なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
| 2002年05月01日(水) |
「ガイジン」=「フーリガン」だと思っていませんか? |
夜町を歩いていると、酔っ払った若いアイルランド人の男たちが道いっぱいに広がって、大声で歌って歩いていました。え、楽しげに笑いあい、お互いつっつき合ってます。
私は思った。こいつらが日本に行ったら、「フーリガン」扱いされるのだろうか?
最近の日本のニュース、「フーリガン」という言葉を見ない日がありません。どうも「ガイジン」=「フーリガン」の図式が出来つつあるような気がしてならないのです。ある意味分からなくてもありません。ガタイのでかいガイジンが、集団で町を歩いてればそれだけで威圧感を与えることは認めます。が、「人を見たらドロボーと思え」ならぬ「ガイジンを見たらフーリガンと思え」というのには私は反対です。
確かに、問題を起こす「フーリガン」という人種がいるのは事実です。が、ワールドカップを観戦するために日本を訪れるガイジンみんなが悪いやつだとは夢にも思わないでほしいと思います。今回に本にワールドカップの観戦に行くガイジンのほとんどは、たぶん最初で最後の訪問になると思います。つまり、あなたの対応自体で、アイルランドでの私の肩身が狭くなるか広くなるかにかかっているのです。…というわけで、ワールドカップのために日本を訪れるガイジン(特にアイルランド人)をよろしくお願いします。
最近みんな口を開くとワールドカップの話をします。特に私が日本人だとわかると、「ワールドカップのために日本に帰らないの?」と聞かれます。私の答え。「いやー、お金がなくてねえ」事実です。そんなもんのために日本に行くお金はありません。が、それ以上に、私、サッカーというものにまったく興味関心がないのです。サッカーのみならず、スポーツ全般。野球はかろうじて阪神の調子がいいらしいとは知ってますが、こっちのフットボールに関してはまったくお手上げ。パブでなんかのスポーツ中継をしていても、「うるせえなあ」くらいにしか思いませんので。
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| 2002年04月30日(火) |
ど忘れ。ネクタイが結べなくなった...自分のアホさ加減を再確認 |
すいません。二日も日記を休んでしまいました。月並みですが、なぜかすんごく忙しいのです。水曜日のよるには一段落つくと思うので、ゆっくり日記を書いてみようかと思っています。
これだけでは何なので今日起こった小ネタを一つ。
今朝も例によって、眠れるだけ眠り、そろそろ出かけないとヤバイというときのお話。いつものように半分寝たままネクタイを締めようとしたのだが、すごく困ったことになってしまった。…ネクタイの結び方を忘れてしまった。
社会人生活4年目、大学の頃から考えると9年目にして、なぜかネクタイの締め方をど忘れしてしまったのです。えーえーえー、どうせあたしゃアホです。気は焦る。焦れば焦るほど思い出せない。イナカのおっさんのように紐タイをするわけにもいかず(…というかんなもん持っていない)。あれあれあれと悩んだ挙げ句、結局思い出せなかったので、一番シンプルな「シングルノット」という結び方で家を飛び出しました。
で、バス停まで走っていったものの、バスは見事に行った後。一つ後のバスだと完全に町から8時15分に出るくされAlan Martin Coachesのバスに間に合わない。が、不可抗力。
で、町についてみると、案の定といえば案の定、バス停にはバスはおらず、これはダブリンバス+徒歩20分=チコクパターン化と思いきや、
ん?いつものメンツがバス停にいるぞ。
そう、くされAlan Martin Coaches社は今日も遅れてくださいました。…おかげで助かりました。
それにしてもど忘れというのは恐いもんです。なんで何百回となく結んだはずのネクタイが結べなくなったのか。うーむ。
いいかげんですが、今日はこの辺で。あ、まだ、「国際結婚と家族の衝突」ネタ募集中です。投稿者の秘密は厳守しますんで、企画倒れにならないよう、皆様のご協力をお願いいたします。
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| 2002年04月27日(土) |
結婚二日目に見えてくる問題。家族との衝突について |
アイルランドに長く住んでいると、当然知り合いも増えます。で、私の場合、幸か不幸かその知り合いのほとんどはアイルランド人以外の人です。で、彼(女)らの一部に「アイルランド人と結婚した(あるいはそれに準ずる関係)」人というのがいます。で、まあ、彼(女)らは口をそろえて、
「アイルランド人の彼(女)は好きだけど、家族には我慢できない!」
と言います。彼(女)とつきあっているうちは、まさに惚れた腫れた、愛は盲目何だかんだで良いわけですが、いざ、結婚という段になると、当然の様に家族とのつきあいが始まるわけです。そこには「いくらなんでも…」という話が結構あったりするわけです。
例えば、某東欧からアイルランド人の彼を追っかけてアイルランドにやってきた女性の話。彼のことは大好きだけれども、彼の家族・親類には我慢ができないらしい。まず、人種差別以外の何者でもないのだが、東欧出身ということで影に日向に馬鹿にする。自分がばりばりのダブリンアクセントで話していることとを棚に上げて、電話で彼女に英語力がないと罵る。
で、彼の家族がなぜか彼女の国、東欧の某国を訪問する機会があったらしい。で、その国の首都を見てひとこと
「この国には難民しかいないと思っていた。オペラハウスとかきれいじゃん」
彼女に代わって私は言いたい。アイルランドにはオペラハウス自体ないじゃないか。自称ナショナルコンサートホールは、どこかイナカの小学校の体育館状態だし。…おっと話がそれるとこだった。
でもって、去年のクリスマスに、彼の家族(男)からもらったクリスマスプレゼント。
そりゃあもう品のない下着。
実物を見ていないので何ともいえないのだが、彼女の言葉を信じる限り、Pennies(安売り衣料品店)のバーゲンで買ったとしか思えない代物。ちなみに私、彼女を含め女性に下着を買ったことなどございません。「下着と生理用品買うのどっちが恥ずかしい?」という究極の2択、私ならたぶん下着の方が恥ずかしいですが、こんな私の感覚の方がおかしいのでしょうか。
で、この話にはしっかりオチがあって、その下着、東欧では標準体系と思われる彼女にはつける前からあからさまに大きすぎたらしい。
これは別の女性のお話。
やはり彼女もアイルランド人の彼を追ってアイルランドに来たクチの女性。その追っかけられた彼は私も知っているが、とても気さくで話しやすいいい人。が、彼の家族はDNAがどこで違うふうに配列されたのか、とんでもない人たちらしい。
ある日、彼の兄弟に当たるカップルが彼女にベビーシッターを頼んだらしい。で、彼女は親戚づきあいもあるので、断るに断れずアイリッシュのクソガキ2名を一晩面倒を見たんだと。ばか親はレストランだかナイトクラブだかに行ったらしい。
で、これに味を占めたこのばか親は、お礼もそこそこに、月に1-2度のペースで彼女に当たり前の顔をしてベビーシッターを要求してくるようになった。断るに断れない彼女はしぶしぶ承知。ところが、調子に乗ってきたクソガキは彼女を奴隷のように扱うようになったそうな。ここにもどこかしら人種差別のにおいがしますが。
で、この話はついには警察沙汰にまで発展するのですが、そこは本人の了解も得ていないことなのでカットいたしまして(日本語で書いてあるからばれっこないけどさ)。
まあ小倉智昭の番組を見ずとも、日本にも嫁姑の問題などあります。そう考えると、家族との軋轢は古今東西未来永劫と言えてしまうわけですが、それを引き算にいれても、アイルランド人との家族づきあいには難しいところがあるようです。
というわけで、この傾向と対策をもっと追求したいので、投稿募集。特に、アイルランド人の彼(女)、ダンナ(ニョーボ)をおもちの方は投稿者の秘密は厳守しますので思いっきり相手の家族とのつきあいについて愚痴ってみてください。あ、「失礼な!うちはうまくいってるけんね!」という反論も歓迎。さらに範囲を広げて、アイルランド人以外でも「ガイジン」の彼(女)、ダンナ(ニョーボ)をおもちの方からのご意見も歓迎。
ちなみに、私の場合、現状Mausiのご両親とはすこぶるうまくいっています。言葉の壁がうまく作用して、お互いに距離を持ったつきあいをしているからかもしれませんが。ついでに私って鈍感だしなあ(←自分で言ってて情けないが)。
企画倒れにならないように、皆様のご意見をお待ち致しております。
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| 2002年04月26日(金) |
「この程度の客にこの程度の散髪」 |
ええと、上での日付は金曜日になってますが、現在ダブリンは土曜日の朝9時です。今日も土曜出勤をして、お金を稼がせていただこうと思っていたのですが、
「もうバックログは片付いたから来なくていいよ」
というスーパーバイザーの冷たい言葉のもとに、私の野望はもろくも崩れ去ってしまったのでした。
ということは当然早起きをする必然性などなかったのですが、悲しいかな毎朝6時30分に起きる習性はそう簡単には抜けず、しかも目覚し時計を切り忘れ、気がつけば起きてました。損した気分です。
ぼーっと台所でお茶を飲んでいると、やってきたのはひでかす。シフトワークの彼は今週の土日仕事(ざまみろ)。彼を見た瞬間、私は床で笑い転げてしまいました。
まことちゃんカット。
彼は行きつけの近所の床屋に行ったらしいのですが、いつもに増して、前髪が眉毛の上数ミリのところで―――――――――そう、見事に一直線。どうやったらそんな髪型に出来るんだ?てゆうか、あんた、どうやったらその髪型で床屋から出てこれるんだ?彼の解答は…
「うるさい!すぐにぼさぼさになるからいいの!」
その昔、「この程度の国民にこの程度の政治」と言い放った政治家がいましたが、「この程度の客にこの程度の散髪」という法則が、アイルランドでは成り立つようです。考えてみると、アイルランドの男におしゃれな髪型をしたやつなんていないもんなあ。会社で同じチームのDerekも見事なビートルズのきのこカットだし。
ひでかすがこの日記を見た日には私の命がキケンが危ないので(日本語になっていない)、以下の一文を最後に加えさせていただきます。
今日の日記はフィクションであり、実在の会社・団体・個人等とは一切関係ありません。
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| 2002年04月25日(木) |
あんたら何か私を誤解していない?...というお話 |
毎朝の光景。私が会社に着くと、まずは朝ご飯を食べるところから始まります。持ち込みのコーンフレーク。コーンフロストやスペシャルKと種類を変えてみたところで、飽きてくることには違いがない。
で、お茶をいれて自分の机につき、コンピュータを立ちあげて、そしてピジョンボックスの自分の棚に山積みされている灰色の封筒を自分の机に運びます。ピジョンボックス(pigeon box)とはたぶん「郵便受」のこと。私の名前の書かれた郵便受けがあり、そこから今日の分の仕事を持ってくるのです。
ちなみにアイルランドに就職するまで私はこの言葉を知りませんでした。私がアホタレでこの言葉を知らないのか、それともアイルランド特有の言い回しか(たぶん前者だろうけど)はっきりしないのでいちおう解説をいれておきました。
で、ここにあるB4サイズの灰色の封筒の中には、お客さんから届いた手紙や請求書が入っています。郵便専属の係のおねえさんが、いちいち外部から届いた手紙を開封して、顧客番号などの情報を調べて封筒に書き込んで、ついでにシステムに入力して、私はそこから先の対応をすることになります。
私はこの会社で「名誉ある」(と勝手に決めた)「ヨーロッパ圏以外からの最初の社員」です。ちなみに前の会社でもそうでした。で、私が採用された理由は、日本語の手紙および顧客に対応するためです。この会社、ロシアにもタンザニアにもニュージーランドにも顧客のいるまさに世界的な会社でして、当然、日本にもばかに出来ない数の顧客がいます。とはいえ、私の一日がまるまる潰れるほどの仕事の量は到底ないので、基本的に日本語以外での仕事をしながら、日本語の仕事もついでにやる…という感じです。
何せ、世界中から手紙や請求書が来ますので、書かれている原語は多種多様です。まあ、小さな国に住んでいる人は、自分の母国語で書いても誰もわからないことはわかっているらしく、だいたい、英独仏伊西のヨーロッパ5カ国語のどれかで書かれているですが。で、前出の郵便専属のおねえさんは、私たちの言語能力を見て、適当な人に適当な手紙を割り振るわけです。フランス人にはフランス語といった感じで。
前振りが長くなりましたが、どうも郵便専属のおねえさんは、あるいはこの会社の人は私を激しく誤解しているフシがあると思います。つまり…
私は中国語も韓国語も分かりません。
なのに、中国語や韓国語で書かれた手紙や請求書を当たり前の顔をして私に振るのはやめてくれ。自慢じゃないが、わからん。
確かに香港から来た手紙や請求書、なんとなく分かります。が、上海や北京、ついでに言うとソウルやプサンから来ている手紙や請求書はまったくお手上げです。こんなもん、私にどうせいと言うねん?ちなみに、シンガポールやフィリピンから来た手紙や請求書は英語でも書かれているので問題にはなりません。
まあいい。アジア代表としてアジアの手紙を受け取ることは認めよう。しかし…
なんで私のところにギリシアやエジプトからの手紙がやってくるのよ?私は神でも天才でもないんですが…。
この事実からはじき出される結論は一つ。
郵便係のおねえさん、訳の分からん言語で書かれた手紙や請求書は全部私に振ればいいと思っている。
…この仮説は多分間違っていないだろうなあ。
というわけで、今日もアラブにタンザニアにタイに…私は今日も大量の手紙を書いています。もちろん英語で。
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