なべて世はこともなし
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2002年07月08日(月) PSY・Sですがすがしく朝を過ごし北アイルランドの上司に泣く

PSY・Sという名前のユニットをご存知でしょうか。邦楽です。かれこれ6年前に解散してしまい、それから私が日本にいないこともありボーカルのChakaがその後もソロで活動しているかどうかも知らないのですが、とにかく私はこのユニットが大好きでした。


で、今朝、本当に久しぶりにPSY・SのアルバムSignalを車の中で聞いてみた。このアルバム、聞きすぎてCDのくせして聞きつぶして(傷だらけになってダメになり)また新しいCDを買い直したという代物。もう12年も前に世に出たアルバムなのにまったく古さを感じさせない。気がつくと私はGimmickやMighty Smileをハンドルを叩きながら大声で歌っていた。朝から元気だと自分で思った。


で、会社に到着。実は私、ドイツ語が話せないのにドイツ語マーケットにいたのですが,ついに先週月曜日(つまり今月初め)から左遷配置転換されました。今度はイギリスマーケットです。まあ、日本マーケットがないのでいちばん自然な判断なのですが。


ところがここの主任さん、数ヶ月前にサッカーだかラグビーだかをやっている最中に大怪我してそのまま入院。で、それが直るやいなや彼女といっしょにスペインのなんとか島に行ってしまい…。つまり、数ヶ月病欠・年休を駆使して会社から脱走していたわけで。


今書きながら改めて思ったのですがすごい話ですよね。日本だったら、まあ、怪我は仕方ないにせよ、怪我の直後に年休を取ってしかもスペインに行くとか…まあ、日本のフツーの会社ならクビが飛びますな。それとも「療養のため」とか言ったのだろうか。それにしても、スペインのビーチで療養とはいまいち説得力に欠けるような。


ともあれ、この主任さんが長い休暇というか病気の後ついに昨日戻ってきたのです。私は困った事態に陥りました。


彼が何を言っているかわからない。


実は彼、北アイルランド出身。バリバリの北のアクセントに慣れていない私には彼の言っていることは


「ハァ?」


でして。


いや、もっと正確に言えば大体のことは分かります。気をつけて聞いていれば。が、一生懸命聞くことに集中すると理解できない!理解できても自分の意見までは構築できない!


というわけで、私たちの会話はこんな感じです。


主任さん:「OOがXXして、★★だから、これは**にならなければいけないわけだ。つまりここをOOして、☆☆したら♪♪になるわけで。あーだこーだぐだぐだぐだぐだ」
私:「要するにお客さんに連絡すればいいわけね」
主任さん:「そう」



…無愛想な人間だとは、ま、思われていないだろうけど。そのうち慣れることに期待するか、それとも、Ananさんとこのダンナに北アイルランド英語のレッスンでも頼もうかな。




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2002年07月07日(日) 男ふたりで日帰り国外旅行

また二日も日記の更新をサボってしまいました。今回の言い訳は「休日出勤」土曜出勤だったのです。そう、ゼニのためなら私なんでもいたします(←ウソ)。もっとも、この言い訳じゃあ金曜日のおサボりの理由にはならないわけですが。


ちなみに私、本日、国外旅行に行ってまいりました。日帰りで。まあ、「海外旅行」という言葉を使わなかったところから、お気づきの方はお気づきでしょうが、そう、「北」に行ってきたのです。


別に何の目的があったわけじゃありませんが、ただ暇だったので行ってきただけです。強いて理由を挙げれば、ひでかすの同僚がN1(国道ダブリン=ベルファスト線)を北上し、北アイルランドに入った最初の町Newry出身で、彼がNewryのことをやたらと誉めるので、これはいい町に違いない…ということになったわけ。


で、N1を北上すること1時間ちょいでNewry着。地図をご覧になれば分かると思うけど、ダブリンって考えてみると便利な場所にある。ちょうどアイルランドの中心にあたる場所にあるのだ。てなわけで、アイルランド中のたいがいの場所には車で5時間以内で着けると思う。北アイルランドについては車で1時間ちょいでついてしまう。


で、Newryに着き私たちは肝心なことを忘れていたことに気がついた。


本日は日曜日


…それがどうしたという方々。なぜかは突っ込まないで欲しいのだが(無知)北アイルランドでは(というか多分イギリスでは)日曜日、すべての商店が休みになってしまうのだ。つまり、当然の帰結として、町はゴーストタウン化しており、挙げ句の果てには、北アイルランドに入るなり雨が降り始め(コメディの定石)、ひでかすとふたり


「どうしようか」


と顔を見合わせる。雨の人気のない町でやることがあるはずもなく。


なぜか開いていたNewry市内のショッピングセンターに避難。おーおーおー、北アイルランドのくせして店が日曜日に開いている。おーおーおー、そこにあるのはSainsbury(イギリスに行ったことがある方ならおなじみのスーパー)。んなもん南(共和国)にはないぞ。というわけで、ふたりでスーパーを見てまわる。なんだか男ふたりが情けない。


で、ふとオフライセンス(酒)のコーナーに行くと私たちは大発見。…というか忘れていた真実を思い出す。


北アイルランドではビールが安い。


イギリスはユーロへの参画を拒み、イギリスポンドはユーロに比べはるかに高価値。というわけで、わざわざ北アイルランドくんだりまで来て買い物をする価値はまったくないのだが、酒は別。なぜか安い。2-3割は安いのではないだろうか。


私は急遽トローリー(カート)を持ってきて、カールズバーグを買う。その脇をアイリッシュのおっさんが巨大なトローリーをギネスのみで埋め尽くし通過していく。…多分このスーパーの酒の売り上げはほかのSainsburyよりはるかにいいだろうな。


というわけで、本日は酒を買いに北に行ってきた…ということになりますな。ま、いいか。


で、オチ。ちゃんとあるんです。その夜は冷蔵庫に残っていたアイルランド版のカールズバーグを飲んでました。で、ふと買ってきた北アイルランドのカールズバーグを見て発見。


あれ、北アイルランドのカールズバーグの方がアルコール分がはるかに低い!!!!


そう、安いには安いなりの理由があったのでした。




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2002年07月04日(木) ダブリンのアングラ社会を垣間見る?! ダブリンはドロボー天国だった?

先週2度にわたって自宅の庭でバーベキューをする羽目になった。実は3度目の予定もあったのだが、それはさすがに却下。なんでもうちの同居人の女の子の言葉を借りると


「アイルランドでバーベキューができるのはこの数週間しかないの!だからやるの!」


だそうな。で、結果、日曜日のバーベキューは見事に大失敗。

激寒




…ま、アイルランドで天気がいいのを見越して何かをやろうとするとこうなるという典型的な例ですな。


ちなみに今年の夏は(「夏」という概念がこの国になるのかどうかは大いに議論の余地があるが)どうも例年にない天気の悪い冷夏らしい。言われてみると、ずっと天気が悪いし、7月になったってのに、家では暖房を使ってるし、今も外はしとしとと冷たい雨が降っているし。


で、まあ、これは今日の話の前振りでして。


バーベキューをする前に当然買い出しに車で行くことになった。で、数日前の日記にも出てきた、Omni ParkというショッピングセンターのTescoに買い物に。途中、某交差点の右折レーンで信号待ちをしていた私とひでかす。


すると直進レーンで信号待ちをしていたのは(人のことは言えないが)ぼろ車に乗っていた「いかにも」といった感じの二十歳前後の男4人。で、後ろの席の右側に乗っていた男が助手席のひでかすに窓越しに話し掛けてくるのだ。窓を開けると男は、


「このノートパソコン買わない?」


…おまえ、それ、盗品だろうが…。


ひでかすは一言


「ノーサンキュー!」


と言ったのでそれっきりなのだが、もし、「買う」と言ってたらどうなってたんだろう。謎が残る。


で、この交差点から程近いバス停で私がバスを待っていたときのこと。…と言ってもずいぶん昔の話でして、未だに世の中ではケータイではなくポケベルの方が流行っていた…という頃のお話。まあ、たった5年くらい昔の話なのですがずいぶん昔に感じますね。


ともあれ、私がバスを待っていると12−3歳くらいのガキが私のところにやってきて、


ガキ:「1ポンドくれ!」
私:「何でお前に1ポンドやらなきゃいけないんだよ!」
ガキ:「バスに乗るのにいるんだよ」
私:「それと俺とどういう関係があるんだよ!」



するとガキは手に持っていたポケベルを差し出し


ガキ:「1ポンドくれたらこのポケベルやるよ。モトローラの最新版だぜ」
私:「ふーん。ポケベルの番号は何番?」



…ガキはいなくなった。


読者さんの報告によれば、最近夜のAbbey Streetで、アイリッシュが中国人におそらく盗品と思われるケータイを売っている姿が数回目撃されているそうです。というか、私もそれらしきものを見ました。「これは大丈夫。安全なやつだから」なんて言って。…もしかして、ひでかすと私、ノートパソコンを本気で買うと思われていたのかな?だとすると、ちょっと悔しいなあ。




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2002年07月03日(水) 車は来た。やはりラジオは欲しい...(後編)

おとといの日記の続きです。


土曜日の午後5時。ショッピングセンターもそろそろ人の波が引いてきたころ。私はOmni Parkの中にあるカー用品店へ。


私:「かくかくしかじかでこういうコードを探しているんだけどある?」
店員:「ああ、あるよ」



おお、何と運がいい。私は素朴に喜ぶ。で、このおじさん店員、さっそく棚の奥をあちこち見るが


店員:「ごめん。やっぱりないや」
私:「どこに行ったら手に入る?」
店員:「Drumcondraにやはりカー用品店があるから、そこに行けば何とかなるかも。…あ、でもそこ5時30分に閉まるよ。急がないと」



というわけで、私はDrumcondraまで猛ダッシュ。途中、ダブリン港トンネルの工事のあおりで一部の道が閉鎖されていたりして余計な時間を取られつつ、なんとか5時30分ちょっと前に言われたカー用品店へ。で、いかにも感じの悪そうなおねえさんにそのコードがあるかと聞くと、


「ない」


猛ダッシュで駆け抜けてきた20分は、コンマ数秒で否定されたのでした。


仕方がないので、再びOmni Parkへ。さっきの店員さんの話では(部品として)注文も受け付けてくれるそうなので数日かかってもこの際やむを得ないかと思ったわけ。この期におよんでこいつらを信用するまあ私はなんて人がいいんでしょうねえ。


で、6時の閉店数分前にOmni Parkのカー用品店に戻ってくる。カウンターではさっきの店員さんと地元の兄ちゃんが楽しそうに話をしている。


私:「戻ってきたよー」
店員:「ああ、彼がさっきコードを探していた人」
兄ちゃん:「XXのコード?そんなもん手に入らないよ。車のメーカーの正規のディーラーで手に入るかどうか」



ショック。つまり自分の買ったラジオは自分の力では取付できないの?まさかの返品?


そのショックに追いうちをかけるように店員さんは


店員:「こりゃしょうがないね。ほら、取付のプロの電話番号をいくつかあげるからここに月曜日でも電話するんだね」


というわけで、取付料100ユーロがかかることが確定。そんなことなら一流メーカー品のラジオ付きCDプレイヤーを「取付無料」でつけてもらった方がはるかによかった。まさに安物買いの銭失い。


で、翌日、うちの住人がバーベキューをしたいというので、BlanchardstownのLIDLへバーベキューセットを買いに行く。で、買い物が済んだときふと目にに飛び込んできたのはLIDLの隣にあったカー用品店。日本でいえばイエローハットくらいの売場面積があり、「もしかしたら」という期待を持たせてくれるには十分だった。


で、そこへ行くと、係の兄ちゃんが、


「今車で来てるの?」


と聞いてきて、うんと答えると、すぐさま車まで見に来てくれた。これは私の培ったアイルランドの常識に鑑みるとすごいサービス。で、何本か見繕ったコードの中の1本は見事に私の探しているやつでして。


「買う!」


…と、コードを買うことにしたのですが、たかがコード1本のくせしてなんと20ユーロもする。とはいえそれがないと何もできないので仕方なしに私はそれを買う。


で、今度はラジオを取り付けようとするのだが、これがまた実に難儀でして。なぜだかわからないが、たった数ミリながら今度買ったラジオの方が大きく、しかも取付金具の位置がだいぶずれており。…何だかんだで数時間かけてラジオ付きCDプライヤーを取り付けました。で、恐る恐る電源を入れてみると…おおお、ちゃんと音が鳴る


ちなみに車のことは何も分からない私。故障しても、ボンネットを開けて、「まだエンジンはついてるねえ」というのが精いっぱい。今回の経験で「やればできる」ということに気がつきました。カーオーディオの取付などプロに頼むものだと思い込んでいただけにいい経験になりました。


...あれ?オチてない。ま、いっかー。




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2002年07月02日(火) たった2時間のはかなき命...

月曜日の朝。クリーニングに出したばかりのスーツを着て気持ちよく出勤。で、会社の机でネットサーフィンをしながら朝食のヨーグルトを食べる。次の瞬間、泣くに泣けない事態に。


ヨーグルトがズボンにポトッ


…しかも股間の一番恥ずかしい部分に。


こうしてクリーニングしたてのズボンは泣く泣く2時間でクリーニングに出す羽目に。


こうして非常に快く新しい週が始まった私ですが、実は私の家にもちょっとした変化が起こりました。足の臭いチェコ人が夏休みということで4ヶ月間チェコに帰ってしまい(…ナメた話だよな)その代わりに新しい住人がやってきた。これまた某航空会社に勤める女の子。


(作者注:画像をアップしようと思ったのですが、問題があるかなとも思いやめました)私にとって、このあからさまにニセ金髪で、レザーのミニスカートをはいて、しかも胸の大きさを強調するようなピチピチのTシャツを着た姉ちゃん。私にとってはっきり言って波長が合わなそうな女の子。考えてみると、ひでかすの彼女といい、Mausi(自分の彼女) と言い、私の周りには割と地味めの女の子が集まっているのだ。


で、彼女は当然のようにディスコだかナイトクラブだかに連日連夜出かけて行き朝まで帰ってこない。まあ、フラットメイトは元気で留守が一番いいのですが。


…すいません。今日はすごくお疲れです。これで勘弁してください。明日、昨日の日記の続きを書くつもりです。




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