なべて世はこともなし 日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら |アイルランド真実紀行へ
土曜日に、友人と食事をしに街に行ってきました。昼日中、O'Connell Streetを歩いたのですが、あの騒動はすでに過去のことになってしまったのか、あれだけ荒れ果ててた通りもいつの間にやら元どおりに。ホントにあの騒動が2週間前にあったのか疑問にすら思えてきました。 前日の日記、意外なほどに反響がありました。ありがとうございます。読者さんからの報告によると、某地方都市では… 家庭用ウィーリービンも黒・緑・茶とあって、黒は一般ゴミ、緑はペットボトルを含むプラスチックゴミ(全部ではありませんが)と紙類、テトラパックなど、茶は生ゴミ類。1週間置きに黒・緑・茶と順に回収していき、回収料金は黒ビンはなんと7.5ユーロ、緑ビンと茶ビンは1.5ユーロ。 と回収してるそうです。なるほど、アイルランド国内でも地域格差があるようです。 オフ会。参加者がかなり少ない感じです。東京・ダブリンともお気軽にご参加を。
ダブリンオフ。昼食会+パブの二段構えで行きます。詳細は以下の通り。 空席商会でおなじみの某旅行代理店に来月の日本行きのチケットの代金を払いに行ってきました(空席商会の意味が分からない人は、それはそれで健全なしるしなので気にしない方向で)。ちなみに、小切手を送ればわざわざ事務所まで出向く必要はないのですが、興味本位で遊びに行った次第。 うーん、さすがは日系旅行代理店。全日空の機内誌「翼の王国」が置いてある…というわけで、ただじゃ帰らないという気概で一冊もらって帰りました。 で、ぱらぱらめくっていたら、文部科学省の高速増殖炉、「もんじゅ」についての見開き広告がありました。 ![]() 高速増殖炉についての意見広告。高速増殖炉の是非についてここで論じるつもりはありません。ただ、この広告が、やけに引っかかったのです。いわく… 「透明、緑、茶。 同じビンでも色ごとに 分別する国がある」 というフレーズで始まる広告。いかにもイギリスが環境先進国のように書いてます。 「イギリスにはスーパーの駐車場などに『ボトルバンク』とよばれるビン回収用の箱があります。透明、緑、茶それぞれに分けられたビンは細かく砕かれ、また同じ色のビンの原料に。よりムダなく効率よくリサイクルを進める、まさに資源のバンクです」 これ読んでどういう印象を受けますか?イギリスって環境先進国なんだなーって印象を受けませんか。さぞかしイギリスはいい国だと思いませんか? 私はこういう「欧米は進んでいて、日本はダメダメなんだよ」という論調に大いに違和感を覚えます。確かに日本は欧米に見習うべきところは多数あります。ただ、逆もまた正なりでして、欧米は日本に学ぶべきところも多数あると思うのです。 その意味で、こういう「欧米無条件礼賛型」広告には一言居士を決めたくなるのです。だいたいが「欧米」とひとくくりすることに無理があるような気がしますが。 ええと、私はイギリスのことはわかりませんから、話をアイルランドに移します。さっきの広告の文句は、「イギリス」を「アイルランド」にしても成り立ちます。何せ、アイルランドでもビンは、透明、緑、茶それぞれに分けられて回収されてますから。 ![]() アイルランドの回収箱。写っているのはひでばかすですが気にしない方向で。 ほら。すごいでしょ。アイルランドではビンは3種類に分けられて回収されて、「ムダなく効率よくリサイクルを進め」られているのですよー…。アイルランドってすごいでよ。環境先進国でしょ。 …ってちょっと待てよ。一体全体ビンの回収率ってどれくらいなのよ…と調べてみました。結果、日本はほぼ100%。それに対し、アイルランドは50%。つまり流通しているビンの半分は、確かに「透明、緑、茶それぞれに分けられて回収」されて「また同じ色のビンの原料」になっているのですが、もう半分は行き先なくゴミ穴に埋められているのです。 それに対し、日本のビンは、酒屋さんなどに持ち込まれた上に、ビール会社などの工場で洗浄され再利用されてます。考えてみたら、わざわざ砕いて原料から作り直すのと、洗って再利用するってどっちが効率的なんだ? ちなみに、アイルランドはまだですが、ビンどころか、ペットボトルですら、砕かずに洗って再利用している国がヨーロッパにはあります。その点、アイルランドは未だにペットボトルは資源ゴミの回収対象外。そういう意味でもペットボトルの6割が回収されている日本と、ペットボトルを埋め続けてるアイルランドとはどっちが環境を考慮してるかは自明の理かと。 はい。もうこの広告の欺瞞には十分納得していただけたと思います。「欧米はすごいんだぞー」という論調には疑ってかかった方がいいと思います。欧米に見習うべきところは見習っても、けっして日本を必要以上に卑下する必要はないと思います。
本日、矯正歯科に行き、ついに、とうとう、あの矯正歯科でおなじみの矯正装置をつけることになってしまいました。「審美派」の私は、目立たないセラミックのにしましたけど。
まずは、前日の日記をお読みでない方のために業務連絡。 ![]() この雪の舞う写真をご覧いただければわかるように、ここ数日、寒いです。夜間の気温は氷点下。朝、車のフロントガラスは凍ってます。ずーっと暖冬といっていいくらいだったので、3月に入ってからのここ数日の寒さはちょっと意外です。 で、ダブリンの郊外には、こんな地名があるのを御存知でしょうか。 ![]() COLDWINTERS 自虐的な地名です。HOTSUMMERSならまだしも、COLDWINTERSですよ。しかも、複数形というオチつき。ここに、開発の手が入ったら、 Coldwinters Heightsとかいう新しい振興住宅地(たとえ非姉歯でも隙間風の多そうな欠陥住宅を予感) …ができたり Coldwinters Town Centreとかいうショッピングセンター(イベントにコメディアンは呼ばない方がいい予感) …ができたり Coldwinters Swimming Poolとかいうプール(死者が出るほどの大寒中水泳大会を予感) …などができるのでしょうか。いずれも行きたくありませんが。あくまでちなみに、Coldwinters Golf Clubはすでに実在する模様。プレーの際には暖かい格好をして行ったほうが良さそうです。 本日はArmaghまで買い物に行ってきました。何せ、土曜日のダブリン市内は石は飛んで来るわ、車は燃やされるはとキケン極まりありませんので。…って冗談になってなくて笑えない。言うまでもなく、先週の一過性の騒動がどうこうという理由でArmaghに行ったのではなく、寒かったけれど、あまりの天気の良さに、ちょっとドライブがてらに買い物に出かけたわけです。 「Armaghってどこよ」という方、私がたまに買い物に行くダブリンから真北へ向かって100キロほど行った国境を越えた、北アイルランド最初の町Newryから北西にさらに30キロほど進んだ町です。過去日記にもある通り、北アイルランドは酒が安い!酒だけじゃなくて食料品も酒ほどの価格差ではないにせよ安い。かくして私の数ヶ月に一度の密かな楽しみは国境を越えて北アイルランドへ行くことだったりするわけです。 Armaghに一軒しかないショッピングセンターに車を停めた私。Sainsburysに行こうとして通路にUFOキャッチャー発見。こっちのUFOキャッチャーの一部は、日本の教育委員会だかPTAが見たら怒り出しそうなことをしてます。 ![]() 見えますか?ぬいぐるみにお札が輪ゴムでとめてあるのが。ぬいぐるみファンの新井素子さんあたりが見たら卒倒しそうです。 これ、日本的には違法ですよね。こういうゲームで現金が手に入るというのは。法律には詳しくありませんが、日本的な倫理観で言えば、つまり、さっきの教育委員会だかPTA的な意見としては、こりゃ反則ですよ。コドモがお小遣いを全部費やしたとかいうクレームがついても不思議はないし、だいたいがコドモの金銭感覚を狂わせる元です。いうまでもなく、こんなゲームに私は興じませんよ。 ![]() …って、しっかりゲットしとるじゃないか! ぬいぐるみはともかく、10ポンド(二千円)を労せずして手に入れたのはラッキーです。UFOキャッチャーの前でガッツポーズをして地元のおばちゃんに笑われたことはここにはとても書けません。 この10ポンドは、マーケットにトラックで売りに来ていた1畳ほどのベッドの脇に置くふかふかのカーペットになりましたとさ。 で、Sainsburysの酒売場でちょっと意外なもの発見。 ![]() ♪はくつーるぅー 日本酒の味のわからない私は当然パス。かわりに、フランス産のスパークリングワイン1本2.99ポンド(600円)を買って帰りましたとさ。味は知らんが、こりゃ安いと釣られたのですが(「安物買いの銭失い」の典型...ということはないと私はSainsburysを信用してます)そのほかにもビール多数。 というわけで、今日は訳のわからん地名で始まったので、訳のわからん地名で締めましょう。 ![]() DUBLIN はむろん問題ではなく、その下。 TERMONFECKIN 意味がわからんという方、ダブリンアクセントでこれを読んでみるか、無理矢理、ゲール語の部分を読んでみてください。そりゃ、FECKINTERMONじゃなかっただけよかったのかもしれませんよ。だけどさ、いいのか?この地名?この村からやってきた人は、TERMONFECKERSなんて呼ばれるんですかね(ないない)。 女:「…君って出身どこはどこなの?」 男:「DROGHEDA。お前は?」 女:「…TERMONFECKIN…」 男:「なんだ、おめえ、TERMONFECKERかよ?」 …いいいじめの対象になりますよ。学校で。そんなことはないと思いますし、TERMONFECKINは風光明媚ないいところです
1996年3月2日。すなわちぴったし10年前の今日、私ことSnigelは初めてアイルランドにやってきました。…はい10年が経ってしまいました。と言っても10年ずっとここにいたわけじゃあなく、本格的に住みはじめたのは99年からですが。 会社の大ボスの車まで破壊されてしまった土曜日の騒乱ですが、その後の続きがあります。 大ボスの加入している自動車保険会社、保険金の支払いを拒否。 そういえば一般的などの約款にも書いてますよね。「戦争、擾乱、テロなどの場合は保険金を支払わんけんね」って。あの条項に見事に大当たりしてしまったわけで。 たださあ、土曜日にNassau Streetであんな騒動が起こるなんて想像できないですよね。テロもそうなのかもしれませんが、この擾乱も予測できなかったという意味で、この上司の方、お気の毒としか言いようがありません。ただ、今後もし裁判とかになったら保険金は結局支払われることになりそうな気もしますが。
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