なべて世はこともなし
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2006年02月19日(日) 勝手に応援。クリフデンの非価格破壊B&B

ごぶさたです。


世の価格破壊はとどまるところを知りません。ロンドンまで40ユーロで往復できるとか、消費者として恩恵にあずかっている事実は否めません。


とはいえ。果たして安さだけですべてを決めてしまっていいのだろうか…と思うわけです。いつもながらの例えですが、ロンドンまで荷物のような扱いをされて、いい座席を取るために早くから並ぶハメになったりとか、搭乗受付カウンターでほんのわずかな超過荷物に難癖をつけられたりとか。だったら、倍の金額を出してもいいサービスを受けたい…とも思うのですが、こと、ヨーロッパの航空会社に関しては、格安かバカ高かの二極分化が進み、その中間という選択がなくなってしまいました。


その点、日本でJALがやってるらしい、1000円追加でいいシートに座れる…というサービスは使ったことはないにせよ、私のようなビンボー人でもいいサービスが手の届く範囲にあるという点ではいいことだと思うのですが。


ただ、こういう発想がアイルランドで受けているとは思えないのです。私の愛するSuperquinn(スーパーマーケット)、必ずレジで袋詰めをやってくれたり、カウンターで買った魚やハムを密閉包装してくれるなど質の高いサービスを提供しているにも拘らず、この良質のサービスの分わずかに同業他社と比べて値段が高いために、苦戦を強いられている模様。


私としては、買い物の値段がたとえ1割増になっても、いいサービスを受けたいと思うのでここに行くのですが、どうもこういう考え方は他は知りませんがアイルランドではどうやら少数派のようです。せっかく国が前よりずっと金持ちになったのだから、こういうちょっと贅沢な金の使い方をしてもいいと思うんですがねえ。


話の前置きが長くなりました。実は、数日休みを取って2泊3日でアイルランドの西部に旅行に行ってました。で、2005年5月14日の日記に書いた、コネマラ地方はクリフデンにあるJoyces WaterlooというB&Bにリピーターとして行ってきました。






ここのご主人と話をして、価格破壊の中でもサービスの質を落とさずに勝負をしてゆくという決意を聞いて、勝手に賛同してここで応援キャンペーンを張らせてもらうことにしました。観光名所のアイルランド西部、ゴルウェイ、コネマラ地方に行かれるという方、ぜひ、ご検討ください。


現在、アイルランドの地方のB&Bの平均は、おそらくダブル・ツインルームで朝食付60ユーロくらいというのが相場だと思います。で、今日紹介する、Joyces Waterloo B&Bは部屋にもよりけりですが、一晩90ユーロです。


はい。この時点で価格第一主義の人はこのB&Bが候補から落ちてしまいました。私だってそうでした。初めて行ったときに「90ユーロ」と聞いて真っ先にダメ出しをしたのです。で、幸いここに泊まったためにこれが間違いだったことに気がついたわけですが。






まず。こちら。キングサイズのダブルベッド。大人三人でも眠れそうです。ちなみにバレンタインデーの週だったのでぬいぐるみつきの特別仕様になってます。こういう細かさもさすがだといえますが。ソファーのついたバルコニーつきで、このソファーに座ってのんびりするのが実に良い。






こちら、ツインルーム。なんとまあ、天蓋つきのベッドです。ちょっと王様気分で一度寝てみたいですが…。これ、ツインルームの一つのベッドなんですよね。つまり、このベッドを贅沢にも独りで使うことができるという。もうひとつのベッドはこれ。






ちなみに私が使ったのはダブルルームですが、アイルランドのB&Bでありがちなヒーティングをけちることもなく暖かく、快眠できました。寒がりな人のために、自分で電源を入れられる小型のヒーターを予備に置いてあるところにもこだわりを感じました。






そしてこちら、えらく広いシングルルーム付属のバスルーム。広角のカメラでないので収められませんでしたが、なんとバスルーム内にアームチェアまで置かれてます。広い。






で、これがシングルベッド…って、これ、セミダブルです。大人二人でも眠れるベッドをシングルとして使うというのは実に贅沢です。ちなみに、ダブルルームとしても使えるそうですが。


…と、まあ、ここまででも「ちょっと質のいいB&B」として認めてくれると思いますが、ここからが本番です。このB&Bなんと屋外に24時間利用可の露天風呂があります。




(モデルが悪いとか、男の顔のほうがはるかにでかいとかいらんツッコミをいれる人には、もれなくSnigelの恨み言日記に掲載の上、不幸の手紙を送らせてもらいます)


旅行中の日本人がいつも恋しくなる(と私は思う)お湯に浸かるという行為がここでは可能。水着着用が基本ですが、離れにあるので人が来たときに水着をつける素早さがあれば裸で入ることも可能かと(推奨はしませんが)。


いやー、良かったですよ。二月の寒空の下、空には冗談抜きで満天の星。それを眺めながら、飲むビールのうまいこと。女の子とここに来て、この風呂に入って


男:「ほら、あれが天秤座だよ。あの光は何万光年もかなたから来て…」


なんてやればたいがいの女の子はオチます…ってオチてなきゃいっしょにクリフデンくんだりまで来ないとかいう冷静なツッコミはなしで。それに、そんなクサいセリフはやめれ…というツッコミもなしで。蛇足ながら、あまりの気持ち良さと、外の寒さゆえに、出るのは一苦労でしたが。






そして、朝食。ジュースの種類だけで4種類。いい加減なB&Bでは天然果汁でないオレンジジュースを出したりしますが、ここのはちゃんとした天然果汁もの。お茶の種類も豊富。そう、ホテルのようなバラエティと、B&Bのひとりひとりのゲストにまで気が回る両方の良さを兼ね備えているのです。


もちろん、アイリッシュブレックファーストも頼めますが、オムレツなどの第三の選択もあり。長く旅行をしてるとアイリッシュブレックファーストにもいい加減うんざりしてきますが、そんな時にありがたくいただけそうなのが、私の頼んだスモークドサーモンのオムレツ。






激ウマでした。


ちなみに、日本の雑誌や文庫本もベッドルームに用意してくれる用意周到ぶりは、とてもひとりひとりまで気の回らないホテルや、通常のレベルのB&Bでは望むべくもありません。メニューですら、日本語で書かれたものが出てきます(実は翻訳をしたのは私というオチがあったりしますが)。


こうやって考えると、この30ユーロ(ひとり15ユーロ)を足して、手の届く範囲での贅沢を楽しむというのはオススメだと思うし、私もクリフデンに行く機会があればまたぜひ泊まってみようと思います。1週間のアイルランドの滞在なら、一晩くらいこういうところに泊まってみるのも面白いのでは。


私としては、価格破壊に対してあえて価格を下げるのではなくサービスで対抗しようとするこのB&Bを心から応援したいと思ってます。


2006年02月11日(土) トイレの中の自動販売機。これは買う気にならない...

土曜の夜なので出かけてきました。






某パブの男子トイレ。誰もいないことを確認して写真撮影。


うーん。これだけじゃ何のことだかわかりませんね。私がネタにしたいのはここに映りこんでいる自動販売機。はい、それでは自動販売機にズームイン!@(ってあの番組、まだやってるんですか?)






自動販売機の取扱商品。まあ、コンドームはいいとしましょう。だけどさあ、どうして、トイレの、便器から直線距離50センチの位置でチョコレートやミントを売る気になるんだ!このくせートイレに下手したら何週間とか保管されていたチョコレートなど、わしは食いたくない!そりゃ、きちんと包装されているのですから、例え臭いトイレだろうと衛生面では問題はないと思います。だけど、気分的には…ねえ。


そして、舞台は夜中の12時を回ったTescoへ。はい。私はことあるごとにこのTescoがいかに嫌いかを書いてます。今でも変わってません。だけど、夜中の12時を回って開いているスーパーって私の知る限り、アイルランド中を探してもTescoだけなのです。一緒に出かけたうちの同居人が、「牛乳がないと朝ご飯が食べられない!」などとのたまうので、やむなくTescoにお連れもうした次第。


まー、中は日本のコンビによろしくこうこうと輝いてまして健全なイメージをだそうと努力してますが、かえって不気味。もっと不気味なことは、真夜中なのに、ショッピングカートいっぱいに買い物をしているツワモノがいること。そりゃ生活用式が多様化しているのは認めます。だけどさ、夜中の12時にまとめて買い物をしなきゃいけない暮らしってなによ?


ただ、そういうツワモノは例外的で、ほとんどは私たち同様一点買いか数点のみ。果たしてこれで商売になっているのか疑問ですが…ま、Tescoが潰れても私の知ったことじゃあないのでどうぞご自由に…と思いますが、働いていた皆様、お疲れ様です。


2006年02月07日(火) いまさら歯の矯正を始めました(3)

月曜日。朝、7時30分。なぜか朝の5時前に目が醒めて、よく眠れないままに矯正歯科へ。で、ぼーっとしているうちに、奥歯に訳のわからん金属をはめ込まれてしまいました。


うーん。どう説明すればいいかな。矯正のあの金属をカーテンレールに例えてみると、当然カーテンレールを支えるために柱がいりますよね。それを上下左右奥歯から2本目につけられたわけ。もう、この気持ち悪いこと気持ち悪いこと。後悔することしきり。これで、レールをつけた日にゃいったいどうなるんだ。


とにかく、歯に何か詰まっている気がして、歯を磨かないと気が済みません。今までも昼食のあとは歯を磨いていたのですが、ついに物を食べるたびに歯を磨くようになりました。会社で一日3回磨けばそりゃ立派に異常です。それで家でもすでに3回磨いてます。ははは、計6回。矯正が終わることには、歯が磨きすぎでなくなってしまっているのではないかと不安に思いますが。


実際「詰まっている感じ」だけじゃなくて、歯を磨くとパンくずとかが出て来るんですよね。繰り返しますが、まだ、本当の矯正装置をつけてないのにこのありさまです。これで歯を抜いて、矯正装置をつけたらものが食べられなくなる予感。痩せそうな期待。


それにしても、この矯正ネタに対するメールの数はこのホムペ始まって以来の記録です。どうも読者さんは矯正歯科のいけにえを待っていたのではないかというフシがあります。個別にお返事をするにはあまりにメールの数が多いので、ここでまとめてお返事をさせていただきます。


もしよろしけれは、ここでやった場合大体いくらかかるのか教えてください。


はい。私の場合、3500ユーロ(47万円)とのことです。ちょっと調べたところ、日本では80万円とかいうのが相場のようなので、実に安いです。その分結果がよくなかったりしたら笑えませんが。また、日本でもそうらしいですが、。所得税の還付でいくらかは返って来るという話です。あと、金属はあまりにみっともないので、300ユーロプラスして、セラミックにしました。


歯を抜くんですか。


抜きます。私の場合、上下2本づつ計4本。ただ、上の左側に八重歯があるだけであとはおおむね良好なのです。こと、下の歯は見た目矯正の必要性を感じません。で、「下も抜くの?」と聞いたら、「上だけやると歯がせり出してくる可能性が高い」んだそうな。


期間はどのくらいですか。


一年半と聞いてます。上にも書いた通り、セラミックを使うので若干期間が延びるとも聞いてます。


矯正を始められるとのこと、私も30代で矯正をはじめましたが1年で挫折しました。


…って途中で挫折できるんですか?


それにしても健康な歯を4本抜くというのはやはり抵抗があります。で、ひでばかすを含め、私のまわりの日本人はそろいも揃ってこの矯正に反対するんですよね。それに対し、周りのアイルランド人は諸手を挙げて賛成。アイルランド人の医者が信用できるかどうかとかいう次元じゃなくて、矯正歯科に対する感覚の違いを感じます。


私の若かった80年代のアイドルにはこれ(八重歯)がチャームポイントだといい、その流れに任せてしまい私も残してしまいました。


そう、歯並びが悪いことは、決して悪いこととは思われないですよね。日本では。ところが、アイルランドでは、八重歯がチャームポイントになるということはまかり間違ってもありえません。むしろ、歯を矯正する金すらなかったのかと思われるのではないかと。


実はですね、大昔、アイルランド人のコドモに、八重歯を「ドラキュラみたい」と笑われたことがあるのです。あ、コドモといってもその辺の道を歩いているクソガキじゃなくて、4-5才のまだあどけない本当のコドモ。この年齢あたりのコドモはある意味残酷で、人を思いやるなんてできないから、自分の思ったことを言いますよね。で、この時に、「ああ、アイルランド人はこう思っているんだな」と感じ取ったわけ。


10日後に、歯を抜きます。…ちゅうか、2本いっぺんに抜くの?信じられん。


2006年02月06日(月) 宝くじの共同購入がバレた。Snigelの運命はいかに?

…トホホです。今日の日記のネタ、今、ネットで検索をかけたら、何のことはない、2003年8月4日の自分の日記に全部書いてしまっている。まる4年も日記を続けるとこういうことがまま起こります。


先週の金曜日に、Euromillionの抽選がありました。結果は御存知の通り、フランス人2人と、ポルトガル人ひとりが180万ユーロを山分けとなったようです。250ユーロ使った私たちは末等が5本あたり50ユーロ当選。逆に言えば、200ユーロの損失。ま、宝くじなんてこんなもんですな。


で、この宝くじの社内の共同購入、Eメールで参加者を募り、希望者は、私の机まで来てお金を払うという方式にしました。当然といえば当然、マネージャー連中はこのEメールのリストから外しましたよ。理由は二つ。まず、共同購入をしていることがバレてトラブルが起こるのを避けるため。そしてふたつめは、ジャックポットが当たってもその仲間ににっくきマネージャー連中は入れたくないから。


なのに。金曜日の朝に、私をして会社を辞める決意をさせた根本原因の部長が突然メールを送ってきた。


この部長がどんなにアレなのかは、会社を辞めるまで(あるいは勤続ボーナスをもらうまで)書けません。とにかく、この部長はどうやら私の足を引っ張るネタを探してます。こんなとこで悪口を書いていることがバレたら、私、これ幸いとばかりにクビになる気配です。そんなわけで、常識的には問題になるとは思えないこのロトの共同購入もこの人にだけはバレないように気をつけていたのです。


この部長のメールは単純明快。みんなに送ったロトの共同購入案内を私宛てに逆転送してその上で、



Snigelさん
このメールは何?
ブチョー



…ってあんた読んでもわかんないの?とか言えません。私はえも言えず嫌な気分になりました。ああ、なんだか、よくて嫌味を言われるか、悪くて、なんだかクビになる理由を作ったか。はい、常識的には会社でロトの共同購入を募ったところでクびになるとは思えません。だけど、この部長は過去にいろんな理由にかこつけて、(以下来月末まで自粛)。


かくして、クビになるという最悪の事態まで考えました。クビになったら弁護士雇って金をふんだくってやろうかまで考えました。その上で、こう返事を書きました。


ブチョー
これはロトの共同購入で個人的にやってます。問題はないと思います。



数分後、部長から返事が来た。私はかなり身構えてメールを開けた。


部長:一口いくら?


だ、脱力。


そのあと逃げ回って部長に共同購入に参加させるタイミングをつかませなかったことは言うまでもないかと。




2006年02月02日(木) いまさら始めました(2)

痛えぇぇぇぇ!


考えてみれば当たり前の話なのにすっかり忘れてました。


矯正は痛い。


…ちゅうかさ、まだ矯正を始めてさえいないのです。現状、抜く歯と歯の間に金属を入れて隙間を作って抜きやすくしているのですが、すでにこれで痛い。矯正二日目にて早くも後悔。


(掲示板への投稿より)
ほんとに矯正なさるんですか。。この国で。
もう、このホームページのネタを作ろうといわんばかりのご決断。


八重歯が私も八重歯は在るのです。私の若かった80年代のアイドルにはこれがチャームポイントだといい、その流れに任せてしまい私も残してしまいました。今では口内炎と虫歯を作る根源であるのですが。


体をはった体験レポを期待いたします!



…すでに体をはってます。すでにものがまともにかめません。かまずに飲み込むので口内炎ができる始末。


そうなのです。私のコドモの頃は「八重歯がチャームポイント」なる今にして思えば意味不明なことがまことしやかに語られていたのです。私には6歳年下の弟がいるのですが、不平等にも弟はしっかり矯正してます。まったく80年代のアイドルのせいでいまさら矯正することになったと思うと腹が立ちます。


おまけ:アイドル残酷絵図




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