なべて世はこともなし
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2002年10月24日(木) オフ会について

はいこんばんわ。Snigel@Q州です。毎日ひたすらに食べまくっております。いいのかなこんなことで。

オフ会に対する質問。

「いったいあのでかいパブでどうやってSnigelさんを見つければいいんですか」

…とてもいい質問です。答え。

「テーブルの上に『アイルランドの国旗の色(緑・白・オレンジ)をしたバイキングキャップ、おさげつき』を置いている人、その人ことこそが私です。

以上です。では来週。


2002年10月18日(金) Snigel帰省中

いらっしゃいませ。まことに申し訳ありませんが、ただいまSnigelは日本に行っております。日本からも更新する予定ですが、まだしていない模様です。

もし首都圏近郊にお住まいでしたら、Snigelがどんなアホタレか確かめるオフ会がございますので是非ご参加ください。くわしくはこちらへ。



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2002年10月17日(木) 急に真顔でニース条約について語る

私は本当にあさってから日本に行くのでしょうか。かなり素朴な疑問です。まあ荷造りをしていないのはいつものこととしても、お土産も買わずオフ会の場所も決定してない。


…やばい、とようやく思ったのは今朝のお話。で、急にオフ会の会場探しを始める。今回のオフ会の基本コンセプト「お金を使わない楽しいオフ会」オフ会に参加してくださるという奇特な方々との親交を深めたい。で、親交を深めるためにお金を使わねばならない…というはずはなく。


で、日本の飲み屋はなぜか料理も頼まねばならない。「取り合えずビール」のあとは料理の注文をしなければならない。挙げ句に一口サイズの漬物を「お通し」などと称して300円だかを取る。それはいかん。


…と言うわけで、私はアイリッシュパブならそんなことはないだろうと思い新橋にある某アイリッシュパブ(1軒しかないのでバレバレですが)に目星をつけて電話をしてみる。むろん会社の電話から。


「あーテーブルの予約はお料理がないと受付できませんねえ」


…そんなー。


で、インターネットでアイリッシュパブの検索をかけると出てくる出てくる。いつこんなに増えたの?私が八王子に住んでいた当時は八王子にアイリッシュパブなんかなかったのに八王子にも1軒。新宿池袋は当然として、銀座に大崎に天王洲アイルに至るまで。巷でアイルランドが静かなブームって本当なのかな?


で、見つけました。某アイリッシュパブ。テーブルだけの予約も歓迎のところ。で、外の参加者の方から特に意見がなければここにしようと思っています。まだ参加希望のメールをだしていない方。最後のチャンスですよ。「掲示板にも顔を出したこともなければメールを書いたこともない」という方も参加されます。東京近郊にお住まいの方はどうぞお気軽に。


それにしてもアイリッシュパブに電話をかけながら思った。なにが悲しくて私はアイリッシュパブの本場というか本拠地ダブリンから東京のアイリッシュパブに電話しているのだろうかと。電話の向こうではそんなことはまさにつゆ知らずなんだろうなあ(そりゃそうだわな)。


話はぶっ飛びますが、今週数通の「リンクしました」メールをいただきました。本当にありがとうございます。その中の一つになぜか


地球の歩き方ホームページ


も含まれておりまして。ありがたいことです。…がなんか私過去の日記に地球の歩き方の悪口を散々書いたような気が…。大丈夫かな。このページアイルランドの基本情報,人口だとかコンセントの形だとかそういうものを調べるのにはまったく役に立たないページなのにいいのかな。


アイルランドの基本情報といえば、今週の土曜日にまた国民投票があります。この国、なんとなく年に1−2度の割合で国民投票をしている気がするのですが。で、今回のお題は「ニース条約」


むりやり1行に内容を圧縮すると、ニース条約は、「EUの拡大の是非を問う国民投票」もしこれが批准されると、EUの加盟国の総意として、東欧諸国のEU加盟が承認される。実はこのニース条約にゴーサインを出していないのはアイルランドだけらしく。つまり、今回の国民投票で否決されるようなことがあれば東欧諸国のEU加盟が少なくとも2年かそれ以上遅れ、つまりはEUの行く末にも大きな影響を及ぼすわけ。


で、マスコミの事前調査によると、このニース条約には賛成4割。反対2.5割。未決定が3.5割という割合らしい。つまり賛成派が圧倒的有利。マスコミは「流動表の行方によってはまだわからない」なんて言っているが、まあ間違いなく賛成が多数となると思う。


でもねえ。この条約の是非は置いておいて、私はこの国民投票自体がずるいと思う。このニース条約に対する国民投票、実は2年前にも行われており、この時は僅差で反対が賛成を上回ったのだ。で、慌てた政府が「じゃあもう1回やろう」ということで今週末の投票になったわけ。


これってずるくないですか?ボクシングの試合、負けたからって、勝つまで勝負を申込んだらそりゃいつかは勝つでしょう。反対派の人には「やり直し」が効かないのに、賛成派の人には効く。これではいつかは賛成派の人が勝つに決まっています。しつこいですが条約の是非は置いておいて、その上にで言わせてもらうと、今回の国民投票はずるいと思う。賛成派は「前回の国民投票は議論が足りなかった」なんて言っていますが、政治家の思惑通りに事は運んでおらず、国民のレベルの議論はあまり盛り上がっていないような気がします。

私自身、まだどっちがいいか決めていないんですよね(…ちゅうか投票権ないけどさ)。賛成派反対派とも「賛成(反対)すれば雇用が増えて景気が好くなる」と言っているし。

注目の投票は土曜日です。



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2002年10月14日(月) ライアンエア狂暴旅行記<後編>

昨日の日記の続きです。そうそう、半分寝ぼけてあぷしたのでフォントのタグが間違ってて、一部読めなくなってました。訂正しておきましたので御参考まで。


掲示板のカキコより。


わたしの記憶が確かなら、ライアンって各機体前に「グラスゴー行き」「ブリュッセル行き」・・・みたいにワープロでテキトーに打ち出した紙が三角形のオモリみたいなのにペラリと、張られているだけだったような気がするけど今もそう?(手書きではないだけ、まだマシか?)


そのようなものは私見たことがありません。見てみたいなあ。というかそんな紙をつけてる暇があったらちゃんと客を誘導しろよ。


で、こちらはメールでの質問


「Snigelさんは本当に片道1セントしか払わなかったのですか」


いいえ。もっと払ってます。具体的にはこういう内訳です。


運賃:0.02ユーロ
税金:31.35ユーロ
クレジットカード利用手数料:5ユーロ
計:36.37ユーロ



運賃は片道1セント。で、日本の国内線では運賃に含まれているためまず誰も気がつかないのだが、実は国内線にも安くない税金がかかっている(たとえば東京からどこかの地方空港を往復すると3000円程度らしい)。で、空港施設使用料だか離発着料だかは知らんが往復で31ユーロというけっこうばかにならない税金を取られる。


で、「クレジットカード利用手数料」はある意味せこく、ある意味理にかなった請求。ご存知の方も多いと思うが、クレジットのカードの売上、確かビザは2%程度、アメックスは3%程度の手数料を取る。例えば1万円の売上があると、そのうちの200円は手数料としてビザが徴収し、店に入ってくるのは9800円。


で、もしこの手数料がないと、ライアンエアは政府の代わりに徴収する税金のために手数料を取られるという事態になる。仮にこのクレジットカード手数料がなくて、アメックスの手数料が3%とするとライアンエアは税金を徴収するために約94セントを無駄にすることになる。2セントの売上に94セントの手数料はあんまりな気がする。…と言うわけで、このクレジットカードしよう手数料はある意味理にかなっているのだが、半面これを運賃に転嫁すると片道2.5ユーロになるわけで。ま、それでも安いことは議論の余地のないところですが。


で、「非常口」などの表示がドイツ語で、いかにもルフトハンサのお下がりとしか思えないポンコツB737-200はほぼ定刻通りに離陸。


この「片道1セント」セールの初日にライアンエアの社長に某夕刊紙がインタビューしていた。それによると社長は…


「確かに1セントでは赤字だけど、でもお客様は機内で飲み物や香水などの商品を買ってくれるかもしれないし、タイアップしている保険も買ってくれるかもしれない。だから売上になるんですよ」


…とかいう感じのことを言っていた(記憶で書いているので正確でない可能性が高い)。


と言うわけで、私は意地になってぼったくりのインスタントコーヒー等を飲まず、一円も使いませんでした。


で、30分にも満たない短いフライトでマンチェスター着。着いてからもライアンエアは違います。最前列に座っていた私は当然一番最初に降機。で、ボーディングブリッジ(ヒコーキと空港のビルを結ぶ可動式の橋)を渡り空港ビルに入ろうとするとなぜかメインビルの入口は施錠されています。私が立ち止まっていると誰かが「こっちだ」。ボーディングブリッジの中ほどにある地上階への階段。でも、そこには「搭乗はこちら」と書いてあるよ。


…選択の余地がないので引き返した関係で順番が入れ替わり私はみんなについて階段を降りる。すると今度は下の階のホールらしきところでみんな右往左往している。で、みんなそこにあるエレベーターに乗ろうとしてる。


…こいつらはアホか。と本気で思った。たった今階段を降りてきたのに、そこでエレベーターに乗ったらさっきの上の階に戻るだけだろうが。私が周りを見渡すと、数十メートル離れた地上でバスの運転手がこっちに向かって手を振っている。


何たる矛盾。わざわざボーディングブリッジを使ったのにバスに乗ってターミナルビルに行くという。で、バスはわざわざターミナルビルの回りを一回りして建物の裏に回りそこで客を降ろす。どこかの雑居ビルの裏口としか思えない小汚く薄暗いドアには


「アイルランド共和国専用到着口」


と書かれている。…なるほど、イミグレをパスするためにこういう面倒くさいことをするのね。それにしてもこの小汚く薄暗い入り口はアイルランドに対する当てつけか?


で、その入口の向こうには手荷物受取所。


パキスタン人


…しかいませんでした。そこには。で、手荷物のなかった私はそのまま到着口から外に出たのですがそこにはパキスタン人の出迎え客の大軍。一瞬自分がどこに来たかわからなくなりました。


で、帰りは帰りでヒコーキは20分遅れ。それはいいとしても最前列に座った私はすぐに異臭に気がついた。その異臭の元は目の前にあるトイレ。そう、トイレが田舎のJRの列車のトイレのようにかぐわしい匂いを漂わせている。たぶん朝掃除したっきりなんだろうなあ。で、ジャンプシートに座ったスッチーさんは忙しそうに売上の計算。ご苦労なことで。


今回のライアンエアでの旅。まさに「値段に見合った旅」でした。文句は言いません。少なくとも1セント分の働きはしてくれましたから。…ができればもう乗りたくないライアンエア。でもまた1セントのセールがあれば乗ってしまうんだろうなあ…。


最後にオフ会参加予定の皆様、水曜日に詳細メールをお送りします。皆様のメアドの保護のためBccで出しますので一部のメールサーバーでは「ジャンクメール」(迷惑メール)扱いになるかと思います。参加ご希望の方はメールボックスにご注意を。また、メールが着かなかった方は管理人のミスですのでお申しつけください。



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2002年10月13日(日) ライアンエア狂暴旅行記<前編>

コドモのころ、つまり私にかわいげがあった頃、坂を下ったところにある駄菓子屋によく行った。合成着色料のたっぷり入った10円ガム、「10円あったらチロルチョコ」の10円チョコ、10円のくじ…。「5円があるよ」とかいう原材料不明の5円チョコがあったような気もするがとりあえず無視。もうその駄菓子屋で200円も使った日には大豪遊をした気分だった。


ともあれ、私の子供の頃ですら、通貨の最低単位は10円だった。10円以下の金では何も買えない。バスにも乗れない。電話もかけれない。


なのに。なのに。なのに。どうして大人になってから、


「マンチェスターまで片道1セント(1円)」


…とかいう話になるのよ…。


私、ライアンエアは嫌いです。サービスもないし、弱肉強食の自由席制度。生ぬるいビールは2イギリスポンドもし、ダブリン発のヒコーキは下手をすると私と同い年くらいと思われる旧時代の旅客機B737-200。そんなふうに悪口を並べ立ててみても、


「片道1セント」


という言葉の前にはまったく説得力を持たないわけで。


話は数週間前にさかのぼります。このホムペの読者さんから「ライアンエアがセールをやってるよ」というメールが来たのです。で、ホムペを覗いてみると本当に片道1セント。で、土曜日の朝1便に出発し、日曜日の最終便で帰ってくるというスケジュールも可能。しからば…というわけで、しばらく不義理をしているマンチェスターに住む友人ばかマークちゃんとKさんに会いに行くことにしたわけ。


で、土曜日の朝5時に起きた私は、半分寝たまま空港に車で行き(その時間にはまだバスは運行していない)、長期滞在者用の駐車場に車を停めライアンエアのチェックインカウンターへ。



で、このやる気を疑う搭乗券をゲット。名前もなければ席の指定もない。で、搭乗ゲートは「ディスプレイを見てください」という脱力ぶり。表も十分脱力ものだが、裏に至っては…



…なんで未だにアイリッシュポンド表示なのよ?


で、ダブリン空港はセキュリティチェックもやる気がない。例の9・11以降、セキリュティが厳しくなるかと思いきや、おそらく世界で唯一9・11以前以降で変化のない空港。例のボディチェックのゲート、金属探知器にダブリン空港で引っかかった試しがない。イギリスに向かうヒコーキはどれも戒厳体勢が敷かれているのに、イギリスに一番多くヒコーキを飛ばしているダブリンがいい加減なのはまさに笑止。


で、この日私はちょっとした実験をすることにした。ズボンの前ポケットには前日パブに行ってきたのかという感じの大量のコイン、後ろポケットには大量の鍵をじゃらじゃらさせた鍵束を忍ばせセキュリティゲートに臨んだ。結果…


「はいちょっとこちらへ」


…おお、ダブリン空港初!セキリュティに引っかかった。


で、係のおじさん、私の体をぽんぽんとさわりチェックし、前のポケットのものを出すように命じられる。で、財布を見て


「中を見ても良いですか」


…で中身のない財布を確認し、


「ありがとうございました」


あのー、後ろポケットの鍵束に気がつかれなかったようですが…。


アイルランド人はやはりどこか抜けています。これがナイフだったらどうすんだか…。


ダブリン空港には搭乗ゲートのエリアがA、B、Cと3つあります。最近できたCや以前からあるBはいいのですが、搭乗エリアAは狂暴です。ここ、搭乗口からヒコーキまで地上をてくてく歩かされます。で、目の前には数奇のヒコーキが駐機しているのが常なので、前の人についていかないと自分がいったいどのヒコーキに乗るべきなのか分からなくなります。実際、一番目の前にあるヒコーキに乗るとは限らないのです。


で、自由席の座席争奪戦に勝利した私は最前列の席をゲット。ここ、スッチーさんのジャンプシートの向かい側。青い「Ryanair – The Lowfare Airlines」と書かれたセンスのかけらもない制服を着たスッチーさんは、不安になって「これ、マンチェスター行きですよね」と聞くお客を「いえ、グラスゴー行きよ」なんて言っておちょくっている。よく言えばお茶目な航空会社、悪く言えば…あんたら乗合バスの感覚で会社を運営してるでしょ。


そう確信させることが数分後に起こる。全員の搭乗が終わった頃突然荷物のローダー(荷物を載せる人)が機内にボストンバックを持ってやってきた。で、ひとこと


「この荷物誰の?」


どうやら後ろの方の誰かのものだったらしく、ローダーのおじさんはスッチーさんにひとこと


「オレ、カンがいいんだよ。この荷物はマンチェスター行きだと思ったんだよね」


…あのー、ライアンエアさんはこういうやり方で荷物の管理をしているのですか。やっぱり乗合バスの感覚以外の何者でもないわ。


だらだら長くなったので後半に続く。


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