なべて世はこともなし
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2002年05月06日(月) 男のロマンその2...死ぬまでにやってみたいこと

私の死ぬまでに一度はやってみたいこと…「世界1周」です。いいと思いませんか?誰かとふたりで若い時でも年取ってからでもいい、のんびりと数ヶ月かけて世界1周。思えばTulipにそんな歌があったなあ(ちなみにタイトルは「2015年世界旅行」)。たとえば、


ロンドン=ウィーン=シドニー=オークランド=バンコク=東京=サンフランシスコ=ニューヨーク=ロンドン


なんてね。え、自他ともに認める航空おたくのひでかすに台所でビールを飲みながらこの話をすると、意外な答えが返ってきた。


「それくらいならたぶん1300イギリスポンドで飛べるよ」


え?1300イギリスポンドって20万ちょっとじゃん。そんな私にひでかすは言う。なんでも「スターアライアンス世界1周航空券」なるものがあるらしく、これならこのくらいの値段で買えるそうな。


意外としか言いようがない。たった20万で世界1周?もちろん現地での滞在費なんかは別にかかるにせよ、それを計算に入れても20万は安くない?夢がひとつ増えました。世界1周。


ちなみに夢の話を始めるときりがないのだけど、私はもし1ヶ月の休暇が取れるのならば迷わずオーストラリアに行き、キャンピングカーを借りてオーストラリアを1周する。ダーウィンにノーザンテリトリー、シドニーにメルボルン。うーん、いいなあ。なにせ、日本とヨーロッパ以外には行ったことのない私にとって(北海道にすら行ったことがない)広大なオーストラリアの大地を車で走ることは大きな夢です。


なお、ひでかすいわくスターアライアンスの世界1周航空券は日本でも同じくらいの値段で買えるそうなので、いかにも買いそうな顔をして旅行代理店を冷やかしてみると面白いかもしれません。




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2002年05月05日(日) 効率か男のロマンか。うじうじ悩み出た結論とは?

今月23日はMausiの誕生日です。というわけで、会社をたった二日間ながら休みを取ってドイツに行くことにした。自分で言うと身も蓋もないがえらいなあと思う。で、休みは割に簡単に取れたものの、なかなかチケットが見つからない。ダブリンから最寄りの空港ハノーバーまでの運賃はどこの航空会社も横ならびで302ユーロ。税金等まで考えると約4万円。高い。高い。私の給料のン割じゃあないか。


ちなみにフランクフルトもで飛ぶと約2万円。フランクフルトの方が距離的に遠いにも拘らずこちらの方がはるかに安い理由は簡単。直通のフライトがあるから。ちなみにハノーバーまではロンドンかどこか経由になる。だったらこっちに飛べばいいではないかということになるが、ここからハノーバーまでICE(新幹線)で3時間近くかかる。しかも新幹線の運賃がべらぼうに高い。


うーん、分かりづらいかな。ではこうしよう。私は鹿児島に住んでおり、彼女は福島。鹿児島から福島までは直行便は飛んでいないから福島空港に行こうとすると、大阪で乗り換えなくてはならない。ということは運賃は鹿児島=大阪と大阪=福島を合わせた運賃になる。


別の企画としては、鹿児島から東京まで飛行機で飛んでそこから新幹線で福島に行くという手も考えられる。飛行機の運賃自体は乗り換えになるよりも安いが、新幹線に乗るので結局同じことになる。


お分かりいただけたでしょうか?趣味と仕事がヒコーキというひでかすに相談し、さらに別の航空会社に勤める友人まで巻き込んで安いチケット探しをするが芳しい結果は出ず。あきらめて、300ユーロだして、コペンハーゲン経由でハノーバーに行くことに。で、SASのサイトに行くと


しまった。チケット、売り切れてるよ。


そう、ボーっとしているうちにチケットは見事に売り切れてしまったのでした(←最バカ)。


で、ひでかすはさすがマニア、ドイツの聞いたこともないようなローカル空港の名前を出してくるが、なかなか安いチケットは見つからず。すると今度は


「ハンブルグやデュッセルドルフはどうよ?」


うーん、ドイツの地名に詳しくない方には何のことだかさっぱりでしょうが(そういう私も詳しくない)、ここからハノーバーまでそれぞれ新幹線で2時間。蛇足ながらハンブルグはハノーバーの北、デュッセルドルフは西に位置している。で、運賃を調べてみると、コペンハーゲンで乗り換えとなるハンブルグは300ユーロ。それに対して、ダブリンからエアリンガスの直行便があるデュッセルドルフは何と半額の150ユーロ。


うーん、それでも新幹線がどうせ80ユーロ(1万円)はかかるだろうなあと思いきや、ドイツ国鉄はなんとインターネット専用のウェブサイト(ドイツ語のみ)を持っており、ここからチケットを買うと、なんと運賃半額。ハンブルグからでもデュッセルドルフからでもハノーバーまで40ユーロ(5000円)だ。


こうなるともう決まりですね。デュッセルドルフまでヒコーキで飛んでそこから新幹線。全部で200ユーロちょい程度。ハノーバーに飛ぶより安く、しかも所要時間もほとんど変わらない。当初の予定より半額ですむ。すばらしい。


というわけでこのチケットを買いました。めでたしめでたし…とならないところが、私が私たるゆえん。あるいは私がアホタレと言われるゆえん。


うーん。


まだ悩んでいる。何を悩んでいるかというと、エアリンガス。ここ、最近経営危機だなんだで何時の間にか、St Stephens GreenとO'Connell Stにあった立派な営業所が閉鎖されてしまった。しかも、読者さんからの報告によると、エアリンガスの機内サービスは、コスト削減のためか昔に比べて地に落ちてしまったらしい。うーん、あんまり乗りたくない。というか、毎月のようにヒコーキには乗っているけど、エアリンガスに最後に乗ったのはいつだったか思い出せないくらい昔(書いてて思い出した。去年の5月です)。


だれがどう考えたって、たかが2時間の旅、例えメシがまずくてもどうでもいいじゃあないか、ましてや落ちるわけないんだし…と思うのが普通なのだが、私の場合、せっかく高い金を出すんだからどうせなら楽しく快適な方がいい。なんて考えはじめたわけ。


対するSASのコペンハーゲン経由。コペンハーゲンでの乗り換え時間は最短の40分。つまり時間の無駄がない。コペンハーゲン空港は割によく知っている空港でよくまとまっていて分かりやすく私の大好きな空港の一つ。で、SASはサービスもいいし、人生で一回も乗ったことのないプロペラ機に乗ってみたい(←すでに病気)…なんて一晩悩みました。


で、結論。やはり2万円と4万円の差はでかい。おとなしくエアリンガスでデュッセルドルフにしようと決めました。大人の判断というやつです。


で、コンピュータを立ち上げて、エアリンガスのチケットを買うべくインターネットへ。次の瞬間私が気がつくと、4万円のコペンハーゲン経由ハンブルグ行きのチケットを買ってました。はい。間違いなく、完全に疑う余地なく私は病気のアホタレです。まあこうなったのは、毎晩ヒコーキの話をするひでかすのせいだと私は信じて疑っておりません。ひでかすはいつものひとこと


「ばっかだなあー。それが男のロマンじゃあないかー」


男のロマンに2万円かあ。まあいい、ロマンを推奨したひでかすは差額の2万円を払うこと。以上。




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2002年05月04日(土) 毎年恒例。5月になると悩むこと

やたらと天気のいい日だったので、うちにいるのが忍びなくなり、町へ買い物に行きました。まあ基本的にダブリンの5月の天気は一年で一番いいというのが通説ですが、今日の天気は本当に快晴。気温も17度くらいあったのでは。道ゆく人も薄着です。ま、アイリッシュはくそ寒いうちから薄着なんだけどさ。


で、別にほしいものも買いたいものもなかったのです。強いて言えば、3週間後にくる誰かの誕生日プレゼントの下見でもしようかと。「人々が湯水のように出費する商店街」(私が言ったんじゃあありません。某タブロイド紙に書いてました)Grafton Streetからその界隈を徘徊したのですが、本当に不思議な国です。「あ!これほしい!!」と思うものがまったく出てこないのです。


一つの発見として、他の国でもそうなのかもしれませんが、店が2極分化されていることに気がつきました。つまり、「金持ち用の店」「貧乏人用の店」私を含め、圧倒的大多数は「貧乏人用の店」に行くわけですが、ここにあるものは本当に安っぽくて品がない。かと言って、私のアイルランドでの薄給では、「金持ち用の店」では買い物できそうにありません。どうしても、その商品に見合った値段であるとは思えないのです。


まあ考えてみると、これは日本のデパートに行った時に感じることかもしれないなあとは思いますが。7階だか8階の大祭事場の「春物バーゲン」のコーナーではなく、1階の化粧品だか、2階のプレタポルテだかのコーナーに行き、自分の金銭感覚と、その店で平然と売られている値段との差に驚かれた経験はありませんか?


数年前にうちのばあさまと某所にある松坂屋に買い物に行ったことがあります。そこの1階に売っていたカシミヤのセーター。手触りもいいし、色といい艶といい、そりゃもう高級品です。さっと値段に目を走らせた私は絶句しました。


はちまんえん


ところがばあさま、このカシミヤのセーターがいかにも気に入った様子。今にも買いそうな雰囲気。あ、念のために言っておきますが、Snigel家は決して八万円のセーターを衝動買い出来るような裕福な家じゃあありません。私はばあさまに「それ値段見た?八万円だよ」と、耳打ちすると、ばあさま、大声で


え?


その場から二人で逃げるように立ち去るとばあさまは予想通りひとこと


「8000円かと思ったわ」


これを好例として、話はアイルランドの高級デパートBrown Thomasに戻ります。ここはダブリンらしからずなかなかよさげな商品も売られています。だけど、私の金銭感覚とは完全にズレがあるのです。いいなあと思う商品があっても、値段はとても私に手が届くようなものではなく。まあ、下見ということもあって私は何も買いませんでした。


読者の皆様。私に知恵を貸してくださいませ。何かいい誕生日プレゼントの企画はありませんか?




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2002年05月03日(金) 誰かうちに遊びに来ませんか?

すがすがしい土曜日の朝。カーテンを開けると5月の青空。ああ、いいなあ…と思いつつ階下の台所に行くと…すんごいことになっている。


実は昨日10人ほどを招いてうちで夕食会を開いたのです。前の会社の同僚に、私の友人に、今の会社の同僚まで。ちなみに今の会社の同僚とはこの日記にやたらと登場する「妹にしたい女の子ナンバー1」と勝手に決めているクリスティーン(仮名)と…その彼。


で、まあ、参加のルールは、「酒を持ってくるか、料理をもってこい!」というもので、スペイン人の女の子は、トルテリーニ(別名「スパニッシュオムレツ」)を持ってきて、その彼氏のイタリア人は、なにやら名前は忘れたが、ピラフを揚げたものを持ってきた。で、ドイツ人の女の子はパスタベーク。


で、私はサラダを作り、別のイタリア人の女の子と日本人の女の子はケーキを焼いてきてくれた。


というわけで、わいわいがやがや楽しい時を過ごした…まではよかった。ここで話は今朝に戻ります。台所のその惨状はすばらしいの一言に尽きますが、それはともかく…



これ。この残り物の山。誰が処理するのよ?実はこの山以外にも、サラダの山も別に存在しておりまして。特に、こら、イタリア人!おまえ、量を考えて作れよ!これ、冷凍するにしても量がありすぎるし、どうしよう?だって、この山にあと、20個は余裕であるけど、私は昨日1個しか食べれなかった。誰かこれを喜んで食べてくれる人を緊急に募集中です。


とりあえず、この続きは、台所を片づけてから書きますね。



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2002年05月02日(木) 古き良きアイルランドの面影

ふう。なんだか知りませんが、今週は忙しいです。ゆっくり日記の更新をする暇すらありません。今日こそはのんびり日記の更新をする予定でしたが、急な来客があり、またのんびりと更新する時間がなくなりました。ここ数日の日記にはなんとなく余裕がないことが行間から伝わってくるのではないかと思います。


で、時間がないながらも今日はちょっといい話。いつもアイルランドの悪口ばかり言っているので、たまにはいいことも書いてみようかと。


昨日の夜。遅い夕食を取っているとノックの音が。ドアー開けるとおとなりの奥さんが。


奥さん:「突然だけど、私たち引っ越すの」


…確かに突然だわ。


確かに去年の一時期、前庭に「売家」の札が出ていたのは知っていた。が奥さんが、「なかなか思い通りの値段で売れなくてねえ」と言い、かつ、売家の札も取ってしまっていたので、私はてっきり売るのを諦めたのだと思っていた。が、蓋を開けてみると、彼女はしっかりと家を売っていたのでした。


私たちと反対となりの家人とのつきあいはないものの彼女とは玄関先で立ち話をするくらい結構仲がよかった。ゆえに、彼女が引っ越すという事実は青天の霹靂でちょっと残念。


奥さん:「で、今度引っ越してくる人たちはね、若い女の子三人組よ」


若い女の子三人?


ここで私が喜んだと思うあなたは私のことをまだ良く理解していない。若いアイルランド人三人………うるさいだろうなあと正直閉口してしまった。


私: 「じゃ、家を貸すんだ?」
奥さん:「いや、彼女たち、家を買ったのよ」



待て待て待て。ポッキー3姉妹だかなんだか知らんが、仲良しグループで家なんかを買うのか?本当に?


奥さん:「彼女たち、4歳の頃から一緒でねえ」


だーかーらー、そういう問題じゃあないんだってば。どんなに仲がよくたって、私は友人と家を買ったりはしないぞ。まったく何が起こるか分からない国だと思う。


まあ、この奥さんに限った話、けっこう私たちはつかず離れずのいいつきあいをしていたと思う。アイルランド人の気さくな部分がいい意味で作用していたかと。


で、「気さくなアイルランド人」というともう一つ思い出す話がある。


ここ最近、同じ時間のバスに乗る私。まあ、日本でもそうだと思うけど、同じ時間のバスに乗ると、乗っている面子の顔も同じ。で、私は知り合いが出来つつある。今日も隣に立っていたいつも同じバス停から乗る女性とずっと立ち話をしながら、町までやってきた。彼女の身の上話から近所のクソガキの悪口まで。話していて気がついたのだが、彼女はうちのすぐ近所に住んでおりまして。


バスの中で人間観察をしていると、とりわけ年配の方は驚くほど気さくです。気さくというか、「誰にでも自然に平気で話しかける」能力があるように思われます。天気の話や来ないバスの話など、そういう当たり障りのない会話から始まって身の上話にいたるまで。傍から見ると、いかにも知り合いのようなのですが、実は赤の他人。そういう光景をよく見ます。きっと、「古き良きアイルランド」というのが確かに存在したのだと思います。残念ながら、ダブリンにいる限り、その「古き良きアイルランド」は絶滅寸前のようですが。




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