なべて世はこともなし
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2003年01月01日(水) ドイツ行きその後。果たしてヒコーキに乗れたのか?

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


…形式的なあいさつはこのくらいにしまして。


今年の私の目標。


痩せます。

8キロ、痩せてみせます。



ドイツのクリスマスのソーセージとビール攻めで見事に3キロ太った私。この分をまずここ数日のうちにそぎ落とします。で、余力があれば(←すでに逃げに入っている)あと5キロ、つごう8キロ痩せてやろうじゃないか…というのが目標ですが、さあどうなりますやら。オススメのダイエットがあったらぜひ教えてください。


あれ、じゃあSnigelはドイツに着いたのか…とお思いの方へ。


はい。まずは12/21からおさらいしましょう(下の日記参照)。むりやりまとめると、悪天候のためダブリン=ロンドンのヒコーキが遅れ、ロンドン=ハノーバーの乗り継ぎが不可能に。で、翌日飛ぶことにしたのだが、翌日飛べるかどうかもクリスマス期の混雑のため流動的。どうなりますやら…というのが話でした。


あまり認めたくはありませんが、私、どうやら体の中にコメディを作り出すDNAが存在しているようです。考えてみると、たかがアイルランドからドイツに行くだけの話。なのに、なんでこんなに毎回コメディになるのか。考えてみるとナゾです。


ともあれ、翌日、8時30分のダブリン発のヒコーキでも十分ロンドン発11時45分発のハノーバー行きに間に合うのに、わざわざ6時30分発のヒコーキを選んだ私。日ごろヒコーキの定刻の45分前にならないと搭乗手続きをしない私も、この日ばかりは朝の5時30分に空港着。以外にも搭乗手続きカウンターは空いている。


私はアホのように「搭乗券搭乗券搭乗券」と心の中で繰り返す。ダブリンでロンドン=ハノーバーの搭乗券をもらえない場合、ロンドンで受け取ることになるが、そうなると、ロンドンの空港では散々待たされた挙げ句に「満席です」と言われるのがオチ。まず間違いなく地獄行きのパターンになる。


何でという方?この時点で私は「航空券」を持っています。が、「搭乗券」は持っていません。つまり、例えば、人気の映画。予約をして「入場引換券」を持っているのが「航空券」を持っているのと同じ状態になります。が、映画館が満席の場合、入場券はもらえません。それと同じ。席番号が書かれた入場券をもらってはじめて安心できるわけです。ましてや映画館は立見ができても今のところヒコーキには立って乗れません。


さて、「いざ勝負」とばかりに搭乗手続きカウンターに行くと、昨日使えなかった係がまたいる。この係だけには当たりたくないと思った。


ちなみに私は彼に対して怒っている。例の「乗り継ぎ不能」のステッカーを何も言わずに貼る無責任ぶり。こいつに当たったら今回は怒鳴ってやろうと攻撃的になりながら並んだが、果たして彼には当たらなかった。





で、今度の係のお姉さん。どうやらシステム上には昨日の騒動からかどうやらくそ長いリマーク(備考)が書いてあるらしくコンピューターのディスプレイをじーっと見つめている。


で、パスポートをチェックし、渡された2枚の搭乗券。


「やった2枚だ」


2枚の搭乗券ということは当然一枚はダブリン=ロンドン。もう一枚はロンドン=ハノーバー。


待て待て。昨日の経験からして、何も言わずに夜7時の便にされる可能性もある。ましてや11時45分の便はエコノミーは特にあからさまにオーバーブックしていた。というわけで、渡された搭乗券にすばやく目を通す。


ん?




ナゾは解けた。何のことはない。ビジネスにアップグレードされたのだ。


某航空会社勤務のひでかすの談。


「リマークに『怒った乗客』とでも書かれてたんじゃないの?アップグレードは空港職員に権限があるからこれ以上拘りたくないという思いで搭乗券を発行したんじゃないかな」


というわけで、ロンドンに到着。皮肉にも定刻通り。4時間もの待ち時間、私は何をしていたかというと…当たり前の顔をしてビジネスラウンジに行き、寝てました。


ビジネスラウンジ…数回行ったことがありますが、行くまではさぞかし天国のようなところだと思ってました。酒が飲み放題で、食べ放題。ふかふかのソファーに世界をまたにかけるビジネスマンがファイナンシャルタイムズを読み耽る。


…このイメージ。間違ってます。確実に間違ってます。少なくとも、ファーストラウンジではなく、ビジネスラウンジに関しては…。





酒飲み放題。本当です。この写真の通り、酒はセルフサービスで飲み放題。ただビールの販売が許可制のイギリス、そのせいかドイツではあるビールのサーバーが置いてありませんでした。


食べ放題。噂では成田空港の某社のラウンジには寿司まで食べ放題だそうですが、ここにあったのはビスケット程度。まともな食べ物はありませんでした。





ふかふかのソファー。そんなたいしたものではありませんでした。世界をまたにかけるビジネスマン。…んなもんはいませんでした。


というわけで、確かに静かなラウンジでぐうぐういびきをかいて(推定)寝ていた私。11時過ぎに起き上がり搭乗ゲートへ。搭乗ゲートには大量の客が待っており、しかも少なくとも5名のキャンセル待ち(スタンバイ)がゲートの横に陣取っている。


へっへっへっ、オレのおかげでおまえらのひとりは確実に乗れんけんね


と心の中で意味不明な優越感に浸りつつ、搭乗ゲートをくぐり、待合室へ(ヒースローの第二ターミナルは搭乗ゲートの後に待合室がある)。


で、搭乗ゲートにてルフトハンサの職員が内線でやり取りしている。


「15A。シートが汚れているから(推定吐瀉物)使えないわ。この席の分はアップグレードするしかないわね」


…こうしてただで少ない椅子取りゲームの椅子は更に減る。知ったことじゃないけど。


で、搭乗。別に頭上の棚にしまえばいいだけのジャケットを意味もなくスッチーさんに預け、好きでもないシャンペンを少しでも元を取ろうと飲み、たいした物でもない機内食を平らげ、ハノーバー着。驚いたことには荷物もちゃんと着き、しかも帰りは問題なし。…というのが今回のドイツ行き帰り顛末記です。それにしても帰りの便、何も起こらなかったのが不思議でなりません。


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2002年12月21日(土) Snigel完全に怒る。なぜ私は未だにダブリンにいるの?

現在、12/21午後8時です。本来であれば、私は今ごろハノーバーに着いているはずでした。が、実際は、ダブリンの自宅でこうして日記の更新を致しております。何があったのか?はい、説明致します。かなり マニアックな話になることも前もってお詫び致します。


話の背景を分かっていただくために。私はダブリン=ロンドン(ヒースロー)=ハノーバーと飛ぶはずでした。まずはブリティッシュミッドランドの時刻表をおさらいしておきましょう。後の話を理解しやすくするためにも目を通してください。


便名 ダブリン(発) ロンドン(着)
BD120 0635 → 0805
BD122 0835 → 1000
BD124 1055 → 1215
BD126 1255 → 1415
BD464 1410 → 1525(臨時便)
BD128 1515 → 1635
BD130 1710 → 1830
BD132 1930 → 2100

便名 ロンドン(発) ハノーバー(着)
BD 815 0705 → 0935
BD 817 1145 → 1420 (12/21運休)
BD 819 1805 → 2035



…というわけで、ダブリン=ハノーバーは


ダブリン(発) ハノーバー(着)
0835 → 1420
1515 → 2035



…実質一日2便です。


どうせ半分の人も読んでないでしょうが、いいんです。今日の日記は とことんマニアックに行くと勝手に決めたので。いただくメール等から判断する限り、実はこの日記の読者さんにはかなり多くの航空マニアが含まれてます。 私は違いますが。違うんだってば。


過去日記に書いた通り、去年、私はクリスマス前の土曜日に同じ区間を同じ時刻表で飛ぼうとして、見事にドツボにはまりました(過去日記をお読みでない方はこの先を読み進める前にまずはこちらをご覧ください)。


で、去年ひどい目にあったんだから、今年は大丈夫だろうと去年と同じダイヤの切符を買いました。で、どうなったかと言うと…


午後2時15分。私にしては1時間前とかなり早めにダブリン空港着。


で、出発のディスプレイを見ると





真っ赤。


…つまり すべての便が遅れてます(ピンボケ陳謝)。


で、ブリティッシュミッドランドのチェックインカウンターは、去年と違いすかすか。


チェックインカウンターで言われたこと。


係:「悪いけどハノーバーまでスルーでチェックインできないからロンドンで新たに搭乗券をもらって」


私は伊達や酔狂で「フレクエントフライヤーカード」を持っているわけではありません。何も知らなければ「あ、そ」で終わりですが、ここは食い下がります。


私:「なんでチェックインできないの?」
係:「ヒコーキが遅れます」



そう、くされブリティッシュミッドランドのチェックインカウンターの兄ちゃん(正式にはハンドリングエージェントのServisairの兄ちゃん)は面倒くさいもんだから「説明しないでロンドンまで行かせちまえ」と思ったわけ。


で、もらったチケットの裏を見るとこんなことを書いたステッカーを貼ってある。


「乗継不能

乗り継ぎは保証されていません。乗客は自己責任で旅行しブリティッシュミッドランド社はホテルや食事やその他の費用の責任を負いません。」



そう、この兄ちゃんはそんなステッカーを貼ったことを一言も言わないのだ。で、「搭乗券はロンドンでもらってね」なんてほざいているわけ。


私はこの瞬間にキレた。だけどそれを態度には示しません。


私:「どういうこと?」
係:「ロンドンが悪天候のためダイヤが乱れてます」
私:「どのくらい遅れるの?」
係:「1時間30分くらいです」



はい。上の時刻表をおさらいしましょう。BD128→BD819のロンドンヒースローでの乗換え時間は90分。乗換最低所要時間(ミニマムコネクションタイム)はターミナル1→ターミナル2で75分。つまりヒコーキが定刻通りに着いてもかなりぎりぎり。ましてやヒコーキが1時間30分も遅れたら絶対の確率で間に合いません。そういう重要なことを一言も言わずにこのチェックインカウンターの兄ちゃんは私をロンドンに行かせようとしたわけ。私がキレるのも分かるでしょ?


私:「間に合わないじゃん」
係:「発券窓口に行って問い合わせてください」



どう見てもこの兄ちゃんは役立たずだったので私は発券窓口へ。


私:「かくかくしかじかなわけ。どうしたらいい?」
係:「明日のヒコーキに再予約(リブッキング)してあげるよ」
私:「明日何時に着くの?」
係:「今日と同じ時間(BD 819 便2035着)」
私:「遅すぎる!」
係:「でもBD815もBD817も満席」
私:「ハンブルグでもPaderborn(佐賀空港並のドイツのローカル空港)でもいいから今日中に着けない?」
係:「うーん、20時発のハンブルグ行きがあるけど…満席」
私:「16時の(直行のルフトハンサの)フランクフルト行きには行き先変更(リルート)できない?」
係:「その場合は新しいチケットを買わなきゃダメ。ただねえ、ロンドンが悪天候のため全部の便が遅れてるから、うまくすればロンドンで乗り継げるかもよ」
私:「だったら、ロンドン→ハノーバーの搭乗券をくれ」



本当にマニアックな話で恐縮ですが、ロンドンヒースロー空港、ターミナル1→ターミナル2への乗り継ぎ時には「フライトコネクションセンター」を使います。このフライトコネクションセンターへ行くには次の区間、つまりこの場合ロンドン→ハノーバーの搭乗券がないとこのフライトコネクションセンターには行けない。ロンドンヒースローで新たな搭乗券をもらうには最低30分はかかる。そう、この辺まで計算をして「搭乗券をくれ」と言ったわけ。


で、係の兄ちゃんは内線でチェックインカウンターに電話して、何とかならないか交渉。が、どうしても何ともならないらしい。


係:「だめだねえ。じゃ、ロンドンにテレックス打ってあげるよ」
私:「なんて?」
係:「『このPAX(乗客)は走ってハノーバー行きに向かってます』って」



どうせテレックスなんか読んじゃいないと思いつつも、うまくすればハノーバー行きが遅れるかもしれないし、うまくすればハンブルグ行きに乗れるかもしれない…というわけで、私はロンドンまで行ってわずかな可能性に賭けてみることにした。


というわけで、テレックスを打ってもらい、私は暇なので空港内をぶらぶら始める。ふと思いついて、ケータイでブリティッシュミッドランドの予約センターに電話してみる。これ、覚えておきたいテクです。空港がダメでも意外と役に立つ時があります。


私:「ハノーバー行き(BD819)は遅れそう?」
おねえさん:「いえ、定刻通りですね」



わずかな望みも絶たれる。


ついでだから明日の状況も聞いてみた。


おねえさん:「BD815は完全に満席。BD817はビジネスに若干残り。BD819はエコノミーにも若干の空席ありですね」


次に目についたのは「到着便案内」の画面。





…この惨状。折り返し便の到着予定は1時間50分遅れ。…つまり遅れは最低2時間になるわけ。つまり私のロンドン到着は早くて18時30分。こりゃもし飛んだら、ヒースロー空港で一晩明かす羽目になるわ。


と言うわけで、発券窓口に戻り、明日のヒコーキに再予約してもらうことに。


係:「じゃあ0835 発のBD122 に再予約…」
私:「悪いけど信用できないから0635発のBD120 にして」
係:「ええ?大丈夫ですよ」
私:「いいからBD120にして」



そう、私は予約センターにロンドン→ハノーバーの状況が悪いことが分かっているのでできるだけ早くロンドンについて早めに席を確保しようという作戦に出たわけ。口が酸っぱくなるくらい言っているように、アイリッシュの言う「大丈夫」ほど大丈夫でないものはありません。


というわけで、明日のBD122(ダブリン0635発)とBD817(ロンドン1145発) に再予約してもらう。


私:「明日の搭乗券は今もらえる?」
係:「無理」
私:「シートアサインはできる?」
係:「できない」



もうすでにブリティッシュミッドランドも神をも信じない私。某裏ルートを通じて(ひでかすではない)BD817とBD819の本当の空席状況を調べてもらった(午後7時現在)。


BD817 C2 Y0
BD819 C6 Y5



…何のことだかわからんという方、要は両方オーバーブッキング(シートの数以上にチケットを売っている)しているんですよ。特にBD817に関しては絶望的です。だってまず間違いなく、朝一便のBD815便に乗れなかった人間が流れてきますから。ただ、私の手元のチケット、ブッキングステータスはOKなのでまだ救われてますが。


と言うわけで私は果たして明日ドイツにたどり着けるのか。続く。


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2002年12月20日(金) 今年一年ありがとうございました

今年の更新は今日が最後です。…ちゅうかこんなことしてないでさっさと空港に行かねばならないのだが。


12/14以降にいただいたメールに関しては申し訳ありませんがお返事ができてません。年内にお返事ができそうにありませんのでご質問の合った事項の要点のみここに書かせていただきます。


質問(1)アイルランドの結婚式、プレゼントにあげてはいけないものはあるのでしょうか。


いろんな人に聞いてみましたが、どうやらないようです。そりゃ常識で考えておかしいものはダメでしょうが、とくに「これはタブー」というものはないようです。あげたいものを上げて大丈夫です。


なお、結婚式はふつう教会で身内のみで済ませて、あとはホテル等の会場で大々的にパーティをするようです。正直に白状すると私は一度しか結婚式に招待されておらず、しかも行かなかったのでよく分かりません。ご存知の方、掲示板でフォローお願いします。


質問(2)アイルランドのケータイ事情について


日本の5年前に酷似しています。ほんのつい最近、「カメラ付ケータイ」が発売され、クールだと話題になってます…ちゅうことはまだ全然普及していません。


こちらのケータイは日本の「情報端末」という考え方ではなく、「電話」としての機能を重視しています。一時期Wapというインターネットにも接続できるケータイがありました(今もあります)がまったくハズレでした。というのも、白黒の画面に遅い通信速度。さらにはコンテンツなし。私のケータイもいちおうこの機能がついていますが、未だに使ったことはありません。


半面、着メロをダウンロードする人は多いようです。ただしインターネットからではなく有料ダイヤル(日本的にいえばQ2)から。


ケータイのメール機能、こちらでも使われています。SMSという方式で基本的に450文字まで。一回10セント程度。海外に送る場合は20セントかかります。


さてさて。今年もいよいよ終わりという段階になって鳴かず飛ばずのアイルランド真実紀行、ひとつの目標を達成しました。


その目標とは、ここをクリック


…というわけで来年もよろしくお願いします。次回更新は、たぶん元日です。少し早いですが、皆様良いお年を。



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2002年12月19日(木) Walkersのポテトチップス、大ボケ味付け忘れ事件

今年も残すところ後わずかです。来週はクリスマスの週ということで、会社は半分以上の人間が休みです…かく言う私も休みの中のひとりなのですが。気の早い人間は明日、金曜日も年休を取ってどこかに行ってしまうようです。


というわけで、課内のメンツが揃っているのは今日が最後ということで、業務をちょっと早く午後4時に切り上げて、社内で部長がワインを持ち込んでちょっとしたパーティーをしました。さすがアイルランド。社内に部長自らワインのボトルを持ち込んでます。


で、たった2杯飲んだだけで私はなぜか酔ってしまいました。


まずい。


とってもよくない。



ご存知の通り、私はかなりいい加減な性格をしています。が、ゆいいつ、飲酒運転だけは誓ってしないようにしています。これ、私のコドモ期の体験によるものです。


あれは忘れもしない…ええと、小学4年生か5年生だった頃。私の当時の友人の父が「海に連れていってやろう」ということで海に行ったのです。で、私を含めコドモ3人は、海を満喫しました。


その間、くだんの友人の父は何をしていたかというと…飲んでました。今にして思えばとんでもないやつです。


さあ帰ろうという段になって私たち3人は友人の父がぐでんぐでんに酔っていることに気がつきました。が、イナカのこと、バスも列車もありません。選択の余地なくその友人の父の乗る車に乗ったのですが、ちょっとした修羅場体験になりました。


この道、私が数週間前の日記に書いた「水上路上教習事件」と同じ道。リアス式海岸のため、海岸部をつづり折れのカーブが連続していたり、トンネルがあったりとなかなか変化があって楽しい道です。天気が良ければいいドライブコースです。ただしヨッパーの運転には最悪の道ですが。


で、出発してすぐこの国道に合流するのですが、まず左右確認をせずに丁字路から飛び出し、さらにヨッパーのやることは意味不明です。トンネルの出口でウィンカーを出したかと思うと、突如スピードダウン。さらには蛇行運転。そう、後続の車から見ればあからさまに飲酒運転。


で、いろいろ恐い思いをしたのですが、一番恐かったのは直線で突如スピードを上げて対向車線にはみ出して、そこに対向車のトラックが来た時。…を予感しました。あの時は。何とかぶつからなかったので、今こうやって日記を書いているわけですが。


で、30分ほどの崖っぷちの旅行ののちようやく友人宅に到着。友人はたぶん本気で恐かったのでしょう、出てきた友人の母に


「ママー」


と言って泣き出してしまいました。小学校5年にもなってそれはないだろうと思われますが、それくらい恐かったのでしょう。私にとってもその光景が妙に印象強く残っています。そののち友人の母が父に食いつかんばかりで怒鳴り散らしてましたが、本人はほろ酔いで気にしてない模様。まあこんな人でも地元ではけっこう社会的地位の高い仕事をしているのですから驚きですが。


もっともこれだけではありません。私の家族はスピード違反・一時停止義務違反など「違反の総合商社」(免停のハクつき)でしたが、飲酒運転だけは絶対にしませんでした。子供心に、飲酒運転はいけないんだなと教わったわけです。


閑話休題。かくして飲酒運転が大嫌いな私。まあワイン2杯なら…などとは言わずに徒歩でジムに向かいました。で、酔った状態で泳いで、ついでにサウナに入ったらすっかり酔いは冷めました。


それにしてもなぜワイン2杯程度で酔ったのか謎です。結構体調とかに左右されるのは分かるのですが。昼間飲む酒の方がまわるのが早いのはなぜなんでしょうね。


さて。話は例によってあさっての方向にぶっ飛ぶのですが、最近、とんとポテトチップスというものを食べなくなりました。昔は湖池屋のポテトチップスが大好きで、アイルランドに来てからも結構食べていたのですが、最近はほとんど買いませんし食べません。特にこっちでいちばん一般的な「チーズアンドオニオン」とか「サワークリームオニオン」とかそういうのがあまり好きではないのです。やはりポテトチップスといえば「塩味」でしょう。なのに。アイルランド人はあまり塩味がお好きでないようで。私が買うとすれば、Walkers社の塩味のポテトチップスです。


で、そのWalkersのポテトチップス。日本に行く直前に珍しく「Prawn Cocktail味」(何と訳すべきなのか私には皆目見当がつきません)を会社の近所のSparで買い、会社で袋を開けました。最初の一口


ん?


味がない。



もう一口食べてみましたが、やはり味がしません。そう、何を間違ったかWalkers社はポテトチップスの味付けを忘れた模様。ポテトチップスって味付けを忘れるとただの油の固まりです。はい。


袋を何気なく見てみると「製品にご不満の際は外袋と中身を弊社宛てにご返送ください」と書いてある。日本と同じ。考えてみると、日本でも「弊社宛てにご返送」などしたことないから、ちょっと茶目っ気を出して「弊社宛てにご返送」してみることにした。


私のとなりの席に座るプロサッカー選手Andrewと「もしかしたらポテトチップス1年分とかくれるかなあ」などと調子のいいことをほざきつつ、私はわずか2分でさっと手紙を書き、ポテトチップスの中身ごと社用封筒に詰めてイギリスのWalkers社に送ってみた。


Walkersの対応は迅速だった。私が日本から帰ってくると、さっそく返事が来ていた。「ポテトチップス1年分」を期待していた私の前には薄っぺらい封筒が一枚。


中には「教えてくれてありがとうね」という感謝の手紙と、その裏には5ユーロノートがホッチキスで留めてあった。


現金をいくら少額でも普通郵便で送るなよ。しかも現金をホッチキスで留めるなよ。


まあ迅速に対応してくれたのでいいとしよう。


さあ、今年も更新は多くて後2回でおしまいです。最後までよろしくです。



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2002年12月18日(水) AIBのクリスマスパーティーに潜入した男の話

クリスマスパーティーシーズンもたけなわです。今日もあっちのホテルで、明日もそっちのパブでパーティーが催されています。日本でも「忘年会」シーズンなことを考えると、人間の中には一年の終わりにパーティを開きたくなるDNAが組み込まれているのかな…なんて思いますが。


で、私の友人のアイリッシュのPaddy(仮名)も御多分に漏れず、毎日パブで飲み歩く毎日。私にはキリストの誕生日と毎日飲みに行く必然性とがどうしても繋がらないのだが、アイリッシュはそういうふうに考えないらしい。


で、彼が飲んでいたパブ。階上では貸切パーティーが開かれていた。こそっと潜入すると、食べ物はあるし、みんな元気良く踊っているしなかなかいい感じ。で、中にいる人に聞いてみた。


Paddy:「これはどこの主催のパーティ?」
参加者:「AIBだよ」



AIBはBank of Irelandと肩をならべるアイルランドでもっとも大きい銀行の一つ。それはそれはということでPaddyは彼の友人とそのパーティーに潜入することにした。


中に入ると、おお、結構かわいい子が踊っているではないか。


彼は何気なくいかにも自分がAIBで働いているような顔をして食べ物に手をつけ、ついでに踊る。


するとAIBの従業員と思われる人が話しかけてきた。


社員:「君はどこの部署に勤めているの?」


Paddy、一瞬答えに詰まるが…


Paddy:「ああ、ボク、Ballsbridgeのオフィスにいるんだけど…(作者注:Ballsbridgeには何をしてるかは知らんがAIBの巨大なオフィスがある)」


社員は怪訝な顔


「ええ?IIBはBallsbridgeになんかオフィスはないよ」


…そう、彼がAIB主催と思っていたパーティーは実はIIBという全く別の会社主催だったのです(IIBがどんな会社か私に突っ込まないように)。


ちなみに、彼は嘘がばれた後も平気な顔してパーティーに潜り込んでいたそうな。こんなすばらしいアイルランド人の友人を持って私はシアワセです(なぜか涙目)。



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