は別室に案内される。すごいすごい。アイルランドの銀行はもちろん、日本の銀行でも別室になんか案内されたことないのに。それとも不法就労か何かの疑いで通報されたのか?(←ないない)


で、お姉さん、わたしのパスポートを持って別室に消える。で、コピーを持って帰ってきた。


別室に案内されたのでお茶でも出るかと期待したがそこまで世の中は甘くなかった。しかし、数枚の書類、おそらくドイツ語で意味不明だったがお姉さんのいまいちの英語での説明によると、口座開設依頼書に個人情報保護法か何か絡みの承諾書などだったよう。それらにサインをして口座開設に成功。言うまでもないことですが、書面を読まずにサインするなど論外です。良い子も悪い子もマネしないように。


係:「じゃあ、今日は以上です。ありがとうございました」
私:「あれ、お金、入れなくていいの?」
係:「あ、今日に入金されますか。なら、こちらへどうぞ」



…って入金しなくても良かったの?


かくして、いくらかの金を入金して終了。


結論:ドイツでの銀行口座開設は確かに簡単だった。やはりアイルランドが異常。


ひとつ大きな罠がありました。


口座維持手数料。一ヶ月2.5ユーロ(360円)也。


…そうだった。そんなもんがアイルランドにもあるんだった。すっかり忘れてたよ。ただし、アイルランドの場合は、ある程度の残高とインターネットバンキングの利用により無料になるのですが。ま、面白そうだから、しばらくこの口座、使ってみます。


2006年08月09日(水) ゲーテも呆れるワイマール旅行記(2)

何だかんだで結果オーライでハノーバーに到着した翌朝、私はMausi(久々の登場ですが、私の物好きな彼女の名前(仮名)らしい)とワイマールに向けて出発。


さすがはドイツ人の彼女(などと書いたら殴られかねないのだが)。地元の本屋に広げると模造紙サイズになるワイマールの市内地図を注文し、ガイドブックまで買い、B&Bも予約して完全武装。が、致命的な問題としては、彼女はご多分に漏れずに地図が読めない。最初からその能力に期待していない私は、「B80(二級道80号線)からB85に入って…」と出発前にさっと地図を眺めておく。


私が特技として自慢したい数少ないことのひとつは、一度走った道は決して忘れないこと。で、道中の半分くらいに当たるBad Frankenhausenという町までは一度走ったことがあるので、まあ大丈夫だべ…とタカをくくる。


ところが。なぜかこの日は道路工事の連続。あちこちに迂回路が設定されている。ちょっと自信がなくなったので


私:「あれ、この迂回路は次は右折になってたっけ」


と助手席の彼女に聞く。


…寝てるよ。しかも口開けて。


しばらくして大あくびののち起きたと思うと


彼女:「ここどこ?まだ着かないの?ちょっと、トイレ!」


…寝ててくれ。いいから。


で、孤軍奮闘の3時間の運転の後、いよいよワイマールの市内に入るというところで…。


私:「おーい、B&Bはワイマールの町のどこらへんにあるんだよ」
彼女:「ちょっと待って。今地図を広げるから…うわー、車が狭くて地図が広げられない
私:「やめ!ルームミラーが見えなくなる!」



地図が読めない女どころの騒ぎじゃない。私の彼女は地図を広げられない女。…いったい何のために地図を買ったんだ。


幸いといえば幸い、ワイマールの町は非常に小さく、テキトーに運転していたら何時の間にかB&Bの前に着いていた(やはり私は運だけで生きている男)。

B&Bは丘のてっぺんにありました


B&Bの窓からの風景。


おおっ、ワイマールの町が一望できるよ。


かくして、歩いて15分ほどの距離にあるワイマールの町へ。


以下、写真にてワイマールの町を紹介。いちいち書くのがかったるいので詳しく知りたい人はどっか別のページを当たってくれ(いいのか、そんなことで)。ちなみに、カーソルをあてると説明らしきものが出てきます。


ゲーテさんとシラーさん


ワイマール観光のキーワードのゲーテさんとシラーさん。劇場前にあるゲーテさんとシラーさんの銅像。二人の身長はかなり違ったのになぜか銅像では同じ身長になったというのは、旧DDRの秘密らしい(ウソ)。

追記:数名の読者さんから「DDRって何?」と聞かれました。Deutsche Demokratische Republik-英語で書けばGerman Democratic Republic、つまり、旧東ドイツのことです。ドイツ人と会話してると「でーでーあー」という感じでフツーに出てくるのでついと使ってしまいました。失礼しました。

夜、この場所で夕飯を食べました


街の中心の広場


広場のマーケット。秋に行われるマーケットは有名らしい。


馬(みりゃわかるって)


観光地ならどこにでもいる馬。ダブリンにもいたりしますが。ちなみに、糞はどっかと違ってちゃんと処分されています。道に落ちていたりしません。

町のお城のタワー…だったと思う


彼女が強く勧めるので買ったのは「ワイマールカード」。72時間有効で10ユーロで、市内の公共交通機関が無料になり、市内の美術館が割引または無料になるという代物…なのだが、究極に使えない。確かに市内の美術館は割引になった…1割ほど。5ユーロの入場券が50セント割引になるって勢いだと、10ユーロの元を取るのはいつのことか。無料になる美術館は交通の便がとことん不便な場所にあるという罠。


かくして、少しでも元を取ろうとたったバス停4つの場所にあるB&Bまでバス利用。





おおっ、各バス停に(該当バス停通過予定時刻の)時刻表があるよ。おおっ、バスが時刻表どおりに来たよ。


…と、あまりに当たり前のことに感動している自分が情けない。ただし、終バスは午後8時台と冗談としか思えませんでしたが。


続く。




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