なべて世はこともなし
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2005年07月01日(金) ラストミニッツのローラーコースターホリデー(カタカナばかりのタイトルだな)





…なんなんでしょ。この画像は。


突然ですが、私、明日より1週間ほど夏休みに入らせてもらいます。ほんで、オフ会の件ですが、投げやりですが、読者さんのほうで掲示板でテキトーに決めてください。それを元に再来週の月曜日に最終の打ち出しをします。


で、明日から、ここへ行ってきます。






どこかわからない?わからない人は最初の画像をもう一度ご覧ください。くだらないオヤジギャグです。ちなみにベネチアじゃないです。


こと、ここに至るまでにはかなりの苦労をしました。そもそも、私は明日(土曜日)からドイツに行く予定だったのです…というか行くのです。明日ハンブルグに飛んで、1週間後の日曜日にデュッセルドルフからダブリンに戻ってくるという予定。で、まあ、ドイツのどこかに彼女とふたりで仲良く車で行こうと思ってたわけです。ところが、私はふとひらめいてしまった。ラストミニッツでどこか海辺に行くというのはとってもいい考えではないかと。そう思い立ったのは水曜日。


で、ドイツのホリデーのサイトを片っ端からチェック。ギリシアのミコノスなんていいねえ(って、イメージとしては古いが徳永英明の歌のイメージ)…でも高い、カナリー島、アホなイギリス人とアイルランド人の巣窟のような感じだし却下、あ、ブルガリアは安いしいい感じ、あ、このギリシアのコスっていう島、結構安い…などと夢はどんどん広がっていきます。


ところがなかなかうまくいかない。問題は、パッケージホリデーってフツー1週間単位なんですよね。つまり、日曜日に出発して日曜日に戻ってくるという感じ。つまり、ドイツに行った日、あるいは帰る日に同日にホリデー先からダブリン行き(発)のヒコーキに乗らねばならない。これ、けっこう危険な行為でして。つまり、どっちかのヒコーキが遅れたら完全にアウトということになる。d、1週間というのがどうやら1サイクルらしく、5日とかいうホリデーはほとんどないのだ。


かくして、ブルガリアの1週間、ヒコーキとホテル込みで200ユーロという格安のツアーがあったものの却下。というのも、ハンブルグに午後2時30分に着いて、ハノーバー午後7時30分発って可能だけど、ヒコーキまたは電車が遅れたらやばい。


そんなこんなで、ほとんど徹夜状態で探し出したのが、マルタ4日間ヒコーキ+宿(朝食付)300ユーロという代物。あまり安くないけど、旅程には全く無理がない。万一フライトが半日遅れたとしてもまだつぶしがきく。かくして、さっそくオンライン予約。蛇足ながら、この段落のおかげで、最初の写真の意味がお分かりかと思います。


マルタというのは完全にダークホースでした。私が考えていた選択肢の中にはマイナーすぎて入ってなかったんですよね。そういえば、うちの読者さんのひとりがマルタをべたほめしてたなあ…という程度。


でも、一度マルタと決めると、だんだんマルタに行きたくなってきます。葵海に白壁の建物。惜しみない太陽…おお、いい感じじゃないか。こういう例えを使えばわかってもらえるでしょうか。友人にイタリアンレストランに明日誘われます。最初は、イタリアンなんてぜんぜん食べたくなかったのに、一日待っているうちに、イタリアンが食べたくて仕方なくなる。


で、翌日、Mausi(私の彼女)宅に電話がかかる。彼女は仕事中。出たのは、ドイツのほほん選手権で優勝経験のあるMausi母。電話の向こうは、トラベルエージェンシー。


母:「はーい。XXでーす」
係:「XXトラベルです。ご予約のマルタ行きホリデーについてお電話差し上げました」
母:「ハア?」
係:「SnigelさんとMausiさんのお二人でマルタ行きのご予約をいただいてるのですが」
母:「ああ、それなら娘に聞いてください」
係:「いえ、どうもご入力のクレジットカード番号が間違っていたようなんですよ。ですから、本日午後7時までに必ずお電話ください。さもなければご予約を取り消させていただきます」
母:「はあはあ」



で、Mausiがこの話を聞いたのは、退社後家に帰り着いた午後7時きっかし。で、彼女は慌てて私に電話をかけてくる。で、私も慌ててドイツまで電話をかけるが時すでに遅し。私たちの予約はすでに取り消されていたのでした。

こうなると、さっきのイタリアンレストランの例の通り、もう心は完全にイタリアンレストランモードに入っているので、ほかのレストランは考えられないのです。つまり、もう、マルタに行くこと以外は考えられない状態になってます。


マルタ♪マルタ♪マルタ♪


とひとりで本気になって、ドイツのサイトを血眼になって検索。するとようやく発見。フランクフルト日曜日発、土曜日帰り。マルタ6日間350ユーロ。あれ、50ユーロ高いだけで2日滞在日が長くなる。しかも、フライトは非常に無駄のないスケジュール。


よっしゃー予約やー。


と予約をしようとしたが、前回、私のアイルランドの電話番号を書かなかったばかりに(それ以前に自分のクレジットカードの番号くらい間違えずにしっかり入力しろよ)何も知らないMausi母に電話がかかったという苦い経験を生かし、今回はMausi母宅の電話番号を入力。結果…


ご予約ありがとうございます。午前9時から午後9時までの間にご予約確認のお電話を差し上げますので、よろしくです。


という画面表示。しかもクレジットカード番号などは入力しないまま。


やばい!


というわけで、翌日(つまり今日ねん)先回りしてMausi母に連絡。


「お願いだから、トラベルエージェンシーから電話があったら、アイルランドに電話するように言って。もし駄目なら、せめてMausiに電話するように言って」


で、大丈夫なんだろうかと心配しつつ、仕事を始める。何せ、これは明らかにラストチャンス。万が一にも今回の予約がうまく行かないようなことになれば、マルタ行きは間違いなくおじゃんになる。しつこいけど、マルタモードに完全に入ってしまった私。マルタ以外に行くことはもはや考えられないのだ。


午前10時。ケータイが鳴る。トラベルエージェンシーでした。クレジットカード番号などを伝えると…


係:「オッケーです。ではご予約確認のメールを送らせてもらいます」


2時間後、メールは着いた。


というわけで、ドイツ出発24時間を切ってようやくホリデーが決まりました。まさにラストミニッツ。


そのまま、光速でドイツ国鉄の指定席を予約。で、ようやくすべてが終わって今こうして日記の更新をしている次第です。なんだか、まだひと波乱ありそうな嫌な予感もしますが、ま、大丈夫でしょ(大丈夫だと言ってくれ)。かくして、マルタ旅行記に乞うご期待…行ければね。

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2005年06月30日(木) ダブリン屈指の凶悪レストランCiao Bella Romaを糾弾する

へい。前日、眠くて途中で書くのを止めてしまった日記の続きです。


で、腹も減ったと言うわけで、市内に住む友人を誘ってメシへ。安いからという理由で、Temple BarのはしっこのParliament StreetのPorter Houseというパブの向かいにあるCiao Bella Romaに行く。ここ、午後6時までのランチタイム は、スターターとメインコース、さらにグラスワインまでついて、8.5ユーロと安い。その安さに騙された私がアホタレだったのですが、とんでもない凶悪レストランでした。


いえ、ここの名誉のために申し添えておきます。ここ、私の友人のイタリア人が「ダブリンで唯一食べられるピザ屋」と言ってました。つまり、イタリア人に認められたイタメシ屋というのは悪くないはずです。唯一の問題は、これ、数年前の話なんですよね。


ほんで、行ってみると、午後3時30分とかいう中途半端な時間に関わらず、中は結構混んでます。


私らがあてがわれたのは、入口の真ん前の通路脇。入口から扇風機を置いてあるのかというくらいの風が吹き込んでます。


私が頼んだのは、サイドサラダに、貝の乗ったピザ、友人は、マルガリータとチップス(どういう組み合わせやねん)。それとワイン。…うーん、やっぱりこれで8.5ユーロは安いね。


で、数分後にやってきたサラダ。うーん、レタスはなんだか茶色くしなびてるし、ドレッシングもはたしてかかってんだか…という感じ。友人のチップスは(しつこいけど、スターターにチップスを頼む方も頼むほうだけど、メニューに乗っけるほうもどうかと思う)、冷凍ものでしかもすでに冷めているときたもんだ。ありていに言ってひどい


ほんでメインのピザ。うーん、なんの取り柄もないというのが正直なところか。決してまずくはないけど、うまいとは言えない。ただ、これなら冷凍のピザを家で暖めてもあまりレベルは変わらんな、というのが正直なところ。ちなみに(というか、これがあとで重要な意味を持ってくるのだけど)ピザは友人と半分づつ分けました。


となりのテーブルに目をやると、あれ、同じサラダを注文したはずなのに、となりはドレッシングが別に来てる。…気づかない私も十分アホタレだけど、ドレッシング、わしのサラダにつけ忘れただろ。


さらに、支払いの段階になって、ウェイトレスはなぜか憮然とした表情で伝票を持ってくる。8.5ユーロかける2で17ユーロ。で、20ユーロで払うと、5分後にお釣が来た。20セントコイン15枚が。もちろんそれに対する詫びの言葉もなし。


私の友人は、「こんな連中にチップなど渡す必要なし!」


と宣言し、チップはなし。と、まあ、はっきり言ってそりゃいくら8.5ユーロしか払ってないとはいえあんまりな結果となり、私たちは外へ。


10分後。異変は起きた。



イメージ画像でござる。



私:「ちょっと、トイレに行ってくるから待ってて」


と友人を路上に残し、最寄りのパブへ緊急避難。


5分後、すっきりとした顔をして戻ってくると、私の友人がいない。こんなときに限って、友人はケータイを忘れてきていると来たもんだ(よくあるパターン=必要な時に限ってケータイが使えない)。


10分待つが来ない。


20分待つが来ない。


やーめた。かーえろ。


と家に帰る。


家に帰ると友人から電話。


私:「どこ行ってたの(怒)」
友人:「私も、トイレに行っていた」



なんですと?

つまり、なんですか、これは食中毒事件じゃないっすか。友人は、私が去った直後に異変を感じ、そのまま別のトイレに直行。友人いわく、私の貝ののったピザのせいではないかと。


残念なことに、こんなときに限ってニコニコ現金払いでレシートすらもらわず。泣き寝入りとなりました。いや、泣き寝入りは嫌だから、ここに声を大にして言わせていただきます。


ダブリンご訪問の皆様、ダブリンご在住の皆様Parliament StreetのCiao Bella Romaにだけは行くなかれ。


ちなみに私は一度トイレに行っただけで復帰しましたが、友人は翌日まで悲惨な状況だったそうです(合掌)。


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2005年06月26日(日) やっぱりSonyは落ち目だった...というお話

春先に日本に帰られた方より、Hi-fiを譲り受けました。ちょうど、その頃、Sony Plazaでくされ不良品を2回つかまされるという不運に見舞われていた頃。もう、Sonyは買わないと心に決めていたのに、その譲り受けたHi-fiはSony(コメディーの定石)。


で、その日本に帰られた方、ごく正直に、音飛び+ディスクが取り出せなくなるという不良で最近修理に出したということを教えてもらいまして、いささかの不安を抱えながら、このHi-fiを引き取ったわけです。いや、もっと正直に書けば多分ダメだろうと思いながら引き取ったというのが正直なところ。


ちょっと私信:このHi-fiを私に譲ってくださった方へ。私は別に怒ってませんよ。こうなるとある意味わかってましたから。英語で言うとこのnothing personalですのでよろしくです。


ま、賢明な読者様ならもうお気づきですね。そう、このHi-fi、やはり駄目でした。修理に出したのと同じ症状が出まして諦めました。ただ、アンプとスピーカーはけっこういいものを使っているので捨ててしまうにはもったいない。で、ふと思い出したことは、私、高校生の頃、けっこうなオーディオマニアと呼ばれてもいい人種だったのです。今じゃ死語なのかどうか知りませんが、バラコンという、アンプからCDからテープデッキまで別々に買い揃えてまして、アンプはマランツ、テープデッキはこだわりの3ヘッドとけっこういいものを持っていたのです(良くわからんという方、本題とは関係ないとこですから、どーぞ読み流してください)。


まあ、そんなわけで、ならば、この際CDプレイヤーを別に買って、今度お金が貯まったらアンプから何から買って行こうという、ひとりでオーディオマニアに戻ろうかと画策を始めたわけ。


で、どこに、そういう音響の専門店があったっけと思い出そうとすると、そうそう、Temple BarのHalfpenny BridgeのたもととSt Stephens Greenのとこにあったはず。というわけで、本日日曜日、行ってきました。


Halfpenny Bridgeのたもとにて。その専門店があったはずの場所は何時の間にか美容室になってました。もう一つのほうも、跡形もなくなってました。


もしかして、Hi-fiをばらばらに買おうなど、ほとんど時代遅れなんですか?


で、仕方ないので、Parnell StreetのUGC Cinemaの斜向かいにある店に行ってみると、かろうじて数種類のCDプレーヤーを売ってたけどとても手の届く値段ではなく却下。


それじゃあ、別の安めのHi-fiを買って、光ケーブルでつなぐ方法も考えたが、光ケーブルのアウトプットがついているHi-fiなど売ってないのだ。


うーん、八方ふさがり。


ほんで、ここから先が本題だったのだが、眠いので翌日に続く。


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2005年06月25日(土) Snigelのアイルランド式お料理教室(基本の基本)

はいこんにちはー。Snigel3分クッキングのお時間ですぅ。


今日のメニューは


白飯


です。


…そんなもんネタにしてどーすんねんという方、まあ聞いてくださいよ。


先週の日曜日、我らがビンボー人の味方格安スーパーLidlに行ってこんなもんを発見したんですよ。






圧力鍋。


その昔、学生時代にも理研のこなべちゃんという圧力鍋を持っていた私、これは「買い」と思い買いましたよ。一緒に買い物に行っていたひでかすは「何の意味があるねん」と呆れ顔でしたが。


で、今回、すっかり忘れてしまった圧力鍋の使い方を思い出すべくネットでサーチ。何せ、この圧力鍋、10か国語くらいで書かれた薄い取り扱い説明書はあっても、こなべちゃんについていた「クッキングブック」はついてない。これじゃあ、いったいどうしていいかわからない。インターネットは便利です。さっそく圧力鍋クッキングのホムペを発見。それによると、


米を磨ぐ。
米をザルに上げる
磨いだ米と米と同量の水を圧力鍋に入れ強火にかける。
重しが揺れはじめてから3分で火を止める。
10分間蒸らす。
できあがり。



ふむふむ。これなら簡単だわさ。というわけで、登場するのは






こちらもLidlで買ったバスマティライス…早い話がインド米。


で、これを砥ぎまして、ザルに上げようとします。


こっちのザルは日本のザルと違うことをすっかり忘れてました。ザルの目から米が漏れていきます(大マヌケ)。


急遽ザルに上げることは中止。で、そのまま、だいたい米と同量の水を入れて30分吸水させます。それにしても、この鍋、片手鍋にしてはでかい。二人分のご飯(だいたい二合くらいかな)もこれだけの分量にしか見えません。






その間、まじまじと圧力鍋を見つめます。で、とんでもない事実発覚。


あれ、圧力鍋におなじみの重しがついてない。…ってことは、この圧力鍋と日本で使ってた圧力鍋は似て非なるもの?


ええい、ままよというわけで、どきどきしながら、火にかけます。何せ、10年近く圧力鍋に手を触れてません。使い方などすっかりと忘れてしまいました。まさか爆発などはしないにせよ、焦げでしまうのではないかなど不安は募ります。まして、日本の圧力鍋とこっちの圧力鍋は違うのではないかという疑惑が出てきたのでなおさらです。しかも、重しがついてないんだから、いつが「重しが揺れはじめた」瞬間かわかるはずもなく。


で、火にかけた後、例の使えない取扱説明書を見ます。ご飯の炊きかたすら書かれてません。つかえんなあと思っていると、


ライスプディング=米1、水2の分量で。


え?もしかして、俺、水加減を致命的に間違った?






こうなってはあとのカーニバル。もう手遅れ。なにせ、スイッチの下にあるピンが上がっており、つまり、鍋にもう圧力はかかってしまっています。ほとんど投げやりな気分で数分待つと、おおっ、つまみの部分から蒸気が出てきた。なるほど、重しの代わりにこのつまみから蒸気が出てくるのねん…と感心しつつ、その時点から3分計測することを決める。


3分後、火を止めます。


で、10分後、つまみを0にして圧力を抜きます。すると、ピンが下がり、ある力がかかっていないことが確認できました。


おそるおそる蓋を開けます。






あれ?ちゃんと炊けてる。


いったいどんな状況になっているか戦々恐々としてましたが、その実、ちゃんとおいしそうに炊けてます。考えてみたら、ライスプディングなんてほとんどおかゆだったよな。


試食。


うまい!


これには驚きました。日本米と比べるとあまりにぱさぱさしているはずのバスマティライスが、まるでもち米のようにもちもちしてます。かなり日本米に近い食感になってます。こりゃ、いい買い物をしたかもしれない。


というわけで、アイルランドにお住まいで日本米が恋しいという方、実は、圧力鍋というのは意外な解決方法の一つかもしれませんよ。興味のある方はお試しを。基本的に、上に書いた調理法で間違いはない…はずです。

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2005年06月23日(木) つれづれ日記:ばか犬TaroとMRIスキャン

こんばんは。Snigelです。なんだかトホホなことばかりです。仕事上では、裁判沙汰になりそうなトホホなエラーが見つかるし(私のせいじゃあありません)、花粉症の薬のおかげで一日ぼーっとしてるわ、なんだかここ数日ろくなもんじゃあありません。


そう、花粉症。日本じゃ2-3月の話ですが、アイルランドでは今時期の話です。日本のスギ花粉のようにヒサン(悲惨・飛散どっちでも好きな漢字を当ててくれい)ではないにせよ、つらいです。鼻は詰まるし目はしょぼしょぼするし。GPに行って薬をもらったはいいが、この薬がかなり強い眠気を催すのだ。


だいたい花粉症ってろくなもんじゃあありません。せっかくこんなに天気がいいのに外に出る気がしない。車の中でも無駄とは知りつつみんなが窓を開けて風を切りながら走っているのを横目に、こっちは窓を完全に閉めエアコンをつけて走っている。本当に短いアイルランドの夏を楽しめないというのは悲しいです。


そんで(今日は、雑談ふうにとりとめもなく話が続いていきます)短い夏といえば、ここ数日の天気はおおむね良好です。…あ、今日は夕方雨だったけど。で、同僚の数人が土日に太陽にあたっていたというだけで真っ赤になって会社にやってきました。日本人に比べるとこっちの人って本当に肌が弱いというか、太陽光線に耐えられない体をしているというか。見てるとかわいそうですよ。かつ、痛々しい。そりゃ日本人でも日に焼けやすい人はいると思いますが、こっちの人ほどじゃあないと思います。


ほんでですね、この日記の初期の「ばか犬Taroシリーズ」でおなじみの(って、そんな前の日記を読んでくださっている方はいないか)ばか犬Taro、こいつもイギリスに渡ってはや3年、4歳になりました。数週間前もこの家に遊びに行ったのですが、相変わらずばか犬です。


ともあれ、このばか犬Taroが病気になったそうです。突然下半身不随になったらしい。つまり、後ろ足が動かなくなったそうな。で、飼い主は当然地元の獣医に連れて行きます。そんで地元の獣医では原因不明で手におえず、専門医を紹介されたそうな。で、専門医に行くと…


専門医:「こりゃ、MRIを撮らないと原因が分からんね。で、MRIは高いよ」
飼い主:「金に糸目はつけません」



というわけで、MRIスキャンをしたらしい。下衆な話で恐縮ですが、このMRIスキャン、なんと1200ポンド(21万円)もするらしい。


人間のMRIスキャンより高いやん。


私の記憶が正しければ、アイルランドでの人間へのMRIスキャンは500ユーロ(65000円)とかだったはず。そういう意味ではこの1200ポンドっていい加減ぼったくりだと思うのだが。


MRIスキャンにも拘らず、未だに原因は確定していないそうな。で、飼い主の「金に糸目はつけません」という言葉には実はオチがあって、何のことはない、ペット保険に入っているから、2500ポンドまでは何の心配もないんだって。


で、これがまた多段落ちになってまして、このペット保険に抜け目なく入っているご両人、実は、人間の保険には入っていないそうな。イギリスのNHS(公共病院のシステム)はアイルランド並みに信用できないから保険に入っとけと言っておきましたが。


そうそう、ひでかすの同僚が肩の骨を折って、総合病院の救急病棟に飛び込んだそうな。が、救急病棟は込んでおり、なんと7時間待ち。しかも、7時間待った挙げ句に応急処置しかしてもらえず、この同僚、治療を受けるために母国フランスに帰ったそうな。


この国じゃあ、怪我もできないんですか?


資本主義ちゅうのもどうかと思いますね。いい例がアメリカ。例えば「お腹が痛い」なんて病院に行こうものなら、件のMRIスキャンも含めて考え得る限りのすべての検査をされて、医療費は容易に10万円とかを超えるとか。


これにはもちろん、いわゆる「訴訟社会」と言われるアメリカのこと、万が一にも病気の見落としなんかがあったらいけないというのもあるのだろうけど、それよりも何よりも、患者を金づると思っているフチがあるということ。で、金がある人・保険に入っている人と、そうでない人は受ける治療も違ってくるそうな。病院だってそりゃ利益を追求する営利団体なんだからそれは正しいんだろうけど、いやだなあと思います。


…今日の日記は肩肘を張らずに書いたので楽だったわ。こんなのでよければもうちょっと更新頻度が上がるかも。


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