なべて世はこともなし
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2003年03月17日(月) 作者のpaddy's Day報告(半日分)

Paddy's Weekendが終わりました。アイリッシュの同僚数人は当然のように今日会社に来ていません(理由は私の推察を書かずとも明確だと思うのですが…)。


昨日、Paddy's Day(3/17つまり日記の日付上では昨日ですが、作者がこの日記を書いているのは3/18ですので昨日になります)ですが、私、予告通り会社で仕事をしておりました。当たり前なのですが、アイルランド以外の(おそらく)全世界はフツーに月曜日の仕事をしておりまして…当然、ドイツやイギリスなどから電話が鳴りっぱなし。そう、昨日は単なる電話番。


あまり会社の悪口は書きたくありませんが、何を血迷ったのか昨日はなんとスーパーバイザー他責任者はいっさい不在。で、気がつくと、会社に来ている8人はみんな新人。よく見ると、私がいちばん社内では古株。


つまり私が責任者。


で、部長は金曜日の退社時間直前に私の机にやってきて、


「これ、ボクのケータイの番号。にっちもさっちもいかなくなったら電話してね。バイバーイ」


…こんなことでいいのか。アイルランドの会社。


昨日ですが、結構忙しかったですが、私の必殺のテクニックで問題をいっさい回避。かかってきためんどくさそうな電話は…


私:「申し訳ございません。今日はアイルランドはSt Patrick’s Dayでして、会社の業務はお休みいただいております。ゆえに、明日電話してきてください」


と撃退。それで気がついたのですが、St Patrick's Dayは偉大です。世界中のどの人もSt Patrick's Dayを知っている。私が「今日はSt Patrick's Day」と言うとクレームの電話(と思われる)人もみんなおとなしくなって「ああ、悪かったねえ。そんな日に仕事なんて気の毒だねえ」と同情してくれいっさいの問題は今日に先送り。先送りされた問題がどうなろうと私の知ったことじゃあありません。私、今日は電話から遠く離れたところにいますから。


で、ランチタイム。金曜日に部長は私にクレジットカードを託し、「ピザでも好きなものを頼みなよ」とひとこと。


「言いましたね。好きなものを頼んでいいと言いましたね」


というわけで、8人だからさあ、3枚の16インチのピザでいいかなあ。いや、足りなかったらブーイングもんだなあと思い、4枚のピザを注文すべく、四星ピザ(仮名)に電話。


私:「スーパーデラックスと、BBQスペシャルと、チキンデラックスとあとはスパイシースペシャル。全部16インチ!」
係:「今日はBBQピザ売り切れです」
私:「じゃあスパイシー二つ。あとはオレンジジュースと…」
係:「扱ってません」
私:「ええ?じゃあダイエットコークと…」
係:「売り切れです」
私:「…何ならあるの?」
係:「コーク」
私:「コークと、何?」
係:「コークだけ」
私:「じゃあコークのペットボトル3本。それからガーリックブレッド2枚にバーゲンダッズアイスクリーム大きいの3つ!」


人の金となると使いたい放題です。まあ「コーラしかない宅配ピザ屋って何やねん」と無意味なツッコミをするのは止めときましょう。


で、30分後、宅配ピザは日本のような屋根つきのバイクではなくバンでやってきた。


唖然。


巨大なピザ5枚。さらにコーク5本。それからガーリックブレッドに…。

私:「ちょっと待った。ピザ5枚も頼んでないよ」
係:「えーっと、サービスだそうです」



かくして、4枚でも多いかと思ったところに5枚のピザがやってきて、当然の帰結としてピザの半分は残され、その残されたピザの多くはひでかすにより消化されたという噂ですが真偽のほどは明らかではありません。


この後の話は明日の日記に続く。



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2003年03月13日(木) いよいよPaddy's Weekend...なのにいつものだらだら日記

スウェーデンから友人がやってきております。誰とはいいませんが、このアイルランド真実紀行の他のコンテンツに数度登場している女の子です。彼女、何を血迷ったかロンドンからバスでやってきたらしい。彼女、Busaras(中央バスターミナル)で迎えに来た私を見るなり目を輝かせて言うのだ。


彼女:「ねえねえ、シティセンターでバスが燃えているのを見た!」
私:「あっそう」
彼女:「『あっそう』ってなに?驚かないの?」
私:「毎度のことじゃん」
(読者様の中には数週間前の日記を御記憶の方もいらっしゃるかと思いますが)
彼女:「なにそれ?私の乗っていたバスの運転手も『毎度のこと』って言ってたけど、アイルランドでバスが燃えるのって珍しくないの?」


…珍しくないようですなあ。残念ながら。


で、彼女、さらに目を輝かせて言うのです。


彼女:「ねえねえ、私たちロンドンからバスで来たんだけど、Holyheadでバスから降りて乗り換えなきゃいけなかったの。何でかわかる?」
私:「え、なんで?」
彼女:「ロンドンから運転してたイギリス人の運転手さんが言うには、イギリスのバスはギア付で、アイルランドのバスはオートマチックなんだって」
私:「ふーん、それで?」
彼女:「でね、その運転手さんが言うにはアイルランド人の運転手はギア付のバスを運転できないからバスから降りなけりゃいけなかったの」



…本当なんですか? 私はただ単にバスをフェリーに載せない方が安上がりだからだと思いますが。(反面バスごとフェリーに乗ると乗客が荷物を載せかえなくてもいいという大きな利点がある)多分それが理由とは思いますが…。


そういわれて気がつきましたが、日本のバスってほぼ全部ギア付ですよね。アイルランドではほぼ全部オートマ。ちなみに乗用車ではこれが全く逆転します。つまりほぼ全部の車はギア車。つまりバスがオートマだからって、「アイルランド人は運転が下手である」という結論には至らないと思うのですが。どなたか本当のところ御存知の方はいらっしゃいますか?


で、彼女を迎えに行くのに、某主要県道の片側2車線ある緩やかな下り坂を走ってました。私の前にはおばさんがとろとろと走っており、左のバスレーンから(その時間帯はバスレーン実施時間帯ではなかった)乗用車が私たちを追い越していきます。「あ、そうだ、俺も左から追い越せばいいんだ」と思っているともう一台左から追い越していきます(ちなみに外側からの追い越しは厳密には違反です。多分日本もそうだよね)。


で、私が左に車線変更してスピードを上げると、一番前の車(つまり最初に追い越した車)が急停車。何かと思うと


速度超過で捕まってました。


アイルランド、去年の暮れからついに交通違反の点数制度が始まりました。なんでも速度違反は減点2点で、減点6点で2年間の免停だそうです。が、さすがはアイルランド、警察のオンラインシステムが作動しておらず、現在すべての作業は手作業でこのシステムはまともに作動していないそうです。やっぱりなあと思わせるところがさすがはアイルランド。


ところで、今週末はPaddy's Weekendであります。かなりの数の観光客が大挙してアイルランドに押し寄せてくるとか。某航空会社の内部告発によると(…ってそんな大袈裟なもんじゃ全然ないけど)、今日のダブリン行きのフライト軒並み満席だそうです。Busarasに着いたバスも混んでましたし。かくなる理由で彼女もスウェーデンくんだりからダブリンに来たわけですが、実は別の友人も今晩イギリスからやってきます。…今週末は忙しくなりそうです。ちなみに私の3/17…すなわちPaddy's Dayの予定ですが…


仕事ですが、何か?


…そんなもんですよ。5年も住んでいると。「ええー」というあなた、あなたが町内会の盆踊りに最後に参加したのはいつですか? まさに勝手にやってくださいといった感じです。


かくして、今週末もPaddy's Weekendとは全く無縁に進行していくと思われるこの日記です。



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2003年03月11日(火) ジムのスピンコースに初挑戦し地獄を見る

昨日の日記に「訳あって死んでます」と書きました。…冗談抜きで死んでました。何が起こったか。まあ聞いてくださいよ。


会社が終わるとジムへ。このごろマンネリ化してきてあまりやる気もないしなーなんて思っていたところに目についたポスター。


「たくさんのコースがあります」


ふむふむ、合気道からボディポンプ(早い話がワンツーワンツーダンスのことらしい)、さらにはサルサにいたるまでいろんなコースがある。ただし、合気道やサルサは別料金。


ふーむ。これ、いっちょうやってみるか。


…と思ったのがそもそもの間違いの始まり。


なんとなく合気道とかそういう柔術系はパス。行くとこんな会話が繰り広げられそうで怖いのだ。


インストラクター:「おお、君は新人?どこから来たの?日本?おお、合気道の本場じゃないか。さぞかし経験豊富なんだろうねえ」
私:「…初めてです」
インストラクター:「ああ、でもXX流のXX師範の話は聞いたことあるだろう?」
私:「誰っすか。それ?」


だあ、恥ずかしい、恥ずかしすぎる!でもこういう先入観って、けっこうありますよね。かくいう私も先入観でものを見てることかなりありますから。


かといって、ワンツーワンツーも運動オンチなのがもろばれのようで怖い。そんなこんなで二の足を踏んでいたときに目についたコース。


スピン


要は、チャリンコ。競輪の選手のトレーニングのような感じのバイクに乗ってチャリンコをこごうというあれ。


おお、いいかも。


なにせ、チャリンコはこげばいい。ワンツーワンツーのように複雑怪奇な動きを要求されることも、はたまた合気道のように勝手に強いと思いこまれることもない。これはまさにおあつらえ向きコースというべき。


かくして行きました。スピンコース。


行くと狭い…さあ12畳といったところでしょうか…の部屋には20台近くのバイクがおいてあり、もう人は集まってます。で、空いているバイクに乗ろうとすると体に無駄な脂肪がまったくついていないうら若きアイリッシュの女性インストラクターがやってきて…(萌え)


インストラクター:「初めて?」
私:「はいっ(はあと)



するとインストラクターは私の腰の位置にサドルを合わせてくれる。…合わせてくれるのはいいけどサドルの位置が思い切り下がった。


俺ってそこまで足短かったっけ?

カナーリ(´・ω・`)ショボーン。



で、このインストラクターさん、私のサドルを調整するとインストラクター用のバイクにまたがりそりゃもうその顔からは想像もできないような腹の底からの大声で…


インストラクター:「準備はいいかーい」


というわけでテクノ系というのか何というのか知らんが私の趣味とは対極にある音楽がかかり全員でペダルを漕ぎ漕ぎ。


インストラクター:「さー、ペダルのつまみを一段階あげてー」


…ハンドルの付け根のところにつまみがついていて、それを時計回り方向に回すとなるほどペダルが重くなった。


インストラクター:「さあ、30秒間全力で漕ぐのよ。30…………20………」


…開始5分で私は死にました。とにかくみんな必死の形相でペダル漕いでます。死にそうな参加者をよそにこのインストラクターのお姉さんはさらに元気。


インストラクター:「さあ、サドルから立ち上がって!いくよー」


私が死にそうな形相でペダルを漕いでいると何時の間にかインストラクターのお姉さんは私のとなりに来てます。で、ひとこと。


インストラクター:「これじゃあペダル重過ぎるよ」


と言ってさっきのつまみを思い切り反時計方向に回し…


…一気に楽になりました。


が、それから30分。都合40分の間ペダルを漕ぎ続けた私。終わってチャリンコから降りたとき、思い切り酔っ払いのオヤジのようによろけてしまいました。


で、とにかく喉の乾いた私。コーラを買い飲もうと買いました。で、ボトルのコーラを半分くらい飲んでシャワーを浴びて着替えて外に出ます。


で、残りのコーラを飲んだ瞬間…


ひとくち下濾(←わざと訳のわからんあて字にしています。わかる人だけわかってください)


自分の年を痛感したスピンコースでした。ちなみに翌日(つまり今日)どうかなっ
てるかと思いきや割と平気でした。


それにしてもあのインストラクターのお姉さんの元気はどこからくるんだろう。



追記:昨日の日記に出てきたセルビア共和国。なんだか大変なことになってますね。アイルランド真実紀行のベオグラード支局からたった今入った報告によると(笑)ベオグラード市民、あまり悲しんでないそうです。



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2003年03月10日(月) <特別投稿編>Serbia i Crna Gora真実紀行(2)

作者、訳あって死んでます。とても更新する気になれません。折りも折り、ベオグラードから投稿が届きましたので本日はそちらでお楽しみください。


まあ、掘れば掘るほど、いろいろ出てきます。この国。


例えば、CD。普通、CDってもんは2000円とか2500円とかしますよね、大体どこの国も。でも、ここは、なんと300円。友人曰く、CDには300円以上出すな・・・とのこと。


なぜ、そんな値段なのかというと、コピーなんですよ。そのコピーCD、ちゃんとジャケットとかまでカラーコピーして、丁寧な作り。(笑)ちゃんとした正規のCD屋がありますが、そういうところはめったに行きません。みんなどこで買うかというと、CDキオスク。で、一律大体300円。


あとは、windowsのソフトやらやりたい放題・・・・著作権ってものがありませんね。まあ、セルビア人の月収から考えたら、CDなんてものすごく高価なものになってしまうでしょう。


あとは、至るところに両替屋。とりあえず、みんな強いお金が欲しいのでしょうか、両替屋が街中至るところにあって、スキーリゾートまであるとのこと。ツアリストなんて来ないのに・・・・


人々の足となるバス、トラム、トローリーバス。これらは、ドイツ、スイス、ロシア・・・などから中古の譲り受け。ところが、セルビア人は車を洗うという習性がないのか、とても汚い。雪が降り、泥道を走った翌日なんて最悪。灰色で接触不良のため動かなくなったトローリーバスは、まるで捨て去られた右翼車のよう。


中国人差別。
ミロシェビッチ政権の時(戦争時)、中国人を大量に入国させ、中国との結びつきを強めようとした。それが仇となってか、今ノビベオグラードという新興住宅地のところに、中国人がたくさん住んでいる。彼らはどんどん増える一方なので、セルビアの若い奴らの「ナショナリズム」の餌食になっている。韓国人、日本人も被害を受けている。これは、ヨーロッパどこでもと聞くが、アイルランドより絶対ひどいことは確かに言えると思う。


中国人!とか、ニーハオ!などはよく耳にする言葉だ。ボスニア旅行から帰ってき
て、やっと帰ってきたと思ったら、バス停のところで、「アチョー」と若い連中に言われ、「なんでここに帰って来てしまったんだろう・・・」と思ったこともあった。しかし、日本人と分かれば、たちまち交友モードに変わるというのが、納得できない点。


まあ、友好モードになってくれるなら、いいんですけど、まじめにがんばって勉強している中国人の友達がちょっとかわいそうと思ったりもします。


リサイクル、フェミニズム、EU・・・どれが先に来るのかと言われるこの国ですが、いい人もたくさんいるので、気に入っています。まあ、共産の生き残りみたいな人もたくさんいますが・・・いろいろ楽しんでいます。



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2003年03月09日(日) ただ重いだけ?ブーイング必至の手書き日記




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