なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
| 2002年07月28日(日) |
頭がでかいということは、頭がいいということ...にしておこう |
北半球の現在の季節は夏…だそうで。掲示板にも「Q州は暑いです」なんてカキコがあったりして。そうかー、そうかー、夏なのかー。アイルランドにいる限り、夏というものを体験することはできません。私は暑いのが大嫌いなのでこの夏のないアイルランドの気候はある意味理想的なのですが。
アイルランドにいる限り半袖は必要ありません。今時期半袖で歩くことも確かに可能ですが(真冬でもヘソを出しているアイリッシュはけだものなので除外)「可能」なだけで、「半袖じゃあないと暑くてやっていけない!」という次元のものでもありません。というわけで、半袖の服はすべて箪笥の奥深くで眠っております。ズボラな私にとって、衣更えの必要のないアイルランドはいいところです。
さてさて。大した仕事でもないのに私は会社でネクタイをつけることが義務づけられております。で、当然ワイシャツを着ているわけですが、ワイシャツ10枚以上のうち半分以上は日本で買ったものです。こっちでワイシャツを買ってひとつ大きな問題点に気がついたのです。
サイズが合わない。
何故かは知りませんが、アイルランドではワイシャツを選ぶときに「首まわり」と「ゆき」(だっけ、それとも「わたり」だっけ?)のような表示をしないのです。ただ単にサイズ表示。はっきり正直に書くと、私のたけにぴったりなワイシャツでは首まわりがきつく、首まわりに合わせると、今度は全体がぶかぶかになってしまうのです。つまり、
Snigelは首が太い
さらに
Snigelは顔がでかい
という結論に至ってしまうわけです。悲しいですがこれは事実です。アジア人全般に顔がでかいようなのですが、私はその中でもさらに顔がでかいようです。
これ、何が困るかというとプリクラ。女の子と顔を並べてプリクラ写真を撮ったりすると、なぜか私の顔だけフレームからはみ出ます。いつも意識して女の子より一歩下がった立ち位置で撮るようにしてるんですが…それでもうまく行きません。私の顔の方がそれでもはるかに大きいです。実はSnigelが日本にいない理由の一つはプリクラが恐いからなのです(←冗談…の…つもり…です)。
これは子供のときから同じでして。何でも生まれてくるときもあまりの頭の大きさに帝王切開せざるをえなかった…というのはさすがにウソですが、幼稚園のときにはすでに子供用の帽子は入らなかったという。
…ここまで書いて気がついたけど、このネタだいぶ前に書いたような気がする。
最近メールおよび掲示板で「4日かけて全部読破しました!」というご報告を数人の方からいただきました。本当にありがたく思っています。考えてみると、一年と数ヶ月の間、ほぼ毎日原稿用紙にして数枚の分量のばか話を書いてるのですから、全部一気に読もうとすると普通の本並みの量は楽にあります。まあ読んでくださる方も読んだくださる方ですが、書く方も書く方だと、けっこう呆れてしまいました。今日は正直言ってネタ切れしてますが、たいがいの場合毎日これでもかというくらい書きたいことがありまして。いつまで続くかは分かりませんが、これからもよろしくお願いしたいと思います。
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| 2002年07月27日(土) |
いつもこうだといいのだが...。とってものんきで陽気な書店での会話。 |
土曜出勤。今月4回目…つまり皆勤です。我ながら偉いなあと思います。でもねえ、昨日もらった給料明細によれば、頑張っても手取りの給料にはあまり影響しないのよね。ちょっとモチベーションが下がりました。というわけで勤務中に堂々と日記の更新です。どうせ誰にも私が何をしてるか分からないわけだし。はっはっはっ。
話は木曜日の午後に戻ります。4時で拘束勤務時間が終わった私はその足で町に向かいました。立体駐車場に車を停め行きつけのTemple Barの美容室へ。夏痩せという言葉はどこの国の話やら、一段とお中元のハム状態健康美に磨きがかかったいつもの美容師さんに髪を切ってもらい、そのまま買い物に。久しぶりに街をのんびり歩く。
この日は天気も良く、女性の方々も薄着で町行く人を見ているだけで楽しい。何せ夏らしさを感じるときなんてほとんどないもので。それにしてもこの時期はイタリア人とスペイン人のお子様方が多い。彼ら、10人とかそれ以上の大人数のグループで道いっぱいに広がりゆっくりと歩くもんだから邪魔でしょうがない。まあ、あの底抜けのラテン系の明るさと、ダブリンのクソガキが失った目の輝きを持っているから私は許すが。
で、Grafton StreetをぼーっとSt Stephens Greenに向かって歩くと、当然の帰結としてSt Stephens Green Shopping Centreに到着。ここに来ると私は必ず最上階にあるChapter & Verseという書店に行く。この書店、規模は小さいものの、他の書店に比べて値段が安い。
話は脱線するけど、アイルランドではなぜか本の値段がべらぼうに高い。理由はイギリスポンドがユーロに比べて高価値で、アイルランドに来ている出版物のそのほとんどがイギリスで出版されたもののため…というのもあるが、それ以上に書店に競争原理が働いていないからだと思う。
日本やドイツと異なりアイルランドには書籍の再販制度(定価販売制度)はない。つまりどの値段で本を売ってもいいはずなのだが本の値段はなぜか横並び。私のようになんとなく売れ筋を買う…という主体性のない読者の場合、品揃えよりも価格がすべてになるので、どうもアイルランドの本屋は魅力的ではないのだ。ゆえに、たいがいの場合はイギリスのインターネット書店を使ってしまう。まあ、それはそれで送料が高いという致命的な欠陥があるのだが。
で、まあ、ダブリンで本が安いのはこのChapter & VerseとLeedsという書店のみ。後者はニュースエージェントのついでにやっているような店なので品揃えは話にならない。それに対し、Chapter & Verseは値段もまあまあ安く、品揃えも悪くないところがいい。それでも同じチェーン店のくせして、イギリスの方が値段が安いのは許せないが。
で、Chapter & Verseの明るい店内をぼーっと歩いているとそこにふっと目に飛び込んできたもの。Dave PelzerのA Man Named Dave。3部作の第3冊め…つまり完結編でして…ようやくペーパーバックになったらしい。これは買い。
それを持ってレジに向かう。で、レジで何気なく、レジ係のお兄さんに…
私:「これ、いつペーパーバックになったの?」
と聞いてみた。
レジ係:「ああ、それ?えーっとー、1ヶ月か2ヶ月くらい前かなー」 私:「あっそう、全然気がつかなかった」 レジ係:「A Child called “it”からの3部作でこれが最新版だよ」 私:「ああ、両方読んだよ」 レジ係:「そう言えばねえ、最近この作者の別の作品がペーパーバックになったよ」 私:「え?この3部作じゃなくて?」 レジ係:「ちょっと待ってね(といいつつ本棚に歩いてゆく)。ほらこれ、彼が児童虐待について語った本…。売れてるよ」 私:「じゃあそれも買う。おにいさん、商売上手だねえ」 レジ係:「何を言ってんの!あんたが話し掛けてきたんでしょうが!だいたいボクは本当はここの係じゃないんだから!」 私:「へ?じゃああんたはいったい何をしてんの?そこで?」 レジ係:「ボクの勤務時間は30分前に終わったの!サービス残業してるの!」 私:「あれまお気の毒に…。でもまあ日本に比べたらマシだよ。うん」 レジ係:「まあいいや、今度きたらおまけしてあげるね。はい全部で18ユーロ」 私:「じゃーねー」
…と、まあだらだらと会話を再現してしまいましたが、ダブリンでも一部の人はこんな感じですごく話しやすいです。店員にもいろいろいて、以前の投稿にも会った通り同じショッピングセンターの中でもガイジンと分かると露骨に私を避けるような心の狭い人間がいるかと思えば、このお兄さんのようにフレンドリーで楽しい人もいる。こういう本当にちょっとしたいいことがあるとまたその店に行こうと思うのだが実際のところ、こんな風にならないことの方が多い。まあ、レジ係がお客ひとりひとりと雑談してたら仕事が進まないけどね。
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| 2002年07月25日(木) |
クレーム電話?プロフェッショナルな対応とは? |
ここ数日「コールセンタークレーム日記」になりつつあるこの日記ですが、…今日もコールセンターネタ。
午後。電話を取ると電話の向こうは中年の女性。名前を聞きコンピュータのディスプレイを見るとそこには…
要注意人物
の文字。緊張が走る。背中に汗一筋。
女性:「先日送ってもらった小切手の件でちょっと…」
かちゃかちゃかちゃ。…ディスプレイには
「担当:Snigel」
の文字。がーん。私はいったい何をしでかした?支払額を間違えた?名前を書き間違えた?それとももっと深刻な間違いをした?
おーこられるー おーこられるー こられるー られるー れるー るー るー るー
ついさっき「電話の対応がフレンドリー過ぎる!もっとプロフェッショナルとして電話を取れ!」
なんてスーパーバイザーに怒られたばっか。これは性格だから仕方ないじゃあないか…とは言えるはずもなく。ともあれ、このクレームでまた怒られるネタが増えた。
と、考えること数秒。私は気を取り直して、
私:「はい。何か問題でも?」 女性:「そう。額面1520ポンドの小切手を送ってもらって、受け取ったはいいんだけど…」
…けど何?逆説の言葉の後には良くないことが来るのは常識で。私の背中に汗がもう一筋。
女性:「私ったらばかで小切手無くしちゃったの。えへっ」
脱力。
ちなみにこの後、この女性は町内会の日帰り温泉旅行のバスの中のおばさんのノリになり
女性:「いやー。家の中にあるのは間違い無いんだけどねえ。そう、家の中で何か問題があったら全部ダンナのせいなの!」
これに対し私は
私:「いえいえ。私は男性として言わせていただきますが、何かあったら女性…あなたのせいです」
ふたりで爆笑。
で、電話を切った後、スーパーバイザーに
「プロフェッショナルな対応をせんか!」
と怒られた。うん。この静かなフロアに私の笑い声は本気で響いてたもんなあ。
結論。私はコールセンターには向かない。はあぁぁぁぁぁ。
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| 2002年07月24日(水) |
電話の向こうのあなたはだあれ? |
お客様からの質問。自分の課以外の質問が混ざっていて答えられなくて折り返し電話にしました。そーれにしてもこの人態度デカ吉な人で、思わず私もいい加減な対応をしたくなった。…がじっと堪えた。
で、別の課にメールを打って問い合わせ。で翌朝(つまり今=木曜日の朝)返事が返ってきた。
「XXの件は問題無しです。PSこの人はOO社の社長なのでくれぐれも注意すること」
OO社。…腰を抜かすような会社名が入ります。
前略OO社の社長様。そんなに偉い人ならどうか秘書を使って電話をしてきてください。下手な対応をしてクレームになったりしたら私の昇給査定にもろ響きます。はい。もっと正直に書けば、かなりまずい対応をした気がする。
で、今からこのOO社の社長様に電話をかけます。どうか秘書が出てください…っうかそんなに簡単に社長直通番号を渡すなよ!
電話の向こうはどんな人だか分かりません。日本でも「ブッチホン」なんてのがあったようですし。電話に慣れてきた反面、恐怖症にもなりそうです。
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| 2002年07月23日(火) |
発見!コールセンター必勝テク |
コールセンター(サポセン)も二日目になるとだいぶ慣れてきました。お茶をすすりながら電話の向こうの話を聞いています。実は今だって仕事中だったりして。電話の合間に書いてます。…仕事はたまってますが…。
で、だんだん悪質なテクニックも身につけてきました。たとえば。うちの会社にかかってくる電話は英語50%、ドイツ語40%それ以外が10%という感じです。で、電話にはお客様が何語で話がしたいのかはっきり書いてます。よくある、「お電話ありがとうございます。日本語をご希望の方は1を…英語をご希望の方は2を…」てな感じのシステムがあるわけです。
私の悪質テク。ドイツ語の電話を優先的に取ること。と言っても私はドイツ語など話せません。ゆえに英語でやたらと元気良く
「XX社でーす。おっはようございまーす」(こう活字にするとどっかの失職した県知事みたいだな…)
とオフィス中に響くくらいの大声で答えます。すると相手はドイツ語で何たらかたら言ってきますから…
私:「英語をお話しになりますか?」
すると相手は流暢な英語で
相手:「あれ?私、ドイツ語を選んだはずだけど…」
私はすかさず
私:「申し訳ございません。ドイツ語オペレーターは忙しく私が英語で対応させて頂こうと思ったのですが…。もしドイツ語をご希望でしたらドイツ語オペレーターの順番待ちにお客様をお戻しいたしますが…」
と半ば脅迫すると、たいがいのお客様は
相手:「…あー、待って!英語でいいから!」
こうなれば私のものです。実はそれでも4人にひとりくらいは「いや、ドイツ語がいい!」という人もいますが、そんな人は放置。英語を流暢に話せるくせに(まれにそうでなくて本当にドイツ語でないといけないという場合もありますが)英語を話さない方というのはクレームかやたらと難しい問題を抱えているとみてまず間違いありません。そういう人はちゃっかりドイツ語オペレーターに回して、私は簡単な質問などまさにおいしいとこだけ一番搾り状態。けっけっけっ。
ちなみに。私の名誉のために書かせていただきますが、このテクは私の発明ではありません。某航空会社に勤めるひでかすが話していたことを少し応用しただけです。はい。それから、うちの会社の人間全員は英語を話せますが(当たり前だわな)ドイツ語を話せる人間は少ないので、当然ドイツ語オペレーターの方が不足してます。ゆえに、私は完全にウソを言っているわけでもないのです(←言い訳がましい)。
これは海外に住んだことのある方なら間違いなく同意してくださると思いますが、ネィティブの英語よりも、ノンネィティブの英語の方がはるかにわかりやすい。というわけで、ドイツ人からの電話を受けているときはお茶をすする余裕が出てくるわけです。ズズズという音が電話の向こうに聞こえてなけりゃいいけど。
さて、電話が鳴る前に今日の日記を書き終えるとしますか…。
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